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決断の時編
夢のハリウッド
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ついに完成した、バーガンディの演芸場。
ここでこれから行う演目をこれからたくさん増やしていかなくちゃ。
そしてこのバーガンディを高ランク冒険者の集まる辺境領じゃなくて、一大興行辺境領にしていくんだ。そう、目指せハリウッドだ!
「で、演奏会と~、演劇と~、高級食堂…はできたから~、お笑いや手品を観れるナイトクラブと~そうだ!噴水!色の変わる噴水が要るよ!」
…本物のハリウッドを知らない僕の貧相なイメージなどこの程度である。
「ふふ、夢は尽きぬな。この一帯はアデルの好きにせよ。お前の望みならなんだって叶えてやる」
さすが王族にして辺境伯閣下…太っ腹である。
それにしても…
僕が楽団やマカフィーさんたちのトレカを撮影するたびに呼びつけていた服飾職人は、今ではオーダーの予約が向こう1年は取れないと言われる人気のデザイナーになってる。
僕がイケメンたちに着せたいって思う服をあーでもないこーでもないって注文つけてたら、どんどんインスピレーションが刺激されたらしい。
装飾品は、ぶっちゃけこの世界の細かい細工物の方が素晴らしかったりするので、バーガンディには居なかった腕のいい職人さんを招致して自由に作ってもらってる。
あの日僕が連れ去られた西境のコマーシェル領はソイルド商会とずぶずぶだった責任を取って領地の半分が接収されバーガンディ領となっていた。バーガンディに面した側はもともと拓けていなかったからコマーシェルの領主的には大して痛手は受けていないだろう。
その土地を使ってこの広い広い興行エリアが出来つつあるんだよ。
そうしてこれからのバーガンディはここに遊びに来たことがステイタスになるような町になるんだ。
演芸場付近の建設ラッシュに、寄宿舎に入るため孤児院からやってきた選ばれし子供たち。当然その面倒を見る大人たちも必要だし、この場所だけですごくたくさんの雇用がうまれてる。
「わぁっ!領主夫妻がお越しになったよ~!」
「アデル様~!」「辺境伯様~!」
明るい子供たちの声が響く宿舎内。孤児院と比べ、2人一部屋とはいえ自分の部屋があり、新品の服や靴、美味しい食事におやつまで出て、そして、稽古の無い日は勉強もさせてもらえる。みんな嬉しそうだ。
コラート君とガトゥ君、そしてキャンディス君はこの寄宿舎で他の子どもたちと暮らすことになったから、建物の完成を待って連れて来たんだよ。
二人は合唱団のリーダーになったし、兵士しか居ない邸の中よりいろんな人が居るここの方が普通の生活をおくれそうだからね。偏らない知識は大切なのだ。
そのとき、宿舎の玄関にたくさんの花束やお人形が置いてあるのに気が付いてぎょっとした。
「こ、これは…?」
「入寮を知ったファンからのコラートとガトゥ、そしてキャンディスへの贈り物です」
すでにファンついてたー!青田買い…お、恐るべし…
「こっちの花束は?」
「訪問を知ったファンからのアデル様への贈り物です、ああっ!」
グラナダ様の炎で一瞬にして消し炭になった…すみません、気持ちだけは受け取りました…
ここでこれから行う演目をこれからたくさん増やしていかなくちゃ。
そしてこのバーガンディを高ランク冒険者の集まる辺境領じゃなくて、一大興行辺境領にしていくんだ。そう、目指せハリウッドだ!
「で、演奏会と~、演劇と~、高級食堂…はできたから~、お笑いや手品を観れるナイトクラブと~そうだ!噴水!色の変わる噴水が要るよ!」
…本物のハリウッドを知らない僕の貧相なイメージなどこの程度である。
「ふふ、夢は尽きぬな。この一帯はアデルの好きにせよ。お前の望みならなんだって叶えてやる」
さすが王族にして辺境伯閣下…太っ腹である。
それにしても…
僕が楽団やマカフィーさんたちのトレカを撮影するたびに呼びつけていた服飾職人は、今ではオーダーの予約が向こう1年は取れないと言われる人気のデザイナーになってる。
僕がイケメンたちに着せたいって思う服をあーでもないこーでもないって注文つけてたら、どんどんインスピレーションが刺激されたらしい。
装飾品は、ぶっちゃけこの世界の細かい細工物の方が素晴らしかったりするので、バーガンディには居なかった腕のいい職人さんを招致して自由に作ってもらってる。
あの日僕が連れ去られた西境のコマーシェル領はソイルド商会とずぶずぶだった責任を取って領地の半分が接収されバーガンディ領となっていた。バーガンディに面した側はもともと拓けていなかったからコマーシェルの領主的には大して痛手は受けていないだろう。
その土地を使ってこの広い広い興行エリアが出来つつあるんだよ。
そうしてこれからのバーガンディはここに遊びに来たことがステイタスになるような町になるんだ。
演芸場付近の建設ラッシュに、寄宿舎に入るため孤児院からやってきた選ばれし子供たち。当然その面倒を見る大人たちも必要だし、この場所だけですごくたくさんの雇用がうまれてる。
「わぁっ!領主夫妻がお越しになったよ~!」
「アデル様~!」「辺境伯様~!」
明るい子供たちの声が響く宿舎内。孤児院と比べ、2人一部屋とはいえ自分の部屋があり、新品の服や靴、美味しい食事におやつまで出て、そして、稽古の無い日は勉強もさせてもらえる。みんな嬉しそうだ。
コラート君とガトゥ君、そしてキャンディス君はこの寄宿舎で他の子どもたちと暮らすことになったから、建物の完成を待って連れて来たんだよ。
二人は合唱団のリーダーになったし、兵士しか居ない邸の中よりいろんな人が居るここの方が普通の生活をおくれそうだからね。偏らない知識は大切なのだ。
そのとき、宿舎の玄関にたくさんの花束やお人形が置いてあるのに気が付いてぎょっとした。
「こ、これは…?」
「入寮を知ったファンからのコラートとガトゥ、そしてキャンディスへの贈り物です」
すでにファンついてたー!青田買い…お、恐るべし…
「こっちの花束は?」
「訪問を知ったファンからのアデル様への贈り物です、ああっ!」
グラナダ様の炎で一瞬にして消し炭になった…すみません、気持ちだけは受け取りました…
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