溺愛男爵は僕を離してくれない!

kozzy

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23 帰宅 ※R18

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行きと違って帰り道はグレアムさんと馬だからちょっと楽チン。僕は走っても良かったんだけど…、獣人の子供たちが乗った馬車が一緒だったから隣をパカパカ歩いて来たの。

この馬は王様からのゴホウビなんだって。
僕が馬車には乗りたくないから走って帰る!って言ったらなんかくれたの。
それだけじゃないよ?王様は「他に欲しいものは無いか」って言っていっぱいゴホウビくれたんだから。僕がちゃんとお使い出来たからゴホウビがいっぱい!スゴイでしょ?

立派なハムスターの僕は遠慮なんかしない。堂々とリュックがパンパンになるまでヒマワリの種をつめてもらった。王様が「ヒマワリの種だと…まさかそんな…」ってビックリしてたけど、リュックパンパンはちょっと図々しかったかな…?で、でもグレアムさんが良いって言ったから多分大丈夫!…だよね?
種を運んで来たお城の人は「ヒマワリ畑でも作るのかな、ぼうや」って言ったけど食べるに決まってるじゃん、ねぇ?

メルビンさんはあそこにいたソウタみたいな子供たちを連れて王都の実家に帰っていったよ。全員お世話するんだって。ちょっと大変そう。


村についた僕たちは一旦マシューさんとレイさんのお店『止まり木』に獣人の子供たちを連れて行った。三人がこの子たちをどうするか話し合ってたから僕は緊張してる獣人の子達に言ってあげたの。
「僕はムテキのハム獣人だから困ったことがあったら僕に言ってもいいからね」って。
そうしたらマシューさんが「ルーイは無敵なの?」って笑いながら聞くから、「グレアムさんが居ればムテキだよ」って答えておいた。レイさんも笑ってたけど…ホントだもん!



そうしてやっとお屋敷に帰って来たんだけど、馬が増えちゃったから今日からお世話が大変。


「グレアムさん玄関でじっとしてどうしたの?」
「お前とこうして手を取り帰って来れる幸せを噛みしめているんだよ。何度も言ったがルーイ。本当によくやってくれた…」

「だってグレアムさんは飼い主コイビトだもんね。ヤスラギをお届するのが僕の役目だよ」
「では私の役目は何だ?」
「僕の世話をして可愛がることに決まってるじゃん」
「ははっ、それは責任重大だ」


笑い事じゃないからね?グレアムさんにはもっと僕を快適にしてもらわないと。


「じゃあ今からお前を可愛がっても?陽はまだ高いが我慢できそうにない…」
「いいよ。あ、あとでブラッシングもしてね」
「ああ喜んで…」




🐹🐹


「うう…ん、あぁん…」
「気持ちいいかいルーイ」
「うん、もっとぉ…」

「いいぞ、いくらでも」

私を想うルーイの行動に驚きと喜びと、そして愛おしさが溢れて爆発しそうだ…。
だから今日こそは例の雪辱を晴らそうと、私はひそかに決意していた。そう、今日こそは…

「ねぇグレアムさん、今日はグレアムさんのことも少し可愛がってあげようか?ちょっと大変だったもんね」
「え…」

そこに投げ込まれたルーイからの耳を疑う発言。可愛がる?ルーイが?私を?私を動揺させてどうしようというのだ…。

「同じようにすればいいよね?任せて!僕出来る」
「あ…、いや、ルーイ!いいから!私のことは、放って、こ、こら!」

もぞもぞと下へ下へと移動するルーイ。そ、そこは…

「ま、待て、ああ…参った…うっ…」

ルーイの小さな口からチロチロと動く赤い小さな舌。たどたどしく、どこかくすぐったいのがまたどうにも…
これでは雪辱を果たす前に果ててしまう…

「ルーイ!もういい。ほら横になって」
「もういいの?え…?あれ?オチューシャするの?今日はハツジョウキじゃないよ?」

「いいんだルーイ。どうせすぐ発情する」

私がこんな風になっているからな。心も…、ルーイに煽られた身体までも…。だがこれ以上大きくしてはまたルーイに負担をかけてしまう。そうなる前に挑まねば…。

「あ…、ホントだ。少し甘い匂いがしてきた…ソワソワしてきちゃう…」
「そうだろう?」
「痛いのはヤダよ?上手になった?」

うっ!!!

「…あ、まあその…もう大丈夫だ。多分…」

この日のために念入りにほぐしてきたのだ。3日と開けず…丁寧に少しづつ。ルーイが気持ちよさだけを追えるように…。それに本来なら発情中はルーイも通常より受け入れやすい身体になるはずなのだと…恥を忍んでドクターに教えて頂いた…。つまりあの時の私はそれほど理性を失い無茶をしたのだ…。だからこそルーイがあの発情臭気をまき散らす前に中に入ってしまわねば!

「少しずつ進めよう。ルーイ、息を吐いて…」
「ふー…」

ふふ、相変わらず素直なルーイ。なんと愛らしい…。

「んっ!ンン!」
「駄目だルーイ、力を抜いて」
「どうやって…あん!ふわぁぁ…」

強張りかけるルーイの小さな前を優しく握りこんでやればあっという間に快感を追い始める。素直なルーイは私の与えるものを何一つ恥じらったりはしない。その隙をついて私は奥深くまで入り込む、が、小さなルーイに全ては無理だ。それを少し残念に思いながらも、同じ轍は踏まぬ、と、理性で踏みとどまってみせる!

「あっ、ああん!んうー!グレアムさぁん!」
「大丈夫かルーイ、私の背に手を回して」
「うん、あっあっああっ!」

私の動きに合わせて湧き上がるどちらとも知れない甘い匂い、それを嗅いで益々激しくなる腰の動き、だが、今日のルーイは僅かながら快感の芽を見つけたようだ。顔をしかめながらも、口を突いて出るのは可愛らしい喘ぎ声…。たまらないな…。だがルーイのためには早い方が良かろう…。

「んあ!あうぅ!も、ダメェ!!いやぁぁぁん!ん…!」
「ああっ!ルーイ!ルーイ!私のルーイ!!!」

「あ…、ふぅ…」


ふふ…、果てたルーイは無意識に私の胸に顔を擦り付ける。そのしぐさがまたなんとも…

「ルーイ、どうだろう?今日は大丈夫だったか?」
「ふぃー!ちょっと苦しかったけど何とか平気。ハツジョウキのオチューシャだもんね」

「少しづつもっと良くなる。私たちはこれからもっとたくさんするんだ、ルーイ、いいか?」

「いいよ。いっぱい可愛がってね!」



無邪気に破顔したルーイ…。点火爆弾よりも破壊力が強い…。







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