53 / 88
五章 ゴミ拾いともふもふファミリー
53 もふもふカフェオープン!
しおりを挟む
貰った魔道具は、腕に巻きつけるタイプのものだった。
金を贅沢に使っていて、それを彩るように宝石が散りばめられている。見ただけでねうちものとわかるが、それの本質が全く別のところにあるなんて気がつかない。
これがお家かぁ、となんとも信用できない。
コエンさんから騙されてるんじゃないか?
僕は一度更地になった雑木林跡に腕輪に力を解放することを決意した。
で、現れたのは別荘だ。
うわ、想像してたよりずっと豪華だ!
僕の実家より大きいんじゃない?
「こんなのポンとくれるギルドなんてあるのね?」
「まぁくれるって言うんなら持っらっておこうぜ?」
トラネとキサムが室内を覗いておっかなびっくりした。
どう見てもお貴族様の豪邸だ。
平民には敷居が高すぎると居心地悪そうにしている。
「この広さはちょっと落ち着かないよね?」
「だねー、宿くらいの狭さの方が落ち着くって言うか」
「やめろトラネ。自分たちが一生貧乏なのを想像しちゃっただろ?」
「事実じゃん」
「ぐぬおー」
切り捨てるトラネにキサムが頭を抱えてカーペットの上でのたうち回る。
普段クールなのに、トラネとセットだと途端に小物になるよね、キサムって。
「まぁ、アタシが住むには少し手狭くらいかしら?」
九尾状態のインフィなら手狭だろうね。
ツインヘッドベヒーモス状態のプロフェンならしゃがんでも屋根から突き抜ける。
犬小屋にもならないが、そこは伸縮専用の分体を置いておけばいいか。
ここ最近ぶちぶち抜くから円形脱毛症になりつつある。
生え代わりが早いから気にしないようにしてたけど。
「いっそここでお店でも開いたら? そうだ、もふもふカフェとかどう? あたし給仕するよ?」
「俺たちらしいな。ルークには飯の腕がある。ブラッシングなら任せろ」
「え、お店を開くの? 流石に商業ギルドに許可取らなきゃダメじゃない?」
「ルークなら大丈夫だって! 救国の英雄なんでしょ?」
「何もしてないうちに終わったからそうやって持ち上げられてもピンとこないんだよね」
「確かに俺たち何もしてないもんな」
「それを言われると弱いよねー」
と妙にその事実から目を逸らしながら商業ギルドへ。
そのままザイムさんの元まで案内されて。
「ふむ、店をやる?」
「ダメですか?」
「いや、全然問題はない。むしろこの街に店を置いてしまっていいのか? 私から言うのもなんだが、この街に縛り付けてしまうことになるぞ?」
そうか、まだザイムさんはあの腕輪の事を知らないからそう思うんだ。僕たちは顔を見合わせて、とある人物から託された腕輪の所在を明かすことにした。
「それは……王家の至宝。そうか兄はそれを君に託したのだな?」
「オレノーさんから共に世界を見せて欲しいと言われました」
「ならば私からは反論出来ないな。この町で店を開くなら自由にして良い」
「良いんですか?」
「むしろ命の恩人だ。何を拒む必要がある? それに君達の実績ならばケチをつける者達は出てこないだろう。それにこの街にも癒しは必要だ。冒険者ギルドで独占していたようだが、店としてなら私にもチャンスがある。そうだろう?」
ザイムさんの手が何かをモフるように蠢く。
もしかしてモフりたかったのかな?
