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67 断罪前に愚痴る
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「もー!やめてくださいジェロームまで!」
「シャノン様、今ジェロームとおっしゃいましたか…」
しまった!動揺のあまりうっかり…。でも大丈夫。こういうの誤魔化すのはわりと得意だから。
「え、えっと僕モリセット子爵のこともアシュリーって呼ばせてもらってるんですよ。どうしてもって言われて。モリセット子爵がアシュリーなんだから…ね、エンブリー男爵のこともジェロームで」
「そうですか…。名で呼ばれるのが私だけでないのは些か残念ですが、そういう事なら周囲にも余計な疑念は抱かれないでしょう」
「ええ!」
良かった~…アシュリーをアシュリーって呼んどいて。アシュリーでかした!…って…えっ?い、今何て…?残念て…、え?
「ジェ」
「シャノン様が『神託』であられたとお聞きした時には驚きましたが…いつもお疲れでいる理由が分かりました」
「え、あ、いえ、それもご存じでしたか…」
聞き返すタイミングを逸した…。くそぅ…なんかイイこと言われたと思ったのに…
「それなのに私にまで心を砕いてくださるとは…何と言っていいか…」
「あれは…その、ジェロームは大切な人デスカラ」テレテレ…
いやいや、あれは僕にもかかってくる重要案件だから!切実だから!
「この国に伝わる『聖なる力』を司る神子。そしてそれを決定付ける『神託』。ですが長年国難に直面して来なかったこの国に神子が現れたことはこの何百年ありませんでした。そのため『神託』が人であるとは誰も考えなかった。皆が驚いたことでしょう」
ですよねー。僕にもどうしてこうなったのか訳が分からない。
とにかく神子とはバグを修正するパッチみたいな存在だということは確定した。(僕の中で)
ところが今回のバグは思ったよりも手強かったらしい。そこで神子の最終奥義『リセット』が発動したのだ。
きっとシナリオの根幹に関わる部分でなければ、うまくパッチが働いて、小さなバグを人知れず修正していたんだろう。
ところでなんだかんだ話しながら、僕たちはすでに広場にいる。
「おばさん。いつもの」
「はいよ」
目が合ったいつものおばさんとは阿吽の呼吸。これこれ、これが言ってみたかったんだよねぇ。
僕の考える大人なセリフベスト5のうちの一つだ。因みに一つはもう言った。「ここからここまで全部ください」だ。
ところで「いつもの」で大鍋が二つ、ドンッ!っと横に置かれたのには、日ごろの行いを反省するしかない。
「護衛C」
「はっ」
「余ったらいつものように」
「畏まりました」
ところで今日の僕はお忍びではない。つまり、絶対防御で護衛ABCが周囲を警戒している。
以前と違い今の僕は『神託』様なのだ。それに先日の一件もある。実はABC以外にも、私服警官みたいな護衛が紛れていることを僕は知っている。
と、言うわけで現在半径5メーター以内に人影はない。
それってつまり…多少の愚痴をこぼしても誰かに聞かれることはまず無いってことだ。絶好のチャ~ンス…
「ふー…。あの…、よければ僕の話黙って聞いてもらっていいですか?聞いてくれるだけでいいんです」
「もちろんですとも」
やっと話せる。双子以外の大人に。いや、シェイナ相手に話すのも良いんだけど、手ごたえがね~…。僕は誰かに話したくてうずうずしていたのだ。
「ジェロームだけにお話しするんですけど…ここだけの話、神子は只今不在です」
「そうなのですか?」
「残念ながらそうなんです。だから『神託』とか呼ばれるの不本意で。みんなの期待を裏切るようで申し訳ないんですけど」
「いえ。こればかりは神の思し召しですから」
「神子…のような存在がいるにはいるんですけど、今は起こす事が出来ません」
神子の生まれ変わりは今頃ミルクを飲んでお昼寝の時間だろう。お昼寝は大事だ。
「周りは好き勝手ばかり…。剪定できたらスッキリするんですけどね…」
ごちゃごちゃうるさい有象無象を。余計な枝葉みたいに。チョッキンチョッキンに。
「選定しかねているのですね」
「え?…ええ。まあ。さすがにそう簡単には。お父様に迷惑をおかけするわけにはいきませんし。けどウィニングロードはもう見えました」
「それは…?」
「バグの修正です」
「バグ?」
「うーん、この場合、大きな問題のことです」
「…そうですか…」
さすが僕のオアシス、ジェローム。彼は最低限の相槌を打ちながら、僕の独り言のような話しすらまぜっかえさない聞き上手だ。おかげで僕もついつい愚痴がすすむ。
いつしか僕はジェロームがいることも忘れて、素の自分で呟いていた。ブツブツと。
「バグがあるから狂いが生じるんだって…」ブツブツ…
「狂い…」
「そもそも安易に拡張パックとか出すから…無謀な運営め、いや、スチルが増えて嬉しかったけど」ブツブツ…
「拡張…」
「バグなら誘引する原因があるはず…この場合だと…王か…」ブツブツ…
そうだよ。そもそも王様がアーロンを神子と思い込んだおかげでこうなってんだから!
「お前が諸悪の根源じゃないか!」って言えたらな…。ギロチンが手を振るから言えないけど。やっぱり直接対決はアーロン!
「あーもう!ここが前世ならすぐパッチがきたのに」ブツブツ…
「北…」
「あれがあったらあれがあーなって…でもあれ以上…の圧迫はさすがに無理…」ブツブツ…
とあるアドベンチャーゲームの時なんてバグへのパッチ、それで起きたトラブルへの修正パッチ、その上にかぶせるパッチ、とどれほど容量を圧迫したか…。発売前にしっかりデバックしろよ!
ゴクリ…「…そのようなことを私などに話されていいのですか…?」
んん?どうせ分からないだろうと思って愚痴りすぎただろうか?ちょっと反省。
「いいんでです。もうすべきことは分かったから」
「すべきこと…ですか?」
「問題を取り除くかコードを書き換え王道を正す。なに言ってるか分からないでしょうけど、早い話がそういうことです」
「…王道…」
「ありがとうジェローム。おかげでスッキリしました」
アーロンさえなんとか出来れば後は断罪されるだけ。そうしたら…そうしたら目の前のジェロームと僕は幸せな夫夫に…ムフフ…
おや?そっと手に触れるこの温かいものは何?うおっ!何っ!ジェ、ジェロームが真顔!真剣な顔もステキ!!!
「お立場お察しします。何も持たぬ私ですが貴方の為なら何でもしましょう。もしもお困りの事があれば仰ってください。何をおいても駆けつけます」ギュ
…タラリ…
「シャノン様!鼻から血が!」
「何でもないです…ただの熱中症(恋の)です…」パタリ
「従者殿!お早く!」
ジェローム、受け答えまで完ぺきとは…それなんて暗殺者…
「シャノン様、今ジェロームとおっしゃいましたか…」
しまった!動揺のあまりうっかり…。でも大丈夫。こういうの誤魔化すのはわりと得意だから。
「え、えっと僕モリセット子爵のこともアシュリーって呼ばせてもらってるんですよ。どうしてもって言われて。モリセット子爵がアシュリーなんだから…ね、エンブリー男爵のこともジェロームで」
「そうですか…。名で呼ばれるのが私だけでないのは些か残念ですが、そういう事なら周囲にも余計な疑念は抱かれないでしょう」
「ええ!」
良かった~…アシュリーをアシュリーって呼んどいて。アシュリーでかした!…って…えっ?い、今何て…?残念て…、え?
「ジェ」
「シャノン様が『神託』であられたとお聞きした時には驚きましたが…いつもお疲れでいる理由が分かりました」
「え、あ、いえ、それもご存じでしたか…」
聞き返すタイミングを逸した…。くそぅ…なんかイイこと言われたと思ったのに…
「それなのに私にまで心を砕いてくださるとは…何と言っていいか…」
「あれは…その、ジェロームは大切な人デスカラ」テレテレ…
いやいや、あれは僕にもかかってくる重要案件だから!切実だから!
「この国に伝わる『聖なる力』を司る神子。そしてそれを決定付ける『神託』。ですが長年国難に直面して来なかったこの国に神子が現れたことはこの何百年ありませんでした。そのため『神託』が人であるとは誰も考えなかった。皆が驚いたことでしょう」
ですよねー。僕にもどうしてこうなったのか訳が分からない。
とにかく神子とはバグを修正するパッチみたいな存在だということは確定した。(僕の中で)
ところが今回のバグは思ったよりも手強かったらしい。そこで神子の最終奥義『リセット』が発動したのだ。
きっとシナリオの根幹に関わる部分でなければ、うまくパッチが働いて、小さなバグを人知れず修正していたんだろう。
ところでなんだかんだ話しながら、僕たちはすでに広場にいる。
「おばさん。いつもの」
「はいよ」
目が合ったいつものおばさんとは阿吽の呼吸。これこれ、これが言ってみたかったんだよねぇ。
僕の考える大人なセリフベスト5のうちの一つだ。因みに一つはもう言った。「ここからここまで全部ください」だ。
ところで「いつもの」で大鍋が二つ、ドンッ!っと横に置かれたのには、日ごろの行いを反省するしかない。
「護衛C」
「はっ」
「余ったらいつものように」
「畏まりました」
ところで今日の僕はお忍びではない。つまり、絶対防御で護衛ABCが周囲を警戒している。
以前と違い今の僕は『神託』様なのだ。それに先日の一件もある。実はABC以外にも、私服警官みたいな護衛が紛れていることを僕は知っている。
と、言うわけで現在半径5メーター以内に人影はない。
それってつまり…多少の愚痴をこぼしても誰かに聞かれることはまず無いってことだ。絶好のチャ~ンス…
「ふー…。あの…、よければ僕の話黙って聞いてもらっていいですか?聞いてくれるだけでいいんです」
「もちろんですとも」
やっと話せる。双子以外の大人に。いや、シェイナ相手に話すのも良いんだけど、手ごたえがね~…。僕は誰かに話したくてうずうずしていたのだ。
「ジェロームだけにお話しするんですけど…ここだけの話、神子は只今不在です」
「そうなのですか?」
「残念ながらそうなんです。だから『神託』とか呼ばれるの不本意で。みんなの期待を裏切るようで申し訳ないんですけど」
「いえ。こればかりは神の思し召しですから」
「神子…のような存在がいるにはいるんですけど、今は起こす事が出来ません」
神子の生まれ変わりは今頃ミルクを飲んでお昼寝の時間だろう。お昼寝は大事だ。
「周りは好き勝手ばかり…。剪定できたらスッキリするんですけどね…」
ごちゃごちゃうるさい有象無象を。余計な枝葉みたいに。チョッキンチョッキンに。
「選定しかねているのですね」
「え?…ええ。まあ。さすがにそう簡単には。お父様に迷惑をおかけするわけにはいきませんし。けどウィニングロードはもう見えました」
「それは…?」
「バグの修正です」
「バグ?」
「うーん、この場合、大きな問題のことです」
「…そうですか…」
さすが僕のオアシス、ジェローム。彼は最低限の相槌を打ちながら、僕の独り言のような話しすらまぜっかえさない聞き上手だ。おかげで僕もついつい愚痴がすすむ。
いつしか僕はジェロームがいることも忘れて、素の自分で呟いていた。ブツブツと。
「バグがあるから狂いが生じるんだって…」ブツブツ…
「狂い…」
「そもそも安易に拡張パックとか出すから…無謀な運営め、いや、スチルが増えて嬉しかったけど」ブツブツ…
「拡張…」
「バグなら誘引する原因があるはず…この場合だと…王か…」ブツブツ…
そうだよ。そもそも王様がアーロンを神子と思い込んだおかげでこうなってんだから!
「お前が諸悪の根源じゃないか!」って言えたらな…。ギロチンが手を振るから言えないけど。やっぱり直接対決はアーロン!
「あーもう!ここが前世ならすぐパッチがきたのに」ブツブツ…
「北…」
「あれがあったらあれがあーなって…でもあれ以上…の圧迫はさすがに無理…」ブツブツ…
とあるアドベンチャーゲームの時なんてバグへのパッチ、それで起きたトラブルへの修正パッチ、その上にかぶせるパッチ、とどれほど容量を圧迫したか…。発売前にしっかりデバックしろよ!
ゴクリ…「…そのようなことを私などに話されていいのですか…?」
んん?どうせ分からないだろうと思って愚痴りすぎただろうか?ちょっと反省。
「いいんでです。もうすべきことは分かったから」
「すべきこと…ですか?」
「問題を取り除くかコードを書き換え王道を正す。なに言ってるか分からないでしょうけど、早い話がそういうことです」
「…王道…」
「ありがとうジェローム。おかげでスッキリしました」
アーロンさえなんとか出来れば後は断罪されるだけ。そうしたら…そうしたら目の前のジェロームと僕は幸せな夫夫に…ムフフ…
おや?そっと手に触れるこの温かいものは何?うおっ!何っ!ジェ、ジェロームが真顔!真剣な顔もステキ!!!
「お立場お察しします。何も持たぬ私ですが貴方の為なら何でもしましょう。もしもお困りの事があれば仰ってください。何をおいても駆けつけます」ギュ
…タラリ…
「シャノン様!鼻から血が!」
「何でもないです…ただの熱中症(恋の)です…」パタリ
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ジェローム、受け答えまで完ぺきとは…それなんて暗殺者…
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