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二章 ぼくと家族
ぼくと陰とおやつの時間
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今日はお昼過ぎから陰と二人だけでお留守番する事になった。
海と空はそれぞれ神様のお仕事。
陸は海の付き添いと護衛。
陽は空の付き添いと護衛。
なので四人は今家に居ない。
今日のぼくの服は真っ白なワンピースに薄桃色の上着で上着には花のレースが上品な程度にあしらわれている。
この服をくれたのは陰で今日のコーディネートも陰だ。
ぼくは日替わりで兄弟達がくれた服を着ているけど、何故かみんな女の子の服をぼくに着せたがる。
まぁ、ぼくは男とか女とかの意識が特に無いので女物だろうが男物だろうが特に抵抗なく着れるので特に問題は無い。
「陰」
「何?」
「ぼくは特に抵抗無いから良いんだけど、何でみんなぼくに女の子の服を着せたがるのかな?って思って」
「あー、、、今まで女の子が居なかったからだと思うよ。あ、けど、女物の服は空兄さんも良く着てたな」
「空が?ぼくと居た時は男物しか着て無かったけど?」
「それは多分、空に女物をあげてたのが海兄さんだったからだろうね。空兄さんは特に抵抗もなく着てたから今思うと小さい頃から着せてたんだろうね」
「空なら特に違和感ないね。男物を着てても美女にしか見えなかったし、、、ねぇ、空って家の外でも女物を着てたの?」
「、、、そういえば、空が外に行く時は海兄さんが男物に着替えさせてたな」
「そうなんだ。なら、空を女だって誤解させては無かったんだね」
海は多分、空の事を弟じゃなくて妹みたいに見てるんだろう。
(海だけじゃなくて他の兄弟も姉として見てるんだろうな)
「そうだ。ぼくは女の子の服って似合ってるのかな?変じゃない?」
「変だと思ったら女物なんて買ってこないよ。良く似合ってるし可愛いよ」
「ん。ありがとう」
そう言うと陰に頭を撫でられた。
嬉しくて自分からすり寄ったら一瞬、撫でる手の動きが止まった。
「う?」
「っ、、、年下ってこんなに(可愛いんだ)」
「何か言った?聞こえなかった」
「ううん、特に気にしなくて良い事だよ。それより、少しお腹空かない?」
「お腹、、、少し空いたかな?」
「けど、空が居ないから何かおやつ買ってこようか?」
ぼくは少し考えてある事を思い付いた。
(これを一緒にしたら少しは仲良くなれるかな?)
「陰、あ、あのね?」
ぼくの提案に陰は頷いてくれた。
陰視点
青の提案というのは一緒におやつを作ろうというものだ。
「材料はあるのか?」
「うん」
「何を作るの?」
「ドーナツ」
「ドーナツか。揚げるのはオレがやるな?」
「うん。焼くだけならぼくも出来るけど、揚げるのは背の関係で危ないから頼むね?」
「ん。分かってる」
可愛い子のお願いは聞いてあげたいので了承する。
(油でその可愛い顔に火傷なんてされたらオレが自分を許せないからね)
「♪~小麦粉、ベーキングパウダー、卵、砂糖、バターに牛乳~♪」
「クス、全部ちゃんと混ぜれる?重くない?」
「うん、大丈夫。♪~玉が残らない様にまぜまぜ~♪」
歌いながら作るのは空の影響だろう。
(可愛いな。この子はオレが守ってあげないとね)
「出来た?」
「ん。陰、揚げて?」
「分かったけど、危ないから少し離れててね?」
「うん」
オレは青から受け取ったドーナツを作る為の生地をゆっくり油に入れる。
今回作るドーナツはどろどろの生地で作るドーナツなので揚げると丸い唐揚げみたいな見た目だけど、匂いは甘くドーナツの匂いだ。
「青、揚がってきたよ」
「ほんと?」
「うん。こっちにおいで?」
「うん」
近くまで来た青を抱き上げてドーナツの様子を見せてあげる。
「うん。美味しそうに揚がってきてる」
「そういえば、何でオレと一緒に作ろうと思ったの?」
