お月様のいるところ

あおい夜

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三章 お月様は迷子

15,お月様は巻き込まれた

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「くそ!ありったけの力をぶちこんでトんだってのに!何処だよここは!」
“ガサガサ”
「ひっ、なんだよ!来るならこいよ!」
“ピルピル”
「は?、、ハハ、なんだ弱そうな奴だな?俺を脅かした罰だ死ね!」
“ガンッ”
「ひっ、なんだよ!その後ろに居るデカイのは!、、やってられるか!」

そう言って男は森の中を進んで行った。
(本当にここは何処だろう?クーくんも居ない。さっきの人の力のせいでここに来たのか)


一時間前


『クーくん、これからお散歩しながら雪兄の所に行こう?』
“こくこく”
『じゃあ、準備しないと』
“こく”
『まずは、ハンカチ、ちり紙、途中で寒くなっても良い様に暖かい布』
“くいくい”
『ん?あ、ありがとう、クーくん。水とぼく達二人で作ったお菓子』
“こくこく”
『いっぱいになったけど、お菓子は雪兄の所の人達に上げれば良いか』
“こくこく”
『準備が終わったから行こうか、クーくん?』
“こっくん”

ぼくはいつも通り姿を消し飛びながら兄の所にお散歩しながら向かった。


お散歩をしているとみんな同じ様な話をしてた。

「あの大きな銀行に泥棒が入ったらしいわよ」
「知ってるわ!鍵や魔法は掛かったままだったみたいよ?」
「どうやって入ったのかしら?」

銀行に泥棒が入った事をみんな話してた。

『泥棒だって、怖いね』
“こくこく”
『あれ?雪兄が居るよ、クーくん』
“くて?”
『うん。何してるのかな?様子を見ながら少し近づいてみようか?』
“こくこく”

ぼくは姿を現してから歩いて兄に少し近づいて行こうとすると男がこっちに走って来た。 

『え?』
「くそ!逃げられねぇ!ありったけの力を使うか!」
“ドンッ”
『あ、クーくん!』

男とぶつかってクーくんを落とした時クーくんの姿が消えた。




今、現在 


消えたのはぼくとあの男の方だ。
多分、あの男の力は何処かにワープする魔法だ。

『今は月の魔法を使ってるけど正解みたいだ。良く解らないモンスターも沢山いるみたいだしな。あ、上から全体を見てみようかな?』

モンスターは見た目だけで強さを決めたらいけない。
弱そうなモンスターが実はそこ周辺のボスだったりするからだ。

『うーん、上から見ても見渡す限り森だな。、、、どうしよう?』

少し飛んで移動してみるけど変わらない。

『夜になるまで少し休もう』

ぼくは夜の方が色々なモノが良くなる。
まず、気分が良くなる。
次に、何故か目や耳が良く見えたり聞こえたりする。
最後に、月の魔法の力が強くなる。
これらは多分、ぼくのアザに月があるからだと思う。

『あの泉で休もう』

ぼくは泉の近くの木の上で少し休んだ。
(ぼくってもしかして迷子なのかな?)




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