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5章 お爺ちゃんと聖魔大戦
336.お爺ちゃんと古代獣慣らし④
しおりを挟む「それじゃ、空の道でリーリクルまで向かおう!」
「そうだね」
ほうきにまたがり、ぎゅっと握る。ラルフもほうきを取り出してまたがり、ひゅんっと音を立てて空の道へ向かう。
アシュリンもラルフを追いかけるように空を飛ぶ。
良い天気だから、見晴らしも良くて思わず笑顔を浮かべてしまう。
「いい天気ー!」
空気も澄んでいて、アシュリンは思わず大きく空気を吸い込んだ。
「空の道は……こっちだね!」
リーリクルに行く空の道を選び、ラルフの姿を探す。彼はアシュリンのことを待っていたようで、分かれ道で待っていてくれた。ルプトゥムも一緒に。
「この道を真っ直ぐ進めば、リーリクルはすぐだよ!」
「そうなんだ。じゃあ、早速行こうか」
「うん!」
分かれ道には小さな箱が置いてあり、その箱に手を入れて「リーリクルに行きます」とつぶやくと、手首にシュルンと赤いひもが巻き付く。
これは空の道を使うために必要なもので、必ず小さな箱に手を入れないといけない。
ラルフも箱に手を入れて、赤いひもを巻き付けた。
「おじいちゃんたちに会ったら、どんなことを話そうかなぁ」
「いろんなお話ができるね、お土産話、たくさんでしょ?」
「……あっ、お星さまでおどろかせるのも良いかも!」
良いことを思いついた! とばかりに目を輝かせるアシュリンに、ラルフはくすりと口角を上げてルプトゥムを呼ぶ。
使い魔たちは自由に空を飛べるが、大体は主人と一緒に飛んでいる。
「リーリクルに行く道、結構混んでいるね」
「そうだねー。陸路が使えないなら、仕方ないのかな」
アシュリンは飛んでいるスピードを落として、邪魔にならないように端に移動した。
ラルフを呼んで端っこを飛んでいると、急いでいるのかピューンと音がするくらい、いきおいよく飛んでいる人がいて、「こらー! 空の道の速度を守りなさーい!」と空の道を警備している人が追いかけている。
「……空の道ってにぎやかだよね」
「……本当にね」
陸路よりも空の道を通ったほうが、移動は楽だ。
楽だが、こうしてたまに速度を守らない人がいて、そのたびに警備員が追いかけるというレースが始まってしまうことがある。
「今日はレースの日かぁ」
「なにをそんなに急いでいるんだろうねぇ」
のんびりと飛んでいるアシュリンとラルフは、やれやれとばかりに両肩を上げて、視線を交わしてくすくすと笑い合った。
そのうちにスピードを出していた人が警備員につかまり、しょんぼりとしているところを追い越していく。
「みんなが速度を守れば、誰かにぶつかっちゃうこともないよね」
「うん、安全に飛ぶことって大事だね」
空の道は魔法でできていて、もしもほうきから落ちてもぽよよんとした雲が受け止めてくれる。なので、たまにいるのだ。わざとスピードを出して、飛んでいる人にぶつかり、雲に落とす人が。
「そうだね」
ほうきにまたがり、ぎゅっと握る。ラルフもほうきを取り出してまたがり、ひゅんっと音を立てて空の道へ向かう。
アシュリンもラルフを追いかけるように空を飛ぶ。
良い天気だから、見晴らしも良くて思わず笑顔を浮かべてしまう。
「いい天気ー!」
空気も澄んでいて、アシュリンは思わず大きく空気を吸い込んだ。
「空の道は……こっちだね!」
リーリクルに行く空の道を選び、ラルフの姿を探す。彼はアシュリンのことを待っていたようで、分かれ道で待っていてくれた。ルプトゥムも一緒に。
「この道を真っ直ぐ進めば、リーリクルはすぐだよ!」
「そうなんだ。じゃあ、早速行こうか」
「うん!」
分かれ道には小さな箱が置いてあり、その箱に手を入れて「リーリクルに行きます」とつぶやくと、手首にシュルンと赤いひもが巻き付く。
これは空の道を使うために必要なもので、必ず小さな箱に手を入れないといけない。
ラルフも箱に手を入れて、赤いひもを巻き付けた。
「おじいちゃんたちに会ったら、どんなことを話そうかなぁ」
「いろんなお話ができるね、お土産話、たくさんでしょ?」
「……あっ、お星さまでおどろかせるのも良いかも!」
良いことを思いついた! とばかりに目を輝かせるアシュリンに、ラルフはくすりと口角を上げてルプトゥムを呼ぶ。
使い魔たちは自由に空を飛べるが、大体は主人と一緒に飛んでいる。
「リーリクルに行く道、結構混んでいるね」
「そうだねー。陸路が使えないなら、仕方ないのかな」
アシュリンは飛んでいるスピードを落として、邪魔にならないように端に移動した。
ラルフを呼んで端っこを飛んでいると、急いでいるのかピューンと音がするくらい、いきおいよく飛んでいる人がいて、「こらー! 空の道の速度を守りなさーい!」と空の道を警備している人が追いかけている。
「……空の道ってにぎやかだよね」
「……本当にね」
陸路よりも空の道を通ったほうが、移動は楽だ。
楽だが、こうしてたまに速度を守らない人がいて、そのたびに警備員が追いかけるというレースが始まってしまうことがある。
「今日はレースの日かぁ」
「なにをそんなに急いでいるんだろうねぇ」
のんびりと飛んでいるアシュリンとラルフは、やれやれとばかりに両肩を上げて、視線を交わしてくすくすと笑い合った。
そのうちにスピードを出していた人が警備員につかまり、しょんぼりとしているところを追い越していく。
「みんなが速度を守れば、誰かにぶつかっちゃうこともないよね」
「うん、安全に飛ぶことって大事だね」
空の道は魔法でできていて、もしもほうきから落ちてもぽよよんとした雲が受け止めてくれる。なので、たまにいるのだ。わざとスピードを出して、飛んでいる人にぶつかり、雲に落とす人が。
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