一人じゃないぼく達

あおい夜

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二章 ぼくと家族

ぼくと空と朝

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 今日は朝早く目が覚めた。(多分、海の尻尾に埋もれて早めに眠ってしまったからだ)
周りを見てみると空が起きる所だった。

「、、、空」
「青天、もう起きたのか?」
「うん」
「着替えを出すから待ってろ」
「うん、分かった」

少し待っていると空がぼくの服を選んで持ってきてくれた。
空が選んだ服はチャイナ服みたいな服で下がコートみたいに前が開いている。
チャイナ服みたいな服は青色をしていて長袖の裾の部分は大きく開いていて、下の方は前が開いているので黒いズボンをはいた。
髪はお団子のツインテールにして余った髪を後ろにまわしてまとめて下の方で結んでいる。

「可愛く出来たな。朝ごはんを作ってくるな」
「ぼくも一緒に作る」
「青天も?それは嬉しいな。なら、行こうか?」
「うん」

ぼくと空は朝ごはんを作る為に台所に向かった。
(前の家に居た時もたまに一緒に作ったの思い出すな。久しぶりだから嬉しいな)



空視点


オレは久しぶりに青天とご飯を作る為に台所に向かった。
朝ごはんなのでそんなに食べれない青天の為にいつも軽い物にしている。

「今日は少し寒いな」
「うん」
「粥でも作ろうか?」
「うん」

何があるか冷蔵庫の中を見る。
(ほうれん草と玉葱と鶏肉と、、、牛乳か)

「ミルク粥が出来るな」
「ミルク粥」
「まず、ほうれん草を塩茹でする」
「鍋にお湯を入れてくる」

ほうれん草と塩を沸騰したお湯に入れて塩茹でにした後、ほうれん草を水にひたす。

「ん、これで良い。このほうれん草の水気を絞る」
「絞る、、、出来た」
「そしたら、ほうれん草のお湯を使って昨日切っておいた鶏肉も茹でる」
「ん、入れた」
「その間に牛乳を鍋に入れてからだし汁、白みそ、薄口しょうゆ、酒、みりんを入れて沸騰させる」
「ほうれん草は?」
「一口くらいに切る」
「ん、やっておく」
「頼む」
「~♪トントン、トントン~♪空とご飯~♪」
「~今日はミルク粥~♪」

歌っていると鶏肉が茹で上がったので沸騰しそうなミルクが入ってる鍋に入れて、それが沸騰したら火を止めて蓋をする。

「蓋をしたら3分くらいしたらご飯とほうれん草を入れるからな」
「うん」
「その間にたくあんがあったからこれを切って、たくさん食べるだろうあいつらの為に唐揚げを作るか。といっても後は小麦粉をつけて揚げるだけだが」
「下味は?」
「下味か、まずは一口くらいに切った鶏肉を醤油、酒、砂糖を少しとおろし生姜とレモン汁を入れて漬け込むだけだ」
「片栗粉と薄力粉をつけて揚げれば出来る?」
「そうだ」

そんな話をしていると3分たったのでミルクの入ってる鍋に炊きあがったご飯とほうれん草を入れて火をつけ混ぜながら沸騰するのを待つ。
混ぜるのを青天に任せてオレは唐揚げを揚げていく。

「混ぜ混ぜ~♪」
「揚げ揚げ~る~♪♪」
「沸騰した」
「そしたら、塩と胡椒を適当に青天の感覚で少し入れて弱火にして5分くらい待てば出来上がりだ。こっちも揚がってきたぞ」

唐揚げが揚げ終わり、ミルク粥が出来上がった時にタイミング良く陸が話しかけてきた。
陸が話しかけてくるのはいつもの事で出来上がった料理を運ぼうかというありがたい手伝いだ。

「あれ?今日は青天も居るの?」
「うん、空と一緒に作った」
「青天と空が一緒に?それは楽しみだね」
「ん」

陸に褒められて青天は少し嬉しいそうだ。
(相変わらず無表情だが、嬉しそうだ。他のみんなにも少しでも甘えられる様になれば良いんだが、、、あの様子なら近いうちに甘える事が出来るかもな)

オレは青天の頭を撫でてから陸と一緒に料理を運ぶ。
(青天が心から笑える様になれば良いんだが、オレが見た事があるのはあの子が泣いてる顔と怯えた顔、、それと少しだけだが笑った様な困った様な顔だけだ。嬉しそうなのは雰囲気で分かるんだが、そのうち笑える様になってくれるとオレも嬉しい、、、オレは神だがそれでも祈ろう。青天が、オレの娘が心から笑える様になりますように、誰でも良いどうか叶えて欲しい)






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