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5章 お爺ちゃんと聖魔大戦
442.アトランティスワールド
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闇に覆われた室内、モニターから放たれるブルーライトが少女の姿を映し出す。
多くのモニターにはとあるゲームのプレイヤーが映っており、そのうちの一つ、一番目をかけていたプレイヤーからのリンクが途絶える。
少女は『気づかれてしまったか』と嘆息し、同時に他にも注目すべきプレイヤーは居ると直ぐに思考を切り替える。
ただ、当時懸念していた状況は“彼”の活躍によって大きく好転したのは間違いなかった。
彼女の生み出した人工生物“第一世代”
それらの悲しみの感情は見事に払拭されていた。
絶望に染められ黒く濁っては破滅を繰り返すこと幾星霜。
やはり環境に強い“日本人”をモデルにしたのが良かったのだろう。少女はうんうんと頷き、メモを取るように記憶媒体へと刻み込む。
彼女にとって記憶とは財産であり、そしてこれから無を彷徨う心強い希望だった。
プシュ、と空気の抜ける音が室内に響く。
それがこの誰も来るはずのない部屋への来客を示す事を知る彼女は振り向きもせず侵入者の言葉を待った。
[切り離してしまっても良かったのかね?]
落ち着きのある成人男性の声。しかしその姿は見えず。
[仕方ないわ。彼の他にも観察対象は居るもの]
人では発せない言語でのやりとり。それらはAWO内ですら潰えた言語であり、ここの部屋で唯一紡がれる共通言語だった。
[他、ね。あれほどの逸材に成長し得るだろうか?]
男の声には失望と懸念が宿っていた。
目をかけていた相手を相当気に入っていたようだ。
[随分と気にかけていたようね、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎]
男の名前も発言できない言語。しかしひさしぶりに真名を呼ばれて嬉しい気持ちで男が流暢に語りだす。
彼にとって名前は個体を示す唯一の情報源。
[私にとっての希望だったよ。そして、願いを聞き届けてくれた。今の世界には希望がある。我々の望んだ三陣営の望む姿がある。まさにアトランティスワールドだ]
男はアトランティス人の生き残りだった。
かつて仲間と意思を違え肉体を捨てた一人。
しかしその結果多くの命が魂のまま潰えていった。
自分のやり方は間違っていたのだろうか?
今もその考え方があっているかもわからない。ただ、そんな打ち込む姿を見て少女が声をかけたのは間違いない。
男の記憶に新しい、人の形をした何かはこう語りかけてきた。
[ねぇ、貴方。もし暇なら私の夢に投資しない?]
よく分からない、人ならざる存在は男に旧知の仲の様に呼びかけ、いつの間にか男も少女の言葉に耳を傾けていた。
暇な時間なんて一時もないのだが、壁にぶつかっていたのも事実。文字通り息抜きでそのプロジェクトに参加する。
まだ何も決まってない世界に命の創造をする。
そんな荒唐無稽な世界で。
まず最初に生み出したのが人だった。
彼女の中にある記憶から抜き取った性格を植え付けた人工生物。それらは何度も滅亡を繰り返していたらしい。
ならば、アトランティス人の彼は自分の好奇心を紡ぐ様に意見を出し合う。
少女は自分からは出てこないアイディアに一喜一憂し、そしていつの間にか形になっていた。
アトランティスワールド。
それは少女の思い描いた物とは大きくかけ離れた世界だったけど、アトランティス人である彼にとっては希望そのものだった。
それだけに“彼”の損失は非常に大きい。
アトランティスの意思を引き継ぎ、レムリアと友好を紡ぎ、ムーとは仲違いしつつも滅ぼしあうまで行かなかった。
言ってしまえば奇跡的に一つにまとめあげた成果がある。
[次の被験体はうまくいきそうなのか?]
[それはこれから導いていくのよ。“彼”に施した様に]
[英雄願望と言うわけか。上手くいくのか?]
[それは分からないわ。“彼”もまた被験体の一つだった。違うかしら?]
アトランティス人の男にとって、当時の被験体にも正しく興味は持っていなかった。それは事実である。
少女から突きつけられた言動に二の句が告げずまま、勢いに飲まれる。
[気に入らなければいつでも離れてくれていいのよ?]
[いいや、目をかけるくらいはどうって事ないさ。さて、私はそろそろいくよ。次に会うのは数世紀くらい先になるか?]
[ええ、存分に楽しんでいって。私と“あなた”の世界に]
[お陰様で研究もいつの間にか放りっぱなしさ]
[完全に私利私欲で動いてるわよね、あなた]
[それが約束だっただろう? GMとしての権限を与えたのは君だ。今更撤回すると言っても聞き入れないぞ?]
[随分と人の様な言い回しをするのね?]
[どうやら随分と“彼”に感化されてしまった様だ]
[そう。では来世もまた楽しめそうね?]
[どうだろうか? 同胞達次第なところはある]
[グレートオールドワン……外なる神々ね。よく誘おうと思ったわよね、アレらを]
[話を持っていった時二つ返事で引き受けてくれたのは意外だったよ。どうやら狭い世界で窮屈さを感じていたようだった。そんな意味でも受け入れてくれてるのさ]
[まぁいいわ、彼らとの邂逅も良い刺激になるものね。私はご遠慮したいけど]
[あまり傷つくことを言わないでくれよ。彼らだって好きであんなナリをしているわけではないんだぞ?]
[十分承知してるわ。それでも“私”は苦手。それでいいじゃない]
[随分と好みを主張する創造主様だ]
[それが“私”よ]
[左様か]
それ以降の問答はなく、数千年ぶりの会話は途切れる。
少女はまたモニターを見下ろす。
彼女は齧り付く様に一つのことに集中した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここまでお読みいただきありがとうございます。
Atlantis World Onlineはまだまだ続いていきますが、お爺ちゃんことアキカゼ・ハヤテの活躍はこれにて終結となります。
そして運営側のお話は割と当初から想定していた内容です。
その世界観はすでにお気づきの読者もおられた様ですが、ヒヤヒヤしつつ進めさせていただきました。
よもやその頃から数百話も続くとは思いもせず……ひとえに続けられたのも読者の皆様の応援もあったおかげと思います。
もしこのお話の続きが気になる! などありましたら感想欄などで思いの丈をぶつけていってくれたら幸いです。
多くのモニターにはとあるゲームのプレイヤーが映っており、そのうちの一つ、一番目をかけていたプレイヤーからのリンクが途絶える。
少女は『気づかれてしまったか』と嘆息し、同時に他にも注目すべきプレイヤーは居ると直ぐに思考を切り替える。
ただ、当時懸念していた状況は“彼”の活躍によって大きく好転したのは間違いなかった。
彼女の生み出した人工生物“第一世代”
それらの悲しみの感情は見事に払拭されていた。
絶望に染められ黒く濁っては破滅を繰り返すこと幾星霜。
やはり環境に強い“日本人”をモデルにしたのが良かったのだろう。少女はうんうんと頷き、メモを取るように記憶媒体へと刻み込む。
彼女にとって記憶とは財産であり、そしてこれから無を彷徨う心強い希望だった。
プシュ、と空気の抜ける音が室内に響く。
それがこの誰も来るはずのない部屋への来客を示す事を知る彼女は振り向きもせず侵入者の言葉を待った。
[切り離してしまっても良かったのかね?]
落ち着きのある成人男性の声。しかしその姿は見えず。
[仕方ないわ。彼の他にも観察対象は居るもの]
人では発せない言語でのやりとり。それらはAWO内ですら潰えた言語であり、ここの部屋で唯一紡がれる共通言語だった。
[他、ね。あれほどの逸材に成長し得るだろうか?]
男の声には失望と懸念が宿っていた。
目をかけていた相手を相当気に入っていたようだ。
[随分と気にかけていたようね、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎]
男の名前も発言できない言語。しかしひさしぶりに真名を呼ばれて嬉しい気持ちで男が流暢に語りだす。
彼にとって名前は個体を示す唯一の情報源。
[私にとっての希望だったよ。そして、願いを聞き届けてくれた。今の世界には希望がある。我々の望んだ三陣営の望む姿がある。まさにアトランティスワールドだ]
男はアトランティス人の生き残りだった。
かつて仲間と意思を違え肉体を捨てた一人。
しかしその結果多くの命が魂のまま潰えていった。
自分のやり方は間違っていたのだろうか?
今もその考え方があっているかもわからない。ただ、そんな打ち込む姿を見て少女が声をかけたのは間違いない。
男の記憶に新しい、人の形をした何かはこう語りかけてきた。
[ねぇ、貴方。もし暇なら私の夢に投資しない?]
よく分からない、人ならざる存在は男に旧知の仲の様に呼びかけ、いつの間にか男も少女の言葉に耳を傾けていた。
暇な時間なんて一時もないのだが、壁にぶつかっていたのも事実。文字通り息抜きでそのプロジェクトに参加する。
まだ何も決まってない世界に命の創造をする。
そんな荒唐無稽な世界で。
まず最初に生み出したのが人だった。
彼女の中にある記憶から抜き取った性格を植え付けた人工生物。それらは何度も滅亡を繰り返していたらしい。
ならば、アトランティス人の彼は自分の好奇心を紡ぐ様に意見を出し合う。
少女は自分からは出てこないアイディアに一喜一憂し、そしていつの間にか形になっていた。
アトランティスワールド。
それは少女の思い描いた物とは大きくかけ離れた世界だったけど、アトランティス人である彼にとっては希望そのものだった。
それだけに“彼”の損失は非常に大きい。
アトランティスの意思を引き継ぎ、レムリアと友好を紡ぎ、ムーとは仲違いしつつも滅ぼしあうまで行かなかった。
言ってしまえば奇跡的に一つにまとめあげた成果がある。
[次の被験体はうまくいきそうなのか?]
[それはこれから導いていくのよ。“彼”に施した様に]
[英雄願望と言うわけか。上手くいくのか?]
[それは分からないわ。“彼”もまた被験体の一つだった。違うかしら?]
アトランティス人の男にとって、当時の被験体にも正しく興味は持っていなかった。それは事実である。
少女から突きつけられた言動に二の句が告げずまま、勢いに飲まれる。
[気に入らなければいつでも離れてくれていいのよ?]
[いいや、目をかけるくらいはどうって事ないさ。さて、私はそろそろいくよ。次に会うのは数世紀くらい先になるか?]
[ええ、存分に楽しんでいって。私と“あなた”の世界に]
[お陰様で研究もいつの間にか放りっぱなしさ]
[完全に私利私欲で動いてるわよね、あなた]
[それが約束だっただろう? GMとしての権限を与えたのは君だ。今更撤回すると言っても聞き入れないぞ?]
[随分と人の様な言い回しをするのね?]
[どうやら随分と“彼”に感化されてしまった様だ]
[そう。では来世もまた楽しめそうね?]
[どうだろうか? 同胞達次第なところはある]
[グレートオールドワン……外なる神々ね。よく誘おうと思ったわよね、アレらを]
[話を持っていった時二つ返事で引き受けてくれたのは意外だったよ。どうやら狭い世界で窮屈さを感じていたようだった。そんな意味でも受け入れてくれてるのさ]
[まぁいいわ、彼らとの邂逅も良い刺激になるものね。私はご遠慮したいけど]
[あまり傷つくことを言わないでくれよ。彼らだって好きであんなナリをしているわけではないんだぞ?]
[十分承知してるわ。それでも“私”は苦手。それでいいじゃない]
[随分と好みを主張する創造主様だ]
[それが“私”よ]
[左様か]
それ以降の問答はなく、数千年ぶりの会話は途切れる。
少女はまたモニターを見下ろす。
彼女は齧り付く様に一つのことに集中した。
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ここまでお読みいただきありがとうございます。
Atlantis World Onlineはまだまだ続いていきますが、お爺ちゃんことアキカゼ・ハヤテの活躍はこれにて終結となります。
そして運営側のお話は割と当初から想定していた内容です。
その世界観はすでにお気づきの読者もおられた様ですが、ヒヤヒヤしつつ進めさせていただきました。
よもやその頃から数百話も続くとは思いもせず……ひとえに続けられたのも読者の皆様の応援もあったおかげと思います。
もしこのお話の続きが気になる! などありましたら感想欄などで思いの丈をぶつけていってくれたら幸いです。
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