「あの、ロキで良ければモフります?」
「今は執務中だ。だからその機会はオープンまで取っておこう。ああ、そうだ。入り用のものがあったならこれを見せなさい」
そう言って受け取ったのはブローチだ。
鷹の意匠があつらえてある。
「これは?」
「商業ギルド公認のシンボルみたいなものだ。胸につけてるだけで、商人からの覚えがよくなる。それとこれは君が毛皮修復師であると証明するためのものだ。合わせてつけておきなさい」
毛皮のマークに糸と針が縫が記されるシンボルだ。
わざわざ僕のために作ってくれたんだ。
見た目からは判断できない優しさに、僕はほっこりする。
「あの、ありがとうございます! 僕絶対に楽しいお店にして見せます」
「ああ、私も楽しみにしてるよ」
案外あっさり許可が通ってしまったので、流れでどんなお店にするかを商品を決めながらまとめていく。
結論。何も決めずに買い物をすると、無駄なものを不必要に買い込むことになる。
当たり前だよね、だって何も決めてないんだもん。
一度持ち家に帰ってから方向性を決める。
何をやりたいか?
来てくれたお客さんに何を提供するかだ。
もふもふと一緒に遊べる、お世話する。
それだけでいいのか?
確かに喜ぶ人は多いだろう。
しかしこの広さを活かすのなら……
僕達の獣魔以外の来客も想定して。
なら僕達の提供するサービスは……
「もふもふカフェ!?」
「それってトラネのアイディア通りか?」
「ううん、トラネのカフェはうちにお客さんを呼び込み、ロキやソニンなどの餌&人間用のご飯の提供だったでしょ?」
「そうだね!」
「でも僕のは少し違う。むしろ他のテイマーの居心地のいい場所にしたいと思ったんだ。その分の食事も頑張るし、この場所に留まり続けるわけでもない」
「まぁ、そうね。そういえばテイマーって他にも居るんだっけ?」
「バファリンじゃ見かけないだけで居るには居るな。ロキやソニンクラスとなるとそうそう見かけないが」
「プロフェンクラスもなかなか見かけないよねー?」
「わうん!」
トラネの腕で一声鳴くプロフェン。
そりゃ太古の遺跡の門番をテイムできる人はそうそういないでしょ。まず懐かないって言うか、懲らしめるのも骨って言うか。
僕の腕の中でロキが胸を張る。こら、張り合わないの。
これ以上増えたら大変なのはこっちなんだぞ?
お世話の手が足りるっちゃ足りるが、分体の僕を連れ歩くのは大変だし、兄さん達は別行動中だし。
「おう、ルーク! 帰ったぞ」
「あれ、兄さんどうしてここが?」
雑木林近くの屋敷に突然現れた兄さん達。
「表が騒がしかったぜ? モンスターが寄り付かねーからってここに家を建てようって奴は一人しか思いつかねぇからな」
「それが、僕?」
「もしくはそいつ」
兄さんが僕から目を逸らしてインフィを差す。
インフィは不機嫌そうに兄さんを見返した。
「おぉ、怖。まぁそんな訳でオレノーさんが居ぬ間は高ランク冒険者である俺たちが抜擢されたって訳」
「あれ? 兄さん達のパーティってそんなにランク高かったっけ?」
「お前が除隊したから元のパーティに戻ったんだよ。もう俺の世話は必要ないだろ? サーカスは閉店、ゼリエース復活だぜ!」
兄さんの前のパーティ名そんなだったんだ?
知らなかった。あの頃の僕は何も知らなかったからね。
だからそれまで積み重ねてきた実績を手放して僕を迎えて新しいパーティを一から作ると言った時は驚いた。
まさかオレノーさんクラスのランク保持者だったとは。
「いや、元のランクはDだぞ? あとはこいつのおかげかな?」
そう言って見せてくれたのは、僕がお守りで持たせたロキ人形だった。
「これ持ってるだけで失敗がすげー減った。ミスってもリカバリが効く。状態異常にならねぇ、なんでこんなところで躓いてたんだってくらいスルスルランクが上がった」
「えっ?」
僕そんな効果載せてないよ?
