お月様のいるところ

あおい夜

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一章 お月様の毎日

2,お月様の日常~お兄ちゃん大好き~

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 ぼくは、146歳になった。
この年に成るまでいろいろなことがあったが、その話はそのうちしよう。
 100歳になった時、父と兄にはナイショで1人で家の外に行った。
いろいろあって、ぼくはほとんど外に行ったことがない。
しかも、1人でというのは論外だった。
なので、内緒で誰にも言わず100歳を過ぎた時ちょくちょく1人で外に行っていた。
まぁ、すぐにバレたけど父も兄も仕事をしているからさすがにずっと一緒は無理なのでクマの人形(超可愛い)をくれた、、、青毛で黒目の古代魔法を使っていた時代の神様だけど、どこでてに、、イヤ、考えないことにした。
そう言うわけで今はぼく1人とクマの人形のクマノ(名字) クーくん(くんまで名前)一個?1柱?と一緒だ。
ちなみにクーくんは喋れないけど動いたり(可愛い)物を持ったり(チッカラモチー)魔法で水を操ることが出来る。
古代魔法時代からあるのでとても強く、賢い(人形等愛玩用の神様は動いたり、物を持ったり、主に少しの幸せを運びこんだりする)普通は攻撃に使う魔法は使えないしお願いしなくてもやってほしいことを先にやってくれるほど機転が効いてない。(元々わたなのでかなりふわふわ簡単に言えばあまり頭は良くない)

 『クーくん、今日も雪兄のお仕事している姿をこっそり見て父さんのいるお城に行って父さんをこっそり見てからお城の探索を進めようね』

 今、ぼく達は兄の仕事場の前にいる。
兄の仕事場はこのビル(この世界は魔法もあるが科学も進んでいる)10階なので窓から兄の姿をこっそり見ればいいのだか兄の仕事仲間に目がものすごく良い人がいる。
多分、目の良い人は元々の家系が目に関した魔力又は魔法が得意なんだと思う。
しかもその人は見えることにすべての力が特化しているみたいだ。
その人が働いている姿を何回か見た(この時も兄をこっそり見に行った時)話を聞いてるとその人は千里眼みたいに遠く離れた場所を見ていたり透視をしていたこともある。あと、魔力なども視ることが出来るみたいだ。
だからぼくが魔法で隠れても見付かるだろう。
なぜなら、一回危うく見付かりそうになった。
 知っての通りぼくの体には月のアザがある。
なのでその月のアザの力を使って空を飛んだり姿を(魔力も)隠したり出来る。
なのでぼくのこの世界だと目立つ髪の色をさらしていても隠れながら空を飛んでいるのでバレない。
ちなみに目の特化した力や父の家系のアザの力も保護レベルで貴重だったりする。
(あの時は、もう1人の人が、声をかけたから見付からなかったんだよな~)

まぁ、実は見付かっても大丈夫だったりする。
ただし、空を飛んだりしている時じゃあない時だけど(空を飛んだりする魔法はほとんどない)なぜならローブ(フードで顔を隠し体全体を隠すタイプ)を着ているからだ。
だから、窓から見ていたりしている時の姿を見られるのは不味いけれど中に入ったら絶対見付かる(見付かっても大丈夫なのだがそれは最終的にという意味)のでバレないように窓から覗こうと思う。

 窓から覗くと今は目が良い人はいないみたいだ。
なので兄の仕事姿をゆっくり見ようと思う。
兄はパソコン(名前は違うけどどう考えてもパソコンなのでぼくはそう訳している。あと、携帯電話もある)の前で仕事をしていた。
兄はこの仕事ではナンバー2、つまり二番目に偉いのだ。
だから書類仕事が多いのでだいたいパソコンの前にいる。
 兄は相変わらず美人だ。
兄は父の家系の血が強くでていた。
力もそうだが父の家系は美人が多く出来るらしく二人とも美人だ。(ぼくは母の家系の血が濃いらしい。母の方は可愛い系が多いらしい)

それと父の家系はほぼ女しか生まれない上、男で力(アザ)を持った人は(父と兄を入れないで)二人しかいなかったらしい。
聞いた話しでは父の家系は水ほぼ氷関係の力が強く足にアザが出来るので足技を使う。
その足技が舞でも舞っているように美しいと云われているらしい。
ぼくも一応、護身程度に習っている(本格的には身体的な問題であんまり頑張ってやり過ぎると熱がでるのでやらせてくれない)が実は父の家系の人に会ったことがない。

まぁ、それはそれとしてぼくの兄がどれだけ美人かを説明しよう。
まず、仕事の時の姿は黒髪(すこし青色)を隠すためカツラをかぶっている。
兄の仕事は信頼が大事なので黒系統の色は黒宮家(嫌われてる)を思い浮かべるので隠して過ごしているが仕事仲間には隠していないみたいだ。
カツラの色は水色をしていて長さは兄本来の長さと同じ腰あたりまでありサラサラストレートだ。
この世界では髪に魔力がやどっているので男女関係なく伸ばしている。
髪型は緩い三つ編みを後ろに流していてうなじを隠している。
兄のアザはうなじの部分にもあるので首が隠れる服を着ている。
 目の色は水色少したれ目をしていてまつ毛が長く少し小さめな唇はピンク寄りの赤色をしているのが白い肌のため目立つ。
身長は多分、高い。
顔立ちは優しそうで何処か色気があるかなりの美人さんである。

 性格は、冷徹非道、冷血参謀、腹黒、外道、氷の悪魔、などとも言われるが心を許した相手には甘いうえに弱く今の上司には特に甘い。
例えば、汚いことはやってほしくないので自分の手を汚す。
また、上司が植物を育てたい(植物園なみの)と言われ渋ると少し悲しそうな顔をして、やはりダメか、みたいなことを言われると仕方ないと許してしまう。
ぼくにほどじゃあないけど、かなり甘いのだ。ぼくほどじゃあないけど(大事なので、二度言った。本当のことだけど)ぼくの次くらいに甘い。
けれど、他人には愛想笑いくらいするがかなり感心がなく(社交的、常識的なことわするが)心は一切振るわない。
そして、敵や大事な人に悪意を持つ者には噂どうりの行動をとる。

ぼくは外に出たことがほとんどない上、人と会ったこともあまりない。
なのに、何でこんなに色々知っているかと思うと思うが簡単なことで今使っている魔法でいつもほとんどここ数十年兄を見に行っていたからである。
ぼくが、初めて来た時は兄と上司の二人(兄や上司の部下的な人も、何人かいた)で仕事をしていたので他の仕事仲間がどうして入って来たのかも実は知っている。
あと、たまに兄が1人の時に姿を表しているので兄は散歩の途中にたまに会いに来ているのかな?と、思っている。

 窓が開いているので入ってみる。
兄しかいないので兄とお話しをしてから父に会いに行こう。

「雪兄」
「っ、夜か、びっくりした。また1人で来たの?」
「クーくんも、一緒、びっくりさせて、ごめんなさい」

ぼくがそう言うと兄はイスから立ってぼくに近付いて頭を優しく撫でてくれた。

「大丈夫だよ。ボクが驚くより夜が誰かに見られる方が危ないからね。けど、クーくんが居るからってあまり長い時間外に出ているとまた熱がでてきてしまうからね。今の時期だと暑くて倒れてしまうかも知れないから気分が悪くなる前に家に帰るんだよ?」
「うん、分かった、家にちゃんと帰る」
「うん、良い子。クーくん、もし前みたいなことになったら夜のことを頼むね」

ぼくの頭を優しく撫でながらクーくんを見て言った。
クーくんはうなずいていた。
 兄が言った通り実は一回気分が悪く成って立てない時にクーくんが家まで連れて帰ってくれた。
ちなみに姿は頑張って隠したまま。

「雪兄、お話し、大丈夫?」
「ああ、お話しをしに来てくれたんだね。大丈夫だよ。皆もまだ帰って来ないから少し話そうか」
「お仕事、大丈夫?」
「うん、そこまで急ぐ物じゃあないから少し話すくらい大丈夫」

そう言うと兄はぼくを抱っこ(お姫様抱っこ)したまま椅子に座った。

「今日、帰れる?」
「このまま何もなければ何時もより早く帰れると思う」
「もし、早く帰って来たら、お風呂、一緒、寝るのも、一緒、いい?」 
「ああ、一緒にお風呂に入って一緒に眠ろう。実は明日はお昼からの出勤だから明日の朝はゆっくり出来るんだ」
「お昼ご飯、一緒、大丈夫?」
「うん、お昼ご飯を食べた少しあと出掛けるからね」

 兄の仕事は緊急事態になることがけっこうあるのでその日は次の朝かひどいと2、3日帰れない。
なので早く帰れる時があまりない。

「一緒、無理でも、仕事で、怪我は、しないでくれ、怪我、痛いから、あまりして、ほしく、ない」
「心配させてゴメンね。けど、今日は早く帰れるようにしたいから頑張るね。もしも無理だったらロール(LINEみたいなもの)入れるから」
「分かった、待ってる」
「ああ、もうすぐ皆帰ってくるから夜は家に帰って待っててね」
「うん、(お城に行ったら)家に帰って、待ってる。雪兄、大好き、早く帰って来てね」

そう言って兄の仕事場から出た。

 皆も少し疑問に思ってるかもしれないので、説明させていただきます。
ぼくの喋り方が少し変、、、幼い感じになってしまうのは早口が前世から苦手ものすごく苦手でこの世界の言葉はかなり早口なので短い言葉とかは少しゆっくりな感じだったら喋れるけど長いとカタコトみたいになる。
多分、生まれ変わっても苦手で不得意なままだったのだろう。
けど、喋るのが苦手なだけで聞くことも読み書きも大丈夫なのだ。
あと、心の中とかクーくんと二人?の時は、日本語を喋ってる。
クーくんは古代魔法時代から居るので日本語はまぁまぁ分かっている。

この後ぼくは父の所に行ったらお城の探索をして家に帰って兄が帰って来るのを待って一緒にお風呂に入って(兄が家に居る時はいつも一緒に入る)ご飯を食べたら眠るのだ。
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