8 / 25
一章 祖ですね
祖は目覚める
しおりを挟む
深く沈んでいた意識が浮き上がる感覚がする。
ゆっくりと誰かに引っ張られているような感覚がする。
誰かが呼んでる
会いたい会いたいと泣いてるような声が聞こえる
起きないと
その声を聞いていると起きないとと思ってしまう
知っているような人の声に引かれる様に意識が上に浮かび上がるのを感じる。
(ああ、目が覚める)
三代目・星輪
封印が解けた祖を見つけたボク達は直ぐにボク達が住んでいる家に連れ帰りベッドに寝かせた。
(祖は目覚めるかな?、、、封印が解けたばかりだから深く眠っているだけなのは分かってるんだ!けど、何故か不安で不安でたまらないんだ)
「、、、、祖はもう少し目覚めないだろうな、、、しかし、祖が輪と同じくらいの年のしかも女の子だとは思わなかったな」
「、、、確かに氷が言う通り私達の一族は男しかいないはずなんだが」
「は?雷それ本当か?確かに母さんは違う一族だったし俺が見た一族の人も全員男だったけど」
「男しかいないのか?それとも祖の代には女の子が居たって事なのか?」
最後にボクがそう聞くと氷と雷が顔を見合わせてから説明してくれた。
(確かにボクと嵐は二代目しか見てないけど全員男だったな)
「いや、祖にも女の姓をもって生まれたものが居たそうだ。ただし3人しか居なかったらしい」
「二代目も三代目も男しか居ないしな」
「なんでそんなに女が生まれないんだよ?」
「祖の代でも3人?」
確かにそう言われるとほとんど男しか生まれていないのが分かる。
「オレも親父から聞いた話だからな?オレ達の一族に女が生まれるのは奇跡的な事くらいないらしい。そして一人目は成人すると力が強すぎて体が持たなく死んでしまうみたいだ」
「もう一人はある方法で成人しても生き残ったらしい、、、我が一族の女は全てそうであるみたいなんだが全てが魅力的ならしい。何が魅力的なのかは私も教えてもらえなかったのでよく知らない。話を戻すがもう一人は全てが美しく魅力的で他の者達にもよく狙われその者達で殺し合いを目の前で繰り広げられ穢れが溜まり死んでしまったらしい」
「3人目の事は聞いた事がなかったが、、、封印されていた祖の事だったみたいだな」
ボク達の一族は女の人が生まれてもあまり長く生きていけないみたいだ。
「ああ、だからあの白い布か」
「嵐?どういうことだ?」
2人の話を聞いたあとに嵐が何かに納得したような声をだしたので聞いた。
「あの大量にあった白い布だよ」
「白い布がどうしたのだ?」
「まず、クリスタルの中に祖が居たのは俺らも分かってたよな?」
「うん、見えなくても居るのは分かってたぞ」
「祖の姿が見えなかったのは白い布が祖を覆ってたからだってのも分かるよな?」
「あんなにたくさんあるとは思わなかったけど分かるぞ」
「祖を白い布で覆ってたのはもしも、、、つまり俺ら一族以外の奴に祖自身または祖が入ったクリスタルが見つかった時に祖の性別がばれない様にしたかったからなんだなって事だ」
「あ、本当だ、、、もしもの時を考えてたんだな」
確かに祖がクリスタルの中に居た時は白い布が祖の周りを覆っていたので祖の姿が全く分からなかった。
「祖、、、起きてくれるかな?」
「、、、大丈夫だ。祖の封印が解けたということは祖はもう癒す必要がないってことだからね」
「けど、、、祖に俺らの一族には祖はもうクリスタルに入ってたこの祖一人しか居ねぇとかの説明どうするんだよ。俺はしたくねぇぞ?」
「、、、それはオレらがするさ、、、祖が起きたらな」
ボクは祖の手を握り雷はボクの手と祖の手を一緒に包む様に覆い嵐はボクとは反対の祖の手を優しく撫で氷は祖の頬を優しく撫でていた。
(ああ、みんなボクと同じなんだ。祖に会いたいんだ。もう会ってるけど何か違うって感じるんだ、、、、祖、、)
「起きて、、、会いたい」
ボクがボソリとそう呟くと祖のまぶたがピクリと動いた。
「ッ!」
「、、、ん、、」
ゆっくり祖の目が開くのを固まって動けないボク達は見守るしかなかった。
(目が開く、、、祖が起きる)
「、、、ん?、、、?」
まだ半分くらいは眠っているだろう祖は目を開いて祖を囲んでいるボク達を見た。
(、、、金色?、、橙色?、、ハチミツみたいな目の色だ、、、綺麗、、、、)
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、?、、ああ、おはよう」
目覚めた祖はとても美しい声でそう言ってボク達を見て柔らかく優しく微笑みながら言った。
「会いたかったよ、、、私の可愛い愛しい子供達」
その優しく慈愛に満ちた声を聞いた瞬間にボク達の瞳から涙が流れた。
(会いたかった、、、やっと会えた、、、嬉しい、、、ずっと会いたかったよボク達の祖)
ゆっくりと誰かに引っ張られているような感覚がする。
誰かが呼んでる
会いたい会いたいと泣いてるような声が聞こえる
起きないと
その声を聞いていると起きないとと思ってしまう
知っているような人の声に引かれる様に意識が上に浮かび上がるのを感じる。
(ああ、目が覚める)
三代目・星輪
封印が解けた祖を見つけたボク達は直ぐにボク達が住んでいる家に連れ帰りベッドに寝かせた。
(祖は目覚めるかな?、、、封印が解けたばかりだから深く眠っているだけなのは分かってるんだ!けど、何故か不安で不安でたまらないんだ)
「、、、、祖はもう少し目覚めないだろうな、、、しかし、祖が輪と同じくらいの年のしかも女の子だとは思わなかったな」
「、、、確かに氷が言う通り私達の一族は男しかいないはずなんだが」
「は?雷それ本当か?確かに母さんは違う一族だったし俺が見た一族の人も全員男だったけど」
「男しかいないのか?それとも祖の代には女の子が居たって事なのか?」
最後にボクがそう聞くと氷と雷が顔を見合わせてから説明してくれた。
(確かにボクと嵐は二代目しか見てないけど全員男だったな)
「いや、祖にも女の姓をもって生まれたものが居たそうだ。ただし3人しか居なかったらしい」
「二代目も三代目も男しか居ないしな」
「なんでそんなに女が生まれないんだよ?」
「祖の代でも3人?」
確かにそう言われるとほとんど男しか生まれていないのが分かる。
「オレも親父から聞いた話だからな?オレ達の一族に女が生まれるのは奇跡的な事くらいないらしい。そして一人目は成人すると力が強すぎて体が持たなく死んでしまうみたいだ」
「もう一人はある方法で成人しても生き残ったらしい、、、我が一族の女は全てそうであるみたいなんだが全てが魅力的ならしい。何が魅力的なのかは私も教えてもらえなかったのでよく知らない。話を戻すがもう一人は全てが美しく魅力的で他の者達にもよく狙われその者達で殺し合いを目の前で繰り広げられ穢れが溜まり死んでしまったらしい」
「3人目の事は聞いた事がなかったが、、、封印されていた祖の事だったみたいだな」
ボク達の一族は女の人が生まれてもあまり長く生きていけないみたいだ。
「ああ、だからあの白い布か」
「嵐?どういうことだ?」
2人の話を聞いたあとに嵐が何かに納得したような声をだしたので聞いた。
「あの大量にあった白い布だよ」
「白い布がどうしたのだ?」
「まず、クリスタルの中に祖が居たのは俺らも分かってたよな?」
「うん、見えなくても居るのは分かってたぞ」
「祖の姿が見えなかったのは白い布が祖を覆ってたからだってのも分かるよな?」
「あんなにたくさんあるとは思わなかったけど分かるぞ」
「祖を白い布で覆ってたのはもしも、、、つまり俺ら一族以外の奴に祖自身または祖が入ったクリスタルが見つかった時に祖の性別がばれない様にしたかったからなんだなって事だ」
「あ、本当だ、、、もしもの時を考えてたんだな」
確かに祖がクリスタルの中に居た時は白い布が祖の周りを覆っていたので祖の姿が全く分からなかった。
「祖、、、起きてくれるかな?」
「、、、大丈夫だ。祖の封印が解けたということは祖はもう癒す必要がないってことだからね」
「けど、、、祖に俺らの一族には祖はもうクリスタルに入ってたこの祖一人しか居ねぇとかの説明どうするんだよ。俺はしたくねぇぞ?」
「、、、それはオレらがするさ、、、祖が起きたらな」
ボクは祖の手を握り雷はボクの手と祖の手を一緒に包む様に覆い嵐はボクとは反対の祖の手を優しく撫で氷は祖の頬を優しく撫でていた。
(ああ、みんなボクと同じなんだ。祖に会いたいんだ。もう会ってるけど何か違うって感じるんだ、、、、祖、、)
「起きて、、、会いたい」
ボクがボソリとそう呟くと祖のまぶたがピクリと動いた。
「ッ!」
「、、、ん、、」
ゆっくり祖の目が開くのを固まって動けないボク達は見守るしかなかった。
(目が開く、、、祖が起きる)
「、、、ん?、、、?」
まだ半分くらいは眠っているだろう祖は目を開いて祖を囲んでいるボク達を見た。
(、、、金色?、、橙色?、、ハチミツみたいな目の色だ、、、綺麗、、、、)
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、、。」
「、、、?、、ああ、おはよう」
目覚めた祖はとても美しい声でそう言ってボク達を見て柔らかく優しく微笑みながら言った。
「会いたかったよ、、、私の可愛い愛しい子供達」
その優しく慈愛に満ちた声を聞いた瞬間にボク達の瞳から涙が流れた。
(会いたかった、、、やっと会えた、、、嬉しい、、、ずっと会いたかったよボク達の祖)
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
欠損奴隷を治して高値で売りつけよう!破滅フラグしかない悪役奴隷商人は、死にたくないので回復魔法を修行します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
主人公が転生したのは、ゲームに出てくる噛ませ犬の悪役奴隷商人だった!このままだと破滅フラグしかないから、奴隷に反乱されて八つ裂きにされてしまう!
そうだ!子供の今から回復魔法を練習して極めておけば、自分がやられたとき自分で治せるのでは?しかも奴隷にも媚びを売れるから一石二鳥だね!
なんか自分が助かるために奴隷治してるだけで感謝されるんだけどなんで!?
欠損奴隷を安く買って高値で売りつけてたらむしろ感謝されるんだけどどういうことなんだろうか!?
え!?主人公は光の勇者!?あ、俺が先に治癒魔法で回復しておきました!いや、スマン。
※この作品は現実の奴隷制を肯定する意図はありません
なろう日間週間月間1位
カクヨムブクマ14000
カクヨム週間3位
他サイトにも掲載
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる