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番外編 騒動のその後色々
騒々しい記念日
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ひゅ~ぱーん ぱぱーん
今日は記念すべき日。ついに完成した馬場、競馬場に花火があがる。
出産を間近に控えた僕はグラナダ様から花火禁止令が出てしまったので急遽打ち上げ花火を完成させた。
火薬のまだないこの世界で普通の花火は作れないからグラナダ様の火魔法とジョッシュさんの土魔法を利用して試行錯誤の上完成させた。
大勢の観客が空を見上げて歓声を上げる。
「おおー!見事だー!」
「これっ、陛下が初めて来訪された時の火花かっ!」
「わぁー、きれい」
昼間の花火じゃこんなもんか。夜はもっときれいなんだよ。
もっといろんな色の火花を出せるようになったら、いつか花火大会もやってみたいな。
中央に立ち拡声魔法で挨拶するのはセオドアさん。
続いてグラナダ様がこの場に立った。ひゃぁ~かっこいい!僕の旦那様。
その後は、開場の記念にバンドがちょっとした演奏をして場内の熱気は徐々に高まっていく。
僕の熱気も最高潮だ!なぜなら、僕のお願いをきいてくれたグラナダ様が、オープニングセレモニーで、前回いい勝負を繰り広げた早駆けの得意な隊員、リスボンさんと障害競争の一騎打ちをしてくれるからだ。
「負けないでねっ、勝って!グラナダ様!」
「ふっ、任せておけ。」
僕のお願いで仕立てた、いわゆる乗馬服に着替えた姿もまたかっこいい!シンプルでいて品格がある。
スタートの合図代わりに大きなドラが鳴り響く。
「いいぞー!」
「うおー!閣下そこだー!」
「リスボン、負けるなっ!いけっ!いけ-!」
護衛もかねて一緒にいる隊の人たちもちょっとだけ任務を忘れて盛り上がる。知ってますよ。賭けてますね。
「ぎゃーー!かっこいい!すきー!グラナダ様!」
ぴょんぴょんしながら声がかれるほど叫ぶ僕。
「かっこい、んん?」
あれ?
「あ、いた、いたた…」
こ、これは…
「う、痛い…う、でもっレース観たい…」
「だ、大丈夫ですか!アデル様!」
「結果…勝敗は…イタイ…痛ったぁーー」
「ちょっと、それどころじゃ!手すりにしがみつかないで!ほら離して!」
「イヤダ!最後まで…痛ーーい!」
ジョッシュさんと攻防を繰り広げているところへ、マカフィーさんから僕の窮地を聞き仰天したグラナダ様が駆け付けた。
「まだではなかったのか⁉」
「来月っ、来月って御典医様はっ言ってたのにぃっ!」
「興奮するからですよ、ぷっ」「それも飛び跳ねて、くくっ」
この二人は…いつもいつも…覚えておくがいい…
グラナダ様に抱きかかえられてお産のための部屋へ運び込まれる。抜かりなく準備を整えてあったのはさすがトマスさんと言うほかない。
「かあたまー!ぴぇぇぇ!」
「大丈夫ですよアベニアさま。アデルさまはお子をお生みになるんですよ。おとうとですよ、アベニアさま。」
「おとーと!」
二人目ともなると、さすがにグラナダ様もうろたえたりしない。しないはず…あれ?
「トマス!典医は如何した!すぐに来るのか⁉」
「すぐでございますよ」
「苦しんでおるではないかっ」
「そういうものでございますよ」
「始まったらどうするのだ!」
「旦那様がお取り上げになるのですよ」
「何⁉」
「うう~ん!あー!だめっ、生まれちゃうー!」
「ほら旦那様!お早く!」「う、うむ、わかった!」
「覚えておいでですな?魔力を送るのですぞ!」「あ、ああ」
「ふんがー!!」
グラナダ様とアベニアとトマスさんに阻まれて何も見えないんだけど…
「おとーと!おとーと!」
「ねね、僕にも見せて…」
「いやいや可愛いお子ですな。ほらほらジィですぞ~」
「ね、ちょっと」
「おお、これは…私の願いが勝ったのではないか?」
「ねぇってば!!」
記念すべき二人目の誕生だっていうのにちょっぴりオコな僕なのであった。
今日は記念すべき日。ついに完成した馬場、競馬場に花火があがる。
出産を間近に控えた僕はグラナダ様から花火禁止令が出てしまったので急遽打ち上げ花火を完成させた。
火薬のまだないこの世界で普通の花火は作れないからグラナダ様の火魔法とジョッシュさんの土魔法を利用して試行錯誤の上完成させた。
大勢の観客が空を見上げて歓声を上げる。
「おおー!見事だー!」
「これっ、陛下が初めて来訪された時の火花かっ!」
「わぁー、きれい」
昼間の花火じゃこんなもんか。夜はもっときれいなんだよ。
もっといろんな色の火花を出せるようになったら、いつか花火大会もやってみたいな。
中央に立ち拡声魔法で挨拶するのはセオドアさん。
続いてグラナダ様がこの場に立った。ひゃぁ~かっこいい!僕の旦那様。
その後は、開場の記念にバンドがちょっとした演奏をして場内の熱気は徐々に高まっていく。
僕の熱気も最高潮だ!なぜなら、僕のお願いをきいてくれたグラナダ様が、オープニングセレモニーで、前回いい勝負を繰り広げた早駆けの得意な隊員、リスボンさんと障害競争の一騎打ちをしてくれるからだ。
「負けないでねっ、勝って!グラナダ様!」
「ふっ、任せておけ。」
僕のお願いで仕立てた、いわゆる乗馬服に着替えた姿もまたかっこいい!シンプルでいて品格がある。
スタートの合図代わりに大きなドラが鳴り響く。
「いいぞー!」
「うおー!閣下そこだー!」
「リスボン、負けるなっ!いけっ!いけ-!」
護衛もかねて一緒にいる隊の人たちもちょっとだけ任務を忘れて盛り上がる。知ってますよ。賭けてますね。
「ぎゃーー!かっこいい!すきー!グラナダ様!」
ぴょんぴょんしながら声がかれるほど叫ぶ僕。
「かっこい、んん?」
あれ?
「あ、いた、いたた…」
こ、これは…
「う、痛い…う、でもっレース観たい…」
「だ、大丈夫ですか!アデル様!」
「結果…勝敗は…イタイ…痛ったぁーー」
「ちょっと、それどころじゃ!手すりにしがみつかないで!ほら離して!」
「イヤダ!最後まで…痛ーーい!」
ジョッシュさんと攻防を繰り広げているところへ、マカフィーさんから僕の窮地を聞き仰天したグラナダ様が駆け付けた。
「まだではなかったのか⁉」
「来月っ、来月って御典医様はっ言ってたのにぃっ!」
「興奮するからですよ、ぷっ」「それも飛び跳ねて、くくっ」
この二人は…いつもいつも…覚えておくがいい…
グラナダ様に抱きかかえられてお産のための部屋へ運び込まれる。抜かりなく準備を整えてあったのはさすがトマスさんと言うほかない。
「かあたまー!ぴぇぇぇ!」
「大丈夫ですよアベニアさま。アデルさまはお子をお生みになるんですよ。おとうとですよ、アベニアさま。」
「おとーと!」
二人目ともなると、さすがにグラナダ様もうろたえたりしない。しないはず…あれ?
「トマス!典医は如何した!すぐに来るのか⁉」
「すぐでございますよ」
「苦しんでおるではないかっ」
「そういうものでございますよ」
「始まったらどうするのだ!」
「旦那様がお取り上げになるのですよ」
「何⁉」
「うう~ん!あー!だめっ、生まれちゃうー!」
「ほら旦那様!お早く!」「う、うむ、わかった!」
「覚えておいでですな?魔力を送るのですぞ!」「あ、ああ」
「ふんがー!!」
グラナダ様とアベニアとトマスさんに阻まれて何も見えないんだけど…
「おとーと!おとーと!」
「ねね、僕にも見せて…」
「いやいや可愛いお子ですな。ほらほらジィですぞ~」
「ね、ちょっと」
「おお、これは…私の願いが勝ったのではないか?」
「ねぇってば!!」
記念すべき二人目の誕生だっていうのにちょっぴりオコな僕なのであった。
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