【完結】4人の令嬢とその婚約者達

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本編

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「国王からの許可が降りた!」


リカルドと話をしていると、そこへ騎士団長の声が響き渡った。
伝えた先は、もちろん!

【フォルトゥナの剣】のメンバーに向けたものだった。


「国王より、伝令だ。
"ダンジョン攻略を第一に、その攻略過程をテストとする"
との事だ!
君たちも、直ぐ様会議に入ってくれ!」

「「「「………」」」」

その瞬間、4人の頭の中ではすでにが行われていた。

そう、ダンジョン攻略ではない。
あくまでも、テスト対策として…。

フォルトゥナのメンバー4人も加わり、何事もなかったかの様に会議が再開された。


と、まぁ、そんな上手い話になるはずもなく…
小物は小物らしく、騒ぎ立てる訳ですよ。
ぎゃぁぎゃあ…と。

こちらとしては、真剣にダンジョン攻略テスト対策についての話をしているにも関わらず、「デタラメばかり言うな!」だの、「大勢の前で恥をかかせた事、後悔させてやる!」だの…

本当に、それ以外で何か言うことはないのでしょうか?

まぁ、こちらとしてもに必死ですので、殆ど聞き流してはおりましたが…
流石に、家族の事まで持ち出されたのには、腹が立ちました。
ですので、それ程おっしゃるなら次期隊長クラスに相応しい方々の、勇ましい戦いを見せていただこうではありませんか!


もちろん、この意図はフォルトゥナの3人にもしっかりと伝わった。
後は、適当に煽るだけですぐに餌に飛びつくだろう。

こちらも、全力で行かせてもらう。

そうして、【フォルトゥナの剣】が参加することにより、陣形を大きく変えて作戦を決行することとなった。

先陣として、冒険者パーティからは【疾風の龍】と【フォルトゥナの剣】が、騎士団からは騎士団一番隊と三番隊が向かうことになった。

そして、後方に残りのパーティと騎士団二番隊四番隊が待機する形だ。
完全に全力突破で挑む作戦だった。
Sランクの者達からしても、早々に片付けたいのだろう。
後者となった者達は、静かに様子を見守っていた。


因みに、4人の婚約者達ももちろん先陣側として参加する。
元々、リカルドとサイモンは一番隊、アルバスも三番隊に所属しているため先陣には変わりなかったのだが、ナナエラの婚約者であるクロードだけは二番隊に所属していた。
その為、後方待機となるかと思ったのだが…
そこは、相手をよく知るナナエラが上手く煽り立ててくれた。
その甲斐あって、自ら先陣に志願してくれたのだ。

___本当に単純で操りやすい。



そして、2日後。
いよいよダンジョンへと出発する。
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