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しおりを挟む「たくさん出ているね」
敏感に戦慄く睦紀の雄を撫で、俊政が耳元で囁く。
「こっちも欲しくないか? 睦紀」
硬く熱い感触が背に触れる。臀部の上の部分に擦り付けられ、睦紀は唾を飲む。昨晩の激しい情交を思い出し、嫌でも劣情を掻き立てられてしまう。
「昨日教えただろう。欲しいなら口にしなきゃ駄目だよ」
理性は同じ過ちを繰り返すなと訴えてくる。だが、一度味わった強大な快楽を忘れることができず、後孔は欲するようにヒクついた。
「……挿れてください。僕の中に」
睦紀が腰を上げるとすぐさま俊政の昂ぶりが、臀部の割れ目を行き来する。
「偉いよ。睦紀。ちゃんとおねだり出来るようになったじゃないか」
俊政の言葉に睦紀は、自分がどんどんふしだらな人間になっているのだと、突きつけられているかのようだった。
今では最初の健全だった関係性も、すっかり失われてしまっている。
ここにはいてはいけない――そう頭をよぎり、胸が締め付けられる思いがした。
楽しかった別荘での休暇や和気藹々とした食事風景を思い出し、睦紀は静かに涙を零した。
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