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番外編
~アルバスのその後Ⅲ~
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あれよあれよという間に、アルバスは素っ裸の状態で部屋の中央に置かれた椅子に座らされた。
そして、片手を己のまだ柔らかい下半身へと添える。
もう片方の手には、ビーカーが握られていた。
ビーカーは、イレギュラーだがアルバスだって自分で抜くときもある。遠征での野営テントの中や、抱いても抱いても出したり無いときとかに…
しかし、それがどんな場所であったとしても、そういった事は一人でひっそりと行う行為ではないだろうか。
決して、全裸で座った自分の目の前に元婚約者が仁王立ちで見ていたり、観察対象と言わんばかりにペンやノートを片手に何十人も集まって見るようなものでは無いはずだ。
ユーフォニアの坦々とした『始めて』の声を合図に、必死に刺激を与え続けるも、アルバスのモノはなかなか反応を見せなかった。
そのうち、全く反応をみせないアルバスを横目に、集まった研究者達はどれほどのオカズがあれば、どれぐらいの速さでそそり勃つのだろうか?といった話し合いまで始めた。
そして、話し合いの結果…元婚約者のユーフォニアを初めとする計5人の女性研究者達が「一肌脱ぎます!」と宣言したのだ。
まずは、1人目の研究者がアルバスの前まで行くと、ゆっくりとシャツのボタンを外し始めた。
そして、その隙間からのぞく胸元をアルバスへと見せつける。
結果:この状態までの反応は、"ほぼ変わらず"だった。
続きまして、2人目の研究者が前に出ると、着ていた服を一気にたくし上げ胸元を露わにした。もちろん下着はまだ着用中である。そして、彼女はその状態で自分の胸を揉み始めた。ふにふにと形を変えていく胸にアルバスの目線は釘付けだった。
結果:漸くここで"半勃ち"程だろうか。
そして、3人目。彼女はアルバスの目の前でスカートを太股が見えるまでたくし上げた。下着が見えるか見えないか…ギリギリのラインを意識し揺らしていく。
結果:ここまでだと、あまり変わりなかった。
では、4人目。彼女はアルバスの前では無く後ろに回ると、そのたわわな胸をアルバスの背中へと押しつけた。決して脱いではいない。服を着たまま、ただただ上下に動いただけである。
結果:やはり、触れるという行為はかなり刺激を与えやすいのだろう。アルバスのモノは、しっかりとその存在を主張するかのように天に向かってそり勃っていた。
これで、準備は万端である。
あとは、この余韻に浸りながら一生懸命扱くだけだ。アルバス自身が。
ちなみに、5番目はユーフォニアだったのだが、彼女はスカートを上げて下着をみせガーターベルトで止めてある足で、アルバスの太股をさする予定だった。
まぁ、その必要は無くなったのだが、研究目線で言えばそのデータも欲しかった、と言うのが本音である。
その後、鼻息を荒くしたアルバスがビーカーに精を吐き出せば、まるで蜘蛛の子を散らすかのように皆研究へと戻っていった。
そして、アルバスは一息つく間もなく、拷問に近い激痛を伴うサンプル採集へと連れて行かれたのだった。
それから、1週間。
研究棟には、悲痛な雄叫びが響いていた。
「ぎゃーーーっ!!!!」
「も、もう、もう止めてくれ、痛っ‥いてぇーーっ!!」
長時間にも及ぶサンプル採取で、激痛のあまり泣き叫ぶアルバスに対し、採集中のユーフォニア達研究者は「はいはい~、もうすぐ終わるからね~」と言いつつ無情なほどに採取を続けていた。
あまりのうるささに、嫌気がさしたユーフォニアはアルバスに対し、少しでも気が紛れるように声をかけた。
「貴方ね、自分が責める時は『もう止めて!』って言う女の子にも『まだまだだ!』とか言って、ガンガン突いていてたんだから、貴方も少しぐらい我慢しなさいよ!」
「はっ!?っ、てぇ…そんな事まで…何で…」
「何で知ってるかって?婚約破棄の為の証拠集めの一環でね!」
「くっ…そ、ってぇ…ぐっ、はぁはぁ…」
「まぁ、これが終われば婚約もなくなった事だし、好きなだけ女だきなさいよ~」
「あ?くそっ、こんな事なら、マジでお前にさっさと突っ込んでおけば良かっ…痛え!痛え!痛え!もう、離せーーーっ!!」
「あぁ…もう、うるさいわね!!」
「痛み止めっ、くれ!!」
「それだけは絶対にあげません」
そう言って、ユーフォニアは再びピンセットとハサミを手に取ると、迷う事なき動きでシャキーン!と、アルバムの大切な場所の薄皮を切り取っていく。
…想像しただけでも痛い。
あれだけ、叫んでいたアルバスも20日間程たてば、慣れたのだろうか?
小さく、「ひぃ!」と言う声しか発しなくなった。
ちなみに、切られた部位は薄らと血が滲み腫れてくる。
アルバスは、サンプル採取が終わり治療薬ができた後も、その傷の経過観察のため未だ研究棟へと通っていた。
そう、この日も経過を見せるためにやってきたのだ。
初めは、嫌々訪れていたアルバスも、次第に気づいたことがあった。
唯一、ユーフォニアだけなのだ。
彼女だけが、今も対等にアルバスと話をしてくれる唯一の存在だということに…
そして、研究棟が自分を歓迎し迎え入れてくれると言うことも。
アルバス・ライモンドは恋に落ちるまでに、そう時間は掛からなかった。
相手は、元婚約者。
ユーフォニア・ブレナン。
今度こそ、彼女を大切にしてみせる!
固い決意を胸に、彼女1人だけに忠誠を誓った。
そして、その後…
アルバスは、知ることになる。
ユーフォニアが、既に結婚していたことを…
そして、その相手が以前自分が寝とった相手の元婚約者だったことを…。
end.
◇ ◇ ◇
これにて、アルバス編完結です。
本編、番外編あわせますと、ショートショートの予定が大幅に増えてしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
そして、誤字脱字の報告をして下さった皆様。本当に、ありがとうございました!
そして、片手を己のまだ柔らかい下半身へと添える。
もう片方の手には、ビーカーが握られていた。
ビーカーは、イレギュラーだがアルバスだって自分で抜くときもある。遠征での野営テントの中や、抱いても抱いても出したり無いときとかに…
しかし、それがどんな場所であったとしても、そういった事は一人でひっそりと行う行為ではないだろうか。
決して、全裸で座った自分の目の前に元婚約者が仁王立ちで見ていたり、観察対象と言わんばかりにペンやノートを片手に何十人も集まって見るようなものでは無いはずだ。
ユーフォニアの坦々とした『始めて』の声を合図に、必死に刺激を与え続けるも、アルバスのモノはなかなか反応を見せなかった。
そのうち、全く反応をみせないアルバスを横目に、集まった研究者達はどれほどのオカズがあれば、どれぐらいの速さでそそり勃つのだろうか?といった話し合いまで始めた。
そして、話し合いの結果…元婚約者のユーフォニアを初めとする計5人の女性研究者達が「一肌脱ぎます!」と宣言したのだ。
まずは、1人目の研究者がアルバスの前まで行くと、ゆっくりとシャツのボタンを外し始めた。
そして、その隙間からのぞく胸元をアルバスへと見せつける。
結果:この状態までの反応は、"ほぼ変わらず"だった。
続きまして、2人目の研究者が前に出ると、着ていた服を一気にたくし上げ胸元を露わにした。もちろん下着はまだ着用中である。そして、彼女はその状態で自分の胸を揉み始めた。ふにふにと形を変えていく胸にアルバスの目線は釘付けだった。
結果:漸くここで"半勃ち"程だろうか。
そして、3人目。彼女はアルバスの目の前でスカートを太股が見えるまでたくし上げた。下着が見えるか見えないか…ギリギリのラインを意識し揺らしていく。
結果:ここまでだと、あまり変わりなかった。
では、4人目。彼女はアルバスの前では無く後ろに回ると、そのたわわな胸をアルバスの背中へと押しつけた。決して脱いではいない。服を着たまま、ただただ上下に動いただけである。
結果:やはり、触れるという行為はかなり刺激を与えやすいのだろう。アルバスのモノは、しっかりとその存在を主張するかのように天に向かってそり勃っていた。
これで、準備は万端である。
あとは、この余韻に浸りながら一生懸命扱くだけだ。アルバス自身が。
ちなみに、5番目はユーフォニアだったのだが、彼女はスカートを上げて下着をみせガーターベルトで止めてある足で、アルバスの太股をさする予定だった。
まぁ、その必要は無くなったのだが、研究目線で言えばそのデータも欲しかった、と言うのが本音である。
その後、鼻息を荒くしたアルバスがビーカーに精を吐き出せば、まるで蜘蛛の子を散らすかのように皆研究へと戻っていった。
そして、アルバスは一息つく間もなく、拷問に近い激痛を伴うサンプル採集へと連れて行かれたのだった。
それから、1週間。
研究棟には、悲痛な雄叫びが響いていた。
「ぎゃーーーっ!!!!」
「も、もう、もう止めてくれ、痛っ‥いてぇーーっ!!」
長時間にも及ぶサンプル採取で、激痛のあまり泣き叫ぶアルバスに対し、採集中のユーフォニア達研究者は「はいはい~、もうすぐ終わるからね~」と言いつつ無情なほどに採取を続けていた。
あまりのうるささに、嫌気がさしたユーフォニアはアルバスに対し、少しでも気が紛れるように声をかけた。
「貴方ね、自分が責める時は『もう止めて!』って言う女の子にも『まだまだだ!』とか言って、ガンガン突いていてたんだから、貴方も少しぐらい我慢しなさいよ!」
「はっ!?っ、てぇ…そんな事まで…何で…」
「何で知ってるかって?婚約破棄の為の証拠集めの一環でね!」
「くっ…そ、ってぇ…ぐっ、はぁはぁ…」
「まぁ、これが終われば婚約もなくなった事だし、好きなだけ女だきなさいよ~」
「あ?くそっ、こんな事なら、マジでお前にさっさと突っ込んでおけば良かっ…痛え!痛え!痛え!もう、離せーーーっ!!」
「あぁ…もう、うるさいわね!!」
「痛み止めっ、くれ!!」
「それだけは絶対にあげません」
そう言って、ユーフォニアは再びピンセットとハサミを手に取ると、迷う事なき動きでシャキーン!と、アルバムの大切な場所の薄皮を切り取っていく。
…想像しただけでも痛い。
あれだけ、叫んでいたアルバスも20日間程たてば、慣れたのだろうか?
小さく、「ひぃ!」と言う声しか発しなくなった。
ちなみに、切られた部位は薄らと血が滲み腫れてくる。
アルバスは、サンプル採取が終わり治療薬ができた後も、その傷の経過観察のため未だ研究棟へと通っていた。
そう、この日も経過を見せるためにやってきたのだ。
初めは、嫌々訪れていたアルバスも、次第に気づいたことがあった。
唯一、ユーフォニアだけなのだ。
彼女だけが、今も対等にアルバスと話をしてくれる唯一の存在だということに…
そして、研究棟が自分を歓迎し迎え入れてくれると言うことも。
アルバス・ライモンドは恋に落ちるまでに、そう時間は掛からなかった。
相手は、元婚約者。
ユーフォニア・ブレナン。
今度こそ、彼女を大切にしてみせる!
固い決意を胸に、彼女1人だけに忠誠を誓った。
そして、その後…
アルバスは、知ることになる。
ユーフォニアが、既に結婚していたことを…
そして、その相手が以前自分が寝とった相手の元婚約者だったことを…。
end.
◇ ◇ ◇
これにて、アルバス編完結です。
本編、番外編あわせますと、ショートショートの予定が大幅に増えてしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
そして、誤字脱字の報告をして下さった皆様。本当に、ありがとうございました!
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