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第二章
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しおりを挟む温度の低い指先が天野の浴衣越しに腰に触れ、ビクッと体を震わせると布団に押し倒されていく。
絡ませた舌が離れていき、どちらとも付かない唾液が糸を引いた。天野がとろんとした瞳でヒスイを見上げれば、扇情的な瞳が見つめ返してくる。
ヒスイに耳朶を嵌れ、全身が粟立ち甘い声が溢れてしまう。
流れるように舌が首筋に降りていき、時々吸い付くような愛撫が繰り返されていく。その度に下腹部が熱くなり、違和感が増してしまう。
「あっ……はぁっ……んっ」
器用に帯を解かれ、浴衣の中に手が入り込んでくる。その冷たい手の感触に、自然と体が震える。
「嫌になった?」
ヒスイの囁くような問いかけに、静かに首を横に振る。
再び唇が鎖骨に落とされ、ヒスイの掌が撫でるように腰や腹部を這っていく。
「あっ、いやっ……はぁっ」
浴衣の前がはだけ、月明かりにぼんやりと青白い素肌が晒されていく。羞恥心から全身がまるで、熱に浮かされたようだった。
「さっき、首振ったじゃん。前言撤回はなしだから」
微かに笑いの含んだヒスイの吐息が、天野の胸元をくすぐった。
胸の突起を軽く嵌れ、あっと声を上げ腰が浮いてしまう。舌先で舐め回される度に、腰が甘く痺れるような刺激に頭が真っ白になった。
「んっ、はぁっ……もう、やめてくださいっ」
堪らず掠れた声で訴えかける。布越しに立ち上がったモノが熱を帯びているのが自分でも分かり、辱めを受けているような心持ちになってしまう。
「はぁっ……そろそろかな……」
ヒスイが上体を起こし、天野の褌を解いていく。少し呼吸が荒く、目元が潤みほんのりと赤く染まっていた。
さっきの液体のせいなのだろうか。天野も呼吸が乱れ、ヒスイが肌に触れる度に全身が快楽の波が襲いかかってくる。
「あぁっ、はぁっ……ひ、ひすいさんっ」
目元に涙が溜まり、視界が歪みだす。止めようにも勝手に熱い涙が溢れ出し、頬を伝っていく。
「っ……涙を流すにはまだ早いから……我慢して」
我慢も何も、自分の意志ではどうすることも出来なかった。
前を寛げたことで熱を持ったモノが外気に晒され、恥ずかしさに唇を噛みしめる。
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