16 / 26
16 断固拒否 再び!
しおりを挟む
怒れるハムスターの僕は朝早くからお屋敷を出て今はマシューさんの家でロウジョウちゅう。謝ったって許さないんだから!
「ルーイ、ああ…一体どうして」
「お前何したんだ」
「何もしていない!むしろ私たちは素晴らしい夜を、ああいや、とにかくだ!さあルーイ、迎えに来たから早く帰ろう。このドアを開けるんだ!」
ふんだ!絶対開けないんだからね!だって開けたらまた抱えられて運ばれちゃう!僕は学習するハムスターだよ?
「グレアム様…、申し訳ありませんがルーイは帰らないと言っています」
「だから何故⁉」
「俺が居ない間に話を聞いたんだろう?ルーイは何と言っていたんだ?」
「それがその…」
プンプン!グレアムさんのウソツキ!気持ち良いことしかしないって言ったのに…すごく痛かったんだから!!!
何度もヤメテって言ったのにちっとも言うこと聞いてくれないし…。
最初のはナデナデは気持ち良かったのに…でも頭の中がチカチカして、実は何が起きたか良く分かんない…。でも痛かったことだけはちゃんと覚えてる!
グレアムさんが僕を可愛がらないならお屋敷には帰らない!ペットを飼ったらセキニンと愛情をもって可愛がるのは飼い主のギムなんだからねっ!
グレアムさんには反省してもらわないと!
🐹🐹
「…って言って、気持ちよくしないなら帰らないって…。その…」
マシューの口から明かされるのは衝撃の事実…!全身から力が抜けるが、こ、これは…!まさかそんな…、だが、ああ…言い訳のしようもない…。
「…そ、そうか…」
「その、どういう…、いえ。なんでも」
「マシュー!残念な目で私を見るな!」
「お前…、ぷっ」
「レイモンド!何がおかしい!」
くっ!まさかこの二人からこんな憐れみの顔をされるとは…、なんたる不覚!
「グレアム…、まさかお前男娼しか相手にしてないとか言うんじゃないよな?」
「…そのまさかだ…」
「じゃあもしかして初めてのルーイにあんなことやこんなこと…。サイテー!グレアム様最低っ!」
「ち、違う!ただその…ルーイの臭気が…」
私はかいつまんで説明することにした。ルーイの発する発情臭気を嗅いでいたら理性を失い本能のままに荒ぶったことを。情けないことこのうえないが、良からぬ誤解をそのままにするよりは幾分ましだ。
「発情臭気…、リス獣人の恋鳴きみたいなものかな…?」
「確かにあれを聞くとたまらない気分にはなるが…」
「たまらないなんてものじゃない!だが私は何度も部屋を出ようとした!その私を引き留めたのはルーイなんだぞ?どうして私だけが責められるのだ!」
「そりゃお前…」
「…て、テクニック?」
ほほう?さぞかしレイモンドは技巧に長けるのだろうな!
「とにかく!これは以前とは違う、私たち二人の問題だ。よってルーイは返してもらおう」
「一応聞くけどどうやってだ…」
「こうやってだ!」
🐹🐹
ドッキー!!!
いきなり大きな音がしたと思ったらグレアムさんがドアを壊して入って来たっ!き、キブツハソンだよ!?
「レイモンド!修理代は後で回せ!ルーイ、行くぞ!」
腕を引っ張るグレアムさん。もうその手には乗らないんだから!
「キュー!帰らないってば!グレアムさんのバカ!ウソつき!」
「すまない…その、理性が飛んだ…」
「痛かったんだからね!」
「ああ、そうだろう…」
「それもすっごく!」
「すまなかった…。だが大丈夫だ!今度はあの甘い匂いも何とか…」
反省…したのかな?しょげたグレアムさんはママに叱られた後のパパみたい…。
それに、そうだよオチューシャ!オチューシャはどうなったの?またあの甘い匂いがしたら僕困っちゃう。
「またソワソワしたらどうしよう…」
「そうだろう?さあルーイ、帰って朝食にしよう。私はルーイのゆでた卵がなければ一日が始まらないのだ」
「でもマシューさんがパンケーキ焼いてくれるって…」
あれは絶品なのに…
「マシュー、パンケーキは二人前だ。持ち帰りで」
あっ!マシューさんが変な顔してる…。どうしたのかな?
「さあ行こうルーイ」
「お尻が痛い…」
「あ、ああ、私が抱き抱えて行こう」
レイモンドさんとマシューさんにありがとうとゴメンナサイをしてお屋敷まで帰る道にはパンケーキの甘い香りが漂っている。
今日のグレアムさんは走らない。この間みたいに走ったら僕にひびくからって。
何度も謝るグレアムさんには、「痛くないのならしていいよ」って言っておいた。またしてほしいって。
「あっ、そうだ。オチューシャいつするの?」
「それは昨夜…、そうか、気を失ったから覚えていないのだな。大丈夫だルーイ。注射は昨夜、その、済んだ…。痛くして悪かった…」
あぁっ!もしかしたらアレがオチューシャだったの? 僕ビックリ。だから痛かったんだ…!
「人間のオチューシャって大変なんだね…」
「すまない、だが発情期でなければああはならないはずだ」
ハツジョウキ専用のオチューシャなのか…。またまたビックリ…。
でも…
「グレアムさん、もっと痛くないオチューシャに出来ない?」
「ルーイのためだ。努力しよう」
でもフシギなことが1つあるの。グレアムさんは何でも知ってるから分かるかな?
「ねーねー、あのオチューシャって交尾に似てるね、わぁっ!」
あ、グレアムさんがコケた。
「ルーイ、その、昨夜私達がしたのが…まさにその交尾だ…」
えー!あれが交尾?
でもでもだって、あれはオチューシャで僕の知ってる交尾は後ろからこう…、えーと、うーと、………、ま、いっか。
「またするの?」
「ああ、何度もな。私はお前が可愛くて仕方ない…」
可愛いと交尾するんだ…。じゃあいっぱいしてもらうべき?
「僕を可愛がるのはグレアムさんの役目だもんね。がんばっていっぱいしてね」
「あ、ああ!」
こうしてまたまた僕はお屋敷に戻ってきたけど…やっぱり…帰って来てよかった。
昨日枕の下に隠したイチゴ思い出したし…
「ルーイ、ああ…一体どうして」
「お前何したんだ」
「何もしていない!むしろ私たちは素晴らしい夜を、ああいや、とにかくだ!さあルーイ、迎えに来たから早く帰ろう。このドアを開けるんだ!」
ふんだ!絶対開けないんだからね!だって開けたらまた抱えられて運ばれちゃう!僕は学習するハムスターだよ?
「グレアム様…、申し訳ありませんがルーイは帰らないと言っています」
「だから何故⁉」
「俺が居ない間に話を聞いたんだろう?ルーイは何と言っていたんだ?」
「それがその…」
プンプン!グレアムさんのウソツキ!気持ち良いことしかしないって言ったのに…すごく痛かったんだから!!!
何度もヤメテって言ったのにちっとも言うこと聞いてくれないし…。
最初のはナデナデは気持ち良かったのに…でも頭の中がチカチカして、実は何が起きたか良く分かんない…。でも痛かったことだけはちゃんと覚えてる!
グレアムさんが僕を可愛がらないならお屋敷には帰らない!ペットを飼ったらセキニンと愛情をもって可愛がるのは飼い主のギムなんだからねっ!
グレアムさんには反省してもらわないと!
🐹🐹
「…って言って、気持ちよくしないなら帰らないって…。その…」
マシューの口から明かされるのは衝撃の事実…!全身から力が抜けるが、こ、これは…!まさかそんな…、だが、ああ…言い訳のしようもない…。
「…そ、そうか…」
「その、どういう…、いえ。なんでも」
「マシュー!残念な目で私を見るな!」
「お前…、ぷっ」
「レイモンド!何がおかしい!」
くっ!まさかこの二人からこんな憐れみの顔をされるとは…、なんたる不覚!
「グレアム…、まさかお前男娼しか相手にしてないとか言うんじゃないよな?」
「…そのまさかだ…」
「じゃあもしかして初めてのルーイにあんなことやこんなこと…。サイテー!グレアム様最低っ!」
「ち、違う!ただその…ルーイの臭気が…」
私はかいつまんで説明することにした。ルーイの発する発情臭気を嗅いでいたら理性を失い本能のままに荒ぶったことを。情けないことこのうえないが、良からぬ誤解をそのままにするよりは幾分ましだ。
「発情臭気…、リス獣人の恋鳴きみたいなものかな…?」
「確かにあれを聞くとたまらない気分にはなるが…」
「たまらないなんてものじゃない!だが私は何度も部屋を出ようとした!その私を引き留めたのはルーイなんだぞ?どうして私だけが責められるのだ!」
「そりゃお前…」
「…て、テクニック?」
ほほう?さぞかしレイモンドは技巧に長けるのだろうな!
「とにかく!これは以前とは違う、私たち二人の問題だ。よってルーイは返してもらおう」
「一応聞くけどどうやってだ…」
「こうやってだ!」
🐹🐹
ドッキー!!!
いきなり大きな音がしたと思ったらグレアムさんがドアを壊して入って来たっ!き、キブツハソンだよ!?
「レイモンド!修理代は後で回せ!ルーイ、行くぞ!」
腕を引っ張るグレアムさん。もうその手には乗らないんだから!
「キュー!帰らないってば!グレアムさんのバカ!ウソつき!」
「すまない…その、理性が飛んだ…」
「痛かったんだからね!」
「ああ、そうだろう…」
「それもすっごく!」
「すまなかった…。だが大丈夫だ!今度はあの甘い匂いも何とか…」
反省…したのかな?しょげたグレアムさんはママに叱られた後のパパみたい…。
それに、そうだよオチューシャ!オチューシャはどうなったの?またあの甘い匂いがしたら僕困っちゃう。
「またソワソワしたらどうしよう…」
「そうだろう?さあルーイ、帰って朝食にしよう。私はルーイのゆでた卵がなければ一日が始まらないのだ」
「でもマシューさんがパンケーキ焼いてくれるって…」
あれは絶品なのに…
「マシュー、パンケーキは二人前だ。持ち帰りで」
あっ!マシューさんが変な顔してる…。どうしたのかな?
「さあ行こうルーイ」
「お尻が痛い…」
「あ、ああ、私が抱き抱えて行こう」
レイモンドさんとマシューさんにありがとうとゴメンナサイをしてお屋敷まで帰る道にはパンケーキの甘い香りが漂っている。
今日のグレアムさんは走らない。この間みたいに走ったら僕にひびくからって。
何度も謝るグレアムさんには、「痛くないのならしていいよ」って言っておいた。またしてほしいって。
「あっ、そうだ。オチューシャいつするの?」
「それは昨夜…、そうか、気を失ったから覚えていないのだな。大丈夫だルーイ。注射は昨夜、その、済んだ…。痛くして悪かった…」
あぁっ!もしかしたらアレがオチューシャだったの? 僕ビックリ。だから痛かったんだ…!
「人間のオチューシャって大変なんだね…」
「すまない、だが発情期でなければああはならないはずだ」
ハツジョウキ専用のオチューシャなのか…。またまたビックリ…。
でも…
「グレアムさん、もっと痛くないオチューシャに出来ない?」
「ルーイのためだ。努力しよう」
でもフシギなことが1つあるの。グレアムさんは何でも知ってるから分かるかな?
「ねーねー、あのオチューシャって交尾に似てるね、わぁっ!」
あ、グレアムさんがコケた。
「ルーイ、その、昨夜私達がしたのが…まさにその交尾だ…」
えー!あれが交尾?
でもでもだって、あれはオチューシャで僕の知ってる交尾は後ろからこう…、えーと、うーと、………、ま、いっか。
「またするの?」
「ああ、何度もな。私はお前が可愛くて仕方ない…」
可愛いと交尾するんだ…。じゃあいっぱいしてもらうべき?
「僕を可愛がるのはグレアムさんの役目だもんね。がんばっていっぱいしてね」
「あ、ああ!」
こうしてまたまた僕はお屋敷に戻ってきたけど…やっぱり…帰って来てよかった。
昨日枕の下に隠したイチゴ思い出したし…
830
お気に入りに追加
894
あなたにおすすめの小説

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。

シナリオ回避失敗して投獄された悪役令息は隊長様に抱かれました
無味無臭(不定期更新)
BL
悪役令嬢の道連れで従兄弟だった僕まで投獄されることになった。
前世持ちだが結局役に立たなかった。
そもそもシナリオに抗うなど無理なことだったのだ。
そんなことを思いながら収監された牢屋で眠りについた。
目を覚ますと僕は見知らぬ人に抱かれていた。
…あれ?
僕に風俗墜ちシナリオありましたっけ?
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。

ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる