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30.5 シュバルツの独白
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我が国エトゥーリアは海に面した風光明媚な景観と豊富な資源を有する小さな共和国である。
高位貴族の集まりである貴族院による国の治世は家門により固定される。だからこそどの家も後継者には徹底した教育を施していた。
そしてこの国はその豊富な資源を狙う隣国ナバテアからの侵攻を食い止めるべく常に混乱の中にあった。戦時下において軍に関わることは巨利を得、絶大な権力を握る事となる。だからこそその覇権争いは時に激化したのだ。
私の家門、クーデンホーフ侯爵家はそんな魑魅魍魎の中において、貴族院末席に座しながら大きな実利を得る事の無い法の番人を代々担ってきた。
まだ20を少し過ぎたばかりの若輩であった私は厳格な父の背中を見ながら、5つ下の弟と共に、いつか私たちもあの清廉な父のように成りたいものだといつも笑い合っていた。それは幸せだった日々の記憶…。
そんな平穏が崩れたのはいきなりの事。
父と母、そして2つ下の妹を乗せた馬車が脱輪して崖から落ちたと一報が入ったのは、法学部での学びを終えた私の式典当日だった…。
悲しみに暮れる間もなく爵位の継承を済ませた私には当主としての重責が圧し掛かった。
学びを終えたと言えども、十分な引き継ぎもなくそれらを切り盛りするのがどれほど大変であった事か。本来であればこれから父について修行を始めるところだったのだ…。
ましてや父の担う政務、法務官としての仕事は私の心を著しく疲弊させた。
戦争の混乱に乗じた不正の数々、年若く世の中を知らぬ私にそれらはとても許せるものではなかった。私はどんな小さな不正も見過ごせず糾弾し続けた。
もし父が生きていたならもっと上手く導いて下さっただろう…。正しいだけで世の中は渡っていけぬ、人々を害さぬ程度の悪であれば時に見て見ぬふりをするのもまた処世術なのだ、と、私を諫めたに違いない…。
だがそうと気付いた時にはもう遅い。
貴重な魔石を惜しげもなく使いナバテア軍は驚異的な魔法師団を結成した。今までにない力で進軍を開始するナバテア軍。それをなんとか国境前で押し留めるべく、魔法の才を持つ各貴族家の代表者が招集される事となる。
どの家門も上手く嫡男を避けたが私は名指しで指名を受けた。だが構わなかった。年若く身体の弱い弟を差し出す気にはなれなかったから…。
与えられたのは農民兵で結成された寄せ集めの小隊4つ。魔法の素養のある者は私と小隊長を含む5人だけ。そのような編成でもっとも激化した前線に送られた時、私は理解したのだ。これは仕組まれていたのだと…。
私たちを囮にして本隊は無事ナバテアを押し退けた。だが私の中隊はその数を半数に減らしたうえ捕虜として捕らえられてしまった。
半月ほど拘留されただろうか。私たちは解放の時を待ち続けた。それでもまだ信じていたのだ。本国は私たちを見捨てたりは決してしないと…。
だがその期待は裏切られる。
私たちは魔の樹海に面した魔石の採掘場へと連行された。それも重罪を犯した採掘奴隷として…。
この場所での労役、それは死罪にも等しい。私たちはここで死を待つだけなのだ…。
私たちをこの採掘場に縛り付ける首枷。ここから逃げ出したものはその首枷が締まりそのままこと切れた…。
手渡された食料は日持ちのする黒パンが1週分。採掘した魔石と引き換えに次の一週分がリフトにより運搬される。後は野草や小さなカエルを焼いて分け合う程度のもの。
飢えて死ぬか、魔獣に襲われて死ぬか、いずれにしても長くは持つまい。だが恐れていたその日はもっと陰惨な形で私たちを襲ったのだ。
坑道を塞ぐ大規模な落盤。進路も退路もない閉ざされた空間。私たちにはなすすべもない。
焦燥の中半日が過ぎただろうか。恐れ戦き泣き叫んだ彼らも既に力無く座り込んでいる。ここまでか…。
故郷に残してきた弟、パウルの姿が瞼に浮かぶ。ああ…彼を残していく事、それだけが心残りだ。だが領地には父の代から仕える執事のカーンが居る。彼が居れば弟は大丈夫だ…。
すまないパウル。私が上手く立ち回れなかったばかりに…。
そんな絶望に空間が支配された時、暗闇の中からその声はかけられたのだ。
「僕は君たちを助けに来た。君たちは何者?事故について話してくれる?」
安堵以上に恐怖と驚愕に身を固くする我が部下たち。しかし私には聞くべきことがある。このいつ魔獣が現れるとも知れない危険な山にどうやってこんな子供が供一人を連れた状態で入山出来たというのだ!
「君はどうやって閉ざされた坑内にいきなり現れたのだ!」
私の言葉にかぶせられる部下からの不敬。それに怒りをあらわしたのは彼の従者だ。
その従者のオレンジの目は一瞬漆黒に変化しユラリと揺らめいた。
それを制した美しい子供の口から語られた驚愕の事実。
事もあろうに…彼は歴史上クラレンス王国を何度も壊滅させかけその名を他国にまで轟かせた〝狂魔力”の継承者だったのだ…。
だが彼がなんであれ私は隊長としての責任がある。部下から一歩前に出て事の次第を説明する私に彼は僅かな灯の前で冷静に問いかける。
「おかしいよね?普通戦争捕虜は一定の待遇を受けられるはずでしょ?」
何かを思案する彼。薄暗い灯ながら落ち着いてみればとても聡明そうな子供だ。
身に着ける衣類は夜着ながらとても質のいいもの。彼の領は豊かなのだろう…。だがその柔らかな夜着以上に質が良いのは彼自身。
間近で確認できた彼の容姿は、まるで故郷の礼拝堂で天井画に描かれた神の使いのようではないか。暗闇の中にあって尚これほどとは…
彼は言う。
「君たちはここで死んで、そしてウエストエンドで生き返る。まったくの別人としてね。そしてウエストエンドから出てはいけない。」
「君たちは正式ルートの移民じゃない。生きてるのがバレたら僕は脱走した罪人を匿った事になる。」
「政治のからむ国と国の話に、何の義理も恩もない一私人を介入させるなら君たちにだって覚悟は必要だと思うけど?」
尤もな事だ。私たちを助けたことで彼を、そして彼の国までを巻き込むわけにはいかない。
そして彼のいう事も事実だろう。私たちに助けは来ない。これは全て頑なだった私を葬るために仕組まれた罠…、である以上、私たちを戦死者として処理した彼らは私たちの帰還どころか生存を許さない。全てを白日に晒される訳にはいかないからだ。
生にしがみ付きたいわけではなかった。だが私のせいでこんな目にあった彼らだけでも助けてやらねば…。率先してその提案を受け入れる、それが私に出来る唯一のことに思えた。
行き先はウエストエンド。不毛の荒野と呼ばれた枯れ果てた土地。私たちの母国と違う、海の無い乾いた土地。
だがこの山と比べて何が違うというのだ。人に戻って生きられるだけマシではないか。彼らにとっては…。
たとえ行き着く先が不毛の荒野だとしてそこにこんな強く美しい天使が居るなら…、死に逝くのにこれ以上の場所が果たしてあるだろうか?
高位貴族の集まりである貴族院による国の治世は家門により固定される。だからこそどの家も後継者には徹底した教育を施していた。
そしてこの国はその豊富な資源を狙う隣国ナバテアからの侵攻を食い止めるべく常に混乱の中にあった。戦時下において軍に関わることは巨利を得、絶大な権力を握る事となる。だからこそその覇権争いは時に激化したのだ。
私の家門、クーデンホーフ侯爵家はそんな魑魅魍魎の中において、貴族院末席に座しながら大きな実利を得る事の無い法の番人を代々担ってきた。
まだ20を少し過ぎたばかりの若輩であった私は厳格な父の背中を見ながら、5つ下の弟と共に、いつか私たちもあの清廉な父のように成りたいものだといつも笑い合っていた。それは幸せだった日々の記憶…。
そんな平穏が崩れたのはいきなりの事。
父と母、そして2つ下の妹を乗せた馬車が脱輪して崖から落ちたと一報が入ったのは、法学部での学びを終えた私の式典当日だった…。
悲しみに暮れる間もなく爵位の継承を済ませた私には当主としての重責が圧し掛かった。
学びを終えたと言えども、十分な引き継ぎもなくそれらを切り盛りするのがどれほど大変であった事か。本来であればこれから父について修行を始めるところだったのだ…。
ましてや父の担う政務、法務官としての仕事は私の心を著しく疲弊させた。
戦争の混乱に乗じた不正の数々、年若く世の中を知らぬ私にそれらはとても許せるものではなかった。私はどんな小さな不正も見過ごせず糾弾し続けた。
もし父が生きていたならもっと上手く導いて下さっただろう…。正しいだけで世の中は渡っていけぬ、人々を害さぬ程度の悪であれば時に見て見ぬふりをするのもまた処世術なのだ、と、私を諫めたに違いない…。
だがそうと気付いた時にはもう遅い。
貴重な魔石を惜しげもなく使いナバテア軍は驚異的な魔法師団を結成した。今までにない力で進軍を開始するナバテア軍。それをなんとか国境前で押し留めるべく、魔法の才を持つ各貴族家の代表者が招集される事となる。
どの家門も上手く嫡男を避けたが私は名指しで指名を受けた。だが構わなかった。年若く身体の弱い弟を差し出す気にはなれなかったから…。
与えられたのは農民兵で結成された寄せ集めの小隊4つ。魔法の素養のある者は私と小隊長を含む5人だけ。そのような編成でもっとも激化した前線に送られた時、私は理解したのだ。これは仕組まれていたのだと…。
私たちを囮にして本隊は無事ナバテアを押し退けた。だが私の中隊はその数を半数に減らしたうえ捕虜として捕らえられてしまった。
半月ほど拘留されただろうか。私たちは解放の時を待ち続けた。それでもまだ信じていたのだ。本国は私たちを見捨てたりは決してしないと…。
だがその期待は裏切られる。
私たちは魔の樹海に面した魔石の採掘場へと連行された。それも重罪を犯した採掘奴隷として…。
この場所での労役、それは死罪にも等しい。私たちはここで死を待つだけなのだ…。
私たちをこの採掘場に縛り付ける首枷。ここから逃げ出したものはその首枷が締まりそのままこと切れた…。
手渡された食料は日持ちのする黒パンが1週分。採掘した魔石と引き換えに次の一週分がリフトにより運搬される。後は野草や小さなカエルを焼いて分け合う程度のもの。
飢えて死ぬか、魔獣に襲われて死ぬか、いずれにしても長くは持つまい。だが恐れていたその日はもっと陰惨な形で私たちを襲ったのだ。
坑道を塞ぐ大規模な落盤。進路も退路もない閉ざされた空間。私たちにはなすすべもない。
焦燥の中半日が過ぎただろうか。恐れ戦き泣き叫んだ彼らも既に力無く座り込んでいる。ここまでか…。
故郷に残してきた弟、パウルの姿が瞼に浮かぶ。ああ…彼を残していく事、それだけが心残りだ。だが領地には父の代から仕える執事のカーンが居る。彼が居れば弟は大丈夫だ…。
すまないパウル。私が上手く立ち回れなかったばかりに…。
そんな絶望に空間が支配された時、暗闇の中からその声はかけられたのだ。
「僕は君たちを助けに来た。君たちは何者?事故について話してくれる?」
安堵以上に恐怖と驚愕に身を固くする我が部下たち。しかし私には聞くべきことがある。このいつ魔獣が現れるとも知れない危険な山にどうやってこんな子供が供一人を連れた状態で入山出来たというのだ!
「君はどうやって閉ざされた坑内にいきなり現れたのだ!」
私の言葉にかぶせられる部下からの不敬。それに怒りをあらわしたのは彼の従者だ。
その従者のオレンジの目は一瞬漆黒に変化しユラリと揺らめいた。
それを制した美しい子供の口から語られた驚愕の事実。
事もあろうに…彼は歴史上クラレンス王国を何度も壊滅させかけその名を他国にまで轟かせた〝狂魔力”の継承者だったのだ…。
だが彼がなんであれ私は隊長としての責任がある。部下から一歩前に出て事の次第を説明する私に彼は僅かな灯の前で冷静に問いかける。
「おかしいよね?普通戦争捕虜は一定の待遇を受けられるはずでしょ?」
何かを思案する彼。薄暗い灯ながら落ち着いてみればとても聡明そうな子供だ。
身に着ける衣類は夜着ながらとても質のいいもの。彼の領は豊かなのだろう…。だがその柔らかな夜着以上に質が良いのは彼自身。
間近で確認できた彼の容姿は、まるで故郷の礼拝堂で天井画に描かれた神の使いのようではないか。暗闇の中にあって尚これほどとは…
彼は言う。
「君たちはここで死んで、そしてウエストエンドで生き返る。まったくの別人としてね。そしてウエストエンドから出てはいけない。」
「君たちは正式ルートの移民じゃない。生きてるのがバレたら僕は脱走した罪人を匿った事になる。」
「政治のからむ国と国の話に、何の義理も恩もない一私人を介入させるなら君たちにだって覚悟は必要だと思うけど?」
尤もな事だ。私たちを助けたことで彼を、そして彼の国までを巻き込むわけにはいかない。
そして彼のいう事も事実だろう。私たちに助けは来ない。これは全て頑なだった私を葬るために仕組まれた罠…、である以上、私たちを戦死者として処理した彼らは私たちの帰還どころか生存を許さない。全てを白日に晒される訳にはいかないからだ。
生にしがみ付きたいわけではなかった。だが私のせいでこんな目にあった彼らだけでも助けてやらねば…。率先してその提案を受け入れる、それが私に出来る唯一のことに思えた。
行き先はウエストエンド。不毛の荒野と呼ばれた枯れ果てた土地。私たちの母国と違う、海の無い乾いた土地。
だがこの山と比べて何が違うというのだ。人に戻って生きられるだけマシではないか。彼らにとっては…。
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