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8 断罪後の下準備その1
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ベッドから出て屋敷内をウロウロ探索し始め、治ってきましたアピールをこれ見よがしにしている僕を訪ねて、カイルの手配した宝石商がやって来た。
父親は只今領地へお出かけ中で向こう数週間は帰らない。ケガした息子をおいてあり得ない…と言いたいところだが、侯爵家王都邸には何十人もの使用人がいる。全く以って心配ない。因みに聞いた話では領地の屋敷には百人以上いるそうだ。ちょっと…、何言ってるか分からない。
さてさて、例のルビーは売るとして、ついでに他のもいくつか…。でもこの大量の宝石の中からどれを売ればいいのか…。庶民の僕に宝石の価値などさっぱりわからない。どうするか…。と、ここで妙案が浮かび上がった。それは義母である。
ブラッドの母でありこのプリチャード侯爵家の現女主人である義母、ニコールさんはチラッとしか出てこなかった。と言う事は、大して絡まないという事であり、絡まないと言う事は、それほど悪い関係でも無いだろう、と…僕は考えた。
大人の女性であり、尚且つ現侯爵夫人の彼女なら宝石にも詳しいんじゃないだろうか。
ここで問題発生。シャノンが義母をどう呼んでいたのか分からない。確かいつもアレとか呼んで…、えー…名前でいいか。
「ニコールさん、石の選別にご協力お願いします」
「わ、わたくしが…ですか!?」
「あ、忙しかったですか?」
「いえ、ですがシャノン様…いいのですか?」
「問題ないです」
宝石の収められた大きくて豪華なキャビネット。引き出しの中にはシャノンが買い集めたルースだけでなく、母親や祖母から受け継いだ装飾品が大切そうに、そしてみっちり詰め込まれている。
ニコールさんの協力で見繕ったいくつかのルースは、思ったよりもいい値段で買い取ってもらえた。でも小粒な石は思うところあって温存した。使い道はすでに決定している。
ジャラっと金貨を並べる宝石商。この宝石商とは今後もいい付き合いをしなければ。売り物ならまだいっぱいあるし。
「まあ素敵な意匠…、これは亡きカサンドラ様の形見でございますか?」
「ええまあ」
多分。
それにしても相当気に入ったのか、いつまでもしげしげと眺めているニコールさん。女性と言いうのは本当に光るものが好きだな。まるでカラスみたいだ。
そうだな…、シャノンになり切るならここはいっそ高飛車に、上から施しを与えてもいいのかもしれない。ああ!なんてイヤラシイ断罪令息!
「良かったらそれ差し上げます。どうぞお持ちください」
「なんですって!い、いけませんシャノン様!こ、こんな高価な物…。これは亡きお母様の形見でございますよ!」
って言われても僕に思い出は無いし…。あ、そうか。一人だけもらうから貰いづらいんだな。じゃあみんなにもあげればいいのか?
「カイルにもこれあげる」
「オパールのカフス!い、いけませんシャノン様!」
「いいからいいから。どうせこんなにあっても使わないし。思った以上にいっぱいあるから記念に皆にも一つづつね」
「シャノン様…ですが!」
「いいからルーシーもおいで。こっちのネックレスはどう?わぁ似合う!」
「お気持ちは嬉しいですが…」
…なんて皆謙虚なんだ。しからばシャノン降臨!
「貰ってって言ってるんだから貰って!それとも僕からの贈り物は貰えないって言うの?」
「い、いいえ!」
「ほら、みんなにもあげたからニコールさんも」
「で、ではありがたく…、シャノン様。その、なんと言えば…」
「僕にはもう必要ないから。気にしないで」
僕は金属アレルギーだ(った)からアクセサリーは昔っから付けない主義なんだよね。持ってても宝の持ち腐れだ。使いまわせそうなブローチが数個あれば…十分な気がする。
ずっしりと金貨の詰まった財布…。うへへへへ…。
さあ、これで今後の行動がしやすくなる。小さなことからコツコツと、千里の道も一歩から、ってね。
--------------------
私たち使用人達は戸惑っていた。戸惑い続けていた。何故ならこの侯爵家で誰よりも扱いづらいはずの長子シャノン様が、大窓から落下して以来、普通のご様子ではないからだ。
幸いな事に大窓の下は夏の花々が緑の葉を生い茂らせており、その茂みがクッションとなって大きな怪我はしないで済んだ。
だがその日の晩、使用人達も寝静まった真っ暗な厨房に立つシャノン様の手には…一本のナイフが握られていたのだ。
震え上がったキッチンメイドは動揺し混乱しながらもシャノン様を自室へと連れ戻した。
お戻りになられた旦那様には執事のセバスより事故、そして厨房でのご様子について詳細に説明がなされた。
旦那様は憤っておられた。確かにシャノン様にも些かの問題はあろうが、それにしても殿下の振舞いはあまりに非道だと。
シャノン様はプライドが高く気難しい方ではあるが、王太子妃としてはうってつけの方でもあるのだ。ああ…今は亡きカサンドラ様の面影がそこかしこに見え隠れする、美しく聡明なシャノン様。こんな風にないがしろにされていいお方ではないはずだ。
あのナイフ…シャノン様はそれをどんな気持ちで手にしていらっしゃったのか…
それ以来シャノン様は不自然なほど穏やかにお過ごしだった。まるで別人かと思うくらい気安く朗らかに私たちに話しかける。
私たちは不穏な様子に戸惑いながらも、これ以上シャノン様に心痛をお掛けしないよう、調子を合わせた。
異変はそれだけではない。
シャノン様は、カサンドラ様から受け継がれた由緒正しい宝飾品をそれはもう数えきれないほどお持ちになられている。
それに触発されて、ご自分でもコツコツと収集なさっていた宝石類をいきなり売ると言い出したのだ。
宝石商のつけた最初の値は買い入れた時のおよそ半値。本来ならここから大人の駆け引きを楽しまれるのだが、シャノン様は何故か言い値で売ってしまわれた。宝石商まで目を丸くして驚いている。
私物を整理されている…。その場の全員がそう思った。
そして私たちシャノン様付きの使用人にまで、高価な宝石を「記念に」と言って強引にくださるのだ。一体なんの記念だというのか…
そのうえ、あれほど頑なに名を呼ぼうとはしなかった後妻のニコール様にまで、親しく「ニコールさん」などと呼びかけ、カサンドラ様の形見である、それはもう私たちの一生分のお給金をはたいても買えないようなサファイアの指輪を惜しげもなくお分けになるとは…。
「ねえカイル…、シャノン様はもしや命を絶とうとしてるんじゃ…」
「ば、馬鹿な事を!」
「じゃあ何だって、「もう必要ない」だなんて言うのよ!」
一度浮かんだ考えは、時間と共に確信へと変わっていく。
「修道院に寄付などと言いだしたのも、生きているうちにカサンドラ様の遺産を有用に使うためか…」
「遺したところで侯爵家に残るのはブラッド様だ。非情な彼にだけは自由にさせたくない、そうお思いなのだろう…」
「旦那様はブラッド様を気に入っておられるから…。それもこれもコンラッド様が…!」
「ルーシー!その先は言うんじゃない!」
その晩、私たちシャノン様付きの使用人は、疲弊したシャノン様が少しでも生の喜びを思い出せるよう、いくらでも好きに過ごさせてあげよう、そう結論を出したのだ。私たちに出来ることなど…それくらいしかないのだからと。
父親は只今領地へお出かけ中で向こう数週間は帰らない。ケガした息子をおいてあり得ない…と言いたいところだが、侯爵家王都邸には何十人もの使用人がいる。全く以って心配ない。因みに聞いた話では領地の屋敷には百人以上いるそうだ。ちょっと…、何言ってるか分からない。
さてさて、例のルビーは売るとして、ついでに他のもいくつか…。でもこの大量の宝石の中からどれを売ればいいのか…。庶民の僕に宝石の価値などさっぱりわからない。どうするか…。と、ここで妙案が浮かび上がった。それは義母である。
ブラッドの母でありこのプリチャード侯爵家の現女主人である義母、ニコールさんはチラッとしか出てこなかった。と言う事は、大して絡まないという事であり、絡まないと言う事は、それほど悪い関係でも無いだろう、と…僕は考えた。
大人の女性であり、尚且つ現侯爵夫人の彼女なら宝石にも詳しいんじゃないだろうか。
ここで問題発生。シャノンが義母をどう呼んでいたのか分からない。確かいつもアレとか呼んで…、えー…名前でいいか。
「ニコールさん、石の選別にご協力お願いします」
「わ、わたくしが…ですか!?」
「あ、忙しかったですか?」
「いえ、ですがシャノン様…いいのですか?」
「問題ないです」
宝石の収められた大きくて豪華なキャビネット。引き出しの中にはシャノンが買い集めたルースだけでなく、母親や祖母から受け継いだ装飾品が大切そうに、そしてみっちり詰め込まれている。
ニコールさんの協力で見繕ったいくつかのルースは、思ったよりもいい値段で買い取ってもらえた。でも小粒な石は思うところあって温存した。使い道はすでに決定している。
ジャラっと金貨を並べる宝石商。この宝石商とは今後もいい付き合いをしなければ。売り物ならまだいっぱいあるし。
「まあ素敵な意匠…、これは亡きカサンドラ様の形見でございますか?」
「ええまあ」
多分。
それにしても相当気に入ったのか、いつまでもしげしげと眺めているニコールさん。女性と言いうのは本当に光るものが好きだな。まるでカラスみたいだ。
そうだな…、シャノンになり切るならここはいっそ高飛車に、上から施しを与えてもいいのかもしれない。ああ!なんてイヤラシイ断罪令息!
「良かったらそれ差し上げます。どうぞお持ちください」
「なんですって!い、いけませんシャノン様!こ、こんな高価な物…。これは亡きお母様の形見でございますよ!」
って言われても僕に思い出は無いし…。あ、そうか。一人だけもらうから貰いづらいんだな。じゃあみんなにもあげればいいのか?
「カイルにもこれあげる」
「オパールのカフス!い、いけませんシャノン様!」
「いいからいいから。どうせこんなにあっても使わないし。思った以上にいっぱいあるから記念に皆にも一つづつね」
「シャノン様…ですが!」
「いいからルーシーもおいで。こっちのネックレスはどう?わぁ似合う!」
「お気持ちは嬉しいですが…」
…なんて皆謙虚なんだ。しからばシャノン降臨!
「貰ってって言ってるんだから貰って!それとも僕からの贈り物は貰えないって言うの?」
「い、いいえ!」
「ほら、みんなにもあげたからニコールさんも」
「で、ではありがたく…、シャノン様。その、なんと言えば…」
「僕にはもう必要ないから。気にしないで」
僕は金属アレルギーだ(った)からアクセサリーは昔っから付けない主義なんだよね。持ってても宝の持ち腐れだ。使いまわせそうなブローチが数個あれば…十分な気がする。
ずっしりと金貨の詰まった財布…。うへへへへ…。
さあ、これで今後の行動がしやすくなる。小さなことからコツコツと、千里の道も一歩から、ってね。
--------------------
私たち使用人達は戸惑っていた。戸惑い続けていた。何故ならこの侯爵家で誰よりも扱いづらいはずの長子シャノン様が、大窓から落下して以来、普通のご様子ではないからだ。
幸いな事に大窓の下は夏の花々が緑の葉を生い茂らせており、その茂みがクッションとなって大きな怪我はしないで済んだ。
だがその日の晩、使用人達も寝静まった真っ暗な厨房に立つシャノン様の手には…一本のナイフが握られていたのだ。
震え上がったキッチンメイドは動揺し混乱しながらもシャノン様を自室へと連れ戻した。
お戻りになられた旦那様には執事のセバスより事故、そして厨房でのご様子について詳細に説明がなされた。
旦那様は憤っておられた。確かにシャノン様にも些かの問題はあろうが、それにしても殿下の振舞いはあまりに非道だと。
シャノン様はプライドが高く気難しい方ではあるが、王太子妃としてはうってつけの方でもあるのだ。ああ…今は亡きカサンドラ様の面影がそこかしこに見え隠れする、美しく聡明なシャノン様。こんな風にないがしろにされていいお方ではないはずだ。
あのナイフ…シャノン様はそれをどんな気持ちで手にしていらっしゃったのか…
それ以来シャノン様は不自然なほど穏やかにお過ごしだった。まるで別人かと思うくらい気安く朗らかに私たちに話しかける。
私たちは不穏な様子に戸惑いながらも、これ以上シャノン様に心痛をお掛けしないよう、調子を合わせた。
異変はそれだけではない。
シャノン様は、カサンドラ様から受け継がれた由緒正しい宝飾品をそれはもう数えきれないほどお持ちになられている。
それに触発されて、ご自分でもコツコツと収集なさっていた宝石類をいきなり売ると言い出したのだ。
宝石商のつけた最初の値は買い入れた時のおよそ半値。本来ならここから大人の駆け引きを楽しまれるのだが、シャノン様は何故か言い値で売ってしまわれた。宝石商まで目を丸くして驚いている。
私物を整理されている…。その場の全員がそう思った。
そして私たちシャノン様付きの使用人にまで、高価な宝石を「記念に」と言って強引にくださるのだ。一体なんの記念だというのか…
そのうえ、あれほど頑なに名を呼ぼうとはしなかった後妻のニコール様にまで、親しく「ニコールさん」などと呼びかけ、カサンドラ様の形見である、それはもう私たちの一生分のお給金をはたいても買えないようなサファイアの指輪を惜しげもなくお分けになるとは…。
「ねえカイル…、シャノン様はもしや命を絶とうとしてるんじゃ…」
「ば、馬鹿な事を!」
「じゃあ何だって、「もう必要ない」だなんて言うのよ!」
一度浮かんだ考えは、時間と共に確信へと変わっていく。
「修道院に寄付などと言いだしたのも、生きているうちにカサンドラ様の遺産を有用に使うためか…」
「遺したところで侯爵家に残るのはブラッド様だ。非情な彼にだけは自由にさせたくない、そうお思いなのだろう…」
「旦那様はブラッド様を気に入っておられるから…。それもこれもコンラッド様が…!」
「ルーシー!その先は言うんじゃない!」
その晩、私たちシャノン様付きの使用人は、疲弊したシャノン様が少しでも生の喜びを思い出せるよう、いくらでも好きに過ごさせてあげよう、そう結論を出したのだ。私たちに出来ることなど…それくらいしかないのだからと。
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