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明るい家族計画編

正真正銘の初ステージ

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パレード中の陛下に先んじて王城に戻る。
ドローイングルームに到着した陛下や官吏の儀礼的な言葉の応酬が終わり、王座に着席されたら一発目が剣舞のお披露目だ。
このために僕は血涙をのんでパレードで旗を振るのも声援を送るのもあきらめたのだ。
グラナダ様は一緒にパレードに参加してるよ。手を振る側ね。グラナダ様は僕を人目に触れさせたくないみたいで、パレード不参加はすんなりと許可された。



マカフィーさんとジョッシュさんはそでにスタンバイ。
町で教えてもらった円舞はほんとはもっと多人数で、太鼓を叩いてリズムをとったりもするらしいんだけど、そもそも僕のお世話してくれてたのがこの二人だったから仕込めたのもこの二人だけなのだ…仕方ないよね。
でもリズムは一定の単調なものだからバーガンディからついて来てくれた何人かの兵士さん達に足で床を踏み鳴らしていてほしいとお願いしておいた。


「クリフト新国王陛下、入城!」


ゴクリ…いろんな意味で。

ドキドキ…ドキドキ…挨拶が交わされる…ドキドキ…ドキドキ……座った!
出入り口の兵に目で合図を送る。
登場するマカフィーさんとジョッシュさん。似合ってる。超カッコいい。
持っているのはショートソード。王の前で剣はダメだと言われたので先のつぶしてある剣もどきだよ。



場所を空けた部屋の中央で二人向かい合わせにスタンバイ。その四方にリズム兵が腕を後ろ手に組んで直立する。
整列で慣れてるもんね。立ち姿までカッコいい。
アイコンタクトでお互いのタイミングを計ると…

ダンッダンッダンッダンッ

足踏みの音に合わせ、剣をななめ上に向けて掲げ同じリズムでぶつけ合う。

カンッカンッカンッカカンッ

剣を斜め下に向けてバックステップで下がる。
再度近づいて剣をぶつけ合う。
また下がる。
サイドステップで円を描くよう移動したら再び剣を掲げ繰り返す。
そうして2周ほどまわり終わったらお互いに礼、陛下に向き直って深く礼、外に向きなおして周りの臣下に礼、
そして剣を胸に退場していく……

うぅ…文句なしだよ…良かった…すごく良かった…ぐすん。今ならねぎらいのチューもやぶさかではない…。


陛下が!クリフト陛下がまさかのスタンディングオベーション!嬉しい!伝染したかのようにみんな大きな拍手をしてくれる。ありがとう皆さん!
グラナダ様は?ねぇ、どう?どう?僕、渾身の演出!





僕の今世紀最大のドヤ顔をグラナダ様は微笑ましく受け止めてくれた。


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