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第十八話
必ず来る別れ
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「その子たちもみんなニコに生きてて欲しいのよ?私のゾエも食べて良いから…」
「毎日毎日…死にたい衝動が襲ってくるんだ…」
「ニコ…。死んじゃダメだよ?絶対に…生きて…お願いだから…」
「別れた子たちにも言ってる…。君が自殺したら僕も自殺するからって…」
「それでみんな…自殺は踏みとどまったみたいね…」
「どうして僕の体には…魔族の血なんか…流れてるんだろう…。普通の人間に…生まれたかったよ…」
「魔族がそんなに苦しんでるなんて知らなかった…」
「キスしたら…好きな子の寿命を…奪ってしまうんだ…。生き地獄だよ…」
「リアムも…苦しかったんだろなぁ…」
「地下牢なんて…父さんならすぐ…脱獄出来たと思う…。あんな壁ぐらい…僕も簡単に壊せるから…」
「そうでしょうね…。超合金の鎧が凹んでるから、観客席の人もビックリしてたわ」
「あの鎧は…ちょっと硬かったから…拳が痛かったよ…」
「世界一硬い金属って言われてるんだよ?騎士団長の就任祝いに支給される鎧は、オリハルコン製だから」
「そうなんだ…。この手ではしばらく勉強も出来ないかも…。今も手がビリビリ痺れてる…」
ニコは掌を見つめながら呟いた。こんな細い腕でオリハルコンの鎧が凹むほどのジャブを繰り出してたとは思えなかった。
「ニコ…。もし今の彼女と別れたら…、私と付き合う?」
「ペニーは…僕とキスするのが…嫌だったんじゃ?」
「ううん、本当はずっと…、ニコと…キスしたかった…」
「でもその前に…今付き合ってる彼女と…別れないと…。気が重いよ…」
「絶対に二人で自殺とかしないでよ?」
「もし死にたいって言われたら…一緒に自殺するかもしれない…」
「どうしてニコはそんなに命を粗末にするの?」
「僕はもう…生きてるのが辛いんだ…」
「私だって辛いよ…。ニコが死んだりしたら…」
「母さんも死んでしまったし…新しい母さんもラインハルト様に取られてしまったから…僕にはもう誰も愛してくれる人がいないんだ」
「いっぱいいるわ!ニコを愛してる人は…たくさんいるの。私もニコを愛してる…」
休み明けのカレッジでもラインハルトとニコの試合の話題で持ちきりだった。
「俺は試合は観られなかったんだけど、オリハルコンの鎧が凹むほどボコボコにしたんだって?」
「やはり魔族の血を引いてるエマーソンは化け物だったか…」
「エマーソンをいじめてた奴、よく殺されなかったな…」
「一回殺されかけた奴ならいるけど、その時は魔法だった…」
「王国タイムス誌の記事で読んだが、ラインハルト様は肋骨を数箇所骨折して全治二ヶ月の重症だそうだ」
「でもエマ様と婚約したって記事も読んだぞ?」
「ああ、それは号外のゴシップ欄に載ってたな」
「やっぱりあの二人は出来てたんだ?」
「女があの地位まで昇り詰めるって、相当色んな男と寝てないと無理だろ?国王様ともやってるんじゃねぇの…」
突然、グレゴリーは首根っこを掴まれて足をバタつかせた。ニコが背後に立っている。
「エ、エマーソン!いつからそこに…」
「母さんの…悪口を言うな…」
「ヒィッ!こ、殺される…。助けて…」
男子学生の一人が職員室に助けを求めに行った。キャンベルがニコの手首を掴んで止めに入る。
「生徒指導室に来なさい?エマーソン」
ニコは大人しくキャンベルについて行った。グレゴリーはそれを見送りながらぼやく。
「キャンベル先生、あの試合観てないのかな?」
「カーティス先生と一緒に観に行ったらしいぜ」
「あの試合を観てたら普通、怖くてエマーソンには近付きたくなくなるだろ?」
「ムーアは試合観たらしいけど、いつも通りエマーソンにベッタリくっ付いてるけどな」
