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エンタメ充実編

招かれざる客 ①

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今日は僕のバースディパーティー。
あれやこれやの諸問題が少しずつ片付きつつあるので近隣の貴族家もご招待しての盛大なものになった。
グラナダ様は人を呼ぶことをあまり好まれなかったんだけど、バーガンディは今まで本当に排他的だったからこの機会に少しは近所付き合いもしないとね。
なので、かなり厳選しているとはいえけっこうな人数が今日このお邸に訪れる。

「このバーガンディに旦那様が元帥としてでなくご当主として…こうして人をお招きになられる日が来るとは。このトマス感激にむねがつぶれる思いでございます。」
「本当にそうでございますわね家令殿。こうして辺境伯様の瘴気が消え、領内が清まらねば私もここへ参ることは叶わなかったのですから。」

グラナダ様の隣で僕はニコニコしながらひたすらご挨拶を受ける…苦行かな?
だけど僕は開演前のアナウンスにもちゃんと拍手で応えるいい子だからね。これくらいグラナダ様の為なら平気だよ。

高位貴族の方たちの御挨拶が一通りすむとやっと身柄が解放された…ふう…。
ちなみにマカフィーさんとジョッシュさんからは大きな熊のぬいぐるみをもらったが…グラナダ様のぬいを作ったり身代わり人形作ったりしていたせいか、ぬいぐるみが好きだと思われている…。使用人さんたちからもたくさんのマスコットをお祝いの言葉とともにもらったが…いや違うよ?。

と、ともかくお母様からは手編みのひざ掛けを頂いた。

「先日アデル様から手編みのひざ掛けを頂いたところです。さすが親子ですな。編み目が大変美しい」

トマスさんが僕とお母様を同時にヨイショするけど僕の編み目はガタガタだよ?次のプレゼントは眼鏡にしようと密かに決めた。

グラナダ様はグレゴリー隊長に引っ張られてお仕事関係の話に忙しい。僕はなんだかお母様と離れたくなくてずっとついて回っていたのだけれど…そんな時、お母様の顔から色味がスッっと消えた。

「カマーフィールド夫人どうなされましたかな」
「家令殿…少々お耳に入れておきたいことが…。出来れば辺境伯様に直接お話しておきたいと思うのですが」
トマスさんがすぐにグラナダ様に伺いを立てに行き、お母様は僕を置いてすぐに隣の小部屋へと向かった。

「護衛殿、どうか決してアデルから目を離さぬようお気を付けください。良いですか、片時も離れてはなりませんよ」
お母様は何を心配しているんだろう。




余りの気迫にマカフィーさんもジョッシュさんも、そしてこの僕も笑みを消して身構えた。











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