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20.恋人設定から多分‥恋人へ
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「…えっーと、もうそろそろ降ろしてくれないかな?」
「…イヤだ。シノの身体は気持ちいい」
「!!!!!」
お願いだから、そんな誤解を生みそうな言い方は控えてほしい。
そして、その際どい触り方も止めてほしい…。
ピースランドに向けてラルフと一緒に旅に出て、すでに三ヶ月が経とうとしていた。
現在、紫乃はラルフの膝に抱えられたまま朝食をとっている。
ラルフの手が、紫乃の太股をなで上げながら…
あれから、紫乃とラルフは当初の恋人設定から本当の恋人へとなっている。
・・・多分?
何故なら、紫乃にとってこちらの世界の恋人の定義がイマイチわからないからだ。
地球のように、セフレのような身体だけの関係はあるのだろうか?
因みに、こちらの世界では性欲を発散する場合は娼館へ出向くのが普通らしい。
貴族階級では【恋人=婚約者】という図式ができあがっており、婚約者がいる場合は婚約者と情交するのが一般的だそうだ。
ラルフ曰く、セフレのような関係は貴族階級では家名を汚すことに繋がるためしないとのこと…
ただし、それはあくまでも貴族の常識であり平民の場合はわからない、との事だった。
まぁ…正直、旅初日の夜にたまたま同じ部屋で寝ることになった時点で、"求められるかも"とは思ってはいたのだが…
ラルフから宣戦布告のように"無理だ!"と言われ、速攻で組み敷かれトロトロにされてしまうとは思ってもみなかった。
それに、こんな風に言うのもアレなのだが…
ラルフとの夜は
もう…
最高だった!!!
そもそも、美形のイケメンに組み敷かれても全然嫌じゃない。
だから、拒めない…
寧ろ、拒む必要が無かった。
元彼と比較するなんて良くないかもしれないけれど…
ラルフの前戯は丁寧で、何度も指や舌を使って愛撫を繰り返し絶頂を与えてくれた。
元彼のように、自分のモノばかり咥えさせて満足したら即挿入…なんて事はラルフは絶対にしなかった。
あまりにも甲斐甲斐しく紫乃の身体中を舐め上げる様子に、思わず紫乃の方からラルフのモノに手を伸ばした程だった。
それからは、お互いが理性を失ったかのように求め合った。
何度も何度も…
結局、カーテンの隙間から日差しが射し込んでくるまで二人は絡み合っていた。
・・・まぁ、お互い色々と疲れていたんだろうね。
紫乃は、突然異世界に来てしまって、平然を装いつつも誰も知り合いがいない世界で生きるために必死だったし。
ラルフは、ラルフで呪いで死ぬことしか考えていなかったから、想い続けてきた婚約者ともお別れして一人ひっそりと呪いと向きあってきたわけで…
解決に伴い二人とも、たがが外れたんだろうね。
そして、一度お互いの身体を知ってしまうと不思議なことに、次からは自然と相手を受け入れてしまう。
ラルフは、大変イケメンなのだが呪いがあったせいで女性を抱くことも久々らしく、紫乃を求める手が休むことはなかった。
紫乃は、三ヶ月たった今でもほぼ毎日と言ってもいいほどラルフに抱かれている。
____あ、決して率先して子作りに励んでいるわけではない。
ただ、呪いがあり忌避されていたラルフは娼館へ出向くことも出来なかったらしく、その話しを聞いたときに紫乃は純粋に現在の自分に重ねてしまったのだ。
"誰にも相談できず、触れあうこともできない"
訳も分からないままこの世界にきた紫乃にとっては、状況は違えどその孤独感はとても身近に感じられた。
そして、思った。
きっと、この人も自分で自分を抱きしめて夜を過ごしたのだろう…と。
だからこそ、紫乃はラルフから求められたら絶対に拒まなかった。
進んで彼を受け入れた。
お互いの体温を感じることで、紫乃自身も"決して一人じゃない"と、思えることが出来たから…。
「…イヤだ。シノの身体は気持ちいい」
「!!!!!」
お願いだから、そんな誤解を生みそうな言い方は控えてほしい。
そして、その際どい触り方も止めてほしい…。
ピースランドに向けてラルフと一緒に旅に出て、すでに三ヶ月が経とうとしていた。
現在、紫乃はラルフの膝に抱えられたまま朝食をとっている。
ラルフの手が、紫乃の太股をなで上げながら…
あれから、紫乃とラルフは当初の恋人設定から本当の恋人へとなっている。
・・・多分?
何故なら、紫乃にとってこちらの世界の恋人の定義がイマイチわからないからだ。
地球のように、セフレのような身体だけの関係はあるのだろうか?
因みに、こちらの世界では性欲を発散する場合は娼館へ出向くのが普通らしい。
貴族階級では【恋人=婚約者】という図式ができあがっており、婚約者がいる場合は婚約者と情交するのが一般的だそうだ。
ラルフ曰く、セフレのような関係は貴族階級では家名を汚すことに繋がるためしないとのこと…
ただし、それはあくまでも貴族の常識であり平民の場合はわからない、との事だった。
まぁ…正直、旅初日の夜にたまたま同じ部屋で寝ることになった時点で、"求められるかも"とは思ってはいたのだが…
ラルフから宣戦布告のように"無理だ!"と言われ、速攻で組み敷かれトロトロにされてしまうとは思ってもみなかった。
それに、こんな風に言うのもアレなのだが…
ラルフとの夜は
もう…
最高だった!!!
そもそも、美形のイケメンに組み敷かれても全然嫌じゃない。
だから、拒めない…
寧ろ、拒む必要が無かった。
元彼と比較するなんて良くないかもしれないけれど…
ラルフの前戯は丁寧で、何度も指や舌を使って愛撫を繰り返し絶頂を与えてくれた。
元彼のように、自分のモノばかり咥えさせて満足したら即挿入…なんて事はラルフは絶対にしなかった。
あまりにも甲斐甲斐しく紫乃の身体中を舐め上げる様子に、思わず紫乃の方からラルフのモノに手を伸ばした程だった。
それからは、お互いが理性を失ったかのように求め合った。
何度も何度も…
結局、カーテンの隙間から日差しが射し込んでくるまで二人は絡み合っていた。
・・・まぁ、お互い色々と疲れていたんだろうね。
紫乃は、突然異世界に来てしまって、平然を装いつつも誰も知り合いがいない世界で生きるために必死だったし。
ラルフは、ラルフで呪いで死ぬことしか考えていなかったから、想い続けてきた婚約者ともお別れして一人ひっそりと呪いと向きあってきたわけで…
解決に伴い二人とも、たがが外れたんだろうね。
そして、一度お互いの身体を知ってしまうと不思議なことに、次からは自然と相手を受け入れてしまう。
ラルフは、大変イケメンなのだが呪いがあったせいで女性を抱くことも久々らしく、紫乃を求める手が休むことはなかった。
紫乃は、三ヶ月たった今でもほぼ毎日と言ってもいいほどラルフに抱かれている。
____あ、決して率先して子作りに励んでいるわけではない。
ただ、呪いがあり忌避されていたラルフは娼館へ出向くことも出来なかったらしく、その話しを聞いたときに紫乃は純粋に現在の自分に重ねてしまったのだ。
"誰にも相談できず、触れあうこともできない"
訳も分からないままこの世界にきた紫乃にとっては、状況は違えどその孤独感はとても身近に感じられた。
そして、思った。
きっと、この人も自分で自分を抱きしめて夜を過ごしたのだろう…と。
だからこそ、紫乃はラルフから求められたら絶対に拒まなかった。
進んで彼を受け入れた。
お互いの体温を感じることで、紫乃自身も"決して一人じゃない"と、思えることが出来たから…。
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