23 / 31
三章 嫌われ者達とぼく
嫌われている理由
しおりを挟む
雪夜がぼくの目を見て覚悟を決めた顔をしてから話し出した。
「僕達の片親はあやかしなんだ」
「あら、貴方達は混ざり子なのね」
「混ざり子?」
「混ざり子っていうのはほとんどが片親が人間でもう片方の親があやかしの間に出来た子供の事よ。この子達は半妖または半神って呼ばれる子達ね。それとそのほとんど以外の混ざり子っていうのはそうね、、、青天ちゃんの所の狗神様がそれよ」
「陽が?」
「そう、あの方は狛犬と犬神の間に出来た狗神様でしょ?簡単に説明すると別の種族のあやかし同士で作った子供に両方の力が備わった子供の事も混ざり子って言うのよ」
「普通は両方の力は備わらないの?」
「ええ、普通は両親のどちらと同じ種族になるわね」
「へぇー、なら陽って凄いんだね」
「ええ、とてもね」
「、、、もしかして青天も僕達と同じなの?」
雪夜はぼくと花子さんの会話を聞いてそう思ったみたい。
(んー?ぼくの両親はどちらも多分だけど人間だったと思うから違うけど、実験されてぼくの体にあやかしの血が流れているのは間違いないだろうし、今のぼくの親は烏天狗の空だし、、、うーん)
「ぼくは君達と違うけど似たような者だよ。ぼくの場合は説明するのに時間がかかるし、ちょっと複雑な事だから話すの面倒、、、まあ、君達と同じ様に普通の人間じゃないって思ってくれて良いよ」
「今思いっきり面倒って言ったよな!いいのか本当に?」
「まぁ、普通の人間じゃないのは本当だよ。それと今のぼくの親はあやかしだから君達と同じような者なのも本当だよ」
「マジかよ!」
「兼太うるさい!雪夜の説明がまだ終わってないでしょ!静かにしてなさいよ!このバカ!」
“ゴツッ”
「イッテェー!だからって殴ることねぇだろ!一華!」
「いいから静かにしてろ。雪夜が説明している途中だろ」
また騒いだ兼太が拓巳にそう言われて黙った所で雪夜が説明の続きをしてくれる。
「話を戻すね。僕達を嫌っているモノっていうのは一部のあやかしと能力者、、陰陽師とか霊能力者とかの一部の人間の事でかなり僕達みたいなあやかしと人間との子供が嫌いみたいであやかしだと襲って来たり殺そうとして来たりして、人間の方は術で呪いをかけて来たり直接来て術とかで僕達を殺そうとして来たりするんだ」
「何でそこまでするのかな?半分は自分達と同じ生き物なのに?」
「私は人の事は分からないけどあやかしの方は聞いた事があるわ。確か『あんな気持ち悪い生き物と同じ生き物だとは思われたくない!あんな気持ち悪い生き物は災いを呼ぶだけだ!殺してしまった方が我々の為だ』とか『あんなモノは生きていても意味の無いモノだ。ゴミを排除してやってる我らに感謝して欲しいくらいだ』とか意味が分からない事を言ってたわ」
「酷いね。そんな事言ったら地球に生きている生き物は地球にとったら災いを起こしてゴミを増やして自分(地球)を傷つけて勝手に自分の中で暮らしてる生きていても意味が無いモノになるよね」
「本当にそうよね」
「、、、そうだな、地球にとったら俺達みんな似たようなモノだな。人間の方は俺が話そう」
ぼく達の話を聞いていた拓巳が苦笑いをした後に少し安堵した様な顔をしてから話し出した。
「人間の方は『あやかしなどとの子供など虫酸が走る!さっさと消えて無くなれ!』とか『半分は人間だと?冗談ではない!気持ち悪い!お前らなどただの化け物だ!』とか言っていたから多分、自分達と同じ血が流れていると思いたく無いんじゃないか?あいつらには俺達は倒さなければならない化け物に見えてるんだろう」
「ぼくにとっては一部の人間の方が化け物以上に残酷で怖い生き物だと思うけどね」
「確かに人間の方が時にかなり残酷で怖い生き物になる時があるからな」
「話は変わるけど、ぼく達がこの学校に居るのはアヤカシの仕業なの?」
ぼくがそう聞くとみんな困った様な顔をしてから雪夜の方を見た。
雪夜は少し考えてからぼくに話した。
「多分アヤカシだけの力じゃない。偶然に人間とアヤカシの両方から何かの術をかけられてその術が変に混ざりあったか反発したかして近くにあった強い思いと強い力を持ったこの学校に引きずり込まれたんじゃないかな?」
「青天ちゃん」
「花子さん?どうしたの?」
急に名前を呼ばれたのでぼくを抱き締めている花子さんを見ると花子さんは真剣な顔をして言った。
「ここのあやかし達のボスはかなり強い力があるみたいよそれが原因で私がここに居られる時間がもうあまり無いの」
「うん」
「けど私は女子トイレなら何処にでも現れる事が出来る存在よ。だからこの学校のここから近くにある女子トイレを教えるからそこまで行って私をまた読んでくれる?」
「分かった。それで何処に行けば良いの?」
花子さんは近くの女子トイレを教えた後に消えてしまった。
(多分さっき居た所に帰ったんだ。早く花子さんに言われた場所に行って花子さんをまた呼ばないと)
「君達もごめんね?近くの女子トイレまで行ける?」
「助けてくれてるのに文句など言えるものか。青天、お前では走ってる俺達の足に追い付くのは難しいだろうからまた抱えても大丈夫か?」
「うん、ありがとう。お願いするね拓巳」
ぼくを抱えると拓巳はドアに手をかけて緊張した顔をしてみんなを見渡した。
(得体の知らないナニかに見つからなければ良いんだけど)
「行くぞ」
“リィーン”
拓巳がドアを開けようとした時、ぼくのネックレスの翡翠の玉が静かに鳴った。
「僕達の片親はあやかしなんだ」
「あら、貴方達は混ざり子なのね」
「混ざり子?」
「混ざり子っていうのはほとんどが片親が人間でもう片方の親があやかしの間に出来た子供の事よ。この子達は半妖または半神って呼ばれる子達ね。それとそのほとんど以外の混ざり子っていうのはそうね、、、青天ちゃんの所の狗神様がそれよ」
「陽が?」
「そう、あの方は狛犬と犬神の間に出来た狗神様でしょ?簡単に説明すると別の種族のあやかし同士で作った子供に両方の力が備わった子供の事も混ざり子って言うのよ」
「普通は両方の力は備わらないの?」
「ええ、普通は両親のどちらと同じ種族になるわね」
「へぇー、なら陽って凄いんだね」
「ええ、とてもね」
「、、、もしかして青天も僕達と同じなの?」
雪夜はぼくと花子さんの会話を聞いてそう思ったみたい。
(んー?ぼくの両親はどちらも多分だけど人間だったと思うから違うけど、実験されてぼくの体にあやかしの血が流れているのは間違いないだろうし、今のぼくの親は烏天狗の空だし、、、うーん)
「ぼくは君達と違うけど似たような者だよ。ぼくの場合は説明するのに時間がかかるし、ちょっと複雑な事だから話すの面倒、、、まあ、君達と同じ様に普通の人間じゃないって思ってくれて良いよ」
「今思いっきり面倒って言ったよな!いいのか本当に?」
「まぁ、普通の人間じゃないのは本当だよ。それと今のぼくの親はあやかしだから君達と同じような者なのも本当だよ」
「マジかよ!」
「兼太うるさい!雪夜の説明がまだ終わってないでしょ!静かにしてなさいよ!このバカ!」
“ゴツッ”
「イッテェー!だからって殴ることねぇだろ!一華!」
「いいから静かにしてろ。雪夜が説明している途中だろ」
また騒いだ兼太が拓巳にそう言われて黙った所で雪夜が説明の続きをしてくれる。
「話を戻すね。僕達を嫌っているモノっていうのは一部のあやかしと能力者、、陰陽師とか霊能力者とかの一部の人間の事でかなり僕達みたいなあやかしと人間との子供が嫌いみたいであやかしだと襲って来たり殺そうとして来たりして、人間の方は術で呪いをかけて来たり直接来て術とかで僕達を殺そうとして来たりするんだ」
「何でそこまでするのかな?半分は自分達と同じ生き物なのに?」
「私は人の事は分からないけどあやかしの方は聞いた事があるわ。確か『あんな気持ち悪い生き物と同じ生き物だとは思われたくない!あんな気持ち悪い生き物は災いを呼ぶだけだ!殺してしまった方が我々の為だ』とか『あんなモノは生きていても意味の無いモノだ。ゴミを排除してやってる我らに感謝して欲しいくらいだ』とか意味が分からない事を言ってたわ」
「酷いね。そんな事言ったら地球に生きている生き物は地球にとったら災いを起こしてゴミを増やして自分(地球)を傷つけて勝手に自分の中で暮らしてる生きていても意味が無いモノになるよね」
「本当にそうよね」
「、、、そうだな、地球にとったら俺達みんな似たようなモノだな。人間の方は俺が話そう」
ぼく達の話を聞いていた拓巳が苦笑いをした後に少し安堵した様な顔をしてから話し出した。
「人間の方は『あやかしなどとの子供など虫酸が走る!さっさと消えて無くなれ!』とか『半分は人間だと?冗談ではない!気持ち悪い!お前らなどただの化け物だ!』とか言っていたから多分、自分達と同じ血が流れていると思いたく無いんじゃないか?あいつらには俺達は倒さなければならない化け物に見えてるんだろう」
「ぼくにとっては一部の人間の方が化け物以上に残酷で怖い生き物だと思うけどね」
