29 / 33
29.紫乃の居場所 紫乃side
しおりを挟む
まるで絵画のような場所が、ここにはある。
光に反射してキラキラと輝く湖の辺りには、満開の桜が美しく咲き誇っていた。
まぁ、桜といっても正確には桜ではなく、よく似た花だけど。
色も日本みたいなピンクではなくて、黄色やオレンジ系の色をしている。
紅葉のようにも見えるけれど、周りに生い茂る若葉を見ると…THE 春!って感じがする。
だから、勝手に“桜”に命名してみた。
だって、ここは自由だから。
全部、私が決めていい。
好きに使って、好きに遊んでいい場所だから。
エデンに連れてきてもらってから、もうどのくらい経つのだろうか。
好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、毎日のんびりと湖の辺りを散歩している。
もちろん、側にはエデンが居てくれる。
優しくて、暖かくて、頼りになって…
『もう、エデン無しでは生きられない!!』って言ったら…
《愛しの双子ちゃんが出てくるまでな~》って、かわされた。
まぁ、進んで乳母になってくれるみたいだから、全力で任せようと既に心に決めている。
エデンなら、素晴らしい教育とかしてくれそうだしね。
ずーっと、ここに居たい。
ずーっと、この場所で安らかな気持ちで暮らして生きたい。
ずーっと、ここでエデンと一緒に双子を育てて生きたい。
お腹が、大きくなるに連れそんな想いもどんどん膨れ上がってきた。
でも、エデンは言う。
《帰りたくなったら、誰かに会いたくなったら、いつでも連れて行ってあげるよ》と。
だから、言った。
『日本に帰りたい』と。
すると、エデンは悲しそうな顔をした後、紫乃に微笑みながら言った。
《双子ちゃんの名前は私に付けさせて!!》と。
エデンは、とても優しい。
私は、エデンが大好きだ。
ねぇ、エデン。
知ってる?
貴方のお陰で、私はこれまで壊れずに済んでいるんだよ。
何十回、何百回言っても足りないほど感謝してる。
いつも見守っていてくれて、手を差し伸べてくれて、ありがとう。
貴方は、私の大切な人だよ。
あ、神様か~
そろそろ、私も向き合わないといけないよね。
心が折れそうになった時は、また側にいてくれる?
甘えてもいい?
支えてくれる?
そして、ちゃんと怒ってくれる?
また、前を向けるように…
光に反射してキラキラと輝く湖の辺りには、満開の桜が美しく咲き誇っていた。
まぁ、桜といっても正確には桜ではなく、よく似た花だけど。
色も日本みたいなピンクではなくて、黄色やオレンジ系の色をしている。
紅葉のようにも見えるけれど、周りに生い茂る若葉を見ると…THE 春!って感じがする。
だから、勝手に“桜”に命名してみた。
だって、ここは自由だから。
全部、私が決めていい。
好きに使って、好きに遊んでいい場所だから。
エデンに連れてきてもらってから、もうどのくらい経つのだろうか。
好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、毎日のんびりと湖の辺りを散歩している。
もちろん、側にはエデンが居てくれる。
優しくて、暖かくて、頼りになって…
『もう、エデン無しでは生きられない!!』って言ったら…
《愛しの双子ちゃんが出てくるまでな~》って、かわされた。
まぁ、進んで乳母になってくれるみたいだから、全力で任せようと既に心に決めている。
エデンなら、素晴らしい教育とかしてくれそうだしね。
ずーっと、ここに居たい。
ずーっと、この場所で安らかな気持ちで暮らして生きたい。
ずーっと、ここでエデンと一緒に双子を育てて生きたい。
お腹が、大きくなるに連れそんな想いもどんどん膨れ上がってきた。
でも、エデンは言う。
《帰りたくなったら、誰かに会いたくなったら、いつでも連れて行ってあげるよ》と。
だから、言った。
『日本に帰りたい』と。
すると、エデンは悲しそうな顔をした後、紫乃に微笑みながら言った。
《双子ちゃんの名前は私に付けさせて!!》と。
エデンは、とても優しい。
私は、エデンが大好きだ。
ねぇ、エデン。
知ってる?
貴方のお陰で、私はこれまで壊れずに済んでいるんだよ。
何十回、何百回言っても足りないほど感謝してる。
いつも見守っていてくれて、手を差し伸べてくれて、ありがとう。
貴方は、私の大切な人だよ。
あ、神様か~
そろそろ、私も向き合わないといけないよね。
心が折れそうになった時は、また側にいてくれる?
甘えてもいい?
支えてくれる?
そして、ちゃんと怒ってくれる?
また、前を向けるように…
11
お気に入りに追加
226
あなたにおすすめの小説
助けた騎士団になつかれました。
藤 実花
恋愛
冥府を支配する国、アルハガウンの王女シルベーヌは、地上の大国ラシュカとの約束で王の妃になるためにやって来た。
しかし、シルベーヌを見た王は、彼女を『醜女』と呼び、結婚を保留して古い離宮へ行けと言う。
一方ある事情を抱えたシルベーヌは、鮮やかで美しい地上に残りたいと思う願いのため、異議を唱えず離宮へと旅立つが……。
☆本編完結しました。ありがとうございました!☆
番外編①~2020.03.11 終了
今日も殿下に貞操を狙われている【R18】
毛蟹葵葉
恋愛
私は『ぬるぬるイヤンえっちち学園』の世界に転生している事に気が付いた。
タイトルの通り18禁ゲームの世界だ。
私の役回りは悪役令嬢。
しかも、時々ハードプレイまでしちゃう令嬢なの!
絶対にそんな事嫌だ!真っ先にしようと思ったのはナルシストの殿下との婚約破棄。
だけど、あれ?
なんでお前ナルシストとドMまで併発してるんだよ!
色々と疲れた乙女は最強の騎士様の甘い攻撃に陥落しました
灰兎
恋愛
「ルイーズ、もう少し脚を開けますか?」優しく聞いてくれるマチアスは、多分、もう待ちきれないのを必死に我慢してくれている。
恋愛経験も無いままに婚約破棄まで経験して、色々と疲れているお年頃の女の子、ルイーズ。優秀で容姿端麗なのに恋愛初心者のルイーズ相手には四苦八苦、でもやっぱり最後には絶対無敵の最強だった騎士、マチアス。二人の両片思いは色んな意味でもう我慢出来なくなった騎士様によってぶち壊されました。めでたしめでたし。
初めての相手が陛下で良かった
ウサギテイマーTK
恋愛
第二王子から婚約破棄された侯爵令嬢アリミアは、王子の新しい婚約者付の女官として出仕することを命令される。新しい婚約者はアリミアの義妹。それどころか、第二王子と義妹の初夜を見届けるお役をも仰せつかる。それはアリミアをはめる罠でもあった。媚薬を盛られたアリミアは、熱くなった体を持て余す。そんなアリミアを助けたのは、彼女の初恋の相手、現国王であった。アリミアは陛下に懇願する。自分を抱いて欲しいと。
※ダラダラエッチシーンが続きます。苦手な方は無理なさらずに。
本日をもって、魔術師団長の射精係を退職するになりました。ここでの経験や学んだことを大切にしながら、今後も頑張っていきたいと考えております。
シェルビビ
恋愛
膨大な魔力の引き換えに、自慰をしてはいけない制約がある宮廷魔術師。他人の手で射精をして貰わないといけないが、彼らの精液を受け入れられる人間は限られていた。
平民であるユニスは、偶然の出来事で射精師として才能が目覚めてしまう。ある日、襲われそうになった同僚を助けるために、制限魔法を解除して右手を酷使した結果、気絶してしまい前世を思い出してしまう。ユニスが触れた性器は、尋常じゃない快楽とおびただしい量の射精をする事が出来る。
前世の記憶を思い出した事で、冷静さを取り戻し、射精させる事が出来なくなった。徐々に射精に対する情熱を失っていくユニス。
突然仕事を辞める事を責める魔術師団長のイースは、普通の恋愛をしたいと話すユニスを説得するために行動をする。
「ユニス、本気で射精師辞めるのか? 心の髄まで射精が好きだっただろう。俺を射精させるまで辞めさせない」
射精させる情熱を思い出し愛を知った時、ユニスが選ぶ運命は――。
前世変態学生が転生し美麗令嬢に~4人の王族兄弟に淫乱メス化させられる
KUMA
恋愛
変態学生の立花律は交通事故にあい気付くと幼女になっていた。
城からは逃げ出せず次々と自分の事が好きだと言う王太子と王子達の4人兄弟に襲われ続け次第に男だった律は女の子の快感にはまる。
【R18】国王陛下に婚活を命じられたら、宰相閣下の様子がおかしくなった
ほづみ
恋愛
国王から「平和になったので婚活しておいで」と言われた月の女神シアに仕える女神官ロイシュネリア。彼女の持つ未来を視る力は、処女喪失とともに失われる。先視の力をほかの人間に利用されることを恐れた国王からの命令だった。好きな人がいるけどその人には好かれていないし、命令だからしかたがないね、と婚活を始めるロイシュネリアと、彼女のことをひそかに想っていた宰相リフェウスとのあれこれ。両片思いがこじらせています。
あいかわらずゆるふわです。雰囲気重視。
細かいことは気にしないでください!
他サイトにも掲載しています。
注意 ヒロインが腕を切る描写が出てきます。苦手な方はご自衛をお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる