146 / 225
二人は秘密を明かさない
しおりを挟む
「でもそっか。ルイージ君王族だったんだ。なんか納得。そんな感じだったもんね」
拍子抜けするほどあっさりと事実を受け入れるイヴ。分かってはいたがさすがの度量だ。
これならばもしや私の素性も明かすことが出来るのではないか。ならばこの機会にいっそ…私のそんな甘い考えは一瞬にして打ち破られる。
「え?じゃあフラヴィオってもしかして…」
「そ、そうなのだよ。黙っていてすまなかった。私h」
「ルイージ君の従者…いや雰囲気からして家庭教師的な?そんなポジですか?」
キュ「……」
「わー!なんか謎が解けました!だから男爵家の生まれにしてはやたらノーブルだったんだ!」
「あ、あのイヴ様…」
「ルイルイに過保護だったのも納得ー!」
「イ、イヴ…」
「その身のこなし…公爵家に住み込みですか?甘やかされた坊ちゃんとか思っててゴメンナサイ」
「いや…」
そんな風に思われていたのか…、確かにあの時の私ではそうとしか思えなかっただろう…
「じゃフラヴィオとうちのお父さんで避難したルイージ君を匿ってたんですね」
「………そうだ」
ルイージが驚いたようにこちらを見るが…すまないルイージ。私は弱い男だ。
「だがイヴ、この事は内密に」
「何故ですか?」
「サルディーニャには他国の内乱に関与ならぬという国法があるのだよ」
「へー、そうなんだ。全然知りませんでした」
思わず顔を見合わせるルイージと私。イヴに秘密を明かさなかったのは正解だったようだ。危なかった…
「ではルイージの件はそれでいいのだね」
「良いも悪いも…それは決定事項でしょ?」
「ああ…」
「あーあ、せっかくイヴコスのルイージ君と双子コーデしようと思ったのに」
「出来ますよイヴ様。まだ当分この国におられるのでしょう?カタリーナ様も交えて今度はぜひアスタリア宮の庭を散策しましょう」
「カタリーナ様…」
ふ、と何かを思い出したようなイヴだが、その眉間は不可解そうに寄せられている。
「ねえルイルイ。カタリーナ様のお相手って年下だったよね」
「ええそうです」
「王弟の…」
「ええ」
「公爵子息…」
「ええ」
「まさか…」
「ええ」
「カ、カタリーナ様の結婚相手ー!? 」
「ふふふ」
悪戯の成功にしてやったりと顔をほころばせるルイージ。これは驚いた…。あの自若としたルイージがイヴの前ではこのような顔をするのか…。
だが様子を見るに、ルイージと姫殿下は示し合わせて秘密にしていたのだろう。
「何で言ってくれなかったのー!」
「驚かせようかと思いまして」
「驚いたよ!」
地団太を踏むイヴ。いけない、これではまた足を痛めてしまう。
「イヴ、まだ完治していないのだ、足に気をつけなさい」
「はーはーはー、フラヴィオはサプライズとかないでしょうね!」
「な、ない!」
「ならよし」
呆れた顔を寄こすルイージ。私はまたも己の首を絞めてしまったようだ…
-------------------
大きな秘密を打ち明けて肩の荷が下りたんだろう。ルイルイはベッドに浅く腰掛けると困ったようにこう問いかけてきた。
「イヴ様は私が素性を偽っていたことを少しも咎めないのですね…」
「だってエヴァも同じようなもんだし」
だいたいそれを言ったら僕こそ偽イヴァーノだし。特大ブーメランじゃん?
「それはそうだが…意味が違うだろう?」
「その意味って…エヴァが超かわいいどこに行っても大人気なだけの取るに足らない庶民でルイルイが王族ってことですか?」
「そうでなく…」
「どっちみち関係ないです」
「やはりそう言うのだね。思った通りだ」
前も言ったが、僕の周りには、ブリタニア帝国の皇子ももののけの姫も雪の女王も遊戯の王様だっていた。なんなら耳や尻尾のある人外の姫もエルフの王だって居た!
僕は名称なんか気にしない!いやそこは気にしろ、という声は聞こえなーい!
「でもウソツキは別ですよ?ウソツキはダメです。でもルイージ君のこれはウソじゃなくて証人保護プログラムみたいなもんだから」
俯くフラヴィオ。なにかやましいことでもあるんだろうか?あ。
「…フラヴィオ、もしかして結婚前の人数…あれウソでしょ。誤魔化しましたね?」ジト
「う、嘘ではない!」
「どーだか。怪しいと思ったんです。フラヴィオのあの…テクでお付き合いの人数がたった二人とか」
「噓ではない。付き合ったのは二人だけだ」
付き合ったのは。つまり付き合ってない相手はカウントしてないってことか。お仕置き決定だな。
「まあいいや。結婚前の話だし」
「……」ホッ…
ホッとすな!…はっ!
「ルイージ君!け、け、結婚はまだだよね!」
「さすがに私の年齢が若すぎますので。恐らくは十六になるのを待ってではないかと」
ルイルイは来月十二になるから…四年の婚約期間。長いな。でも王族なんて時に生まれた時から婚約者が居たりするんだしこんなもんか。
「じゃあ二人の婚礼衣装は僕が作るね。楽しみにしてて」
ならもっとビッグネームになっておかなくちゃ!王家の婚礼衣装をつくるに相応しいハイブランドに!待てよ?婚礼…婚礼か…
「そうだフラヴィオ」
ビクッ「な、なんだいイヴ」
「…んー、やっぱなんでもない」
良いこと思いついちゃった!それは何かって?…まだ…ナ・イ・ショ!
さて、ルイージ君の正体、それからお引越しを聞いて大泣きしたのは小さなエルモだ。こうなるのは想定内だが…辛い。
何故なら…僕はリコと男同士の約束を交わしている。それはルイージ君がもしビアジョッティ伯爵家を出ることがあれば、リコはルイージ君に付いて行く、ってこと。
「ふ、ふぇぇ…ルイージ様が…ルイージ様が…」
「泣かないのエルモ!エルモは男の子でしょ!」
「びぇぇぇぇ!!!だってお兄ちゃんまで行くなんて聞いてない!」
「エルモには僕もロデじいもついてるでしょ!淋しくないよ!」
「さーびーしーいー!!!」
アカン…どうにもならないわ…
「イヴ様、私が代りましょう」
「ごめん、任せた…」
「エルモ、リコは己の主を見つけたのだ。聞き分けなさい」
「わぁぁぁぁん!!!」
「泣くのは今日だけだ。いいなエルモ」
「おじいちゃん…」グスッ
いつの間にか本物の親子のようなエルモとロデじい。ロデじいはエルモを抱きかかえ背中をトントンし続けている。
ロデじいは結婚歴のない永遠の独身貴族だ。二人はロデじいにとってとっくに本当の子供も同然なんだろう。
「すみませんイヴ様」
「いいよ。それよりリコ、悔いのないようにね」
「はい」
「リコ、本当にいいのだね?」
「はいルイージ様。俺は何があろうとこれからも側であなたをお守りします。死ぬまでずっと」
「本当に心強い…。リコ、私が挫けないようどうか背中を守っておくれ」
「はい!俺のルイージ様!」
ぐ!ぐっはぁぁ尊い!これぞ衆道!BLじゃなくて衆道ね!
ここ試験に出るから!
拍子抜けするほどあっさりと事実を受け入れるイヴ。分かってはいたがさすがの度量だ。
これならばもしや私の素性も明かすことが出来るのではないか。ならばこの機会にいっそ…私のそんな甘い考えは一瞬にして打ち破られる。
「え?じゃあフラヴィオってもしかして…」
「そ、そうなのだよ。黙っていてすまなかった。私h」
「ルイージ君の従者…いや雰囲気からして家庭教師的な?そんなポジですか?」
キュ「……」
「わー!なんか謎が解けました!だから男爵家の生まれにしてはやたらノーブルだったんだ!」
「あ、あのイヴ様…」
「ルイルイに過保護だったのも納得ー!」
「イ、イヴ…」
「その身のこなし…公爵家に住み込みですか?甘やかされた坊ちゃんとか思っててゴメンナサイ」
「いや…」
そんな風に思われていたのか…、確かにあの時の私ではそうとしか思えなかっただろう…
「じゃフラヴィオとうちのお父さんで避難したルイージ君を匿ってたんですね」
「………そうだ」
ルイージが驚いたようにこちらを見るが…すまないルイージ。私は弱い男だ。