「確かに人間の方が時にかなり残酷で怖い生き物になる時があるからな」
「話は変わるけど、ぼく達がこの学校に居るのはアヤカシの仕業なの?」
ぼくがそう聞くとみんな困った様な顔をしてから雪夜の方を見た。
雪夜は少し考えてからぼくに話した。
「多分アヤカシだけの力じゃない。偶然に人間とアヤカシの両方から何かの術をかけられてその術が変に混ざりあったか反発したかして近くにあった強い思いと強い力を持ったこの学校に引きずり込まれたんじゃないかな?」
「青天ちゃん」
「花子さん?どうしたの?」
急に名前を呼ばれたのでぼくを抱き締めている花子さんを見ると花子さんは真剣な顔をして言った。
「ここのあやかし達のボスはかなり強い力があるみたいよそれが原因で私がここに居られる時間がもうあまり無いの」
「うん」
「けど私は女子トイレなら何処にでも現れる事が出来る存在よ。だからこの学校のここから近くにある女子トイレを教えるからそこまで行って私をまた読んでくれる?」
「分かった。それで何処に行けば良いの?」
花子さんは近くの女子トイレを教えた後に消えてしまった。
(多分さっき居た所に帰ったんだ。早く花子さんに言われた場所に行って花子さんをまた呼ばないと)
「君達もごめんね?近くの女子トイレまで行ける?」
「助けてくれてるのに文句など言えるものか。青天、お前では走ってる俺達の足に追い付くのは難しいだろうからまた抱えても大丈夫か?」
「うん、ありがとう。お願いするね拓巳」
ぼくを抱えると拓巳はドアに手をかけて緊張した顔をしてみんなを見渡した。
(得体の知らないナニかに見つからなければ良いんだけど)
「行くぞ」
“リィーン”
拓巳がドアを開けようとした時、ぼくのネックレスの翡翠の玉が静かに鳴った。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説


みちのく銀山温泉
沖田弥子
キャラ文芸
高校生の花野優香は山形の銀山温泉へやってきた。親戚の営む温泉宿「花湯屋」でお手伝いをしながら地元の高校へ通うため。ところが駅に現れた圭史郎に花湯屋へ連れて行ってもらうと、子鬼たちを発見。花野家当主の直系である優香は、あやかし使いの末裔であると聞かされる。さらに若女将を任されて、神使の圭史郎と共に花湯屋であやかしのお客様を迎えることになった。高校生若女将があやかしたちと出会い、成長する物語。◆後半に優香が前の彼氏について語るエピソードがありますが、私の実体験を交えています。◆第2回キャラ文芸大賞にて、大賞を受賞いたしました。応援ありがとうございました!
2019年7月11日、書籍化されました。
ひきこもり瑞祥妃は黒龍帝の寵愛を受ける
緋村燐
キャラ文芸
天に御座す黄龍帝が創りし中つ国には、白、黒、赤、青の四龍が治める国がある。
中でも特に広く豊かな大地を持つ龍湖国は、白黒対の龍が治める国だ。
龍帝と婚姻し地上に恵みをもたらす瑞祥の娘として生まれた李紅玉は、その力を抑えるためまじないを掛けた状態で入宮する。
だが事情を知らぬ白龍帝は呪われていると言い紅玉を下級妃とした。
それから二年が経ちまじないが消えたが、すっかり白龍帝の皇后になる気を無くしてしまった紅玉は他の方法で使命を果たそうと行動を起こす。
そう、この国には白龍帝の対となる黒龍帝もいるのだ。
黒龍帝の皇后となるため、位を上げるよう奮闘する中で紅玉は自身にまじないを掛けた道士の名を聞く。
道士と龍帝、瑞祥の娘の因果が絡み合う!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
双葉病院小児病棟
moa
キャラ文芸
ここは双葉病院小児病棟。
病気と闘う子供たち、その病気を治すお医者さんたちの物語。
この双葉病院小児病棟には重い病気から身近な病気、たくさんの幅広い病気の子供たちが入院してきます。
すぐに治って退院していく子もいればそうでない子もいる。
メンタル面のケアも大事になってくる。
当病院は親の付き添いありでの入院は禁止とされています。
親がいると子供たちは甘えてしまうため、あえて離して治療するという方針。
【集中して治療をして早く治す】
それがこの病院のモットーです。
※この物語はフィクションです。
実際の病院、治療とは異なることもあると思いますが暖かい目で見ていただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる