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129 18歳 countdown あと7日
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ゲスマンの冬、それは暑く乾燥した夏とはうって変わって雪の降る厳しい冬だ。特に今回クラレンス・エトゥーリアの共同統治地区となった、命名〝エンマ”辺りは寒暖の差が特に激しい。
このエンマとは元々トラキアの人たちが使っていたこの辺りの呼称である、流血を意味する〝ハイエンマ”の発音がエンマに聞こえる事から名付けられた。
流血ってどうなの…?と思わないでもないが、なんと、〝フロエンマ”で炎という意味になるらしい…。何のことかな?
共同統治地区エンマ…。それは今回ゲスマンからの被害を受けた二か国間での協議の結果である。
クラレンス側にはエトゥーリアの王族を危険に合わせた負い目がある、そして国土の小さなエトゥーリア側は共同統治とは言え領土が増えることを好意的に受け入れた。
エンマはもともとゲスマンの中心地。大変利便性の良い立地である。そしてハディードの保有していた山々からは様々な鉱物資源が採掘される。
採掘資源の多くは染色用の鉱物である。だが立ち入り禁止になっていた一角からは『クーザ』の原料である魔鉱石が採掘された…。
むかーし昔、その昔、魔鉱石の採掘されるその一帯は使い古された魔石や魔道具の廃棄場だったと言う話だ。そのため何らかの歪な影響を受けて魔鉱石になったんだろうと言うのが偉い教授の見解だった。これらは今後魔法学院によって研究が進められるらしい。
そんな共同統治地区エンマで今僕が何をしてるかというと…
「ヴォルフ、もう部屋に戻ろうよ…」
「駄目だ!もう少し付き合え!」
「いやもう無理だから…。アルパカさんのコートを以てしてももう無理…」
犬は喜び大雪原を駆けまわっている…なるほど。あの童謡に偽りはない。
白銀の雪中に立つ雄々しき白狼…見たい!と、ふいに思い立った僕はヴォルフと二人で石塀作りの休憩に用意したエンマの別荘に飛んできたのだが…氷点下近いこの気温…体毛の薄い僕では若干保温力が足りないようだ。
「もう手も足も凍えて千切れそう…」
「そこまで言うなら後で全身温めてやる。安心しろ」
「え?絶対だよ!じゃああと一周だけね」
そうか…。あとで僕はあのモフモフに包まれて暖炉の前で温まるのか…。外国の映画みたい…。サイコー!
3日前から降り続くこの大雪は何もかもを真っ白な雪で覆ってしまった。石塀作りの人夫たちも監督の役人も誰一人宿舎、官舎から出てこない。
豪雪の中、雪遊びに興じる頭のおかしい狂人など僕とヴォルフしか居ない。
僕は暑さも寒さもその気になれば実は無効化できる。けど非常時以外は使わないというのが僕のポリシー。ホイホイ人知を超えちゃイケナイからね。いやほんとに。
「よし。もういいぞレジナルド。それで屋敷には何がある?」
「食べ物の事?えーと、ナンとケバブと…羊肉のスパイス煮込みと…ハムとチーズ、それから…」
「酒はないのか」
「ワインもエールもあるけど…、お酒飲むなら人型になってよ。オオカミにアルコールって…どうなの?」
「獣と獣化を一緒にするなと何度言えばわかるんだお前は!だがまあいい。もとより人型に戻るつもりだ。お前も付き合えレジナルド」
「お酒…?まあいいや。少しだけだよ」
こうして人型のヴォルフと二人っきりで食事をするのは意外に珍しい…。
クラレンスに居る時はウエストエンドだろうがクーデンホーフ領だろうがどこに行っても誰かが居るし、二人で潜入したエトゥーリアでは獣化を解かなかったし…、なんか新鮮…。
食事のあとは暖炉前のラグに大きなトレイを置いて…その上にはチーズやハム、そして二つの無骨なグラス。
「あっ!もうヴォルフ…、僕のハムまで食べないでよ」
「お前はその乾いたチーズでいいだろうが」
「やだよもう!」
たわいない会話と美味しいお酒。煌々と燃える暖炉の炎が野性味溢れるイケメンを赤く染め上げている…。気分の上がった僕の前には二人で空けたボトルが二本…
「うっかり飲みすぎちゃったかな…、身体がポカポカする…」
「熱いなら脱いだらどうだ、その羊服を」
「ゲスマンでハディードに破られたって言ったらメリーさんから毛を貰ってきてウィルが一晩で仕上げてくれたんだよね…、あの子ったら…」ホロリ…
「いいから脱げ」
「いいよねヴォルフは。自前の狼毛があって」
「ふっ、ああそう言えばお前は温めて欲しいんだったな、この俺に」
「えっ?言ったけどそれは…」
「あと7日で18か…。誤差の範囲だな」
「何が?」
「お前の言う倫理の問題とやらだ」
「あ、ちょっと!」
気が付いたら天と地がひっくり返って…こ、これは!このシチュエーションはっ!
「ヴォルフ、一応聞くけど何する気…?」
「味見だ。王子を迎えろとは言ったが初物をやるとは言ってない」
「はっ、初物って!鰹じゃないんだから!」
「いいからその手をどけろ。レジナルド…お前は俺が好きだろう?」
「大好きに決まってるけど意味がちがうっての…あっ、こら!」
「俺が嫌なら逃げればいい。お前は俺より強い。違うか?」
…逃げれば良い、とかなんとか言いながらがっちり押さえつけてるこの手は何!この遊び人のエロオオカミ!
チュ…
軽く触れるだけ…だと?ぎ、ギャップが…ヴォルフの癖に…!ぐああ…
「あの王子とどちらが上手いか比べてみるか」
「あれは人命救助だから!」
「ならこれは何だ」
「何言わせたいの!あ、んん…」
ひ、火ぃぃぃ!どこもかしこも燃え上がりそうなのはアルコールのせいだけじゃない!
遊び人だ遊び人だと思ってたけど…、今確信した。この手際…い、いつの間にボタンを…!
「…っふ、ぼ、ボタン無くしたらウィルに怒られるよ!」
「チビ犬は放っておけ。」
「いいからどいて!怒るよ!」
「なあレジナルド、お前には無いのか?発情期は…」
「……」
正直に言おう…。こう見えて僕もお年頃だ。何なら前世からずーーーっとお年頃だ。ないと言ったら嘘になる。
「いいか。お前はどう考えているかしれんがあの王子と番になるなら避けては通れない」
「で、でもどうにか誤魔化そうと…」
「逃げられるか?今でさえ俺から逃げられずにいる甘っちょろいお前が…」ベロリ
「な、なな、何が言いたいの…、ちょ、舐めないでよ…」
「どちらも初心者じゃ困るだろう?俺が教えてやる」
「は、はぁぁ?何言って、あ、や、んんん…んー…、…ぷはっ!」
「言っておくがお前の周りで一番経験豊富なのは誰だと思う?」
「…獣人年齢55歳のヴォルフ様です…」
「不慣れな相手との行為がどれ程悲惨か…、知らないのか?」
「そ、想像は付く…、あっそこっ!ダメっ!」
「酷い目に遭ってもいいんだな?」
「それはちょっと…」
「そうだろうとも、ならばどうする」
「…よ、予習…?」
「そうだ。だが誰と?」
「…ヴォルフ?」
「その通りだ」
そう言われたらそんな気がしてきた…。
身体の上を緩慢に行き来するヴォルフの指先、何度も這わされる舌先…、アルコールとのケミストリーに思考回路は混乱気味。もう何が何だか…
よ、予習復習は大事だ…っけ…?
「じ、じゃあちょっとだけ…、ちょっとだけって約束してくれたら…」
「お前な…、お前も男なら男の口約束に意味が無いことぐらいわかるだろう」
「…けどいきなりは心の準備が…」
「…仕方ない。レジナルド坊ちゃまが相手ではな。ガキめ」
「そうは言うけど…」
「分かったからもう黙れ…」
「あ…」
ピピピ…チュン…チュン…
朝チュンの中、目覚めても尚残る鼓膜に絡みついた甘いバリトン寄りのテノール…。声の主であるヴォルフの横顔を見ながら僕は頭を抱えていた…。
「約束は守るものだからな。どうだ、身体は暖まったか?」
「お陰さまで…」
どうしてこうなった‼
このエンマとは元々トラキアの人たちが使っていたこの辺りの呼称である、流血を意味する〝ハイエンマ”の発音がエンマに聞こえる事から名付けられた。
流血ってどうなの…?と思わないでもないが、なんと、〝フロエンマ”で炎という意味になるらしい…。何のことかな?
共同統治地区エンマ…。それは今回ゲスマンからの被害を受けた二か国間での協議の結果である。
クラレンス側にはエトゥーリアの王族を危険に合わせた負い目がある、そして国土の小さなエトゥーリア側は共同統治とは言え領土が増えることを好意的に受け入れた。
エンマはもともとゲスマンの中心地。大変利便性の良い立地である。そしてハディードの保有していた山々からは様々な鉱物資源が採掘される。
採掘資源の多くは染色用の鉱物である。だが立ち入り禁止になっていた一角からは『クーザ』の原料である魔鉱石が採掘された…。
むかーし昔、その昔、魔鉱石の採掘されるその一帯は使い古された魔石や魔道具の廃棄場だったと言う話だ。そのため何らかの歪な影響を受けて魔鉱石になったんだろうと言うのが偉い教授の見解だった。これらは今後魔法学院によって研究が進められるらしい。
そんな共同統治地区エンマで今僕が何をしてるかというと…
「ヴォルフ、もう部屋に戻ろうよ…」
「駄目だ!もう少し付き合え!」
「いやもう無理だから…。アルパカさんのコートを以てしてももう無理…」
犬は喜び大雪原を駆けまわっている…なるほど。あの童謡に偽りはない。
白銀の雪中に立つ雄々しき白狼…見たい!と、ふいに思い立った僕はヴォルフと二人で石塀作りの休憩に用意したエンマの別荘に飛んできたのだが…氷点下近いこの気温…体毛の薄い僕では若干保温力が足りないようだ。
「もう手も足も凍えて千切れそう…」
「そこまで言うなら後で全身温めてやる。安心しろ」
「え?絶対だよ!じゃああと一周だけね」
そうか…。あとで僕はあのモフモフに包まれて暖炉の前で温まるのか…。外国の映画みたい…。サイコー!
3日前から降り続くこの大雪は何もかもを真っ白な雪で覆ってしまった。石塀作りの人夫たちも監督の役人も誰一人宿舎、官舎から出てこない。
豪雪の中、雪遊びに興じる頭のおかしい狂人など僕とヴォルフしか居ない。
僕は暑さも寒さもその気になれば実は無効化できる。けど非常時以外は使わないというのが僕のポリシー。ホイホイ人知を超えちゃイケナイからね。いやほんとに。
「よし。もういいぞレジナルド。それで屋敷には何がある?」
「食べ物の事?えーと、ナンとケバブと…羊肉のスパイス煮込みと…ハムとチーズ、それから…」
「酒はないのか」
「ワインもエールもあるけど…、お酒飲むなら人型になってよ。オオカミにアルコールって…どうなの?」
「獣と獣化を一緒にするなと何度言えばわかるんだお前は!だがまあいい。もとより人型に戻るつもりだ。お前も付き合えレジナルド」
「お酒…?まあいいや。少しだけだよ」
こうして人型のヴォルフと二人っきりで食事をするのは意外に珍しい…。
クラレンスに居る時はウエストエンドだろうがクーデンホーフ領だろうがどこに行っても誰かが居るし、二人で潜入したエトゥーリアでは獣化を解かなかったし…、なんか新鮮…。
食事のあとは暖炉前のラグに大きなトレイを置いて…その上にはチーズやハム、そして二つの無骨なグラス。
「あっ!もうヴォルフ…、僕のハムまで食べないでよ」
「お前はその乾いたチーズでいいだろうが」
「やだよもう!」
たわいない会話と美味しいお酒。煌々と燃える暖炉の炎が野性味溢れるイケメンを赤く染め上げている…。気分の上がった僕の前には二人で空けたボトルが二本…
「うっかり飲みすぎちゃったかな…、身体がポカポカする…」
「熱いなら脱いだらどうだ、その羊服を」
「ゲスマンでハディードに破られたって言ったらメリーさんから毛を貰ってきてウィルが一晩で仕上げてくれたんだよね…、あの子ったら…」ホロリ…
「いいから脱げ」
「いいよねヴォルフは。自前の狼毛があって」
「ふっ、ああそう言えばお前は温めて欲しいんだったな、この俺に」
「えっ?言ったけどそれは…」
「あと7日で18か…。誤差の範囲だな」
「何が?」
「お前の言う倫理の問題とやらだ」
「あ、ちょっと!」
気が付いたら天と地がひっくり返って…こ、これは!このシチュエーションはっ!
「ヴォルフ、一応聞くけど何する気…?」
「味見だ。王子を迎えろとは言ったが初物をやるとは言ってない」
「はっ、初物って!鰹じゃないんだから!」
「いいからその手をどけろ。レジナルド…お前は俺が好きだろう?」
「大好きに決まってるけど意味がちがうっての…あっ、こら!」
「俺が嫌なら逃げればいい。お前は俺より強い。違うか?」
…逃げれば良い、とかなんとか言いながらがっちり押さえつけてるこの手は何!この遊び人のエロオオカミ!
チュ…
軽く触れるだけ…だと?ぎ、ギャップが…ヴォルフの癖に…!ぐああ…
「あの王子とどちらが上手いか比べてみるか」
「あれは人命救助だから!」
「ならこれは何だ」
「何言わせたいの!あ、んん…」
ひ、火ぃぃぃ!どこもかしこも燃え上がりそうなのはアルコールのせいだけじゃない!
遊び人だ遊び人だと思ってたけど…、今確信した。この手際…い、いつの間にボタンを…!
「…っふ、ぼ、ボタン無くしたらウィルに怒られるよ!」
「チビ犬は放っておけ。」
「いいからどいて!怒るよ!」
「なあレジナルド、お前には無いのか?発情期は…」
「……」
正直に言おう…。こう見えて僕もお年頃だ。何なら前世からずーーーっとお年頃だ。ないと言ったら嘘になる。
「いいか。お前はどう考えているかしれんがあの王子と番になるなら避けては通れない」
「で、でもどうにか誤魔化そうと…」
「逃げられるか?今でさえ俺から逃げられずにいる甘っちょろいお前が…」ベロリ
「な、なな、何が言いたいの…、ちょ、舐めないでよ…」
「どちらも初心者じゃ困るだろう?俺が教えてやる」
「は、はぁぁ?何言って、あ、や、んんん…んー…、…ぷはっ!」
「言っておくがお前の周りで一番経験豊富なのは誰だと思う?」
「…獣人年齢55歳のヴォルフ様です…」
「不慣れな相手との行為がどれ程悲惨か…、知らないのか?」
「そ、想像は付く…、あっそこっ!ダメっ!」
「酷い目に遭ってもいいんだな?」
「それはちょっと…」
「そうだろうとも、ならばどうする」
「…よ、予習…?」
「そうだ。だが誰と?」
「…ヴォルフ?」
「その通りだ」
そう言われたらそんな気がしてきた…。
身体の上を緩慢に行き来するヴォルフの指先、何度も這わされる舌先…、アルコールとのケミストリーに思考回路は混乱気味。もう何が何だか…
よ、予習復習は大事だ…っけ…?
「じ、じゃあちょっとだけ…、ちょっとだけって約束してくれたら…」
「お前な…、お前も男なら男の口約束に意味が無いことぐらいわかるだろう」
「…けどいきなりは心の準備が…」
「…仕方ない。レジナルド坊ちゃまが相手ではな。ガキめ」
「そうは言うけど…」
「分かったからもう黙れ…」
「あ…」
ピピピ…チュン…チュン…
朝チュンの中、目覚めても尚残る鼓膜に絡みついた甘いバリトン寄りのテノール…。声の主であるヴォルフの横顔を見ながら僕は頭を抱えていた…。
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