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80 断罪とイベント?
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ハードな疲労感の中ようやく手伝いを終えたのは既に太陽が西に沈む頃。僕の文化祭初日は疲労だけを残して終わりを告げた。ちーん…
「兄さんお疲れでしょう。大丈夫ですか?」
「全然大丈夫じゃない。まさか今日に限ってあんなに怪我人が大挙して押しかけるとは思わなかったし…。どこかで大乱闘でもあったの?」
「いえ…」
「ところでロイドは大丈夫?」
「…大丈夫…なんでしょうか?「一生この包帯を外さない!」などと言うので「早めに外して保管すべき」と説得してなんとか家まで送り届けましたが…やれやれ、屋敷で治療を受け直したかどうか」
「ふーん…」
何の話かよくわかんない。おや?廊下の先からやってくるのは食事を終えたお父様じゃないか。
「シャノン。今日は修道士の皆さんに混じって大活躍だったそうだね」
「よくご存じですね。というかどうして今日来てくれなかったんですか?可愛い姿お見せしたかったのに」
「ははは。シャノンの邪魔をしてはいけないと思ってね。明日行くから案内をお願い出来るかな」
「午前中だけですよ。僕、午後はアレイスター様のお手伝いがあるので」
「…殿下の手伝いをするのかい」
「ええ。テーマは北部の向こうにある海の国についてですって。お父様もぜひ見ていってください」
「北部…、そうか。私が同席しては話が大きくなる。今は遠慮しておこう。シャノン、殿下には改めて聞かせて欲しいと伝えてくれるかい?」
「はい」
残念。力作の海の絵をお見せしようと思ったのに…
そして迎えた二日目の朝。僕はブラッドと一緒にお父様とニコールさんを案内することになったのだが、まず向かうのは学長室。エライ家のエライ当主にとって、これもまた定番である。
「これはこれはプリチャード侯爵、ようこそお越しくださいました」
平身低頭とはこの事だろうか?現在公爵家、そして序列一位のポーレット侯爵から在校生が居ない以上、プリチャード侯爵家は学院一のVIP、当然である。あ、王子二人は別格だから。そもそも王様も王妃様も学院なんか来ないから。
「おやプリチャード侯、これはこれはご一家お揃いで」
学長室に陣取っていたのは昨年と同じフレッチャー侯爵だ。毎年毎年、子供も通ってないのに…暇なのか?
「フレッチャー侯、ここへは神子候補の様子伺いかね?」
「まあそんなところだ。だがここでシャノン様にお会いできるとは…これもまた巡り合わせ。そろそろアーロンに『神託』を下されてはいかがかな?」
シナリオを完遂するならアーロンを神子るのはやぶさかでない。が、そのイベントは今じゃないし、それには最低限アーロンの正常化が必須となる。
「フレッチャー侯。そして君はアーロンを養子に迎え入れ、あわよくばアーロンを殿下の側妃に納めて権力を握ろうというのだね」
「候は穿ったものの見方をされる。私は真実アーロンを神子であると信じているのだよ。さすが陛下は慧眼であられる。プリチャード侯、この私が私欲で動く男に見えるとでも申されるか!」
オロオロする学院長を置き去りにして侯爵二人のバトルが始まる。あーあ、言ってくれたら仲裁くらい引き受けたのに。いや、まだいけるか?
「フレッチャー侯爵。神子とはどういった存在かご存知ですか?」
いきなり割って入った僕をお父様が止めようとする。が、任せておけ。これは僕の得意分野だ。
「シャノン様…、そ、それはもちろん。国を揺るがす危機において『聖なる力』を用い国を護る存在…で良いですかな?」
「正確には『人と人が相容れぬ大きな争いの中、国を平定に導き、万人への愛をもつ』者です。博愛を謳うアーロンだからこそ陛下はアーロンをそうだと信じた。そうでしたよね?そのアーロンを神子と崇めるくらいですから、フレッチャー侯も博愛の精神をたっぷりお持ちなのでしょう。ということは」
ポン!
「さぞかし慈善活動にも熱心でしょうね?いやー、頭が下がります。見上げたものです。これは誰にでもできることではないですよ?実に素晴らしい!……で?」
「「で?」とは?」
「フレッチャー侯がどれほど万人に愛を注がれてきたかぜひお聞かせください。もちろん信心深い候でしたらそれはたくさんの慈善を施しておいででしょうし?この場で語り尽くすことは出来ないかもしれませんが、一覧にしてくだされば選定の参考にします。博愛の信徒フレッチャー侯を博愛の子アーロンの推薦人として」
中流地区が準貴族街となってから微塵も下町支援をしていないって話は有名だけどね。
「慎み深いフレッチャー候はきっとこっそり寄付とかしているんでしょう。ね?隠さないで教えて下さい。」
「う、ううむ…。そ、その一覧とやらは近々お送りしよう。わ、私は火急の用がある故これにて失礼する!」
ふっ!青二才め…
「シャノンや、お前は随分口が立つようになったのだね…」
「そうですか?普通ですよ?」
それよりも僕はさっきから気になることがある。
「フレッチャー侯って、侯爵家の中では序列それほどですよね?なのにどうしてあれほど王家に重用されているんですか?」
「うむ。フレッチャー家は代々王家に取り入るのが上手いのだ。先々代の時代、フレッチャー家はまだ伯爵位だった。だが前々王に気に入られ何かの功績を以て侯爵位に陞爵したのだよ。現当主にもその血は脈々と受け継がれているようだな」
「前々王って…カサン、お母様の大伯父上にあたる?」
「そうだ」
ふーん…、なんだかんだ言ったってよくある話だよね。前世も今世も。
と、ここでブラッドに後を任せて僕は研究室へ急ぐことにした。僕にはアレイスターのアシスタント業務があるのだ。
途中で会ったミーガン嬢が「殿下と召し上がれ」と細長い固焼きパン、グリッシーニを手渡してくれたのだが、なんでも新作のパンなんだとか。ちょっと楽しみ。
さて、一番小さな研究室は収容人数が多くない。入り口ではヘクターさんがどこかの貴族に、「すでに満員なので」と入室を断っている。たしかに王子殿下の発表会で人がごった返すのはセキュリティ上よくないだろう。
護衛代わりの生徒が両サイドに立つ扉をくぐるとさらに暗幕があり、随分念入りだな…と思いながら入室する。
「あれ?」
「やあシャノン待っていたよ。どうしたんだい?」
どうしたもこうしたも…。室内には幾人かのどこかのご当主、ご子息が並んでいるが、満員と聞いていたわりには余裕がある。一人二脚とか?荷物置き場、的な?まさかね。
「私の研究発表は人を選ぶのだよ」
「そうなんですね。でも確かに。反対勢力が混ざると面倒ですしね」
「その通り」
海派、山派、いろいろあるけど…今日は海派の集い、そういうことか。僕はふわ~っとそう理解した。
でもアレイスターの発表は僕の予想に反し、どんな遊びや海産物があるかではなく、どんな産業があり何が採掘されどう関係性を構築し、それが北部に何をもたらすか、という大変真面目なものだった。さすが王子殿下。…浮かれた自分を反省…
「さあ。いったん休憩にしよう。シャノンも疲れたろう?ここに掛けるといい」
「あ。じゃあアレイスター様も。ほら、差し入れがあるんですよ。細長い固焼きパン」
ザワザワ…
「ん?」
「シャノン、その、これは…」
「な、なに?」
「シャノン様はグリッシーニの、若者の間で流行っている食べ方をご存じですか?」
「あなたは…」
「ジークフリート男爵家の嫡男アーサーと申します」
年の頃20代半ばの、若手IT実業家風な青年アーサーは少し肩を竦めると「そのグリッシーニは両端から互いに食べ進めていくのですよ。もちろん懇意にしている者同士のたわいない戯れですが」とのたまった。ああ!つまり…ポッキーゲームか!
「知ってますけど…、そっか。じゃあ今じゃないですね。アレイスター様また後で」
みんなと合流してゲームしながらワイワイとね。
「あいた!」
耳を赤くしたアレイスターにおでこをはたかれたんだけど…、え?何故!?
「兄さんお疲れでしょう。大丈夫ですか?」
「全然大丈夫じゃない。まさか今日に限ってあんなに怪我人が大挙して押しかけるとは思わなかったし…。どこかで大乱闘でもあったの?」
「いえ…」
「ところでロイドは大丈夫?」
「…大丈夫…なんでしょうか?「一生この包帯を外さない!」などと言うので「早めに外して保管すべき」と説得してなんとか家まで送り届けましたが…やれやれ、屋敷で治療を受け直したかどうか」
「ふーん…」
何の話かよくわかんない。おや?廊下の先からやってくるのは食事を終えたお父様じゃないか。
「シャノン。今日は修道士の皆さんに混じって大活躍だったそうだね」
「よくご存じですね。というかどうして今日来てくれなかったんですか?可愛い姿お見せしたかったのに」
「ははは。シャノンの邪魔をしてはいけないと思ってね。明日行くから案内をお願い出来るかな」
「午前中だけですよ。僕、午後はアレイスター様のお手伝いがあるので」
「…殿下の手伝いをするのかい」
「ええ。テーマは北部の向こうにある海の国についてですって。お父様もぜひ見ていってください」
「北部…、そうか。私が同席しては話が大きくなる。今は遠慮しておこう。シャノン、殿下には改めて聞かせて欲しいと伝えてくれるかい?」
「はい」
残念。力作の海の絵をお見せしようと思ったのに…
そして迎えた二日目の朝。僕はブラッドと一緒にお父様とニコールさんを案内することになったのだが、まず向かうのは学長室。エライ家のエライ当主にとって、これもまた定番である。
「これはこれはプリチャード侯爵、ようこそお越しくださいました」
平身低頭とはこの事だろうか?現在公爵家、そして序列一位のポーレット侯爵から在校生が居ない以上、プリチャード侯爵家は学院一のVIP、当然である。あ、王子二人は別格だから。そもそも王様も王妃様も学院なんか来ないから。
「おやプリチャード侯、これはこれはご一家お揃いで」
学長室に陣取っていたのは昨年と同じフレッチャー侯爵だ。毎年毎年、子供も通ってないのに…暇なのか?
「フレッチャー侯、ここへは神子候補の様子伺いかね?」
「まあそんなところだ。だがここでシャノン様にお会いできるとは…これもまた巡り合わせ。そろそろアーロンに『神託』を下されてはいかがかな?」
シナリオを完遂するならアーロンを神子るのはやぶさかでない。が、そのイベントは今じゃないし、それには最低限アーロンの正常化が必須となる。
「フレッチャー侯。そして君はアーロンを養子に迎え入れ、あわよくばアーロンを殿下の側妃に納めて権力を握ろうというのだね」
「候は穿ったものの見方をされる。私は真実アーロンを神子であると信じているのだよ。さすが陛下は慧眼であられる。プリチャード侯、この私が私欲で動く男に見えるとでも申されるか!」
オロオロする学院長を置き去りにして侯爵二人のバトルが始まる。あーあ、言ってくれたら仲裁くらい引き受けたのに。いや、まだいけるか?
「フレッチャー侯爵。神子とはどういった存在かご存知ですか?」
いきなり割って入った僕をお父様が止めようとする。が、任せておけ。これは僕の得意分野だ。
「シャノン様…、そ、それはもちろん。国を揺るがす危機において『聖なる力』を用い国を護る存在…で良いですかな?」
「正確には『人と人が相容れぬ大きな争いの中、国を平定に導き、万人への愛をもつ』者です。博愛を謳うアーロンだからこそ陛下はアーロンをそうだと信じた。そうでしたよね?そのアーロンを神子と崇めるくらいですから、フレッチャー侯も博愛の精神をたっぷりお持ちなのでしょう。ということは」
ポン!
「さぞかし慈善活動にも熱心でしょうね?いやー、頭が下がります。見上げたものです。これは誰にでもできることではないですよ?実に素晴らしい!……で?」
「「で?」とは?」
「フレッチャー侯がどれほど万人に愛を注がれてきたかぜひお聞かせください。もちろん信心深い候でしたらそれはたくさんの慈善を施しておいででしょうし?この場で語り尽くすことは出来ないかもしれませんが、一覧にしてくだされば選定の参考にします。博愛の信徒フレッチャー侯を博愛の子アーロンの推薦人として」
中流地区が準貴族街となってから微塵も下町支援をしていないって話は有名だけどね。
「慎み深いフレッチャー候はきっとこっそり寄付とかしているんでしょう。ね?隠さないで教えて下さい。」
「う、ううむ…。そ、その一覧とやらは近々お送りしよう。わ、私は火急の用がある故これにて失礼する!」
ふっ!青二才め…
「シャノンや、お前は随分口が立つようになったのだね…」
「そうですか?普通ですよ?」
それよりも僕はさっきから気になることがある。
「フレッチャー侯って、侯爵家の中では序列それほどですよね?なのにどうしてあれほど王家に重用されているんですか?」
「うむ。フレッチャー家は代々王家に取り入るのが上手いのだ。先々代の時代、フレッチャー家はまだ伯爵位だった。だが前々王に気に入られ何かの功績を以て侯爵位に陞爵したのだよ。現当主にもその血は脈々と受け継がれているようだな」
「前々王って…カサン、お母様の大伯父上にあたる?」
「そうだ」
ふーん…、なんだかんだ言ったってよくある話だよね。前世も今世も。
と、ここでブラッドに後を任せて僕は研究室へ急ぐことにした。僕にはアレイスターのアシスタント業務があるのだ。
途中で会ったミーガン嬢が「殿下と召し上がれ」と細長い固焼きパン、グリッシーニを手渡してくれたのだが、なんでも新作のパンなんだとか。ちょっと楽しみ。
さて、一番小さな研究室は収容人数が多くない。入り口ではヘクターさんがどこかの貴族に、「すでに満員なので」と入室を断っている。たしかに王子殿下の発表会で人がごった返すのはセキュリティ上よくないだろう。
護衛代わりの生徒が両サイドに立つ扉をくぐるとさらに暗幕があり、随分念入りだな…と思いながら入室する。
「あれ?」
「やあシャノン待っていたよ。どうしたんだい?」
どうしたもこうしたも…。室内には幾人かのどこかのご当主、ご子息が並んでいるが、満員と聞いていたわりには余裕がある。一人二脚とか?荷物置き場、的な?まさかね。
「私の研究発表は人を選ぶのだよ」
「そうなんですね。でも確かに。反対勢力が混ざると面倒ですしね」
「その通り」
海派、山派、いろいろあるけど…今日は海派の集い、そういうことか。僕はふわ~っとそう理解した。
でもアレイスターの発表は僕の予想に反し、どんな遊びや海産物があるかではなく、どんな産業があり何が採掘されどう関係性を構築し、それが北部に何をもたらすか、という大変真面目なものだった。さすが王子殿下。…浮かれた自分を反省…
「さあ。いったん休憩にしよう。シャノンも疲れたろう?ここに掛けるといい」
「あ。じゃあアレイスター様も。ほら、差し入れがあるんですよ。細長い固焼きパン」
ザワザワ…
「ん?」
「シャノン、その、これは…」
「な、なに?」
「シャノン様はグリッシーニの、若者の間で流行っている食べ方をご存じですか?」
「あなたは…」
「ジークフリート男爵家の嫡男アーサーと申します」
年の頃20代半ばの、若手IT実業家風な青年アーサーは少し肩を竦めると「そのグリッシーニは両端から互いに食べ進めていくのですよ。もちろん懇意にしている者同士のたわいない戯れですが」とのたまった。ああ!つまり…ポッキーゲームか!
「知ってますけど…、そっか。じゃあ今じゃないですね。アレイスター様また後で」
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