チートな転生農家の息子は悪の公爵を溺愛する

kozzy

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117.5 ちびっこは呆れる…

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「いやはや…ほんとに結婚するとはね。前代未聞だ。ユーリ君のひたむきさには脱帽だよ」

「はぁ…。いいのかな?男同士で結婚なんて…。ううん、二人のことをどうって言うんじゃないよ?けどユーリウス様には、その後継のこととか…」

「だがユーリウス様に女性を娶ることは無理だ。ましてや同衾など…」

「同衾!アレクシ、きみ随分古風な言い回しだね。まぁでも確かに。彼が女性と…万に一つも無いだろうさ。見たかい?アッシュがベルドナッテの令嬢に構われてるときのユーリ君の顔ときたら。救いがたいな」

「救いがたいのはエスターじゃないか。君、ヘンリックと賭けたんだって?不謹慎だよ!信じられない!」

「賭けたって?何をだい?」

「そっ、………出来不出来を…」

「出来不出来…?まさか…」

「いやぁ、コーネイン家の色男が守備は上々などと言うものだからね。言ってやったんだよ。「ユーリ君は才色兼備に違いないが色事に関してはヨチヨチ歩きの赤ん坊だ」ってね。ましてや相手があのとんちんかんなアッシュだろう?そううまくいくかな?ってね。」

「それで賭けたのか…。エスター、お前…」
「ね?軽率でしょ。ヘンリックもだよ!」

「実はね、殿下も一枚乗ったのさ」

「「でっ!殿下っ⁉」」

「そ、それで…どっちに?」
「殿下はユーリウス様を嫌っておられる。当然上手くいかない方だろう…」

「いいや。実は上手くいくほうだ。ユーリ君に抱きつぶされてアッシュがベソの一つもかいたら溜飲が下がるとさ。」

「殿下ったら後で叱っておかなくちゃ。ところで3人で終わりなんだろうね?」

「いいや。ナッツとサードシェフと、ああ、大公の従者も居たな」

「…あきれた…」
「まぁ祝宴の晩だ、こんな無礼講もいいじゃないか。こんな賭けが出来るくらい平和って事だ。昔のリッターホルムでは考えられなかった…。それを思えば賭けくらい、ははっ」

「アレクシ酔ってるの…?でもそうか、そうだね。ふふ…平和か。ところでエスターどうやって結果を知るつもりなの?」

「簡単さ」

チリンチリン





「呼びましたか?アレクシ。これは皆さん、夜更けだとういうのにお揃いで。」

「やぁヴェスト。遅くまでお仕事ご苦労様。呼んだのは僕さ。ところでユーリ君とアッシュの初夜はどうだったんだい?僕達、特にコーネイン侯爵子息はご教授差上げた立場上、ずいぶん心配していてね」

「問題ありません。お聞きになりたいですか?」

「頼むよ」

「「 ‼ 」」

「だっ!ダメだよ!そんなっ!」
「ヴェストっ!待っ」

「ユーリウス様はアッシュ様の要望に応え最大までスキルを行使されました。」

「「アッシュ君の要望!?」」

「だだ、だって、あれって強い媚薬みたいな臭気だってナッツが…」

「…アッシュ様はあのスキルを正しく理解しておりません。ただ成熟させてくれるものとしか」

「くくっ…」

「エスター笑うな。それでアッシュ君は大丈夫だったのかい?」

「結果的にそれが功を奏して上手くいきました。」

「「はぁぁ…。良かった…。」」


「全然良くないね。スキルだって?それで賭けになるのかい?それじゃぁ僕が負けたとは言えないだろう?」

「それはヘンリックに言いなよ。」
「他に失敗に賭けたのは…」

「居ない…。なんてことだ!」





「…と、言う事が昨夜あったようです。」

「か、賭けだってっぇ!ヴェストさん、教えてくれてありがと。ちょっと、ユーリからも何か言ってやってよ!」

「…賭け…、賭けか…。上手くいったかいかないか…。私はあれを成功とは認めない!ああ認められるものか!賭けは私の負けだ!勝敗など関係ない!」
「ユ、ユーリ…」



「掛け金は全て私が払おう!全員にだ!」




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