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二章 お月様の大切な人
9,お月様の家の事情
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兄が来たので遠慮なく抱きついてこれまでの説明をした。
兄が言うにはぼくの月の魔法に対して何かを隠す魔法を使っても意味がない隠せないんじゃないのか?という事みたいだ。
そのあと兄の仕事仲間がぼくの事を聞いてきた。
「この子がボクの弟だよ。けど、話はまずアイツを倒してからだ」
「分かった。モンスターをそのままにして置けないからな」
「さっさと片付けて話して欲しいっすから、さっさと片付けますよ!」
兄と仕事仲間の二人がモンスターに向かって行った。
ぼくは虫を見たくないので残った兄の仕事仲間を見た。
「あー、、、みんなが戻って来るまで俺達と待ってようか?」
「すぐに終わると思いますけど」
ぼくはシーツ(ベッドの上にいつも置いてある)を被った格好でその二人の側に行く。
ぼくは女の子とばれない様にいつも体と顔を隠す事が出来る物を側に置いている。
これで急な訪問者が来ても大丈夫なのだ。
「雪さんが説明してくれると思うから今は俺達何も聞かないから大丈夫だよ」
「あ、終わったみたいです。モンスターが氷ってるから雪さんがやったんでしょうか?」
「雪さんが?珍しいな雪さんいつもはレイさんに任せるのに」
兄達が戻って来た。
兄の後ろに居る二人は何か変な顔をしてる。
「夜、待たせてごめんね?」
「雪兄、お帰りなさい」
「早かったですね?アレ、雪さんですよね?」
「ああ、雪がやった。ワタシは何も出来なかったが」
「それならオレも陽のダンナと同じで出番なかったっすから。雪サンすげーの弟怖がらせたのがかなり許せなかったみたいだぜ?」
ぼくは雪兄の側に行ったあとクーくんを下におろした。
「雪サン、モンスターも片付けましたし説明してくれます?あとそのデッカイ熊なんすか?」
「ボクらの家、黒宮家で話そう。ここだと誰かに聞かれるかもしれないから」
「分かった、黒宮家に関わる事だ。ここでは話せないだろう。おじゃまさせてもらう」
色々あるので黒宮家にみんなを招いた。
「この子は夜と言ってボクの弟だよ。そしてその隣に居るのが熊のぬいぐるみの神様で名前はクーくん」
「すごい魔力の力を感じる青い毛はいったい、、、」
「クーくんはある人から夜を守る為もらった神様だよ。クーくん自身も夜の事を主だと思っているから大丈夫」
その言葉でクーくんをくれた人が誰か分かった。
(クーくんって兄様がくれたんだ)
「真君それは聞いたら駄目だって事だと思います」
「はい、庵さん。俺もなんとなくそうかな?と思ってました」
確かに魔王様がくれたんだなんて言えない。
そういえばクーくんの事を説明してなかった。
クーくんは実は結構大きい。
80センチくらいある。
いつもぼくは両手で抱えて飛んでいる。
あとクーくんみたいな物が神様になった神様達は自分で主を選ぶから他の人が無理やり主に成っても不幸しか喚び込まない。
ただし、自分で選んだ主の事は全力で守るし幸運を喚び込むから欲しがる人は沢山いる。
「そういえば弟サン、夜サン?シーツ被ったままっすけどいいんすか?」
「夜はこのままでいいんだよ。それよりお前達の紹介をしないと」
「雪兄、ぼく、この人達なら、言っても、良いよ?それに、ぼく、みんなの事、知ってる。たまに、みんなの事、見てたから」
「たまに仕事している時に来ていたから知ってるのか。だけど夜、本当に良いのかい?」
「うん。ぼく、ちゃんと知ってる。雪兄の恋人が、その二人だって事も、一番年下の二人が、恋人同士だって事も、ちゃんと、知ってる」
「え!そこまで知ってたの!」
「ん、知ってる。だから、家族になる人なら、言っても、良いと思った」
本当はほとんど毎日行ってたからどういう関係かすぐに分かったんだけど家族になる人なら秘密にしても意味がないかな?と思ったのは本当だ。
「みんなこれから話す事は黒宮家の最大の秘密いや、弱みとも言うのかな?そういう話だけど聞いてくれるかい?」
兄がそう言うとみんな黙って頷いた。
それを見てぼくがシーツを取ったらみんな目を丸くしてぼくを見た。
「夜はこの通り本当は女の子だよ。この事は陛下達の了承を経ているからね」
「流石、雪サンの妹サンっすね!妹サンは、可愛い系っすけどココまで可愛い子オレ見た事ないっすわ」
「確かにとても可愛いです。ですが何故性別を偽っているんですか?」
庵さんがそう聞いてきたので兄は少し言いずらそうに黒宮家の事を説明する。
「黒宮家がかなり嫌われているのは知っているよね?そのせいで女の子が生まれたと知られると不味いんだ」
「もしや!」
流石に同じ最高位の貴族の陽光さんは気が付いたみたいだ。
「うん、黒宮家は女の子だとほとんどが戦う力を持たないんだよ。自分の身体を守る結界を張る事も出来ない人が多いんだ」
「え、俺も黒宮家の人が嫌われている事は知ってますよ!その、嫌われてない人を探すのが難しいくらい嫌われてますよね?まさか、、、」
真さんも気が付いたみたいだ顔色が悪い。
「そうだよ、殺される事が余りにも多かったんだ。ボク達の母もそうだよ。しかも中途半端に黒宮家の力を知っている人達はもっと最悪だ」
「黒宮家は回復または癒し系でしたっすよね?中途半端って事はもしかして」
麗師さんは色々修羅場を潜っているからか最悪が何か気が付いてしまったみたいだ。
「これも母に起こった事だよ。殺された後の身体を持ち帰ってその血を利用するんだ。しかも黒宮家の容姿はかなり良いから綺麗に飾られている事も多いんだ」
「ぼくは、戦う力も、身体を守る力も、あるけど、すぐに、熱が出て、体があんまり、強くないから、男の子として、生まれた事に、してるんだ」
「あと夜は父の力の方でも特殊な力を持ってしまったから尚更ね」
みんな真剣な顔をしたあと笑って言った。
「分かった、夜君と呼んだ方が良いか?」
「うん。ぼくの事は、呼び捨てか、君付けでいい。ぼくの力の事は、秘密だけど、ぼくの名前、教える」
「夜くんって名前じゃないの?」
「ぼくの名前の、一部だよ。ぼくの名前、夜月っていうんだ」
「月の名前って確か陛下に許可して貰わないとならないって聞いたんですが?」
「うん。許可は、貰ってる、って言ってた」
「まぁ、オレ達は夜って呼べば良いって事だよな」
「そうだよ、ぼくの事、知っている人、あんまりいないけど、ぼくの方が、知っている人は、結構居るから、分からない事が、あったら、ぼくに聞いても、良いよ」
兄の仕事の手伝いが少しでも出来たら良いんだけど。
ぼくは結構色々知っているんだ。
国の中を散歩しているから、たまにそこに居た人の秘密を知ってしまったりもする。
(ぼくの散歩が役に立てば良いけど雪兄にばれたら心配されるから言わないでおこう)
兄が言うにはぼくの月の魔法に対して何かを隠す魔法を使っても意味がない隠せないんじゃないのか?という事みたいだ。
そのあと兄の仕事仲間がぼくの事を聞いてきた。
「この子がボクの弟だよ。けど、話はまずアイツを倒してからだ」
「分かった。モンスターをそのままにして置けないからな」
「さっさと片付けて話して欲しいっすから、さっさと片付けますよ!」
兄と仕事仲間の二人がモンスターに向かって行った。
ぼくは虫を見たくないので残った兄の仕事仲間を見た。
「あー、、、みんなが戻って来るまで俺達と待ってようか?」
「すぐに終わると思いますけど」
ぼくはシーツ(ベッドの上にいつも置いてある)を被った格好でその二人の側に行く。
ぼくは女の子とばれない様にいつも体と顔を隠す事が出来る物を側に置いている。
これで急な訪問者が来ても大丈夫なのだ。
「雪さんが説明してくれると思うから今は俺達何も聞かないから大丈夫だよ」
「あ、終わったみたいです。モンスターが氷ってるから雪さんがやったんでしょうか?」
「雪さんが?珍しいな雪さんいつもはレイさんに任せるのに」
兄達が戻って来た。
兄の後ろに居る二人は何か変な顔をしてる。
「夜、待たせてごめんね?」
「雪兄、お帰りなさい」
「早かったですね?アレ、雪さんですよね?」
「ああ、雪がやった。ワタシは何も出来なかったが」
「それならオレも陽のダンナと同じで出番なかったっすから。雪サンすげーの弟怖がらせたのがかなり許せなかったみたいだぜ?」
ぼくは雪兄の側に行ったあとクーくんを下におろした。
「雪サン、モンスターも片付けましたし説明してくれます?あとそのデッカイ熊なんすか?」
「ボクらの家、黒宮家で話そう。ここだと誰かに聞かれるかもしれないから」
「分かった、黒宮家に関わる事だ。ここでは話せないだろう。おじゃまさせてもらう」
色々あるので黒宮家にみんなを招いた。
「この子は夜と言ってボクの弟だよ。そしてその隣に居るのが熊のぬいぐるみの神様で名前はクーくん」
「すごい魔力の力を感じる青い毛はいったい、、、」
「クーくんはある人から夜を守る為もらった神様だよ。クーくん自身も夜の事を主だと思っているから大丈夫」
その言葉でクーくんをくれた人が誰か分かった。
(クーくんって兄様がくれたんだ)
「真君それは聞いたら駄目だって事だと思います」
「はい、庵さん。俺もなんとなくそうかな?と思ってました」
確かに魔王様がくれたんだなんて言えない。
そういえばクーくんの事を説明してなかった。
クーくんは実は結構大きい。
80センチくらいある。
いつもぼくは両手で抱えて飛んでいる。
あとクーくんみたいな物が神様になった神様達は自分で主を選ぶから他の人が無理やり主に成っても不幸しか喚び込まない。
ただし、自分で選んだ主の事は全力で守るし幸運を喚び込むから欲しがる人は沢山いる。
「そういえば弟サン、夜サン?シーツ被ったままっすけどいいんすか?」
「夜はこのままでいいんだよ。それよりお前達の紹介をしないと」
「雪兄、ぼく、この人達なら、言っても、良いよ?それに、ぼく、みんなの事、知ってる。たまに、みんなの事、見てたから」
「たまに仕事している時に来ていたから知ってるのか。だけど夜、本当に良いのかい?」
「うん。ぼく、ちゃんと知ってる。雪兄の恋人が、その二人だって事も、一番年下の二人が、恋人同士だって事も、ちゃんと、知ってる」
「え!そこまで知ってたの!」
「ん、知ってる。だから、家族になる人なら、言っても、良いと思った」
本当はほとんど毎日行ってたからどういう関係かすぐに分かったんだけど家族になる人なら秘密にしても意味がないかな?と思ったのは本当だ。
「みんなこれから話す事は黒宮家の最大の秘密いや、弱みとも言うのかな?そういう話だけど聞いてくれるかい?」
兄がそう言うとみんな黙って頷いた。
それを見てぼくがシーツを取ったらみんな目を丸くしてぼくを見た。
「夜はこの通り本当は女の子だよ。この事は陛下達の了承を経ているからね」
「流石、雪サンの妹サンっすね!妹サンは、可愛い系っすけどココまで可愛い子オレ見た事ないっすわ」
「確かにとても可愛いです。ですが何故性別を偽っているんですか?」
庵さんがそう聞いてきたので兄は少し言いずらそうに黒宮家の事を説明する。
「黒宮家がかなり嫌われているのは知っているよね?そのせいで女の子が生まれたと知られると不味いんだ」
「もしや!」
流石に同じ最高位の貴族の陽光さんは気が付いたみたいだ。
「うん、黒宮家は女の子だとほとんどが戦う力を持たないんだよ。自分の身体を守る結界を張る事も出来ない人が多いんだ」
「え、俺も黒宮家の人が嫌われている事は知ってますよ!その、嫌われてない人を探すのが難しいくらい嫌われてますよね?まさか、、、」
真さんも気が付いたみたいだ顔色が悪い。
「そうだよ、殺される事が余りにも多かったんだ。ボク達の母もそうだよ。しかも中途半端に黒宮家の力を知っている人達はもっと最悪だ」
「黒宮家は回復または癒し系でしたっすよね?中途半端って事はもしかして」
麗師さんは色々修羅場を潜っているからか最悪が何か気が付いてしまったみたいだ。
「これも母に起こった事だよ。殺された後の身体を持ち帰ってその血を利用するんだ。しかも黒宮家の容姿はかなり良いから綺麗に飾られている事も多いんだ」
「ぼくは、戦う力も、身体を守る力も、あるけど、すぐに、熱が出て、体があんまり、強くないから、男の子として、生まれた事に、してるんだ」
「あと夜は父の力の方でも特殊な力を持ってしまったから尚更ね」
みんな真剣な顔をしたあと笑って言った。
「分かった、夜君と呼んだ方が良いか?」
「うん。ぼくの事は、呼び捨てか、君付けでいい。ぼくの力の事は、秘密だけど、ぼくの名前、教える」
「夜くんって名前じゃないの?」
「ぼくの名前の、一部だよ。ぼくの名前、夜月っていうんだ」
「月の名前って確か陛下に許可して貰わないとならないって聞いたんですが?」
「うん。許可は、貰ってる、って言ってた」
「まぁ、オレ達は夜って呼べば良いって事だよな」
「そうだよ、ぼくの事、知っている人、あんまりいないけど、ぼくの方が、知っている人は、結構居るから、分からない事が、あったら、ぼくに聞いても、良いよ」
兄の仕事の手伝いが少しでも出来たら良いんだけど。
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