イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

エンタメ充実編

幸せの形 ②

町の広場に違う意味でやたらと装飾を施した馬車が停まる。
そこに降り立つ僕たち。

よく考えたら、いまこのバーガンディで一番注目の4人かもしれない。

きゃぁーーーー！
うぉーーーーー！

女性に囲まれるジョッシュさんとマカフィーさん。それに対して…むさ苦しい男どもに囲まれる僕とグラナダ様。
僕とグラナダ様では囲まれている意味が違うと思うんだけど…

あ、やばい、こんなになると思ってなかった…
「〝ソフトにシールド…”」
おさわりだけは禁止にしてみた。

にこやかに手を振って応える二人と違って…
「ちょっと、もう少し愛想よく…」「出来るわけなかろう。」「せめて普通の顔してて」


まぁいいや。グラナダ様は立ってるだけで絵になるし。
ちなみにどうしてもって付いて来たがったのはグラナダ様だからね。パーバートの件、引きずってるんだろうけど。
3人で手分けしてみんなにとあるビラを配っていく。

実はね…陛下とワイアットお兄様の御成婚の祝賀行事があるのだよ。ふっふっふ。
それで新婚旅行に経済効果も兼ねてお二人がこのバーガンディまでパレードしながらやってくるのだ。
それもこれも、王位の乱でかなりの悪徳貴族家を粛清できたし、追い打ちをかけるようにソイルド商会とパーバートの件で残ったゴミも大方掃除が出来たから可能になったことだよ。
ちなみにお父様には専用ポーションダースで送っておいた。

その場で僕は念願の…おっと、皆さ～ん見に来てくださいね～。よろしくね～。
グラナダ様の、自由自在に操れるようになった威圧を受けて何人か倒れそうになってたけど、うっとりした人が混ざっていたのを僕は見逃さなかったよ。






いや～んマカフィーさまからビラ受け取っちゃった～♡厳重に保管しとかなくちゃ～♡
保管用に観賞用、もう一枚貰いに行こうかしら…。

ん？もう一枚何か…？バーガンディ愛好会？会員募集？年会費1銀貨？え？え？ふんふん…定期的に会誌が届く…隊員たちの生の声…年数回特別姿絵同封…え~⁉
1銀貨…年…月払いも可…う、ちょっと入っちゃおうかしら…
あ、アデル様と目が合った…うん？呼ばれた？嘘！領主夫人に⁉

下さるの？写像画？何かしらこれ？

はっ！稽古場で…水をかけ合いじゃれるマカフィー様とジョッシュ様。
え、何この気持ち…え？

アデル様がじっとこちらを見ているわ。満面の笑顔で。
え、ええ。わかります。そういう事ですね。入会お願いしまぁ～す。




元帥閣下の威圧…すごい威力だ！さすがあのスタンピードを乗り越えたお方。俺は…俺は…いつかこの人を超えてやるっ…うがぁっ！効っくぅ…この威圧こそが閣下の…ぐおっ…いやまだまだ…むぐぉっ…身体の奥がなにやら熱く……こ、これは……
ん？かいいんぼしゅう？ぐおっ…【閣下からの特別なお言葉付き】おことば…どなりとばされるのだろうか…くひっ…
にゅ、にゅうかいシマスから、か、閣下…もう一回…♡