3 / 33
反撃前夜
しおりを挟む
日本国 首相官邸 プレスルーム
「総理、武装集団を防げなかった原因は何でしょうか?」八丈島へ武装集団が上陸した翌日、記者会見が行われていた。
「3日前より続く通信障害の原因は未だに不明ですが、当初は何らかの電磁波が原因である可能性が指摘されておりました。今では否定されておりますが。それが計器に異常をきたす可能性を危惧し、航空機による哨戒を取り止めざるを得なかったからだと思われます。」総理はすらすらと答える。
「しかし、今では国外通信に異常があるだけで、計器に異常を及ぼさないと判明しているのですよね。航空機による哨戒を取り止めなければこのような事態にならなかったのではないでしょうか。」記者が問い詰める。
「ええ、今ではそうです。しかし通信障害の発生当初には知るよしもないことです。」
「巡視船が2隻撃沈されたとのことですが、巡視船を向かわせたことは間違った判断だったのではないですか?」他に記者が質問する。
「公船に護衛された漁船の船団が日本近海を航行するのは珍しいことではありませんし、巡視船が警戒のため船団へ向かうこともよくあることです。しかしこのような結果となってしまったことは大変遺憾です。」総理は悲嘆にくれた表情を作り答える。
「総理、八丈島の奪還に自衛隊を出動させるとのことですが、それが憲法9条に抵触するとお考えにならないのですか。」また別の記者が言う。
「個別的自衛権の発動は憲法には抵触しません。」総理は断言する。
「平和的に解決する方法があるのではないですか。」
「今では連絡を絶っております現地警察によると、武装集団は島民を多数殺害しているとのことでした。我々には島民の命を、財産を守る義務があります。」
「定刻となりました。以上で記者会見を終了いたします。」側に控えていた広報官が言う。
「総理、まだ質問は終わっていませんよ。」
「総理、総理!」記者の声が入り交じり、フラッシュで白く輝く空間を総理は足早に後にした。
-----------------------
日本国 航空自衛隊 厚木基地
「こちら管制官。現在110度より4ノットの風。雲量は微少。」
「了解。テイクオフ!」
P-1哨戒機と護衛のために呼び寄せられた2機のF-15が偵察のため大空へ飛び立った。
-----------------------
日本国 八丈島 八重根港
島には、ある程度の数の家、ある程度の大きさを誇る頑丈そうな建造物があり、ある程度の文明を持つ民族であることを示す。もしかすると、この国は植民地としてではなく、属国として帝国の統治を受けることになるかもしれない。
港にアンゴラス帝国の誇る大船団が停泊している。桟橋の数が足りず、隣の船にロープで固定してある。そんな一つの船上でレーノン提督は思考をもてあそぶ。
レーノン提督は思考をもてあそぶ。しかし陸戦隊長からの報告でそれは途切れる。原因は、敵が魔法を使えるかもしれないという報告の続報。詳しく言うなら戦死した味方の体から発見された鉛の塊だ。
「これは、何なのだ?」レーノンは問う。
「何らかの武器かと推測しております。これが兵の体にめり込み、致命傷を引き起こしたのは確かですが。どのように体にめり込んだかは不明です。先が鋭いわけではありませんので、投げて攻撃しているわけではありますまい。やはり、直接戦闘した兵の報告通り、これは何らかの魔法器具かと。」陸戦隊長が答える。
「しかし、残留魔法素が計測されませんわね。これが魔法器具なら観測されるはず。」主席魔導師のミールが言う。
「魔素が残留しない特殊な魔法器具という可能性は?」と陸戦隊長。
「はぁ?あんた馬鹿?そんな魔法器具なんて無いわよ!まして辺境の蛮族が魔法を使えるわけないでしょうが!!」ミールは吠える。ミールは名家に生まれ、名門魔導大学に入り、稀有な魔力の才能を持ち軍の中でもエリート街道を歩める実力を持つ。しかし、蛮族をいたぶりたいがために植民地制圧軍への配属を希望した経緯を持つ。要するに、性格に一癖も二癖あるのだ。
「言葉遣いに気を付けろといつも言っているだろ!」レーノンが注意する。
「これはこれは提督閣下。ご機嫌麗しゅう。しかし私より階級の低い、愚かで単細胞な陸戦隊長を叱責することに何か問題あるのでしょうか?」ニコニコしながらミールが言う。
提督のこめかみには血管が浮かび、拳は震えている。再び提督が口を開こうとするが、その前に異常が起こった。轟音を響かせながら三機の、不思議な形をした竜?が島の北から現れたのだ。港で補給作業をしていた兵達も気づき、大混乱に陥る。提督は急いで白竜の出撃を命じる。竜は島の周辺をしばらく周回した後、もと来た方へ帰って行った。白竜が飛び立つ頃には空には何もいなかった。
「提督、今のは何だったのでしょうか?」陸戦隊長が言う。
「分からん。しかし白い船も、あの竜のようなものも北から来た。北に蛮族の本拠地があるのだろう。」とレーノン。
「しかし、あの竜の速さ、そして高度。我が方の竜を完全に上回っております。しかしあの速度、高度を見る限り野生の竜でしょう。あんなもの人間には制御できますまい。船が珍しくて興味を持ったと言うところでしょうな」と陸戦隊長。
「捕虜の証言もあることだし、北に更なる陸地があることは明瞭だな。偵察のために船団を割く。戦列艦艇20隻。竜母5隻を向かわせよ。」かくして船団は日本本土へ向け、北進することとなる。
-----------------------
日本国 首相官邸 八丈島対策室
「それでは作戦概要を説明いたします。」年配の防衛省幹部が語りだす。
「海上自衛隊は横須賀基地の第一護衛艦隊群8隻と輸送艦5隻、補給艦2隻を作戦に投入します。輸送艦には第一師団より抽出した普通科部隊5000人、及び戦闘ヘリを搭載します。」
「5000人も!そんなにいるのかね?」出動の予算を捻出されられる財務相は訝しげに防衛相幹部を見る。
「哨戒機からの写真を分析すると、現在7000人の武装集団が島を占領しているとのことです。尚、船の中にもいるはずですので実際はもっと多いでしょうが」
その頃の日本には知るよしもないが、アンゴラス帝国の陸戦部隊は島を占領した後、大半は船へ戻っていた。
財務相は渋々ながら先を促す。
「それらの艦隊をもって敵船団を全滅させ、戦闘ヘリによる地上掃射を行います。その後、普通科部隊を上陸させます。」
「作戦を承認する。」
「了解!必ず八丈島を奪還し、民間人を救出いたします。」戦後日本初めてとなる軍事行動が、今始まったのだった。
「総理、武装集団を防げなかった原因は何でしょうか?」八丈島へ武装集団が上陸した翌日、記者会見が行われていた。
「3日前より続く通信障害の原因は未だに不明ですが、当初は何らかの電磁波が原因である可能性が指摘されておりました。今では否定されておりますが。それが計器に異常をきたす可能性を危惧し、航空機による哨戒を取り止めざるを得なかったからだと思われます。」総理はすらすらと答える。
「しかし、今では国外通信に異常があるだけで、計器に異常を及ぼさないと判明しているのですよね。航空機による哨戒を取り止めなければこのような事態にならなかったのではないでしょうか。」記者が問い詰める。
「ええ、今ではそうです。しかし通信障害の発生当初には知るよしもないことです。」
「巡視船が2隻撃沈されたとのことですが、巡視船を向かわせたことは間違った判断だったのではないですか?」他に記者が質問する。
「公船に護衛された漁船の船団が日本近海を航行するのは珍しいことではありませんし、巡視船が警戒のため船団へ向かうこともよくあることです。しかしこのような結果となってしまったことは大変遺憾です。」総理は悲嘆にくれた表情を作り答える。
「総理、八丈島の奪還に自衛隊を出動させるとのことですが、それが憲法9条に抵触するとお考えにならないのですか。」また別の記者が言う。
「個別的自衛権の発動は憲法には抵触しません。」総理は断言する。
「平和的に解決する方法があるのではないですか。」
「今では連絡を絶っております現地警察によると、武装集団は島民を多数殺害しているとのことでした。我々には島民の命を、財産を守る義務があります。」
「定刻となりました。以上で記者会見を終了いたします。」側に控えていた広報官が言う。
「総理、まだ質問は終わっていませんよ。」
「総理、総理!」記者の声が入り交じり、フラッシュで白く輝く空間を総理は足早に後にした。
-----------------------
日本国 航空自衛隊 厚木基地
「こちら管制官。現在110度より4ノットの風。雲量は微少。」
「了解。テイクオフ!」
P-1哨戒機と護衛のために呼び寄せられた2機のF-15が偵察のため大空へ飛び立った。
-----------------------
日本国 八丈島 八重根港
島には、ある程度の数の家、ある程度の大きさを誇る頑丈そうな建造物があり、ある程度の文明を持つ民族であることを示す。もしかすると、この国は植民地としてではなく、属国として帝国の統治を受けることになるかもしれない。
港にアンゴラス帝国の誇る大船団が停泊している。桟橋の数が足りず、隣の船にロープで固定してある。そんな一つの船上でレーノン提督は思考をもてあそぶ。
レーノン提督は思考をもてあそぶ。しかし陸戦隊長からの報告でそれは途切れる。原因は、敵が魔法を使えるかもしれないという報告の続報。詳しく言うなら戦死した味方の体から発見された鉛の塊だ。
「これは、何なのだ?」レーノンは問う。
「何らかの武器かと推測しております。これが兵の体にめり込み、致命傷を引き起こしたのは確かですが。どのように体にめり込んだかは不明です。先が鋭いわけではありませんので、投げて攻撃しているわけではありますまい。やはり、直接戦闘した兵の報告通り、これは何らかの魔法器具かと。」陸戦隊長が答える。
「しかし、残留魔法素が計測されませんわね。これが魔法器具なら観測されるはず。」主席魔導師のミールが言う。
「魔素が残留しない特殊な魔法器具という可能性は?」と陸戦隊長。
「はぁ?あんた馬鹿?そんな魔法器具なんて無いわよ!まして辺境の蛮族が魔法を使えるわけないでしょうが!!」ミールは吠える。ミールは名家に生まれ、名門魔導大学に入り、稀有な魔力の才能を持ち軍の中でもエリート街道を歩める実力を持つ。しかし、蛮族をいたぶりたいがために植民地制圧軍への配属を希望した経緯を持つ。要するに、性格に一癖も二癖あるのだ。
「言葉遣いに気を付けろといつも言っているだろ!」レーノンが注意する。
「これはこれは提督閣下。ご機嫌麗しゅう。しかし私より階級の低い、愚かで単細胞な陸戦隊長を叱責することに何か問題あるのでしょうか?」ニコニコしながらミールが言う。
提督のこめかみには血管が浮かび、拳は震えている。再び提督が口を開こうとするが、その前に異常が起こった。轟音を響かせながら三機の、不思議な形をした竜?が島の北から現れたのだ。港で補給作業をしていた兵達も気づき、大混乱に陥る。提督は急いで白竜の出撃を命じる。竜は島の周辺をしばらく周回した後、もと来た方へ帰って行った。白竜が飛び立つ頃には空には何もいなかった。
「提督、今のは何だったのでしょうか?」陸戦隊長が言う。
「分からん。しかし白い船も、あの竜のようなものも北から来た。北に蛮族の本拠地があるのだろう。」とレーノン。
「しかし、あの竜の速さ、そして高度。我が方の竜を完全に上回っております。しかしあの速度、高度を見る限り野生の竜でしょう。あんなもの人間には制御できますまい。船が珍しくて興味を持ったと言うところでしょうな」と陸戦隊長。
「捕虜の証言もあることだし、北に更なる陸地があることは明瞭だな。偵察のために船団を割く。戦列艦艇20隻。竜母5隻を向かわせよ。」かくして船団は日本本土へ向け、北進することとなる。
-----------------------
日本国 首相官邸 八丈島対策室
「それでは作戦概要を説明いたします。」年配の防衛省幹部が語りだす。
「海上自衛隊は横須賀基地の第一護衛艦隊群8隻と輸送艦5隻、補給艦2隻を作戦に投入します。輸送艦には第一師団より抽出した普通科部隊5000人、及び戦闘ヘリを搭載します。」
「5000人も!そんなにいるのかね?」出動の予算を捻出されられる財務相は訝しげに防衛相幹部を見る。
「哨戒機からの写真を分析すると、現在7000人の武装集団が島を占領しているとのことです。尚、船の中にもいるはずですので実際はもっと多いでしょうが」
その頃の日本には知るよしもないが、アンゴラス帝国の陸戦部隊は島を占領した後、大半は船へ戻っていた。
財務相は渋々ながら先を促す。
「それらの艦隊をもって敵船団を全滅させ、戦闘ヘリによる地上掃射を行います。その後、普通科部隊を上陸させます。」
「作戦を承認する。」
「了解!必ず八丈島を奪還し、民間人を救出いたします。」戦後日本初めてとなる軍事行動が、今始まったのだった。
0
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
家ごと異世界ライフ
ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
この争いの絶えない世界で ~魔王になって平和の為に戦いますR
ばたっちゅ
ファンタジー
相和義輝(あいわよしき)は新たな魔王として現代から召喚される。
だがその世界は、世界の殆どを支配した人類が、僅かに残る魔族を滅ぼす戦いを始めていた。
無為に死に逝く人間達、荒廃する自然……こんな無駄な争いは止めなければいけない。だが人類にもまた、戦うべき理由と、戦いを止められない事情があった。
人類を会話のテーブルまで引っ張り出すには、結局戦争に勝利するしかない。
だが魔王として用意された力は、死を予感する力と全ての文字と言葉を理解する力のみ。
自分一人の力で戦う事は出来ないが、強力な魔人や個性豊かな魔族たちの力を借りて戦う事を決意する。
殺戮の果てに、互いが共存する未来があると信じて。
異世界災派 ~1514億4000万円を失った自衛隊、海外に災害派遣す~
ス々月帶爲
ファンタジー
元号が令和となり一年。自衛隊に数々の災難が、襲い掛かっていた。
対戦闘機訓練の為、東北沖を飛行していた航空自衛隊のF-35A戦闘機が何の前触れもなく消失。そのF-35Aを捜索していた海上自衛隊護衛艦のありあけも、同じく捜索活動を行っていた、いずも型護衛艦2番艦かがの目の前で消えた。約一週間後、厄災は東北沖だけにとどまらなかった事を知らされた。陸上自衛隊の車両を積載しアメリカ合衆国に向かっていたC-2が津軽海峡上空で消失したのだ。
これまでの損失を計ると、1514億4000万円。過去に類をみない、恐ろしい損害を負った防衛省・自衛隊。
防衛省は、対策本部を設置し陸上自衛隊の東部方面隊、陸上総隊より選抜された部隊で混成団を編成。
損失を取り返すため、何より一緒に消えてしまった自衛官を見つけ出す為、混成団を災害派遣する決定を下したのだった。
派遣を任されたのは、陸上自衛隊のプロフェッショナル集団、陸上総隊の隷下に入る中央即応連隊。彼等は、国際平和協力活動等に尽力する為、先遣部隊等として主力部隊到着迄活動基盤を準備する事等を主任務とし、日々訓練に励んでいる。
其の第一中隊長を任されているのは、暗い過去を持つ新渡戸愛桜。彼女は、この派遣に於て、指揮官としての特殊な苦悩を味い、高みを目指す。
海上自衛隊版、出しました
→https://ncode.syosetu.com/n3744fn/
※作中で、F-35A ライトニングⅡが墜落したことを示唆する表現がございます。ですが、実際に墜落した時より前に書かれた表現ということをご理解いただければ幸いです。捜索が打ち切りとなったことにつきまして、本心から残念に思います。搭乗員の方、戦闘機にご冥福をお祈り申し上げます。
「小説家になろう」に於ても投稿させて頂いております。
→https://ncode.syosetu.com/n3570fj/
「カクヨム」に於ても投稿させて頂いております。
→https://kakuyomu.jp/works/1177354054889229369
―異質― 邂逅の編/日本国の〝隊〟、その異世界を巡る叙事詩――《第一部完結》
EPIC
SF
日本国の混成1個中隊、そして超常的存在。異世界へ――
とある別の歴史を歩んだ世界。
その世界の日本には、日本軍とも自衛隊とも似て非なる、〝日本国隊〟という名の有事組織が存在した。
第二次世界大戦以降も幾度もの戦いを潜り抜けて来た〝日本国隊〟は、異質な未知の世界を新たな戦いの場とする事になる――
日本国陸隊の有事官、――〝制刻 自由(ぜいこく じゆう)〟。
歪で醜く禍々しい容姿と、常識外れの身体能力、そしてスタンスを持つ、隊員として非常に異質な存在である彼。
そんな隊員である制刻は、陸隊の行う大規模な演習に参加中であったが、その最中に取った一時的な休眠の途中で、不可解な空間へと導かれる。そして、そこで会った作業服と白衣姿の謎の人物からこう告げられた。
「異なる世界から我々の世界に、殴り込みを掛けようとしている奴らがいる。先手を打ちその世界に踏み込み、この企みを潰せ」――と。
そして再び目を覚ました時、制刻は――そして制刻の所属する普通科小隊を始めとする、各職種混成の約一個中隊は。剣と魔法が力の象徴とされ、モンスターが跋扈する未知の世界へと降り立っていた――。
制刻を始めとする異質な隊員等。
そして問題部隊、〝第54普通科連隊〟を始めとする各部隊。
元居た世界の常識が通用しないその異世界を、それを越える常識外れな存在が、掻き乱し始める。
〇案内と注意
1) このお話には、オリジナル及び架空設定を多数含みます。
2) 部隊規模(始めは中隊規模)での転移物となります。
3) チャプター3くらいまでは単一事件をいくつか描き、チャプター4くらいから単一事件を混ぜつつ、一つの大筋にだんだん乗っていく流れになっています。
4) 主人公を始めとする一部隊員キャラクターが、超常的な行動を取ります。ぶっ飛んでます。かなりなんでも有りです。
5) 小説家になろう、カクヨムにてすでに投稿済のものになりますが、そちらより一話当たり分量を多くして話数を減らす整理のし直しを行っています。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる