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一章 高校生活の始まり

合同授業でグズ退治の始まり

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 私達は川沿いを歩いて人の気配がする場所に向かっている。
ちなみに、私はまだレイガくんに抱き上げられたままだ。

「近いよ~。十人くらい居るみたい~」
“~ドサッ、グオー!”
「モンスターの声が聞こえる。近いよ」

モンスターの声が聞こえた場所に向かうと人の声も聞こえてきた。
みんな小声で話す。

「セイカはここにいろ」
「コンくんも危ないからここで待ってて、あと卵もここに置いて行くからね」
「セイカちゃんはオレが持ってる卵お願い~」
「うん、分かった。みんな気をつけてね」
「行くぞ」 

レイガくん達は人の声がする所に向かって行った。
私とコンくんはこっそりみんなのあとを付いて行って安全そうな所から覗いた。

「お前ら何をしている?」
「なんだよ、このガキ共」
「僕達は学園の授業でここに来たけど、貴方達は何をしに来たんだ?」
「学園のガキ共かよ。オレ達はモンスター退治をしているだけだっての」
「これが?何を言ってんの貴方、頭大丈夫?自分達が今何をしているか分からないくらいバカなの?」
「な!」
「貴方達、そのモンスターの卵をどうするつもりなのかしら?」

男達の周りにはモンスターの死体が転がっている。
何人かの男が金色や銀色などの光っている卵を網の中に入れて運んでいる。

「ちっ。この卵達はなペット用に売るんだよ。金になるぜー」
「こんだけ光ってんだ、かなりのレアだぜ!」
「他の卵はモンスターと一緒に始末してやったんだ。感謝して欲しいくらいだぜ」
「ん?おい、このガキ共かなり見目が良いぞ。このガキ共も売るか?」
「確かに、こんだけ見た目が良いんだ。かなりの高額で売れるぞ!」

男達は本性をサラシた。

「あの人達、バカなのかな?レイガくん達に勝てる訳無いのに」
「バカなんだよ、きっと。レイガ様達に勝てる訳無いのに見た目だけで弱いって思ってるんだよ」
「レイガくん達は確かに見た目は良いけど、私達みたいに弱そうな見た目して無いのにね」
「オレ達はな~。しかし、あいつらモンスターの卵が光ってるのはレアだと思ってやがる」
「あと、色だけで判断してるみたいだよ」

モンスターの卵が光っているのはもう直ぐ生まれますよ~という合図だ。
モンスターの卵は色んな色があるけど、派手な色の卵のほとんどがレアではなくよく見るモンスターの卵なのだ。

「ガキ共、傷付きたくなかったら大人しくしてろよ?」
「貴様らはバカなのか?」
「レイガ様、こいつらバカですよ。卵の事も良く知らないで色が派手な物とか光っている物とかで判断しているみたいですから」
「なんだと!おい、多少傷付いてもいい!やるぞ!」

男達はレイガくん達に襲いかかった。

<ー、~ー、雷線!>
「グアー!」
「ギャー!」

だけど、マナカくんが男達が喋っている間に呪文を唱えていたので直ぐに終わった。

「ずっと喋ってるからだね」
「本当にな。まぁ、どっちにしろ直ぐ終わっただろうけどな」
「五人しか居なかったみたいだけど、あと五人何処に居るんだろう?ローズくんが人数を間違える訳無いし」
「何処かに隠れてるんじゃない?」

噂をすれば、三人の男が出て来た。
あと二人は何処かに隠れてるんだろう。

「へぇー、なかなか強いガキ共だな」
「雑用係のこいつらじゃ勝てないだろうな」
「まぁな、雑魚モンスターくらいしか倒せない奴らだからな」

テンプレな登場ありがとうございます。
レイガくん達も少し呆れてるみたいだ。

「おい、お前ら二人共あいつらの仲間か」
「お、どっちも吟遊詩人じゃねぇか。良い売り者になりそうだな」

私達の後ろにあいつらの残りの仲間が居た。

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