「アスターさんの実力じゃないと?」
「俺の実力にこいつが加わって最強になった。だからルーク、今の俺があるのはお前のおかげなんだ」
僕の頭に苦労の跡が見えるごつごつとした手が置かれる。
ぐしゃぐしゃと髪をかき混ぜられて、僕はそれを受け止める。
「痛いよ、兄さん」
「おっと悪い。お前はもやしだからなぁ」
『力仕事は俺の仕事だからな』
ぴょいんと跳ねるロキがアピールする。
「そうだったなぁ。と言う訳で何か困ってることあるか?」
「実はね……」
「ほう、店か」
僕は兄さんにお店を開きたい旨をアピールし、それからあっという間に作業は進んだ。
家を出てからいろんな街を歩いた。
そこで立ち寄った店や、受けて感動したサービスなどを並べていく。そこで僕にもできそうな仕事を優先して。
「では私がビラを書きますよ」
「あたしビラ撒きしようか?」
ストックさんがお店のビラを書いて、ミキリーさんがそれを巻く仕事を引き受けてくれる。
そして店を出すと決めて一週間もしないうちにお店はオープンした。
「皆さん、お待たせしました! もふもふ喫茶、オープンです」
カランカランとベルを鳴らし、改装された室内に人が溢れた。
まずは受付を通って最初にもふもふと戯れることができるエントランス。お迎えしてくれたのはロキとソニンの分体だ。
人数に対して圧倒的に数が足りないので分体で数を誤魔化した。
そしてイートインコーナー。
そこでは獣魔用の食事と、人間用の食事ができる。
セットでの提供、またはペット用の二択を選択できるようにした。
これはザイムさんみたいに時間を縫って癒されたい人向け。
思った以上にそっちの売れ行きも多い。
ザイムさんもこっそり来てくれた。
冒険者ギルドの職員さんもちらほら見かける。
割とシャレにならないくらい見かけるけど、業務回るの?
僕が気にすることじゃないけど。
金を贅沢に使っていて、それを彩るように宝石が散りばめられている。見ただけでねうちものとわかるが、それの本質が全く別のところにあるなんて気がつかない。
これがお家かぁ、となんとも信用できない。
コエンさんから騙されてるんじゃないか?
僕は一度更地になった雑木林跡に腕輪に力を解放することを決意した。
で、現れたのは別荘だ。
うわ、想像してたよりずっと豪華だ!
僕の実家より大きいんじゃない?
「こんなのポンとくれるギルドなんてあるのね?」
「まぁくれるって言うんなら持っらっておこうぜ?」
トラネとキサムが室内を覗いておっかなびっくりした。
どう見てもお貴族様の豪邸だ。
平民には敷居が高すぎると居心地悪そうにしている。
「この広さはちょっと落ち着かないよね?」
「だねー、宿くらいの狭さの方が落ち着くって言うか」
「やめろトラネ。自分たちが一生貧乏なのを想像しちゃっただろ?」
「事実じゃん」
「ぐぬおー」
切り捨てるトラネにキサムが頭を抱えてカーペットの上でのたうち回る。
普段クールなのに、トラネとセットだと途端に小物になるよね、キサムって。
「まぁ、アタシが住むには少し手狭くらいかしら?」
九尾状態のインフィなら手狭だろうね。
ツインヘッドベヒーモス状態のプロフェンならしゃがんでも屋根から突き抜ける。
犬小屋にもならないが、そこは伸縮専用の分体を置いておけばいいか。
ここ最近ぶちぶち抜くから円形脱毛症になりつつある。
生え代わりが早いから気にしないようにしてたけど。
「いっそここでお店でも開いたら? そうだ、もふもふカフェとかどう? あたし給仕するよ?」
「俺たちらしいな。ルークには飯の腕がある。ブラッシングなら任せろ」
「え、お店を開くの? 流石に商業ギルドに許可取らなきゃダメじゃない?」
「ルークなら大丈夫だって! 救国の英雄なんでしょ?」
「何もしてないうちに終わったからそうやって持ち上げられてもピンとこないんだよね」
「確かに俺たち何もしてないもんな」
「それを言われると弱いよねー」
と妙にその事実から目を逸らしながら商業ギルドへ。
そのままザイムさんの元まで案内されて。
「ふむ、店をやる?」
「ダメですか?」
「いや、全然問題はない。むしろこの街に店を置いてしまっていいのか? 私から言うのもなんだが、この街に縛り付けてしまうことになるぞ?」
そうか、まだザイムさんはあの腕輪の事を知らないからそう思うんだ。僕たちは顔を見合わせて、とある人物から託された腕輪の所在を明かすことにした。
「それは……王家の至宝。そうか兄はそれを君に託したのだな?」
「オレノーさんから共に世界を見せて欲しいと言われました」
「ならば私からは反論出来ないな。この町で店を開くなら自由にして良い」
「良いんですか?」
「むしろ命の恩人だ。何を拒む必要がある? それに君達の実績ならばケチをつける者達は出てこないだろう。それにこの街にも癒しは必要だ。冒険者ギルドで独占していたようだが、店としてなら私にもチャンスがある。そうだろう?」
ザイムさんの手が何かをモフるように蠢く。
もしかしてモフりたかったのかな?
「あの、ロキで良ければモフります?」
「今は執務中だ。だからその機会はオープンまで取っておこう。ああ、そうだ。入り用のものがあったならこれを見せなさい」
そう言って受け取ったのはブローチだ。
鷹の意匠があつらえてある。
「これは?」
「商業ギルド公認のシンボルみたいなものだ。胸につけてるだけで、商人からの覚えがよくなる。それとこれは君が毛皮修復師であると証明するためのものだ。合わせてつけておきなさい」
毛皮のマークに糸と針が縫が記されるシンボルだ。
わざわざ僕のために作ってくれたんだ。
見た目からは判断できない優しさに、僕はほっこりする。
「あの、ありがとうございます! 僕絶対に楽しいお店にして見せます」
「ああ、私も楽しみにしてるよ」
案外あっさり許可が通ってしまったので、流れでどんなお店にするかを商品を決めながらまとめていく。
結論。何も決めずに買い物をすると、無駄なものを不必要に買い込むことになる。
当たり前だよね、だって何も決めてないんだもん。
一度持ち家に帰ってから方向性を決める。
何をやりたいか?
来てくれたお客さんに何を提供するかだ。
もふもふと一緒に遊べる、お世話する。
それだけでいいのか?
確かに喜ぶ人は多いだろう。
しかしこの広さを活かすのなら……
僕達の獣魔以外の来客も想定して。
なら僕達の提供するサービスは……
「もふもふカフェ!?」
「それってトラネのアイディア通りか?」
「ううん、トラネのカフェはうちにお客さんを呼び込み、ロキやソニンなどの餌&人間用のご飯の提供だったでしょ?」
「そうだね!」
「でも僕のは少し違う。むしろ他のテイマーの居心地のいい場所にしたいと思ったんだ。その分の食事も頑張るし、この場所に留まり続けるわけでもない」
「まぁ、そうね。そういえばテイマーって他にも居るんだっけ?」
「バファリンじゃ見かけないだけで居るには居るな。ロキやソニンクラスとなるとそうそう見かけないが」
「プロフェンクラスもなかなか見かけないよねー?」
「わうん!」
トラネの腕で一声鳴くプロフェン。
そりゃ太古の遺跡の門番をテイムできる人はそうそういないでしょ。まず懐かないって言うか、懲らしめるのも骨って言うか。
僕の腕の中でロキが胸を張る。こら、張り合わないの。
これ以上増えたら大変なのはこっちなんだぞ?
お世話の手が足りるっちゃ足りるが、分体の僕を連れ歩くのは大変だし、兄さん達は別行動中だし。
「おう、ルーク! 帰ったぞ」
「あれ、兄さんどうしてここが?」
雑木林近くの屋敷に突然現れた兄さん達。
「表が騒がしかったぜ? モンスターが寄り付かねーからってここに家を建てようって奴は一人しか思いつかねぇからな」
「それが、僕?」
「もしくはそいつ」
兄さんが僕から目を逸らしてインフィを差す。
インフィは不機嫌そうに兄さんを見返した。
「おぉ、怖。まぁそんな訳でオレノーさんが居ぬ間は高ランク冒険者である俺たちが抜擢されたって訳」
「あれ? 兄さん達のパーティってそんなにランク高かったっけ?」
「お前が除隊したから元のパーティに戻ったんだよ。もう俺の世話は必要ないだろ? サーカスは閉店、ゼリエース復活だぜ!」
兄さんの前のパーティ名そんなだったんだ?
知らなかった。あの頃の僕は何も知らなかったからね。
だからそれまで積み重ねてきた実績を手放して僕を迎えて新しいパーティを一から作ると言った時は驚いた。
まさかオレノーさんクラスのランク保持者だったとは。
「いや、元のランクはDだぞ? あとはこいつのおかげかな?」
そう言って見せてくれたのは、僕がお守りで持たせたロキ人形だった。
「これ持ってるだけで失敗がすげー減った。ミスってもリカバリが効く。状態異常にならねぇ、なんでこんなところで躓いてたんだってくらいスルスルランクが上がった」
「えっ?」
僕そんな効果載せてないよ?
「アスターさんの実力じゃないと?」
「俺の実力にこいつが加わって最強になった。だからルーク、今の俺があるのはお前のおかげなんだ」
僕の頭に苦労の跡が見えるごつごつとした手が置かれる。
ぐしゃぐしゃと髪をかき混ぜられて、僕はそれを受け止める。
「痛いよ、兄さん」
「おっと悪い。お前はもやしだからなぁ」
『力仕事は俺の仕事だからな』
ぴょいんと跳ねるロキがアピールする。
「そうだったなぁ。と言う訳で何か困ってることあるか?」
「実はね……」
「ほう、店か」
僕は兄さんにお店を開きたい旨をアピールし、それからあっという間に作業は進んだ。
家を出てからいろんな街を歩いた。
そこで立ち寄った店や、受けて感動したサービスなどを並べていく。そこで僕にもできそうな仕事を優先して。
「では私がビラを書きますよ」
「あたしビラ撒きしようか?」
ストックさんがお店のビラを書いて、ミキリーさんがそれを巻く仕事を引き受けてくれる。
そして店を出すと決めて一週間もしないうちにお店はオープンした。
「皆さん、お待たせしました! もふもふ喫茶、オープンです」
カランカランとベルを鳴らし、改装された室内に人が溢れた。
まずは受付を通って最初にもふもふと戯れることができるエントランス。お迎えしてくれたのはロキとソニンの分体だ。
人数に対して圧倒的に数が足りないので分体で数を誤魔化した。
そしてイートインコーナー。
そこでは獣魔用の食事と、人間用の食事ができる。
セットでの提供、またはペット用の二択を選択できるようにした。
これはザイムさんみたいに時間を縫って癒されたい人向け。
思った以上にそっちの売れ行きも多い。
ザイムさんもこっそり来てくれた。
冒険者ギルドの職員さんもちらほら見かける。
割とシャレにならないくらい見かけるけど、業務回るの?
僕が気にすることじゃないけど。
72
お気に入りに追加
2,446
あなたにおすすめの小説
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~
小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ)
そこは、剣と魔法の世界だった。
2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。
新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・
気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

子爵家の長男ですが魔法適性が皆無だったので孤児院に預けられました。変化魔法があれば魔法適性なんて無くても無問題!
八神
ファンタジー
主人公『リデック・ゼルハイト』は子爵家の長男として産まれたが、検査によって『魔法適性が一切無い』と判明したため父親である当主の判断で孤児院に預けられた。
『魔法適性』とは読んで字のごとく魔法を扱う適性である。
魔力を持つ人間には差はあれど基本的にみんな生まれつき様々な属性の魔法適性が備わっている。
しかし例外というのはどの世界にも存在し、魔力を持つ人間の中にもごく稀に魔法適性が全くない状態で産まれてくる人も…
そんな主人公、リデックが5歳になったある日…ふと前世の記憶を思い出し、魔法適性に関係の無い変化魔法に目をつける。
しかしその魔法は『魔物に変身する』というもので人々からはあまり好意的に思われていない魔法だった。
…はたして主人公の運命やいかに…
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!

野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる