街を作っていた僕は気付いたらハーレムを作っていた⁉

kozzy

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43 at that time シャリムとウィル

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もんのすごい護衛に囲まれて恐る恐るやってきた左大臣が、ウエストエンドの変貌にほとんど言葉も発せずポカン…としたまま、同じく呆然とした神官とキツネにつままれたような顔して帰っていった後、僕を待っていたのはちょっとした揉め事。

気疲れしたから早く休みたいんだけどな…。


「レジー様!シャリムが酷いんです!叱ってください!」
「酷いって…、何したの?」

「だってシャルムってば疲れたからレジー様と一緒に寝るって言い張って、僕がどれだけ言っても部屋から出ないんです!」
「そうなの?別に一晩ぐらいいいんだけどね、ホントは」

「駄目です‼僕だってそんなことしたこと無いのに!ジェイコブさんだってダメって言います!きっと!」
「あー、そうだね…。じゃぁ一緒に行こうか」


年齢にしたら3歳くらい離れてるシャリムとウィル。この二人は何かにつけこうやって揉める。
と言っても、精神年齢が近いのだろうか…?ウィルとアーニーみたいなのとはまた違ってもっと下らない…。ケンカと言うのもおこがましいほどどうでもいい言い争いだ。

シャリムにとって、これはこれで良い事の様な気もする…。
なので兄弟げんかみたいなものだと思って大抵はほっとくんだけど、今日は何やら様子が違う。
僕の部屋を占拠したって…?夜も更けたのに何やってんだろう…ホント。





「シャリム、そういう訳だから自分の部屋で休んでくれる?連れて行ってあげるから」
「レジー様!自分で戻らせればいいんです!同じ屋敷の中なのにどうして送迎が必要なんですか!」

「ま、まあ確かに…」

「嫌だ…!」

「ど、どうしたのシャリム。いつもはもっと良い子なのに」

「ヴォルフはここで寝たって言った…。疲れたからって…」

「あー、あれか…」
「だから僕もここで寝る…!」


エトゥーリアから帰ったあの晩か…、確かにヴォルフはここで寝た。寝たっていうか寝落ちしたっていうか…。
でもあれはな~…。イレギュラーというかなんというか。そもそも飼い犬が布団を占拠するのなんか普通のことだし…って言ってもシャリムは納得しないよね…



「ふー…、まぁそういうことなら、」

「れ、レジー様!じゃぁ僕も!僕も今日はとっても疲れたからここで寝ます!いいですよね?」
「わk」
「お前はダメ…!あっちいけ!」

「シャリムがどいて!」
ジロッ!
「ひっ!そ、そんな睨んだって負けませんよ今日は!レ、レジー様助けて…」

「イソヒヨドリは怒らない…。ウィルのバカ…」

「馬鹿って言うほうが馬鹿だってレジー様が言いました!ですよね?レジー様!」
「シャリム、ウィル、もうやめようか…」
「うぅ…、イソヒヨドリ、そこどいて…」


ああっ!もう収拾が、収拾がつかないっ!



バーーーーン!!!!


「うるさいですよ二人とも!レジナルド様に迷惑かけて何やってるんですか‼いい加減部屋に戻ってください!兄さんホラ!」

「こ、コリン…、でもっ!でもシャリムがっ!」
「でもじゃないです!シャリムさんも!」

「イソヒヨドリ…」
「レジナルド様に助けを求めても無駄です!お利口にしないと明日はレジナルド様を禁止しますよ!」
「わ、わかった…禁止ダメ…」


コ、コリン強い…。ウィルはともかくいつの間にシャリムを手懐けてたの…?
…っていうかレジナルド様禁止って…なに?


後日ヴォルフに聞いたところによると、僕と実の兄弟に当たるコリンの前ではさすがのシャリムも大人しくしているのだとか…。
「僕のご機嫌を損ねたらレジナルドは良い気分になりませんよ?」って…コリンがシャリムをそう脅したらしい…。意外な猛者…、人って見かけによらない…。


「なんだかんだ言ってシャリムもガキだ。まあ俺くらいになれば弱点などあり得ないがな」


あー、そうでしょうともヴォルフ様は…。




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