「エマーソンの奴、女にだけは優しいからな…」
防音壁の生徒指導室に入るまで、少し離れていても男子学生たちの会話の内容は聞こえている。
「キャンベル先生も…カーティス先生と一緒に…僕の試合…観に来てたんですね…」
「後ろの方の安い席だったけど、私の姿がリングからでも見えたの?」
「いえ、さっき…男子たちが噂をしていたので…試合中は観客席を見てる余裕はないです…」
「確かにそうよね…。リングから見れば、私なんて豆粒同然よ?」
「カーティス先生は…キャンベル先生に…気があるのかな?」
「ご、誤解しないで頂戴?私はカーティスの事なんて何とも…。ただチケットが転売屋だと一枚で金貨十枚以上に跳ね上がってたから、仕方なかったの…」
「今日は…キャンベル先生に…話さないといけない事があって…」
「どうしたの…。そんなに改まって…」
「今日で…最後にしようと思うんです…。こうして…二人っきりで逢うのは…」
「またその話…。私は別れるつもりはないわよ」
「あと一回…キスしたら終わりにしましょう…」
ニコはキャンベルと熱い抱擁を交わしたが、キャンベルは怒鳴り声で喚き散らす。
「あなたは遊びのつもりだったのかもしれないけど、私は本気なの!」
「僕も…遊びのつもりはありません…。これでも本気です…」
「ええ、わかってるわ…。あなたは優しい人だから、他の女子大生に対しても…本気で付き合ってたのよね?」
「全員…本気で付き合ってました…。でも好きになり過ぎるのが怖くて…。その前に別れてた…」
「私と別れて他の女を探す気なの?そんな事、許さないわ!」
「いえ、僕はもう…ここから遠く離れた場所へ…行こうと思います…」
「どこへ行くの?私も連れて行って!」
「死んだ母さんのいるところへ…」
「それって…まさか…死ぬって事?絶対にダメよ!」
「父さんもきっと生きる事に疲れたから…わざと騎士団に捕まって…首を刎ねられたんだと思う」
「リアムの死刑に反対する署名に…私もサインすれば良かったわ」
「僕は…罪人なんです。これを見てください…」
ニコはペニーからもらったリストバンドを外して、腕に付いた痛々しい奴隷の証を見せた。
「手枷を嵌められた痕ね…。手首を焼かれてるように見えるけど…」
「これは僕が人間を殺したから…戒めの為に付けられた罪人の刻印…。魔族の村で一番の大罪が人間を殺す事なんですよ…」
「そんな!あなたが人間を殺すなんて…嘘でしょ?」
「サキュバスのお姉さんが…少しずつゾエを吸って殺すと言ってたんだけど…あいつはそれで嬉しそうにしてたから腹が立って来て…」
「腹が立ったのは…どうして?理由があるんでしょ」
「その男子学生が…女子大生をレイプした犯人だったんだ…。それで死のうとして…女子大生は迷いの森に来たんだけど…」
「自殺に来た女子大生をリアムが慰めて、元気になったと言ってたわね?」
「うん…女子大生は元気になって…迷いの森に通って来てたら…その男子学生に村の場所が見つかって…父さんはサキュバスのお姉さんに…叱られた。それで男子学生も女子大生も…死ぬまでゾエを吸い尽くす事になって…でも父さんは女子大生だけ逃した…」
「その男子学生はどうなったの?」
「助けてくれって言われたけど…僕が助けるフリをして殺した…。しかも僕は痛め付けて…苦しみもがきながら…そいつは死んだ…」
「でもどうして?殺さなくてもゾエを吸い尽くされたら死ぬんでしょ…」
「サキュバスのお姉さんがゾエを吸う時に…そいつは楽しそうにしてたから…なんかムカついた…」
「あなたはきっと…女子大生をレイプした男子学生が許せなかったのね?」
「今だって…ペニーをレイプしようと…していたグレゴリーって奴を…痛ぶって殺したくて…仕方ないんだ…!」
「ペネロープ・ムーアはグレゴリーと言うか生徒にレイプされかけたの?」
「うん…僕が気付いたから良かったけど…もしあの時…僕がいなかったら…ペニーはあいつに…」
「あなたは本当に優しい子ね…。リアムもきっと優しい父親だったんだなと、今の私にはわかるわ…」
「僕も父さんと同じように地下牢に入るべきだと思う…。先生が前に言ったように根絶やしにすべき恐ろしい一族だから…」
「あの時は言い過ぎたと反省してるわ…。何もわかってなかったの…」
「先生…僕を殺して…くれませんか?」
「そんな事…出来るわけないでしょ?」
「先生の使える…破邪の光の魔法なら…魔族を滅せるはず…」
「あなたには生きて欲しい…。カレッジを卒業したら…、私と結婚して?」
「もしキャンベル先生と僕が結婚したら…周りの人たちが…先生の悪口を言うと思います…」
「悪口を言われても平気よ?あなたがそばにいてくれるだけで、私は幸せだから…」
「本当は僕が…母さんと…結婚したかったんだけど…騎士団の人が母さんの悪口を言うから…諦めたんだ」
「養母のエマ様が…好きだったのね…」
「一番好きなのはエマ母さん…。二番目がキャンベル先生です…」
「エマ様が羨ましいわ!こんなにあなたから愛されて…」
「ラインハルト様に…母さんを取られてしまったから…、僕がここにいる意味は…なくなってしまった…」
「私がここにいるじゃない?私にはあなたが必要なのよ」
「僕は普通の人間じゃないから…。それにキャンベル先生には…カーティス先生がいます…」
「カーティスの事は誤解だって言ってるでしょ?カーティスはいつも私を小馬鹿にして…ヘラヘラ笑ってるのよ!」
「多分…カーティス先生も…キャンベル先生の事が…好きだと思う…」
「あなたがどうしてそう思うのかわからないわ」
「全く好きでもない女性を…高価なチケットで…デートに誘う男はいません…」
「確かにそうだけど…カーティスは別に誰でも良かったって言ってたわ?」
「照れ隠しだと思いますよ…」
「本当に?あのカーティスが…私を好きだと言うの」
「先生はとても綺麗ですし…魔法の知識もあって聡明です…。カーティス先生の理想のタイプなのかも…」
「そんなに褒めないで!恥ずかしいわ」
「毎日毎日…死にたい衝動が襲ってくるんだ…」
「ニコ…。死んじゃダメだよ?絶対に…生きて…お願いだから…」
「別れた子たちにも言ってる…。君が自殺したら僕も自殺するからって…」
「それでみんな…自殺は踏みとどまったみたいね…」
「どうして僕の体には…魔族の血なんか…流れてるんだろう…。普通の人間に…生まれたかったよ…」
「魔族がそんなに苦しんでるなんて知らなかった…」
「キスしたら…好きな子の寿命を…奪ってしまうんだ…。生き地獄だよ…」
「リアムも…苦しかったんだろなぁ…」
「地下牢なんて…父さんならすぐ…脱獄出来たと思う…。あんな壁ぐらい…僕も簡単に壊せるから…」
「そうでしょうね…。超合金の鎧が凹んでるから、観客席の人もビックリしてたわ」
「あの鎧は…ちょっと硬かったから…拳が痛かったよ…」
「世界一硬い金属って言われてるんだよ?騎士団長の就任祝いに支給される鎧は、オリハルコン製だから」
「そうなんだ…。この手ではしばらく勉強も出来ないかも…。今も手がビリビリ痺れてる…」
ニコは掌を見つめながら呟いた。こんな細い腕でオリハルコンの鎧が凹むほどのジャブを繰り出してたとは思えなかった。
「ニコ…。もし今の彼女と別れたら…、私と付き合う?」
「ペニーは…僕とキスするのが…嫌だったんじゃ?」
「ううん、本当はずっと…、ニコと…キスしたかった…」
「でもその前に…今付き合ってる彼女と…別れないと…。気が重いよ…」
「絶対に二人で自殺とかしないでよ?」
「もし死にたいって言われたら…一緒に自殺するかもしれない…」
「どうしてニコはそんなに命を粗末にするの?」
「僕はもう…生きてるのが辛いんだ…」
「私だって辛いよ…。ニコが死んだりしたら…」
「母さんも死んでしまったし…新しい母さんもラインハルト様に取られてしまったから…僕にはもう誰も愛してくれる人がいないんだ」
「いっぱいいるわ!ニコを愛してる人は…たくさんいるの。私もニコを愛してる…」
休み明けのカレッジでもラインハルトとニコの試合の話題で持ちきりだった。
「俺は試合は観られなかったんだけど、オリハルコンの鎧が凹むほどボコボコにしたんだって?」
「やはり魔族の血を引いてるエマーソンは化け物だったか…」
「エマーソンをいじめてた奴、よく殺されなかったな…」
「一回殺されかけた奴ならいるけど、その時は魔法だった…」
「王国タイムス誌の記事で読んだが、ラインハルト様は肋骨を数箇所骨折して全治二ヶ月の重症だそうだ」
「でもエマ様と婚約したって記事も読んだぞ?」
「ああ、それは号外のゴシップ欄に載ってたな」
「やっぱりあの二人は出来てたんだ?」
「女があの地位まで昇り詰めるって、相当色んな男と寝てないと無理だろ?国王様ともやってるんじゃねぇの…」
突然、グレゴリーは首根っこを掴まれて足をバタつかせた。ニコが背後に立っている。
「エ、エマーソン!いつからそこに…」
「母さんの…悪口を言うな…」
「ヒィッ!こ、殺される…。助けて…」
男子学生の一人が職員室に助けを求めに行った。キャンベルがニコの手首を掴んで止めに入る。
「生徒指導室に来なさい?エマーソン」
ニコは大人しくキャンベルについて行った。グレゴリーはそれを見送りながらぼやく。
「キャンベル先生、あの試合観てないのかな?」
「カーティス先生と一緒に観に行ったらしいぜ」
「あの試合を観てたら普通、怖くてエマーソンには近付きたくなくなるだろ?」
「ムーアは試合観たらしいけど、いつも通りエマーソンにベッタリくっ付いてるけどな」
「エマーソンの奴、女にだけは優しいからな…」
防音壁の生徒指導室に入るまで、少し離れていても男子学生たちの会話の内容は聞こえている。
「キャンベル先生も…カーティス先生と一緒に…僕の試合…観に来てたんですね…」
「後ろの方の安い席だったけど、私の姿がリングからでも見えたの?」
「いえ、さっき…男子たちが噂をしていたので…試合中は観客席を見てる余裕はないです…」
「確かにそうよね…。リングから見れば、私なんて豆粒同然よ?」
「カーティス先生は…キャンベル先生に…気があるのかな?」
「ご、誤解しないで頂戴?私はカーティスの事なんて何とも…。ただチケットが転売屋だと一枚で金貨十枚以上に跳ね上がってたから、仕方なかったの…」
「今日は…キャンベル先生に…話さないといけない事があって…」
「どうしたの…。そんなに改まって…」
「今日で…最後にしようと思うんです…。こうして…二人っきりで逢うのは…」
「またその話…。私は別れるつもりはないわよ」
「あと一回…キスしたら終わりにしましょう…」
ニコはキャンベルと熱い抱擁を交わしたが、キャンベルは怒鳴り声で喚き散らす。
「あなたは遊びのつもりだったのかもしれないけど、私は本気なの!」
「僕も…遊びのつもりはありません…。これでも本気です…」
「ええ、わかってるわ…。あなたは優しい人だから、他の女子大生に対しても…本気で付き合ってたのよね?」
「全員…本気で付き合ってました…。でも好きになり過ぎるのが怖くて…。その前に別れてた…」
「私と別れて他の女を探す気なの?そんな事、許さないわ!」
「いえ、僕はもう…ここから遠く離れた場所へ…行こうと思います…」
「どこへ行くの?私も連れて行って!」
「死んだ母さんのいるところへ…」
「それって…まさか…死ぬって事?絶対にダメよ!」
「父さんもきっと生きる事に疲れたから…わざと騎士団に捕まって…首を刎ねられたんだと思う」
「リアムの死刑に反対する署名に…私もサインすれば良かったわ」
「僕は…罪人なんです。これを見てください…」
ニコはペニーからもらったリストバンドを外して、腕に付いた痛々しい奴隷の証を見せた。
「手枷を嵌められた痕ね…。手首を焼かれてるように見えるけど…」
「これは僕が人間を殺したから…戒めの為に付けられた罪人の刻印…。魔族の村で一番の大罪が人間を殺す事なんですよ…」
「そんな!あなたが人間を殺すなんて…嘘でしょ?」
「サキュバスのお姉さんが…少しずつゾエを吸って殺すと言ってたんだけど…あいつはそれで嬉しそうにしてたから腹が立って来て…」
「腹が立ったのは…どうして?理由があるんでしょ」
「その男子学生が…女子大生をレイプした犯人だったんだ…。それで死のうとして…女子大生は迷いの森に来たんだけど…」
「自殺に来た女子大生をリアムが慰めて、元気になったと言ってたわね?」
「うん…女子大生は元気になって…迷いの森に通って来てたら…その男子学生に村の場所が見つかって…父さんはサキュバスのお姉さんに…叱られた。それで男子学生も女子大生も…死ぬまでゾエを吸い尽くす事になって…でも父さんは女子大生だけ逃した…」
「その男子学生はどうなったの?」
「助けてくれって言われたけど…僕が助けるフリをして殺した…。しかも僕は痛め付けて…苦しみもがきながら…そいつは死んだ…」
「でもどうして?殺さなくてもゾエを吸い尽くされたら死ぬんでしょ…」
「サキュバスのお姉さんがゾエを吸う時に…そいつは楽しそうにしてたから…なんかムカついた…」
「あなたはきっと…女子大生をレイプした男子学生が許せなかったのね?」
「今だって…ペニーをレイプしようと…していたグレゴリーって奴を…痛ぶって殺したくて…仕方ないんだ…!」
「ペネロープ・ムーアはグレゴリーと言うか生徒にレイプされかけたの?」
「うん…僕が気付いたから良かったけど…もしあの時…僕がいなかったら…ペニーはあいつに…」
「あなたは本当に優しい子ね…。リアムもきっと優しい父親だったんだなと、今の私にはわかるわ…」
「僕も父さんと同じように地下牢に入るべきだと思う…。先生が前に言ったように根絶やしにすべき恐ろしい一族だから…」
「あの時は言い過ぎたと反省してるわ…。何もわかってなかったの…」
「先生…僕を殺して…くれませんか?」
「そんな事…出来るわけないでしょ?」
「先生の使える…破邪の光の魔法なら…魔族を滅せるはず…」
「あなたには生きて欲しい…。カレッジを卒業したら…、私と結婚して?」
「もしキャンベル先生と僕が結婚したら…周りの人たちが…先生の悪口を言うと思います…」
「悪口を言われても平気よ?あなたがそばにいてくれるだけで、私は幸せだから…」
「本当は僕が…母さんと…結婚したかったんだけど…騎士団の人が母さんの悪口を言うから…諦めたんだ」
「養母のエマ様が…好きだったのね…」
「一番好きなのはエマ母さん…。二番目がキャンベル先生です…」
「エマ様が羨ましいわ!こんなにあなたから愛されて…」
「ラインハルト様に…母さんを取られてしまったから…、僕がここにいる意味は…なくなってしまった…」
「私がここにいるじゃない?私にはあなたが必要なのよ」
「僕は普通の人間じゃないから…。それにキャンベル先生には…カーティス先生がいます…」
「カーティスの事は誤解だって言ってるでしょ?カーティスはいつも私を小馬鹿にして…ヘラヘラ笑ってるのよ!」
「多分…カーティス先生も…キャンベル先生の事が…好きだと思う…」
「あなたがどうしてそう思うのかわからないわ」
「全く好きでもない女性を…高価なチケットで…デートに誘う男はいません…」
「確かにそうだけど…カーティスは別に誰でも良かったって言ってたわ?」
「照れ隠しだと思いますよ…」
「本当に?あのカーティスが…私を好きだと言うの」
「先生はとても綺麗ですし…魔法の知識もあって聡明です…。カーティス先生の理想のタイプなのかも…」
「そんなに褒めないで!恥ずかしいわ」
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