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159 断罪と歴史
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最後の秋期が始まった僕の学院内個室サロン。
王族の婚約者ではなくなった僕だが、そこは『神託』。引き続き個室使用は認められている。いやー、『神託』様様だわー。
今僕たちは夏の間に集めた数々の情報を整理しているところだ。
夏休み前半の旅行を最後に、彼らはみんな、残りの休みを全て卒業論文に取り組んでいた。ギリギリまで放置して焦る、なんてことしないのだよ。僕と違ってね…
ということで、今日は久々のいつメンミーティング。ロイドとブラッドは残りの学生生活を極力コンラッドと共に過ごすようだ。が、これもシナリオ。お役目ご苦労様です。
「そうですか、辺境伯閣下がそのようなことを。…閣下は思慮深いお方ですが国土拡大を好まず王在位中一度も戦地へ赴いてはおりません。そのため市井の評判はあまり良くないと耳にしております」
ロイヤル晩餐会での報告を聞き終えたアリソン君の第一声だ。
「アリソンの言う通りこの国の民は国土拡大と共に繁栄していく様を目にしていますから。ああ、そのため自ら身を引き辺境の護り手となられたのですね」
ロイドのお父さんである宰相補佐もケイレブ王の王妃様を人格者だけど秀でていない…とか言ってたし、あの辺境伯は本来、平穏な時代でこそ手腕を発揮する人なんだろう。
「ロアンについてもっと調べてはいかがでしょう。呪いの根源がそこなら突破口もきっとそこにあると思うのですが」
「だがアリソン、調べるといってもどうやって?当時を直接知る存命者はポーレットの御長老だけなのだよ?」
「リアム、辺境伯が侯爵家を二十と言ったのは幼い頃の家庭教師がそう教えたからだよ。私たちはそうやって入学前に一般教養を学ぶだろう?それは王宮でも変わらない」
「そうです。僕のお妃教育だって塔のように教科書が積まれて…、あ」
アリソン君の思い付きはまさに目から鱗だ。
ロアンに関する様々な書類はとうに破棄されている。けど一見無関係に見える、ロアンの名が出てこないごくごく一般的な知識としての教科書などは、特に古いものは歴史的観念から保管されていたりする。そして僕の父親は…尚書、王家の文献関係を全て保管するお役目だ。
「皆で手分けして調べましょうか。現在知られている知識と差異のある部分。恐らくその部分が歴史の闇…」
簡単に言ったが、これは現在の知識がちゃんと頭に入っていてこそ出来る調査だ。
僕は出来る。必死に覚えたから。ミーガン嬢も出来る。アリソン君もリアム君も30位以内はキープ出来ている優等生だから多分大丈夫。
僕たちの秋は読書の秋、この瞬間食欲の秋は二番手に後退した。
さて、僕たちはあれからライブラリの奥にある、鍵のかかった別の書庫に入り浸っている。
ここはお父様の仕事に関する書庫だ。つまり国の保管物、その一部がここにある。
尚書とは書類や親書等々の管理をするお役目だが、ここルテティアではざっくり紙媒体の管理は大体尚書であるお父様が担っている。
重要書類などは当然王宮内の一室に保管されているが、その他各領の領史含めた史書や、古い貴族名鑑、歴史的価値のある古書などはここプリチャードのライブラリに保管している。
これはお妃教育をしていた僕のためでもあるんだよ。もう関係ないけど。
手と口を動かしながらも、襲いくる睡魔に抗うため、僕とミーガン嬢は雑談に花を咲かせていた。
「わたくし初めから不思議でしたの。この話には令嬢の心情が何処にも出てこないと」
…言われて見ればその通りだ。
この世界の倫理・道徳では不貞とか不倫とかは裁かれるべき罪だ。とは言っても何しろ娯楽の少ないこの世界。暗黙の了解…というやつで、現場を押さえられない限り当事者の訴えが無ければスルーされることも多い。
つまり令嬢は言い逃れの出来ない証拠を突き付けられたのだろう。
うーん…でもそれは仕組まれた罠なわけで…、なのに令嬢はこんな理不尽な目にあいながらも抵抗もせず若く美しい我が身と続いて行く未来を修道院に押し込めた。
僕だったらマジギレして全部ぶちまけるけどね。どうせ断罪されて修道院送りなら不敬罪の一つや二つ増えたところで怖いもんか。せめて一矢報いてやる!
万に一つの可能性にかけていろんな治療や未承認薬の被験体になって、挙げ句容体を悪化させた時だって先生からは「君のお陰で同じ病気に打ち勝つ人がきっといる、ありがとう」そういってもらえたし!
令嬢はまるであの日夢の中で見たシャノンのようだ。彼は抵抗もせず反論もせず、全てを絶望の瞳で諦めていた。
…シャノンとロアンの令嬢は似ているのかもしれない…
「ナニーへの手紙ですら感情は見えませんでしたわ。何をお感じになられていたのかしら…怒り?悲しみ?彼女は仔細とともにロザリオを赤子に持たせた。それは安寧を願う祈りと…想いの継承ですわね。ではその想いとは何かしら」
ミーガン嬢は尚も続ける。
「ロイド様が仰るよう、仮にそのマルーンの男が王太子に成りすましたとしましょう。その事実を知らされているからこそ子孫であるロアン嬢やノーラ嬢は侯爵令嬢の受けた仕打ちを理不尽だと考えている、これはよろしいかしら?」
「ええ多分」
「ですが令嬢の行動は自分の非をお認めになられているかのようですわ」
「そ、それは高位貴族の嗜みで…。事情はともあれ不貞の事実は実際あったわけだし…」
「いいえシャノン様。いくら我々であろうとも家名に降りかかる汚名まで放置いたしません。騙された事実があるならばどれほど見苦しかろうと抗います」
「そりゃまあ…」
「ありましたシャノン様!これです!この記載です!」
「まあリアム様大声などはしたない」
僕たちの会話をぶったぎったのはリアム君の大きな声だ。まったく…、貴族の品位とかはどうしちゃったの?
「そうですよ。高位貴族足るもの常に冷静…ああーーーー!!!!」
「まっ!シャノン様」
リアム君が発見した前々前王時代にお妃教育で使われていた教科書。そこに記載されていたのは当時の王都図。
要するにマーグ王のお父さんが王太子だった時代に王宮で使われていた相当古い教科書だ。
古いだけあって紙はボロボロだし製本も甘い。文字数の少ないそこにはイラストで当時の王都が示されている。
だけど王国マップは…
「王都が川で区切られてる!分かった!天然の川をお堀代わりにしてたんだ!」
シャノンを被るのも忘れるほどの驚き!王都は二本の川と一本の運河で三方を囲まれ城壁はまだ一面しか描かれていない…
「どうやら当時は城郭の建造中だったようですね。その際に王都を拡げたのでしょう」
王都を拡張したなら拡張分の土地は王家の直轄地か?いいや。川を挟んだ王都の南側…そこに描かれていたのは…
カトレアの花。
王族の婚約者ではなくなった僕だが、そこは『神託』。引き続き個室使用は認められている。いやー、『神託』様様だわー。
今僕たちは夏の間に集めた数々の情報を整理しているところだ。
夏休み前半の旅行を最後に、彼らはみんな、残りの休みを全て卒業論文に取り組んでいた。ギリギリまで放置して焦る、なんてことしないのだよ。僕と違ってね…
ということで、今日は久々のいつメンミーティング。ロイドとブラッドは残りの学生生活を極力コンラッドと共に過ごすようだ。が、これもシナリオ。お役目ご苦労様です。
「そうですか、辺境伯閣下がそのようなことを。…閣下は思慮深いお方ですが国土拡大を好まず王在位中一度も戦地へ赴いてはおりません。そのため市井の評判はあまり良くないと耳にしております」
ロイヤル晩餐会での報告を聞き終えたアリソン君の第一声だ。
「アリソンの言う通りこの国の民は国土拡大と共に繁栄していく様を目にしていますから。ああ、そのため自ら身を引き辺境の護り手となられたのですね」
ロイドのお父さんである宰相補佐もケイレブ王の王妃様を人格者だけど秀でていない…とか言ってたし、あの辺境伯は本来、平穏な時代でこそ手腕を発揮する人なんだろう。
「ロアンについてもっと調べてはいかがでしょう。呪いの根源がそこなら突破口もきっとそこにあると思うのですが」
「だがアリソン、調べるといってもどうやって?当時を直接知る存命者はポーレットの御長老だけなのだよ?」
「リアム、辺境伯が侯爵家を二十と言ったのは幼い頃の家庭教師がそう教えたからだよ。私たちはそうやって入学前に一般教養を学ぶだろう?それは王宮でも変わらない」
「そうです。僕のお妃教育だって塔のように教科書が積まれて…、あ」
アリソン君の思い付きはまさに目から鱗だ。
ロアンに関する様々な書類はとうに破棄されている。けど一見無関係に見える、ロアンの名が出てこないごくごく一般的な知識としての教科書などは、特に古いものは歴史的観念から保管されていたりする。そして僕の父親は…尚書、王家の文献関係を全て保管するお役目だ。
「皆で手分けして調べましょうか。現在知られている知識と差異のある部分。恐らくその部分が歴史の闇…」
簡単に言ったが、これは現在の知識がちゃんと頭に入っていてこそ出来る調査だ。
僕は出来る。必死に覚えたから。ミーガン嬢も出来る。アリソン君もリアム君も30位以内はキープ出来ている優等生だから多分大丈夫。
僕たちの秋は読書の秋、この瞬間食欲の秋は二番手に後退した。
さて、僕たちはあれからライブラリの奥にある、鍵のかかった別の書庫に入り浸っている。
ここはお父様の仕事に関する書庫だ。つまり国の保管物、その一部がここにある。
尚書とは書類や親書等々の管理をするお役目だが、ここルテティアではざっくり紙媒体の管理は大体尚書であるお父様が担っている。
重要書類などは当然王宮内の一室に保管されているが、その他各領の領史含めた史書や、古い貴族名鑑、歴史的価値のある古書などはここプリチャードのライブラリに保管している。
これはお妃教育をしていた僕のためでもあるんだよ。もう関係ないけど。
手と口を動かしながらも、襲いくる睡魔に抗うため、僕とミーガン嬢は雑談に花を咲かせていた。
「わたくし初めから不思議でしたの。この話には令嬢の心情が何処にも出てこないと」
…言われて見ればその通りだ。
この世界の倫理・道徳では不貞とか不倫とかは裁かれるべき罪だ。とは言っても何しろ娯楽の少ないこの世界。暗黙の了解…というやつで、現場を押さえられない限り当事者の訴えが無ければスルーされることも多い。
つまり令嬢は言い逃れの出来ない証拠を突き付けられたのだろう。
うーん…でもそれは仕組まれた罠なわけで…、なのに令嬢はこんな理不尽な目にあいながらも抵抗もせず若く美しい我が身と続いて行く未来を修道院に押し込めた。
僕だったらマジギレして全部ぶちまけるけどね。どうせ断罪されて修道院送りなら不敬罪の一つや二つ増えたところで怖いもんか。せめて一矢報いてやる!
万に一つの可能性にかけていろんな治療や未承認薬の被験体になって、挙げ句容体を悪化させた時だって先生からは「君のお陰で同じ病気に打ち勝つ人がきっといる、ありがとう」そういってもらえたし!
令嬢はまるであの日夢の中で見たシャノンのようだ。彼は抵抗もせず反論もせず、全てを絶望の瞳で諦めていた。
…シャノンとロアンの令嬢は似ているのかもしれない…
「ナニーへの手紙ですら感情は見えませんでしたわ。何をお感じになられていたのかしら…怒り?悲しみ?彼女は仔細とともにロザリオを赤子に持たせた。それは安寧を願う祈りと…想いの継承ですわね。ではその想いとは何かしら」
ミーガン嬢は尚も続ける。
「ロイド様が仰るよう、仮にそのマルーンの男が王太子に成りすましたとしましょう。その事実を知らされているからこそ子孫であるロアン嬢やノーラ嬢は侯爵令嬢の受けた仕打ちを理不尽だと考えている、これはよろしいかしら?」
「ええ多分」
「ですが令嬢の行動は自分の非をお認めになられているかのようですわ」
「そ、それは高位貴族の嗜みで…。事情はともあれ不貞の事実は実際あったわけだし…」
「いいえシャノン様。いくら我々であろうとも家名に降りかかる汚名まで放置いたしません。騙された事実があるならばどれほど見苦しかろうと抗います」
「そりゃまあ…」
「ありましたシャノン様!これです!この記載です!」
「まあリアム様大声などはしたない」
僕たちの会話をぶったぎったのはリアム君の大きな声だ。まったく…、貴族の品位とかはどうしちゃったの?
「そうですよ。高位貴族足るもの常に冷静…ああーーーー!!!!」
「まっ!シャノン様」
リアム君が発見した前々前王時代にお妃教育で使われていた教科書。そこに記載されていたのは当時の王都図。
要するにマーグ王のお父さんが王太子だった時代に王宮で使われていた相当古い教科書だ。
古いだけあって紙はボロボロだし製本も甘い。文字数の少ないそこにはイラストで当時の王都が示されている。
だけど王国マップは…
「王都が川で区切られてる!分かった!天然の川をお堀代わりにしてたんだ!」
シャノンを被るのも忘れるほどの驚き!王都は二本の川と一本の運河で三方を囲まれ城壁はまだ一面しか描かれていない…
「どうやら当時は城郭の建造中だったようですね。その際に王都を拡げたのでしょう」
王都を拡張したなら拡張分の土地は王家の直轄地か?いいや。川を挟んだ王都の南側…そこに描かれていたのは…
カトレアの花。
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