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一章 高校生活の始まり
天女と神様を応援する隊団長(ランジェ)
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「これから、神様と天女様を応援する隊を結成します。団長はレイガ様親衛隊団長のランジェがいたします!」
私が神様と天女様を応援する隊を結成して2年と半年が過ぎた。
「洞窟探索の授業でトラブル!レイガ様とセイカさんは無事なの?」
「はい、かすり傷一つ無いです」
「レイガ様が居るのだもの当たり前ね」
「はい、中で一緒だった人から聞いた事なんですが、レイガ様は天女様を片腕に座らせる形で抱き上げていたみたいです」
「レイガ様が、セイカさんを?」
「はい」
隊員達は少しざわついたけれど無理もないわ。
私もかなり悔しいのだから。
「わ、私もその場に居たかったわ!」
「私もです!神のレイガ様が天女のセイカさんを抱き上げていたなんて!」
「その場に居たかった!私も見たかったわ!」
「本当にそうですよね!ランジェ団長」
私達、神様(レイガ様)と天女様(セイカさん)(の恋)を応援する隊としてその場面を見たかったと思うのは仕方ないでしょう。
私達は元々レイガ様親衛隊だけをしていたのだけど、レイガ様がセイカさんに恋をしているのを見た瞬間、神様と天女様を応援する隊を結成したのよ。
レイガ様はセイカさんと他の人と接する態度はあからさまに違うので、一度セイカさんと一緒に居るレイガ様を見た人は直ぐにセイカさんがレイガ様の特別だと分かるくらいにあからさまなのよね。
レイガ様がセイカさん以外の人に恋をしたなら悔しくて仕方なかったでしょうが、セイカさんならむしろ早く付き合って欲しいくらいなのよ。
何故かって?
貴方、今年この学園に入学したのね。
なら、教えてあげるわ。
セイカさんはこの学園では天女って呼ばれているわ。本人は知らないからセイカさんには秘密よ?
彼女が天女って呼ばれているのは、神たるレイガ様の相手が幻想的で美しい雰囲気をもつ吟遊科の子でなおかつ、セイカさんは神秘的で暖かい雰囲気を持っているから天女って呼ばれているの。
セイカさんは学園の女の子にとっても人気が高いの。
セイカさんは見た目の雰囲気と違ってとっても紳士でカッコいいのよ。
例えば、女の子が目の前で転んだらこう言うのよ。
『大丈夫?少し傷ついてるね。綺麗な肌なのに、痛々しいね。歩ける?歩けなかったら私が背負うよ。あまり力は無いけど君くらい軽いなら背負って行けるから』
って言うのよ。
しかも、歩けないと本当に背負って保健室まで連れて行ってくれるの。
本当に惚れてしまうほどカッコいいのよ。
惚れるといっても恋愛感情ではないわよ?人として惚れてしまうのよ。
多分、女の子はセイカさんに少しでも接する事があったならセイカさんに惚れてしまうわ。
セイカさんが男の人でなくて良かったわ。
男の人でしたらセイカさんに惚れてしまった女の子達がセイカさんを巡って争うでしょうからね。
そうね、貴方の言う通りよ。
確かにセイカさんは心がとってもイケメンだわ。
でも、可愛い所もあるのよ?
セイカさんはお菓子がとても好きなの。
私も自分で作ってセイカさんにあげるのだけど、私が初めてセイカさんの作ったお菓子を貰った時、人生で一番美味しいお菓子だったわ。
何処が可愛い所なのか?
これから話す所よ。
そのお菓子を貰ったのバレンタインの時なの。
日頃の感謝の気持ちを込めて頑張って作ったって言ってたわ。
セイカさん私の好みの形のチョコレートをくれたの!私の好きなモノを知ってくれていたみたいなのよ!チョコレートは一つ一つが私の好みだったわ。
私は一つその場で食べたの。
先ほど言った通りとても美味しかったわよ。
けど、セイカさんは少し不安だったのか『美味しい?ランジェさんが好きそうな味にしてみたけど、嫌じゃなかった?』って聞いてきたのよ!とっても可愛かったわ!
セイカさんがレイガ様にチョコレートを渡したかって?
当たり前じゃない。
一番最初にレイガ様にチョコレートを渡したらしいわ。
何でも、一番お世話になっているからだって言ってたわ。
応援する隊っていうよりセイカさんのファンクラブみたい?
そういえば貴方にはまだ言ってなかったわね。
私達は、天女様親衛隊兼ファンクラブにも入っているのよ?
ファンクラブの団長は私じゃないの。
誰かって?
その内紹介するわ。
あら、新しく入ってくる子が居るみたい。
ほら、あの子よ。
こちらに近づいて来るでしょう?
「あ、あの、ここは天女様親衛隊兼ファンクラブだと聞いたのですが?」
「そうよ、合っているわよ」
「わ、私も天女様のファンになってしまいました!どうか入れてくださいませんか?」
「貴女はどうしてセイカさんのファンになったの?」
「最初は天女様が私のクラスに来て誰かを探していたのを見て声をかけたんです」
「そう、それで?」
「今、天女様が探している人はいないけど、もう少しで帰って来るって教えました。そしたら、時間をとらせてごめんって、しかも私の事を可愛い子って言ってくれて、それで、その可愛い子が親切にしてくれて自分が嬉しいからってお礼にお菓子を貰ったんです!天女様、とってもとってもカッコ良かったんです!」
「貴方の情熱は伝わったわ。ようこそ天女様親衛隊兼ファンクラブへ」
「はい!」
これくらいで驚いていては駄目よ。
これくらいなら可愛いモノなんだから。
けど、これでセイカさんに手を出したら分かっているわね?
まぁ、貴方は何もしないだろうけどセイカさんに嫌がらせをする人も結構いるのよ。
それをセイカさんにバレない様に処理するのは天女様親衛隊の役目なのよ。
私の願い?
私の願いはレイガ様とセイカさんが幸せでいる事よ。
誰よりもね。
私が神様と天女様を応援する隊を結成して2年と半年が過ぎた。
「洞窟探索の授業でトラブル!レイガ様とセイカさんは無事なの?」
「はい、かすり傷一つ無いです」
「レイガ様が居るのだもの当たり前ね」
「はい、中で一緒だった人から聞いた事なんですが、レイガ様は天女様を片腕に座らせる形で抱き上げていたみたいです」
「レイガ様が、セイカさんを?」
「はい」
隊員達は少しざわついたけれど無理もないわ。
私もかなり悔しいのだから。
「わ、私もその場に居たかったわ!」
「私もです!神のレイガ様が天女のセイカさんを抱き上げていたなんて!」
「その場に居たかった!私も見たかったわ!」
「本当にそうですよね!ランジェ団長」
私達、神様(レイガ様)と天女様(セイカさん)(の恋)を応援する隊としてその場面を見たかったと思うのは仕方ないでしょう。
私達は元々レイガ様親衛隊だけをしていたのだけど、レイガ様がセイカさんに恋をしているのを見た瞬間、神様と天女様を応援する隊を結成したのよ。
レイガ様はセイカさんと他の人と接する態度はあからさまに違うので、一度セイカさんと一緒に居るレイガ様を見た人は直ぐにセイカさんがレイガ様の特別だと分かるくらいにあからさまなのよね。
レイガ様がセイカさん以外の人に恋をしたなら悔しくて仕方なかったでしょうが、セイカさんならむしろ早く付き合って欲しいくらいなのよ。
何故かって?
貴方、今年この学園に入学したのね。
なら、教えてあげるわ。
セイカさんはこの学園では天女って呼ばれているわ。本人は知らないからセイカさんには秘密よ?
