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15.脱走しましょう
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そう、考えたら答えは一つ。
『逃げるしかない!』
《…何故そうなる》
『私ね、昔めっちゃ浮気するやつと付き合ってたの!
自分から誘う訳じゃないんだけど"来るもの拒まず"タイプの人でね…
もう、やりたい放題。気づいた時には、私の友達とセフレになってたのよ。
結局それって、ずっと彼氏のことを誰かと共有してるってことでしょっ?
そう思ったら、気持ち悪くて…
しかも、別れるって言うと慌てて「本命は私だけで他は遊びだから!」だって!
それを弁解されても…ねぇ。
むしろ、何で別れてくれなかったのか不思議なくらいだった。
・・・まぁ、そう言う事でね!
もう生理的に受け付けないのよ。
平気で嘘つくような人は!!!』
《…だから、逃げると?》
『うん!まぁ、正確には…脱走だけどね♪』
昔見た、脱走映画みたいに華麗に消えたいなぁ~!と、夢を膨らませていると、エデンはまた可笑しくて仕方がないと笑いはじめた。
《あはは!紫乃は本当に面白いよね~!
なんだか楽しそうだから僕も協力するよ♪》
おっ!それは助かる!
早速私は、脱走する為の仲間を手に入れた♪
《で、いつ脱走計画を実行するの?》
『今からだよ~』
《・・・・・は?》
『まずは、脱走した後の潜伏先だね~
こっちの世界のことは、まだ分からないから次の行先はエデンが決めてくれない?
オススメの場所とか…ない?』
《いや、まぁ、あるには在るけど…》
じゃぁ、任せた!と言って、私は映画の中身を真似て脱走計画を練った。
ラルフと偶然を装って離れるタイミングや、ついているらしい影をどう離すか、そして次の行先への要望…
景色が綺麗!新鮮な魚介が食べたい!できれば米あると嬉しい!食に困らない所!あ、私でも働けそうな場所だと更にいい!etc…
言えるだけ、好きな事を言ったにも関わらず、流石は神様である。
エデンは、すぐに場所を絞ると次の行き先を教えてくれた。
そこは【ピースランド】と言われるアネラ国内に連なる島国だった。
なんでも、特産品は魚介類全般で満ち潮になると一時的に道が海に沈む為、島国扱いされているそうだ。
貴族の避暑地として人気が高い為、その時期以外は基本的には穏やかな場所らしい。
その話を聞いて、真っ先に思い描いたのは海の中に立つ赤い鳥居と、海外の有名なお城だ。
絶対、素敵な予感しかしない!
張り切って立ち上がると、両手を高く掲げた!
『華麗に脱走するぞーっ!!』と。
この時の私は、ワクワクが止まらなかった。
だから、ちょっとだけ忘れていた。
今この時も、見られているって事を…
『逃げるしかない!』
《…何故そうなる》
『私ね、昔めっちゃ浮気するやつと付き合ってたの!
自分から誘う訳じゃないんだけど"来るもの拒まず"タイプの人でね…
もう、やりたい放題。気づいた時には、私の友達とセフレになってたのよ。
結局それって、ずっと彼氏のことを誰かと共有してるってことでしょっ?
そう思ったら、気持ち悪くて…
しかも、別れるって言うと慌てて「本命は私だけで他は遊びだから!」だって!
それを弁解されても…ねぇ。
むしろ、何で別れてくれなかったのか不思議なくらいだった。
・・・まぁ、そう言う事でね!
もう生理的に受け付けないのよ。
平気で嘘つくような人は!!!』
《…だから、逃げると?》
『うん!まぁ、正確には…脱走だけどね♪』
昔見た、脱走映画みたいに華麗に消えたいなぁ~!と、夢を膨らませていると、エデンはまた可笑しくて仕方がないと笑いはじめた。
《あはは!紫乃は本当に面白いよね~!
なんだか楽しそうだから僕も協力するよ♪》
おっ!それは助かる!
早速私は、脱走する為の仲間を手に入れた♪
《で、いつ脱走計画を実行するの?》
『今からだよ~』
《・・・・・は?》
『まずは、脱走した後の潜伏先だね~
こっちの世界のことは、まだ分からないから次の行先はエデンが決めてくれない?
オススメの場所とか…ない?』
《いや、まぁ、あるには在るけど…》
じゃぁ、任せた!と言って、私は映画の中身を真似て脱走計画を練った。
ラルフと偶然を装って離れるタイミングや、ついているらしい影をどう離すか、そして次の行先への要望…
景色が綺麗!新鮮な魚介が食べたい!できれば米あると嬉しい!食に困らない所!あ、私でも働けそうな場所だと更にいい!etc…
言えるだけ、好きな事を言ったにも関わらず、流石は神様である。
エデンは、すぐに場所を絞ると次の行き先を教えてくれた。
そこは【ピースランド】と言われるアネラ国内に連なる島国だった。
なんでも、特産品は魚介類全般で満ち潮になると一時的に道が海に沈む為、島国扱いされているそうだ。
貴族の避暑地として人気が高い為、その時期以外は基本的には穏やかな場所らしい。
その話を聞いて、真っ先に思い描いたのは海の中に立つ赤い鳥居と、海外の有名なお城だ。
絶対、素敵な予感しかしない!
張り切って立ち上がると、両手を高く掲げた!
『華麗に脱走するぞーっ!!』と。
この時の私は、ワクワクが止まらなかった。
だから、ちょっとだけ忘れていた。
今この時も、見られているって事を…
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