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番外編 騒動のその後色々
愛息は主張強め
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陽も落ちた邸内の庭園では大勢の使用人が忙しく動き回っている。
少数精鋭の辺境伯邸なので大勢と言っても一般的な大貴族よりずっと少ない。だけど昔の事を考えれば随分人が増えたもんだ。
今日は愛しの第二子、グレンを、身内だけにお披露目するこじんまりとしたナイトパーティー。
カマーフィールド、陛下とワイアットお兄様、そしてデューリー子爵とアンネリーベ夫人もだ。
ローランさんの生家の両親は転移陣には耐えられないため代わりに養子家のお二人をよんだのだ。グラナダ様の従妹だし。
規模は小さくとも陛下をお迎えすることになったため、その準備には余念がない。
トマスさんの張り切りが伝わってくる。
何気に、カマーフィールド家族が一堂に会するのは僕がここに来てから初めてだ。
それもこれも、ワイアットお兄様がうっかり王妃様であるために。
転移の部屋でお出迎えのため待機していた僕。
そこへ乳母に抱かれたグレンと一緒に、ラフに手を引かれたアベニアがやってくる。
いや違う、ラフの手を引っぱりながらアベニアがやってくる。
「ラフちゃん、ちょっとだけグレン様を見ててくれるかしら。少し肌寒いから上着を取って来るわ。」
「はい、ステラさん急がなくても大丈夫ですからね。」
グレンは何故か僕より乳母より、ラフにあやされると一番よく眠る。ラフの声からはα波でも出ているのだろうか。
「ラフ!いやっ!ラーフ!]
「アベニア様、少しだけ手を離しますね。ああっ、ごめんなさいアベニア様。だけどグレン様を見ていないと」
「アビー…ほらちょっとだけ、ラフをグレンに貸してあげ…あっイタッ!ちょ、やめ!アベニア何するの」
「どうしたアデル」
「アビーがグレンにラフをとられて僕に八つ当たりを…ほら見て、お腹にぐりぐりされて服ぐちゃぐちゃなんだけど」
「はっはっはっ、ほ~らアベニア、とうさまのところにおいで」「やっ」
これである…。
「アビー、ラフの事大好きなのはわかったけど可愛い弟のために我慢してね。…何その顔…」
可愛いアビーの顔がこれ以上潰れてしまうのはとてもじゃないけど忍びないので、結局僕がグレンを抱っこしてみんなの到着を長距離転移陣の前で待つことになった。
一瞬だけどアベニアとグレンの間に火花が見えたのは気のせいだろうか?
確かにラフは良い子だけれど…兄弟で取り合いとか…不安でしかない。
第一弾はカマーフィールドから。お母様、トールキンお兄様、そしてカマーフィールドの若奥様となったローランさんがやってくる。
ローランさんと結婚したのをいい機会と、お兄様は正式にお父様からカマーフィールド伯爵位を受け継いだ。
今はもう、領主代理ではなく立派な領主なのだ。
「お母様っ!お兄様!それからローランお兄様!ようこそ!」
「やめてくださいっ!ろ、ローランお兄様だなんて…恥ずかしい///」
「えー?間違ってないよね?」
お父様はせっかく夢にまで見た御隠居になったのに王宮でのお仕事が多すぎて隠居生活はまだまだ遠そうだ。お気の毒に。
でも、すこ~しずつ、いろいろな事が整ってきてちょっとはましになってきたのかな?
そう、こうしてここへ来れるくらいには。
「お父様~!ワイアットお兄様~!ああっ!陛下!陛下ぁっ!いらっしゃいませっ!!」
「ふふ、アデルは二児の母になったというに、少しも変わらないのだね。」
「ルミエはっ?僕の甥っ子ルミエたんは?」
「ルミエたん…アデル少し落ち着きなさい。仕方のない子だね。もう」
アベニア・グレン・ルミエの天使が集うバーガンディの夜の庭。
こんな素敵な夜が他にあるだろうか。
わぁ、すごい!カマーフィールド家が勢ぞろいだ!
「グラナダ様見て。一家集合だよ。カマーフィールドも、リーガルも。」
「そうだな、平和な構図だ。末永く家系を伸ばしていかねばな。」
「そうだね、あっ!」
ルミエがグレンにちゅってした。んはーーーー!か、可愛い!
「あれ、あれ見た?あれ!」
「……従弟同士仲良く何よりだ…」
待ちに待った祝宴が始まる。
少数精鋭の辺境伯邸なので大勢と言っても一般的な大貴族よりずっと少ない。だけど昔の事を考えれば随分人が増えたもんだ。
今日は愛しの第二子、グレンを、身内だけにお披露目するこじんまりとしたナイトパーティー。
カマーフィールド、陛下とワイアットお兄様、そしてデューリー子爵とアンネリーベ夫人もだ。
ローランさんの生家の両親は転移陣には耐えられないため代わりに養子家のお二人をよんだのだ。グラナダ様の従妹だし。
規模は小さくとも陛下をお迎えすることになったため、その準備には余念がない。
トマスさんの張り切りが伝わってくる。
何気に、カマーフィールド家族が一堂に会するのは僕がここに来てから初めてだ。
それもこれも、ワイアットお兄様がうっかり王妃様であるために。
転移の部屋でお出迎えのため待機していた僕。
そこへ乳母に抱かれたグレンと一緒に、ラフに手を引かれたアベニアがやってくる。
いや違う、ラフの手を引っぱりながらアベニアがやってくる。
「ラフちゃん、ちょっとだけグレン様を見ててくれるかしら。少し肌寒いから上着を取って来るわ。」
「はい、ステラさん急がなくても大丈夫ですからね。」
グレンは何故か僕より乳母より、ラフにあやされると一番よく眠る。ラフの声からはα波でも出ているのだろうか。
「ラフ!いやっ!ラーフ!]
「アベニア様、少しだけ手を離しますね。ああっ、ごめんなさいアベニア様。だけどグレン様を見ていないと」
「アビー…ほらちょっとだけ、ラフをグレンに貸してあげ…あっイタッ!ちょ、やめ!アベニア何するの」
「どうしたアデル」
「アビーがグレンにラフをとられて僕に八つ当たりを…ほら見て、お腹にぐりぐりされて服ぐちゃぐちゃなんだけど」
「はっはっはっ、ほ~らアベニア、とうさまのところにおいで」「やっ」
これである…。
「アビー、ラフの事大好きなのはわかったけど可愛い弟のために我慢してね。…何その顔…」
可愛いアビーの顔がこれ以上潰れてしまうのはとてもじゃないけど忍びないので、結局僕がグレンを抱っこしてみんなの到着を長距離転移陣の前で待つことになった。
一瞬だけどアベニアとグレンの間に火花が見えたのは気のせいだろうか?
確かにラフは良い子だけれど…兄弟で取り合いとか…不安でしかない。
第一弾はカマーフィールドから。お母様、トールキンお兄様、そしてカマーフィールドの若奥様となったローランさんがやってくる。
ローランさんと結婚したのをいい機会と、お兄様は正式にお父様からカマーフィールド伯爵位を受け継いだ。
今はもう、領主代理ではなく立派な領主なのだ。
「お母様っ!お兄様!それからローランお兄様!ようこそ!」
「やめてくださいっ!ろ、ローランお兄様だなんて…恥ずかしい///」
「えー?間違ってないよね?」
お父様はせっかく夢にまで見た御隠居になったのに王宮でのお仕事が多すぎて隠居生活はまだまだ遠そうだ。お気の毒に。
でも、すこ~しずつ、いろいろな事が整ってきてちょっとはましになってきたのかな?
そう、こうしてここへ来れるくらいには。
「お父様~!ワイアットお兄様~!ああっ!陛下!陛下ぁっ!いらっしゃいませっ!!」
「ふふ、アデルは二児の母になったというに、少しも変わらないのだね。」
「ルミエはっ?僕の甥っ子ルミエたんは?」
「ルミエたん…アデル少し落ち着きなさい。仕方のない子だね。もう」
アベニア・グレン・ルミエの天使が集うバーガンディの夜の庭。
こんな素敵な夜が他にあるだろうか。
わぁ、すごい!カマーフィールド家が勢ぞろいだ!
「グラナダ様見て。一家集合だよ。カマーフィールドも、リーガルも。」
「そうだな、平和な構図だ。末永く家系を伸ばしていかねばな。」
「そうだね、あっ!」
ルミエがグレンにちゅってした。んはーーーー!か、可愛い!
「あれ、あれ見た?あれ!」
「……従弟同士仲良く何よりだ…」
待ちに待った祝宴が始まる。
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