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推し活満喫編
討伐の舞台①
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そうと決まればさっそく準備だ!
肩掛けの大きな鞄にありったけのMPポーションを詰め込む。
何があるかわからないから一応売り物のポーションも入るだけ持っていくことにした。怪我を治すポーションや状態異常を治すポーション、疲労回復ポーションも。それからそれから…身体強化の護符も入れた。
念のためたった一本分だけ完成したプラチナに輝くポーションも鞄に入れた。
このポーションはぶっかければその個所を、どんな状態からでも元に戻してくれる優れモノだ。僕はこれを形状記憶ポーションと名付けた。
万が一の時には、そんな万が一起きて欲しくないけど、これでグラナダ様を助けてみせる!
せっかく習得したヒール、今回は使えないのが口惜しい。
僕が現場入りのため必死に特訓した透明化魔法はまだまだ完全じゃない。
透明化の最中は他の魔法を発動できないから転移もヒールも使えない。だから回復もアイテムの力を借りるしかないんだ。
だって透明化もしないで討伐隊の目をかいくぐって現場に入ることなんて多分ムリ。ましてや魔獣に見つかったら僕なんか一撃でやられる。
やらかしてるって自覚あるから…魔獣にもグラナダ様にも絶対見つかるわけにはいかない!
誰にも見つからないように陰からそっとグラナダ様をお助けして、そのついでにちょっとだけ、ほんのちょっとだけ雄姿を観せてもらうんだ!
最速で向かいたいから森付近までは転移を乱発。
はぁ…はぁ…はぁ…
MPポーションで魔力をいったんフルチャージ。
それから巨木に隠れてインビジブル発動。
よし!成功。
ちゃんと透明になってるのを目視で確認すると、いつか見かけたことのある兵士さんの横を足を忍ばせて通り過ぎた。
中層の防衛ラインの攻防は…僕が想像してたよりずっと混迷してた。
僕は異世界を無意識にどこかゲームやアニメの世界って思ってて…
魔獣との闘いがどれほど危険なのかってわかってるつもりで全然現実感をもってなかった…
目の前にいるたくさんの負傷者…そうだよ…みんなここで生きてる現実の人達だ。野獣の討伐はいつだって命懸けなんだ。
ポーション…持ってきて良かった…
ポーションを怪我のひどそうな人にぶっかけながら走る。魔獣に対峙している兵には強化の護符を張り付ける。
いきなり回復する身体に驚いてみんな周り見渡してるけど、周りを見渡してキョロキョロしてるのはこちらのほうだよ。グラナダ様を探してる。
グラナダ様は討伐隊の誰よりも強いからここよりもっと危険な奥地に居るはずだ。
あれはっ隊長さん!いつも僕の顔をみて申し訳なさそうにしていた気の良い人。
おおきな隊長さんの3倍もある巨大な獅子型の魔獣と戦っている…けど…その堅い胴体に爪牙に翻弄されてる。
獅子型の魔獣が前足を振り上げるとそのするどい爪で隊長さんの右腕が肩から吹き飛ばされた。
ダメだ!隊長がやられる!
透明化を解除した僕は隊長の背後へ飛んだ。大きな隊長を後ろから抱え込むと再び転移。危機一髪で救い出すと姿を見られるより早くノータイムで透明化し…形状記憶ポーションを取り出した。
これはグラナダ様のためのたった1本しかない特別なポーション…でも眼の前の隊長をこのままになんてしてはおけないよ!
腕だった部分の切断面にプラチナのポーションをぶちまけると…キラキラしたエフェクトを発しながら隊長の右腕が元に戻った。
良かった。これで心置きなくこの場を離れられる。何が起きたかわからないって顔してるけど、僕は先を急ぐから。
隊長、これからもそのたくましい上腕二頭筋でグラナダ様を守ってください!
肩掛けの大きな鞄にありったけのMPポーションを詰め込む。
何があるかわからないから一応売り物のポーションも入るだけ持っていくことにした。怪我を治すポーションや状態異常を治すポーション、疲労回復ポーションも。それからそれから…身体強化の護符も入れた。
念のためたった一本分だけ完成したプラチナに輝くポーションも鞄に入れた。
このポーションはぶっかければその個所を、どんな状態からでも元に戻してくれる優れモノだ。僕はこれを形状記憶ポーションと名付けた。
万が一の時には、そんな万が一起きて欲しくないけど、これでグラナダ様を助けてみせる!
せっかく習得したヒール、今回は使えないのが口惜しい。
僕が現場入りのため必死に特訓した透明化魔法はまだまだ完全じゃない。
透明化の最中は他の魔法を発動できないから転移もヒールも使えない。だから回復もアイテムの力を借りるしかないんだ。
だって透明化もしないで討伐隊の目をかいくぐって現場に入ることなんて多分ムリ。ましてや魔獣に見つかったら僕なんか一撃でやられる。
やらかしてるって自覚あるから…魔獣にもグラナダ様にも絶対見つかるわけにはいかない!
誰にも見つからないように陰からそっとグラナダ様をお助けして、そのついでにちょっとだけ、ほんのちょっとだけ雄姿を観せてもらうんだ!
最速で向かいたいから森付近までは転移を乱発。
はぁ…はぁ…はぁ…
MPポーションで魔力をいったんフルチャージ。
それから巨木に隠れてインビジブル発動。
よし!成功。
ちゃんと透明になってるのを目視で確認すると、いつか見かけたことのある兵士さんの横を足を忍ばせて通り過ぎた。
中層の防衛ラインの攻防は…僕が想像してたよりずっと混迷してた。
僕は異世界を無意識にどこかゲームやアニメの世界って思ってて…
魔獣との闘いがどれほど危険なのかってわかってるつもりで全然現実感をもってなかった…
目の前にいるたくさんの負傷者…そうだよ…みんなここで生きてる現実の人達だ。野獣の討伐はいつだって命懸けなんだ。
ポーション…持ってきて良かった…
ポーションを怪我のひどそうな人にぶっかけながら走る。魔獣に対峙している兵には強化の護符を張り付ける。
いきなり回復する身体に驚いてみんな周り見渡してるけど、周りを見渡してキョロキョロしてるのはこちらのほうだよ。グラナダ様を探してる。
グラナダ様は討伐隊の誰よりも強いからここよりもっと危険な奥地に居るはずだ。
あれはっ隊長さん!いつも僕の顔をみて申し訳なさそうにしていた気の良い人。
おおきな隊長さんの3倍もある巨大な獅子型の魔獣と戦っている…けど…その堅い胴体に爪牙に翻弄されてる。
獅子型の魔獣が前足を振り上げるとそのするどい爪で隊長さんの右腕が肩から吹き飛ばされた。
ダメだ!隊長がやられる!
透明化を解除した僕は隊長の背後へ飛んだ。大きな隊長を後ろから抱え込むと再び転移。危機一髪で救い出すと姿を見られるより早くノータイムで透明化し…形状記憶ポーションを取り出した。
これはグラナダ様のためのたった1本しかない特別なポーション…でも眼の前の隊長をこのままになんてしてはおけないよ!
腕だった部分の切断面にプラチナのポーションをぶちまけると…キラキラしたエフェクトを発しながら隊長の右腕が元に戻った。
良かった。これで心置きなくこの場を離れられる。何が起きたかわからないって顔してるけど、僕は先を急ぐから。
隊長、これからもそのたくましい上腕二頭筋でグラナダ様を守ってください!
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