「だがイヴ、この事は内密に」
「何故ですか?」
「サルディーニャには他国の内乱に関与ならぬという国法があるのだよ」
「へー、そうなんだ。全然知りませんでした」
思わず顔を見合わせるルイージと私。イヴに秘密を明かさなかったのは正解だったようだ。危なかった…
「ではルイージの件はそれでいいのだね」
「良いも悪いも…それは決定事項でしょ?」
「ああ…」
「あーあ、せっかくイヴコスのルイージ君と双子コーデしようと思ったのに」
「出来ますよイヴ様。まだ当分この国におられるのでしょう?カタリーナ様も交えて今度はぜひアスタリア宮の庭を散策しましょう」
「カタリーナ様…」
ふ、と何かを思い出したようなイヴだが、その眉間は不可解そうに寄せられている。
「ねえルイルイ。カタリーナ様のお相手って年下だったよね」
「ええそうです」
「王弟の…」
「ええ」
「公爵子息…」
「ええ」
「まさか…」
「ええ」
「カ、カタリーナ様の結婚相手ー!? 」
「ふふふ」
悪戯の成功にしてやったりと顔をほころばせるルイージ。これは驚いた…。あの自若としたルイージがイヴの前ではこのような顔をするのか…。
だが様子を見るに、ルイージと姫殿下は示し合わせて秘密にしていたのだろう。
「何で言ってくれなかったのー!」
「驚かせようかと思いまして」
「驚いたよ!」
地団太を踏むイヴ。いけない、これではまた足を痛めてしまう。
「イヴ、まだ完治していないのだ、足に気をつけなさい」
「はーはーはー、フラヴィオはサプライズとかないでしょうね!」
「な、ない!」
「ならよし」
呆れた顔を寄こすルイージ。私はまたも己の首を絞めてしまったようだ…
-------------------
大きな秘密を打ち明けて肩の荷が下りたんだろう。ルイルイはベッドに浅く腰掛けると困ったようにこう問いかけてきた。
「イヴ様は私が素性を偽っていたことを少しも咎めないのですね…」
「だってエヴァも同じようなもんだし」
だいたいそれを言ったら僕こそ偽イヴァーノだし。特大ブーメランじゃん?
「それはそうだが…意味が違うだろう?」
「その意味って…エヴァが超かわいいどこに行っても大人気なだけの取るに足らない庶民でルイルイが王族ってことですか?」
「そうでなく…」
「どっちみち関係ないです」
「やはりそう言うのだね。思った通りだ」
前も言ったが、僕の周りには、ブリタニア帝国の皇子ももののけの姫も雪の女王も遊戯の王様だっていた。なんなら耳や尻尾のある人外の姫もエルフの王だって居た!
僕は名称なんか気にしない!いやそこは気にしろ、という声は聞こえなーい!
「でもウソツキは別ですよ?ウソツキはダメです。でもルイージ君のこれはウソじゃなくて証人保護プログラムみたいなもんだから」
俯くフラヴィオ。なにかやましいことでもあるんだろうか?あ。
「…フラヴィオ、もしかして結婚前の人数…あれウソでしょ。誤魔化しましたね?」ジト
「う、嘘ではない!」
「どーだか。怪しいと思ったんです。フラヴィオのあの…テクでお付き合いの人数がたった二人とか」
「噓ではない。付き合ったのは二人だけだ」
付き合ったのは。つまり付き合ってない相手はカウントしてないってことか。お仕置き決定だな。
「まあいいや。結婚前の話だし」
「……」ホッ…
ホッとすな!…はっ!
「ルイージ君!け、け、結婚はまだだよね!」
「さすがに私の年齢が若すぎますので。恐らくは十六になるのを待ってではないかと」
ルイルイは来月十二になるから…四年の婚約期間。長いな。でも王族なんて時に生まれた時から婚約者が居たりするんだしこんなもんか。
「じゃあ二人の婚礼衣装は僕が作るね。楽しみにしてて」
ならもっとビッグネームになっておかなくちゃ!王家の婚礼衣装をつくるに相応しいハイブランドに!待てよ?婚礼…婚礼か…
「そうだフラヴィオ」
ビクッ「な、なんだいイヴ」
「…んー、やっぱなんでもない」
良いこと思いついちゃった!それは何かって?…まだ…ナ・イ・ショ!