「、、、陰ともっと仲良くなりたかったから」
「、、、オレと?」
「うん。陰ともっと一緒に居たくて仲良くなって一緒遊びたいなぁって思ったから」
「っ、、、遊ぼうって言ってくれたらいつでも遊んであげるのに」
「そうなの?なら、ぼくの方だけが陰の事好きなんじゃないんだね?」
「あ、当たり前だよ。オレは好きでもない奴と一緒に暮らしたりなんて出来無いし」
「そうなのか。嬉しいな」
青のあまり動かない表情が本当に少しだけ動き嬉しそうに笑った。
その後、青とオレの二人でドーナツを食べた。
青と二人で作った揚げたてのドーナツはとても美味しかった。
(青はまだ気づかないんだろうな)
空の子供になった瞬間から青はオレ達の家族なのだ。
オレは一番下の弟だったけど青が来てからは青が一番下の弟、、、いや、妹の様にみんな思ってる。
青の見た目は空を見て育ったオレから見ても、かなりの美少女(しかも清楚で綺麗な子というオレ達アヤカシが好きな見た目)に見える。
なので、オレ達兄弟は青に可愛い女物を良く着せたがる。
青も特に抵抗が無いとういか、自分でも特に性別を気にして無いので女でも男でも好きな方にとってもらって構わない、と言っていたので青に着て貰いたいと思ってみんなが買って来る服(特に女物)がもの凄くある。
オレ達兄弟は青の事をもう家族だと思っているけど、青はいきなり四人も新しい家族が出来て戸惑ってるかも知れないと思っていたので青が慣れるまで構うのはもう少ししてからにしようと思ってたのだ。
(けど、青が仲良くしたいって言ってるんだから、もういっぱい構っても良いよね?やっと、オレにも可愛い妹が出来たんだ。いっぱい構って絶対に何があっても守ってあげるからね?青天)
オレはこの綺麗な雲一つ無い空の様な空と同じ青い目を持つ妹にもうメロメロなんだ。
海と空はそれぞれ神様のお仕事。
陸は海の付き添いと護衛。
陽は空の付き添いと護衛。
なので四人は今家に居ない。
今日のぼくの服は真っ白なワンピースに薄桃色の上着で上着には花のレースが上品な程度にあしらわれている。
この服をくれたのは陰で今日のコーディネートも陰だ。
ぼくは日替わりで兄弟達がくれた服を着ているけど、何故かみんな女の子の服をぼくに着せたがる。
まぁ、ぼくは男とか女とかの意識が特に無いので女物だろうが男物だろうが特に抵抗なく着れるので特に問題は無い。
「陰」
「何?」
「ぼくは特に抵抗無いから良いんだけど、何でみんなぼくに女の子の服を着せたがるのかな?って思って」
「あー、、、今まで女の子が居なかったからだと思うよ。あ、けど、女物の服は空兄さんも良く着てたな」
「空が?ぼくと居た時は男物しか着て無かったけど?」
「それは多分、空に女物をあげてたのが海兄さんだったからだろうね。空兄さんは特に抵抗もなく着てたから今思うと小さい頃から着せてたんだろうね」
「空なら特に違和感ないね。男物を着てても美女にしか見えなかったし、、、ねぇ、空って家の外でも女物を着てたの?」
「、、、そういえば、空が外に行く時は海兄さんが男物に着替えさせてたな」
「そうなんだ。なら、空を女だって誤解させては無かったんだね」
海は多分、空の事を弟じゃなくて妹みたいに見てるんだろう。
(海だけじゃなくて他の兄弟も姉として見てるんだろうな)
「そうだ。ぼくは女の子の服って似合ってるのかな?変じゃない?」
「変だと思ったら女物なんて買ってこないよ。良く似合ってるし可愛いよ」
「ん。ありがとう」
そう言うと陰に頭を撫でられた。
嬉しくて自分からすり寄ったら一瞬、撫でる手の動きが止まった。
「う?」
「っ、、、年下ってこんなに(可愛いんだ)」
「何か言った?聞こえなかった」
「ううん、特に気にしなくて良い事だよ。それより、少しお腹空かない?」
「お腹、、、少し空いたかな?」
「けど、空が居ないから何かおやつ買ってこようか?」
ぼくは少し考えてある事を思い付いた。
(これを一緒にしたら少しは仲良くなれるかな?)
「陰、あ、あのね?」
ぼくの提案に陰は頷いてくれた。
陰視点
青の提案というのは一緒におやつを作ろうというものだ。
「材料はあるのか?」
「うん」
「何を作るの?」
「ドーナツ」
「ドーナツか。揚げるのはオレがやるな?」
「うん。焼くだけならぼくも出来るけど、揚げるのは背の関係で危ないから頼むね?」
「ん。分かってる」
可愛い子のお願いは聞いてあげたいので了承する。
(油でその可愛い顔に火傷なんてされたらオレが自分を許せないからね)
「♪~小麦粉、ベーキングパウダー、卵、砂糖、バターに牛乳~♪」
「クス、全部ちゃんと混ぜれる?重くない?」
「うん、大丈夫。♪~玉が残らない様にまぜまぜ~♪」
歌いながら作るのは空の影響だろう。
(可愛いな。この子はオレが守ってあげないとね)
「出来た?」
「ん。陰、揚げて?」
「分かったけど、危ないから少し離れててね?」
「うん」
オレは青から受け取ったドーナツを作る為の生地をゆっくり油に入れる。
今回作るドーナツはどろどろの生地で作るドーナツなので揚げると丸い唐揚げみたいな見た目だけど、匂いは甘くドーナツの匂いだ。
「青、揚がってきたよ」
「ほんと?」
「うん。こっちにおいで?」
「うん」
近くまで来た青を抱き上げてドーナツの様子を見せてあげる。
「うん。美味しそうに揚がってきてる」
「そういえば、何でオレと一緒に作ろうと思ったの?」
「、、、陰ともっと仲良くなりたかったから」
「、、、オレと?」
「うん。陰ともっと一緒に居たくて仲良くなって一緒遊びたいなぁって思ったから」
「っ、、、遊ぼうって言ってくれたらいつでも遊んであげるのに」
「そうなの?なら、ぼくの方だけが陰の事好きなんじゃないんだね?」
「あ、当たり前だよ。オレは好きでもない奴と一緒に暮らしたりなんて出来無いし」
「そうなのか。嬉しいな」
青のあまり動かない表情が本当に少しだけ動き嬉しそうに笑った。
その後、青とオレの二人でドーナツを食べた。
青と二人で作った揚げたてのドーナツはとても美味しかった。
(青はまだ気づかないんだろうな)
空の子供になった瞬間から青はオレ達の家族なのだ。
オレは一番下の弟だったけど青が来てからは青が一番下の弟、、、いや、妹の様にみんな思ってる。
青の見た目は空を見て育ったオレから見ても、かなりの美少女(しかも清楚で綺麗な子というオレ達アヤカシが好きな見た目)に見える。
なので、オレ達兄弟は青に可愛い女物を良く着せたがる。
青も特に抵抗が無いとういか、自分でも特に性別を気にして無いので女でも男でも好きな方にとってもらって構わない、と言っていたので青に着て貰いたいと思ってみんなが買って来る服(特に女物)がもの凄くある。
オレ達兄弟は青の事をもう家族だと思っているけど、青はいきなり四人も新しい家族が出来て戸惑ってるかも知れないと思っていたので青が慣れるまで構うのはもう少ししてからにしようと思ってたのだ。
(けど、青が仲良くしたいって言ってるんだから、もういっぱい構っても良いよね?やっと、オレにも可愛い妹が出来たんだ。いっぱい構って絶対に何があっても守ってあげるからね?青天)
オレはこの綺麗な雲一つ無い空の様な空と同じ青い目を持つ妹にもうメロメロなんだ。
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