イケメン大好きドルオタは異世界でも推し活する

エンタメ充実編

欲望は尽きることなく

ー募集告知ー
バーガンディ第四討伐部隊候補兵

適正魔法レベル　A以上
適正魔力量　オレンジ以上
いずれかの条件を満たすもの

通常任務　バーガンディ及び周辺領地での楽団による広報活動
特別任務　魔獣の森での通常討伐業務（次期スタンピードの発生は100年後）
報酬　半期ごと金貨120枚（特別任務　都度報奨あり）
隊服支給、兵舎完備、食堂有り
他、特別成果報酬有

腕に自信のある者、規律を守れる者、協調性のある者、単調な生活に刺激が欲しい者


ー面接担当　バーガンディ領地内　バン・アバンティアー







今、部屋の中にはマカフィーさんと、そして…いつものジョッシュさんがいる。あまりにも僕が呼びつけすぎるのでグラナダ様が根負けして僕付きにしてくれた。
ジョッシュさんは僕の助手だ。ぷっ。などと親父みたいなことを考えているとマカフィーさんが口を開いた。

「で、今度は何をさせるおつもりですか？あんなふうに婦女子に騒がれるのは俺は好きじゃありませんね」
「でも腐女子が騒いでくれないと大きな経済効果にはならないよ？一番お布施力が高いんだから」
「婦女子にもてて何が不満なんだよ」
「そうですよ、腐女子の先見の明は他の追随を許さないんですからね」
「俺がもてたいのはそこじゃないんですよ」

「まぁまぁ、お前にも良いことあったろ？」
「あんな子供騙しがか？機嫌を取るつもりならもっとこう…」

あ、あれ？マカフィーさん僕の扱い雑になってきてない？…グラナダ様もそんなこと言ってたような…この人は…ほんとに怖いもの知らずだ…さすがグラナダ様の専属護衛だっただけのことはある。

「ととと、とにかく、今度はちゃんとしたお仕事だよ。グラナダ様の許可も頂いたし。人をね、集めたいの。有事の際は討伐任務に従事してくれて…平和な時は、このバーガンディの、そして討伐隊の広報活動をしてくれる第四部隊兵の」






そうして募集の告知内容を決めたのだけど、こっちの貨幣価値がよくわからなくて大変だったよ。
やっと完成した募集の案内板を、いつもの行商人チャップマンさんに行く先々で置いて来てもらうことにした。

庶民の暮らしで平均して夫婦二人子供一人の三人家族が、月に金貨10数枚程度で生活することを思えばかなり破格と言えるんじゃないかな？



僕の考えてる編成は

先頭にドラムメジャー、いつも高学年のお兄さんがやってた憧れのポジション。姿勢の良いカッコいい人にお任せしたい、イケオジでも可。
ついで、ドリル隊。花形部隊♡イケメンで揃えたい。揃いのコスチュームは七難を隠すから雰囲気イケメンでも良し。
ホントならライフルでおこないたいドリルパフォーマンスだけど、フラッグでも可。うん、バンさんに要相談だ。

カメラやビデオの作成を手伝ってくれた術師のバンさんはとても器用で、そのうえ僕の楽団の話にすごく興味を持ってくれた。そこで、この計画の責任者になってもらったんだよ。

今回のスタンピードが終わって次は100年来ないから、魔獣の森は、通常討伐だけの今多少人員の余裕がある。

ドリル隊に続くのがドラム隊。いろんな魔獣の皮で作られた太鼓があるのはチェック済み。音と形を揃えてベルトをつければ、スネア・テナー・バスってほらもう出来たようなもん。

笛も既にオカリナをはじめとしていろんなものがあるから、中音、高音、低音、って揃えれば…りっぱにハーモニーが奏でられる。




こうして少しずつでも音楽の幅を広げていって…
いつかはカッコいいバンドマンとか…現れたらいいなっ！