彼女が天女って呼ばれているのは、神たるレイガ様の相手が幻想的で美しい雰囲気をもつ吟遊科の子でなおかつ、セイカさんは神秘的で暖かい雰囲気を持っているから天女って呼ばれているの。
セイカさんは学園の女の子にとっても人気が高いの。
セイカさんは見た目の雰囲気と違ってとっても紳士でカッコいいのよ。
例えば、女の子が目の前で転んだらこう言うのよ。
『大丈夫?少し傷ついてるね。綺麗な肌なのに、痛々しいね。歩ける?歩けなかったら私が背負うよ。あまり力は無いけど君くらい軽いなら背負って行けるから』
って言うのよ。
しかも、歩けないと本当に背負って保健室まで連れて行ってくれるの。
本当に惚れてしまうほどカッコいいのよ。
惚れるといっても恋愛感情ではないわよ?人として惚れてしまうのよ。
多分、女の子はセイカさんに少しでも接する事があったならセイカさんに惚れてしまうわ。
セイカさんが男の人でなくて良かったわ。
男の人でしたらセイカさんに惚れてしまった女の子達がセイカさんを巡って争うでしょうからね。
そうね、貴方の言う通りよ。
確かにセイカさんは心がとってもイケメンだわ。
でも、可愛い所もあるのよ?
セイカさんはお菓子がとても好きなの。
私も自分で作ってセイカさんにあげるのだけど、私が初めてセイカさんの作ったお菓子を貰った時、人生で一番美味しいお菓子だったわ。
何処が可愛い所なのか?
これから話す所よ。
そのお菓子を貰ったのバレンタインの時なの。
日頃の感謝の気持ちを込めて頑張って作ったって言ってたわ。
セイカさん私の好みの形のチョコレートをくれたの!私の好きなモノを知ってくれていたみたいなのよ!チョコレートは一つ一つが私の好みだったわ。
私は一つその場で食べたの。
先ほど言った通りとても美味しかったわよ。
けど、セイカさんは少し不安だったのか『美味しい?ランジェさんが好きそうな味にしてみたけど、嫌じゃなかった?』って聞いてきたのよ!とっても可愛かったわ!
セイカさんがレイガ様にチョコレートを渡したかって?
当たり前じゃない。
一番最初にレイガ様にチョコレートを渡したらしいわ。
何でも、一番お世話になっているからだって言ってたわ。
応援する隊っていうよりセイカさんのファンクラブみたい?
そういえば貴方にはまだ言ってなかったわね。
私達は、天女様親衛隊兼ファンクラブにも入っているのよ?
ファンクラブの団長は私じゃないの。
誰かって?
その内紹介するわ。
あら、新しく入ってくる子が居るみたい。
ほら、あの子よ。
こちらに近づいて来るでしょう?
「あ、あの、ここは天女様親衛隊兼ファンクラブだと聞いたのですが?」
「そうよ、合っているわよ」
「わ、私も天女様のファンになってしまいました!どうか入れてくださいませんか?」
「貴女はどうしてセイカさんのファンになったの?」
「最初は天女様が私のクラスに来て誰かを探していたのを見て声をかけたんです」
「そう、それで?」
「今、天女様が探している人はいないけど、もう少しで帰って来るって教えました。そしたら、時間をとらせてごめんって、しかも私の事を可愛い子って言ってくれて、それで、その可愛い子が親切にしてくれて自分が嬉しいからってお礼にお菓子を貰ったんです!天女様、とってもとってもカッコ良かったんです!」
「貴方の情熱は伝わったわ。ようこそ天女様親衛隊兼ファンクラブへ」
「はい!」
これくらいで驚いていては駄目よ。
これくらいなら可愛いモノなんだから。
けど、これでセイカさんに手を出したら分かっているわね?
まぁ、貴方は何もしないだろうけどセイカさんに嫌がらせをする人も結構いるのよ。
それをセイカさんにバレない様に処理するのは天女様親衛隊の役目なのよ。
私の願い?
私の願いはレイガ様とセイカさんが幸せでいる事よ。
誰よりもね。
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