さて、ルイージ君の正体、それからお引越しを聞いて大泣きしたのは小さなエルモだ。こうなるのは想定内だが…辛い。
何故なら…僕はリコと男同士の約束を交わしている。それはルイージ君がもしビアジョッティ伯爵家を出ることがあれば、リコはルイージ君に付いて行く、ってこと。
「ふ、ふぇぇ…ルイージ様が…ルイージ様が…」
「泣かないのエルモ!エルモは男の子でしょ!」
「びぇぇぇぇ!!!だってお兄ちゃんまで行くなんて聞いてない!」
「エルモには僕もロデじいもついてるでしょ!淋しくないよ!」
「さーびーしーいー!!!」
アカン…どうにもならないわ…
「イヴ様、私が代りましょう」
「ごめん、任せた…」
「エルモ、リコは己の主を見つけたのだ。聞き分けなさい」
「わぁぁぁぁん!!!」
「泣くのは今日だけだ。いいなエルモ」
「おじいちゃん…」グスッ
いつの間にか本物の親子のようなエルモとロデじい。ロデじいはエルモを抱きかかえ背中をトントンし続けている。
ロデじいは結婚歴のない永遠の独身貴族だ。二人はロデじいにとってとっくに本当の子供も同然なんだろう。
「すみませんイヴ様」
「いいよ。それよりリコ、悔いのないようにね」
「はい」
「リコ、本当にいいのだね?」
「はいルイージ様。俺は何があろうとこれからも側であなたをお守りします。死ぬまでずっと」
「本当に心強い…。リコ、私が挫けないようどうか背中を守っておくれ」
「はい!俺のルイージ様!」
ぐ!ぐっはぁぁ尊い!これぞ衆道!BLじゃなくて衆道ね!
ここ試験に出るから!
1,082
あなたにおすすめの小説
私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。
小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。
「マリアが熱を出したらしい」
駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。
「また裏切られた……」
いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦
雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、
隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。
しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです…
オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が
なかたのでした。
本当の花嫁じゃない。
だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、
だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という
お話です。よろしくお願いします<(_ _)>
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
揺れぬ王と、その隣で均衡を保つ妃
ふわふわ
恋愛
婚約破棄の断罪の場で、すべては始まった。
王太子は感情に流され、公爵令嬢との婚約を解消する。
だが、その決断は王家と貴族社会の均衡を揺るがし、国そのものを危うくする一手だった。
――それでも彼女は、声を荒らげない。
問いただすのはただ一つ。
「そのご婚約は、国家にとって正当なものですか?」
制度、資格、責任。
恋ではなく“国家の構造”を示した瞬間、王太子は初めて己の立場を知る。
やがて選ばれるのは、感情ではなく均衡。
衝動の王子は、嵐を起こさぬ王へと変わっていく。
そして彼の隣には、常に彼女が立つ。
派手な革命も、劇的な勝利もない。
あるのは、小さな揺れを整え続ける日々。
遠雷を読み、火種を消し、疑念に居場所を与え、
声なき拍手を聞き取る。
これは――
嵐を起こさなかった王と、
その隣で国家の均衡を保ち続けた妃の物語。
婚約破棄が聞こえません
あんど もあ
ファンタジー
私は、真実の愛に目覚めた王子に王立学園の卒業パーティーで婚約破棄を宣言されたらしいです。
私には聞こえないのですが。
王子が目の前にいる? どこに?
どうやら私には王子が見えなくなったみたいです。
※「承石灰」は架空の物質です。実在の消石灰は目に入ると危険ですのでマネしないでね!
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
『婚約破棄されたので王太子女となります。殿下より上位です』
鷹 綾
恋愛
「君は王太子妃に相応しくない」
その一言で、私は婚約を破棄されました。
理由は“真実の愛”。選ばれたのは、可憐な令嬢。
……ええ、どうぞご自由に。
私は泣きません。縋りません。
なぜなら——王家は、私を手放せないから。
婚約は解消。
けれど家格、支持、実務能力、そして民の信頼。
失ったのは殿下の隣の席だけ。
代わりに私は、王太子女として王政補佐の任を命じられます。
最初は誰もが疑いました。
若い、女だ、感情的だ、と。
ならば証明しましょう。
怒らず、怯えず、排除せず。
反対も忠誠も受け止めながら、国を揺らさずに保つことを。
派手な革命は起こしません。
大逆転も叫びません。
ただ、静かに積み上げます。
そして気づけば——
“殿下の元婚約者”ではなく、
“揺れない王”と呼ばれるようになるのです。
これは、婚約破棄から始まる静かな逆転譚。
王冠の重みを受け入れた一人の女性が、
国を、そして自分の立場を塗り替えていく物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる