291 / 497
4章 お爺ちゃんと生配信
255.お爺ちゃん達とvsヤマタノオロチ12
しおりを挟む
天羽々斬を用いることで耐久を大きく減らしたヤマタノオロチは再びカラフルな首を入れ替える暴走モードになった。
ここから先は一瞬も目が離せない。
「ワシも加勢する」
「助かります、師父氏」
ブラスターを使い切り、レムリアの器をビームソードモードにして前線に参加してくれた。
「大車輪くまー!」
「いいぞーくま助! 骨は拾ってやる!」
「骨になる前に拾って欲しいクマー」
ムササビ君は腕を生やしてくま君の簡易ブースター役を務めている。やっている事はただの移動のようだが、一応ビームコーティングされたボディイを使って盾になったりと回避特化を生かした大立ち回りを見せている。
「ムササビさん! ドッキングお願いします」
「おっしゃ! ヘッドモードに移行する。あとは任せた」
「お任せを……天空剣!」
簡易電池パックのムササビ君とドッキングしてENをチャージしたアウル君が必殺技を生え変わる首に向けて斬り払った。
前みたいに変に凝った切り方ではなく、スライスするシンプルなものに変えたらしい。
「真空斬り!」
ヤマタノオロチに向かって剣を構えたままメタルトライダーが突進する。
衝突する刹那の隙を突いて剣閃がひらめいた。
全ての首が切断されるもそこに本命はいなかった。
このモードのヤマタノオロチは虹首以外の首を切っても耐久が減らない仕様になっている。
だから耐久ゲージを減らせば減らすほど、私は慎重になっていく。
「回復はさせん!」
師父氏のビームガンが白首を貫通する。
レムリアのセンサーはこういう時に頼りになる。
見てから判断する我々と違い、彼らは設置しておけば勝手に反応して攻撃できるのが魅力だ。
「ハヤテさん! 虹首です。くまが抑えてますので早く!」
「助かった! ありがとう!」
ジキンさんとくま君の機転で虹首は引っ込む事なくその場に留まり、私はその首を落とす事で耐久を大きく減らした。
耐久10%。
ここからが本当の意味での勝負だった。
天羽々斬の困ったところはその攻撃力の高さだろう。
調整という意味では十束剣で十分出来ていたが、いかんせん。これでは多めに削り過ぎてしまうのだ。
虹首を落とした時のダメージは十束剣なら5%。
しかし天羽々斬は7.5%と高めである。
今まで白首は邪魔者でしかなかったが、怯み狙いの場合白は重要なゲージ調整役になってくれるのだ。
「ごめんなさい! 白見逃しました!」
「大丈夫だよアウル君! 天羽々斬は十束剣よりもダメージ効率が高い。怯みを狙うと普段より削り過ぎてしまう。むしろ一回見逃してくれた方がありがたいよ。でもそんなに大きく見逃さないでね?」
「はい!」
耐久2.5%<テイムに失敗しました>
白首の回復は一匹あたり5%だ。
二匹見逃し、虹首を斬って5%に持っていく。
耐久5%<テイムに失敗しました>
またダメだった。
「白五匹!」
「だめだ、間に合わない!」
「でも虹首が二つ!」
25%回復されて15%減らした。
耐久10%は論外なのでもう一回虹首が来るのを待って再び切断! 2.5%になってテイムしてもやっぱり弾かれてしまった。
私が攻撃するとどうしても端数が残る。
ならば!
「ヘビー、食らいつけ!」
[キシャァアアアアアアア!!]
耐久ゲージが10%の時、ヘビーに食いつかせて2%削り、ライドしながら切断と同時に送還。
「こ こ だ ぁ あ あ あ あ!!」
耐久0.5%<テイムに失敗しました>
どうしてだ!?
何故失敗する。私は何を見落とした!?
ああ、違う。
最初から私は見当違いをしていたんだ。
耐久を削る。5%以下ならテイム率が上がる。
ヘビーとピョン吉がそうだったからヤマタノオロチにもそれが通じると思い込んでいた。
初めから答えは示されていた。
なのに私はまた同じ過ちを繰り返した。
「次虹首が出たらそれ以外を攻撃して!」
「何故です?」
「良いから、私の勘がそう訴えてきているんだ」
「分かりました」
「この人がこういう時は何か考えがある時だ」
「とーちゃんを信じるくま」
「けどアキカゼさん! 怯みは虹クビにしか効かねーんだろ? 入れ替わるそれ以外をどうやって押さえつける?」
「大丈夫だ! 私を信じて!」
「アキカゼさん、虹首だ!」
「ピョン吉、虹首に舌を巻きつけたあと、他の首を吸い込み攻撃に巻き込むんだ!!」
[ゲェエエエエエエコォオオオオオオオ!!]
あの時見せた猛攻。
舌の巻きつき攻撃を仕掛けながらの吸い込み攻撃はメカでも油断すると吸い込まれた。
しかし味方側にはいればその有効射程はヤマタノオロチにのみ反応する。
再び戻ろうとする首がピョン吉の吸い込み攻撃に首を持っていかれ、疑似的な怯みになっている。
「時間が持たない! 今のうちに首を! 虹色以外を全部切って!」
合計10本の首を、真ん中の虹首を残して残り9本を切断仕切るのはピョン吉が消えるのと同時だった。
[キュォオオオオオオオン!!]
<ヤマタノオロチの暴走が停止しました>
「ここだ!」
耐久は6%……でも正気の状態なら?
<テイムに成功しました>
やはり!
<テイムモンスターにネームをつけてあげてください>
1.タワー:シャドウ強化型/タワー
2.ヘビー:EBヤマタノオロチ
3.ピョン吉:EBヒュプノ
4.ボール:ボール強化型/マジック
5.???:EBヤマタノオロチ
「アキカゼさん!」
耐久が残っているのにヤマタノオロチが消えた事により、当初の目的がようやく達成したのだと勘づいたもの達が私の元へと駆けてきた。
「うん、ありがとうみんな。無事ゲットできたよ。みんなのおかげだ。本当に感謝している。ありがとう」
「正直あと二、三回は覚悟してましたよ。無事捕獲できてよかったです」
ジキンさんは相変わらず私を扱き下ろすことしか言わないんだから。でも変に褒められても気持ち悪いのでこれぐらいで良いですね。私も皮肉を言いやすいのでこんな感じに続けていければ良いなぁ。
「とーちゃんは素直じゃないくまー。家ではずっと心配してたくまよ?」
「こ、こらくま。余計なことを言うんじゃない」
【|◉〻◉)デレですか?】
【爺デレとか需要どこ?】
「気持ち悪いのでいらないです」
【草】
【アキカゼさん、あなたのところのサブマスでしょ? 責任とって受け取ってくださいよ】
「はいはい。この人はこう言う人なので言うだけ無駄なんです。わかったか、くま?」
「どっちも素直じゃないくま」
「まぁこの世代独特の空気ということにしてやってくれ。きっとこの二人にとっては毒付いてる関係の方が良好なのじゃろう」
【嫌な関係性だな】
【それ。側から見たら険悪な雰囲気だぞ?】
【第一世代あるあるなら仕方ない】
ジキンさんとのやりとりが終われば、隙を見てアウル君が頭を下げてきた。
「お疲れ様でした。アキカゼさん、父に言われての参加でしたけど、自分に足りないものを色々痛感しました。これからもっと精進していきたいと思います」
「うん。私はメカに詳しくないけど、メカ狂いの人にならツテがあるよ? その人は私と同姓同名なんだけどね、君さえ良ければ私から紹介してやっても良い。私といるより得難いものが得られるだろう」
「流石にそれは遠慮しておきます。まだ自信を失いたくないので」
「じゃあ俺っちが紹介してもらっても良いっすか?」
「うん? ムササビ君がかい?」
「同じスピードに命をかけるものとして共感できるところもあると思って」
【やめろぉおおおお!】
【お前、そこから先は地獄だぞ?】
【ムササビ、考え直せ。今ならまだ引き返せるぞ?】
【貴様、音速を超える気か?】
なんだかコメント欄は慌ただしい様子だね。
しかしスピード狂にスピード狂を掛け合わせるのか。
それはそれで面白いかもしれないね。
「良いよ。とりあえずフレンド良いかな?」
「ひゃっほー。連絡はいつでも良いっす。大体こっちいるんで」
「君、仕事は?」
「長期休暇中っす。だから今のうちに繋いでもらえると助かるっす」
「了解した。探偵さんも配信見ててくれるから誰が誰かって把握してると思うよ」
【それで、耐久どれくらいまで削ったんですか?】
「ああ、それね。一応6%だけどギミック解かない限り0.5%でもミスするから気をつけてね」
【は?】
【あ、やっぱりオロチ君からテイム条件変わるんだ】
【ヒント! ヒントだけでもください!】
「そうだねぇ、このビームソードとお酒の置いてあった祠あるじゃない?」
【あるね】
【十束剣の解放条件がわかった隠し通路?】
「それそれ。それはヤマタノオロチに負けた回数で新たな隠し通路が開くよ。あとは自分の目で確認して、今回の配信とすり合わせて検証して欲しい。流石にこれ以上詰め込むと君たちもキャパオーバーになってしまうだろうからね」
【気遣いありがたや】
【今の今まで気遣い0だったのにな】
【急にどうしたんだ?】
【熱い手のひら返し】
【|◉〻◉)きっとそれだけ嬉しかったんですよ。それで、新しい子のお名前は?】
【おいwww】
【ここでぶっこむな】
【またとんでもなネームが飛んでくるぞ?】
【まーた情報掲示板に新たな被害者が出るのか】
【草】
「君たちも失礼だねぇ、私だってきちんと考えているんだよ? それを揚げ足取りとは感心しないなぁ」
【|◉〻◉)、との事です。現場からは以上です。そのままスタジオにお返しします】
「え、発表させてくれないの!?」
【草】
【この人何がしたいんだwww】
【|-〻-)それは僕にもわからない。でもハヤテさんならきっと許してくれるから】
【おい、こいつノリと勢いで生きてるだけだぞ?】
【情緒不安定かな?】
「一応山田家にしてみたんだけど」
【ん?】
【あれ、普通】
【普通ってなんだっけ?】
【全国の山田さんの土下座しなさい】
【山www田www家www】
「カラフルなたくさんな首を持ってるからね。きっと仲良し家族なんだろうね。私も見習いたいものだよ」
【でもその首、同じ胴体から生えてるから全部同一人物なんですよ】
「えっ! あぁ、うん……知ってるよ? 当たり前じゃない」
【これは知りませんでしたね】
【掲示板でこの名前見た人の全員が全員同じ質問しそう】
【その度に俺たちがアキカゼさんの名付けだって誘導するんやで】
【知ってた】
こうして私の飽くなき挑戦は無事に終わりを告げた。
討伐イベントそのものはまだ全然だけど、私はやり切った気持ちでいっぱいになっていた。
ここから先は一瞬も目が離せない。
「ワシも加勢する」
「助かります、師父氏」
ブラスターを使い切り、レムリアの器をビームソードモードにして前線に参加してくれた。
「大車輪くまー!」
「いいぞーくま助! 骨は拾ってやる!」
「骨になる前に拾って欲しいクマー」
ムササビ君は腕を生やしてくま君の簡易ブースター役を務めている。やっている事はただの移動のようだが、一応ビームコーティングされたボディイを使って盾になったりと回避特化を生かした大立ち回りを見せている。
「ムササビさん! ドッキングお願いします」
「おっしゃ! ヘッドモードに移行する。あとは任せた」
「お任せを……天空剣!」
簡易電池パックのムササビ君とドッキングしてENをチャージしたアウル君が必殺技を生え変わる首に向けて斬り払った。
前みたいに変に凝った切り方ではなく、スライスするシンプルなものに変えたらしい。
「真空斬り!」
ヤマタノオロチに向かって剣を構えたままメタルトライダーが突進する。
衝突する刹那の隙を突いて剣閃がひらめいた。
全ての首が切断されるもそこに本命はいなかった。
このモードのヤマタノオロチは虹首以外の首を切っても耐久が減らない仕様になっている。
だから耐久ゲージを減らせば減らすほど、私は慎重になっていく。
「回復はさせん!」
師父氏のビームガンが白首を貫通する。
レムリアのセンサーはこういう時に頼りになる。
見てから判断する我々と違い、彼らは設置しておけば勝手に反応して攻撃できるのが魅力だ。
「ハヤテさん! 虹首です。くまが抑えてますので早く!」
「助かった! ありがとう!」
ジキンさんとくま君の機転で虹首は引っ込む事なくその場に留まり、私はその首を落とす事で耐久を大きく減らした。
耐久10%。
ここからが本当の意味での勝負だった。
天羽々斬の困ったところはその攻撃力の高さだろう。
調整という意味では十束剣で十分出来ていたが、いかんせん。これでは多めに削り過ぎてしまうのだ。
虹首を落とした時のダメージは十束剣なら5%。
しかし天羽々斬は7.5%と高めである。
今まで白首は邪魔者でしかなかったが、怯み狙いの場合白は重要なゲージ調整役になってくれるのだ。
「ごめんなさい! 白見逃しました!」
「大丈夫だよアウル君! 天羽々斬は十束剣よりもダメージ効率が高い。怯みを狙うと普段より削り過ぎてしまう。むしろ一回見逃してくれた方がありがたいよ。でもそんなに大きく見逃さないでね?」
「はい!」
耐久2.5%<テイムに失敗しました>
白首の回復は一匹あたり5%だ。
二匹見逃し、虹首を斬って5%に持っていく。
耐久5%<テイムに失敗しました>
またダメだった。
「白五匹!」
「だめだ、間に合わない!」
「でも虹首が二つ!」
25%回復されて15%減らした。
耐久10%は論外なのでもう一回虹首が来るのを待って再び切断! 2.5%になってテイムしてもやっぱり弾かれてしまった。
私が攻撃するとどうしても端数が残る。
ならば!
「ヘビー、食らいつけ!」
[キシャァアアアアアアア!!]
耐久ゲージが10%の時、ヘビーに食いつかせて2%削り、ライドしながら切断と同時に送還。
「こ こ だ ぁ あ あ あ あ!!」
耐久0.5%<テイムに失敗しました>
どうしてだ!?
何故失敗する。私は何を見落とした!?
ああ、違う。
最初から私は見当違いをしていたんだ。
耐久を削る。5%以下ならテイム率が上がる。
ヘビーとピョン吉がそうだったからヤマタノオロチにもそれが通じると思い込んでいた。
初めから答えは示されていた。
なのに私はまた同じ過ちを繰り返した。
「次虹首が出たらそれ以外を攻撃して!」
「何故です?」
「良いから、私の勘がそう訴えてきているんだ」
「分かりました」
「この人がこういう時は何か考えがある時だ」
「とーちゃんを信じるくま」
「けどアキカゼさん! 怯みは虹クビにしか効かねーんだろ? 入れ替わるそれ以外をどうやって押さえつける?」
「大丈夫だ! 私を信じて!」
「アキカゼさん、虹首だ!」
「ピョン吉、虹首に舌を巻きつけたあと、他の首を吸い込み攻撃に巻き込むんだ!!」
[ゲェエエエエエエコォオオオオオオオ!!]
あの時見せた猛攻。
舌の巻きつき攻撃を仕掛けながらの吸い込み攻撃はメカでも油断すると吸い込まれた。
しかし味方側にはいればその有効射程はヤマタノオロチにのみ反応する。
再び戻ろうとする首がピョン吉の吸い込み攻撃に首を持っていかれ、疑似的な怯みになっている。
「時間が持たない! 今のうちに首を! 虹色以外を全部切って!」
合計10本の首を、真ん中の虹首を残して残り9本を切断仕切るのはピョン吉が消えるのと同時だった。
[キュォオオオオオオオン!!]
<ヤマタノオロチの暴走が停止しました>
「ここだ!」
耐久は6%……でも正気の状態なら?
<テイムに成功しました>
やはり!
<テイムモンスターにネームをつけてあげてください>
1.タワー:シャドウ強化型/タワー
2.ヘビー:EBヤマタノオロチ
3.ピョン吉:EBヒュプノ
4.ボール:ボール強化型/マジック
5.???:EBヤマタノオロチ
「アキカゼさん!」
耐久が残っているのにヤマタノオロチが消えた事により、当初の目的がようやく達成したのだと勘づいたもの達が私の元へと駆けてきた。
「うん、ありがとうみんな。無事ゲットできたよ。みんなのおかげだ。本当に感謝している。ありがとう」
「正直あと二、三回は覚悟してましたよ。無事捕獲できてよかったです」
ジキンさんは相変わらず私を扱き下ろすことしか言わないんだから。でも変に褒められても気持ち悪いのでこれぐらいで良いですね。私も皮肉を言いやすいのでこんな感じに続けていければ良いなぁ。
「とーちゃんは素直じゃないくまー。家ではずっと心配してたくまよ?」
「こ、こらくま。余計なことを言うんじゃない」
【|◉〻◉)デレですか?】
【爺デレとか需要どこ?】
「気持ち悪いのでいらないです」
【草】
【アキカゼさん、あなたのところのサブマスでしょ? 責任とって受け取ってくださいよ】
「はいはい。この人はこう言う人なので言うだけ無駄なんです。わかったか、くま?」
「どっちも素直じゃないくま」
「まぁこの世代独特の空気ということにしてやってくれ。きっとこの二人にとっては毒付いてる関係の方が良好なのじゃろう」
【嫌な関係性だな】
【それ。側から見たら険悪な雰囲気だぞ?】
【第一世代あるあるなら仕方ない】
ジキンさんとのやりとりが終われば、隙を見てアウル君が頭を下げてきた。
「お疲れ様でした。アキカゼさん、父に言われての参加でしたけど、自分に足りないものを色々痛感しました。これからもっと精進していきたいと思います」
「うん。私はメカに詳しくないけど、メカ狂いの人にならツテがあるよ? その人は私と同姓同名なんだけどね、君さえ良ければ私から紹介してやっても良い。私といるより得難いものが得られるだろう」
「流石にそれは遠慮しておきます。まだ自信を失いたくないので」
「じゃあ俺っちが紹介してもらっても良いっすか?」
「うん? ムササビ君がかい?」
「同じスピードに命をかけるものとして共感できるところもあると思って」
【やめろぉおおおお!】
【お前、そこから先は地獄だぞ?】
【ムササビ、考え直せ。今ならまだ引き返せるぞ?】
【貴様、音速を超える気か?】
なんだかコメント欄は慌ただしい様子だね。
しかしスピード狂にスピード狂を掛け合わせるのか。
それはそれで面白いかもしれないね。
「良いよ。とりあえずフレンド良いかな?」
「ひゃっほー。連絡はいつでも良いっす。大体こっちいるんで」
「君、仕事は?」
「長期休暇中っす。だから今のうちに繋いでもらえると助かるっす」
「了解した。探偵さんも配信見ててくれるから誰が誰かって把握してると思うよ」
【それで、耐久どれくらいまで削ったんですか?】
「ああ、それね。一応6%だけどギミック解かない限り0.5%でもミスするから気をつけてね」
【は?】
【あ、やっぱりオロチ君からテイム条件変わるんだ】
【ヒント! ヒントだけでもください!】
「そうだねぇ、このビームソードとお酒の置いてあった祠あるじゃない?」
【あるね】
【十束剣の解放条件がわかった隠し通路?】
「それそれ。それはヤマタノオロチに負けた回数で新たな隠し通路が開くよ。あとは自分の目で確認して、今回の配信とすり合わせて検証して欲しい。流石にこれ以上詰め込むと君たちもキャパオーバーになってしまうだろうからね」
【気遣いありがたや】
【今の今まで気遣い0だったのにな】
【急にどうしたんだ?】
【熱い手のひら返し】
【|◉〻◉)きっとそれだけ嬉しかったんですよ。それで、新しい子のお名前は?】
【おいwww】
【ここでぶっこむな】
【またとんでもなネームが飛んでくるぞ?】
【まーた情報掲示板に新たな被害者が出るのか】
【草】
「君たちも失礼だねぇ、私だってきちんと考えているんだよ? それを揚げ足取りとは感心しないなぁ」
【|◉〻◉)、との事です。現場からは以上です。そのままスタジオにお返しします】
「え、発表させてくれないの!?」
【草】
【この人何がしたいんだwww】
【|-〻-)それは僕にもわからない。でもハヤテさんならきっと許してくれるから】
【おい、こいつノリと勢いで生きてるだけだぞ?】
【情緒不安定かな?】
「一応山田家にしてみたんだけど」
【ん?】
【あれ、普通】
【普通ってなんだっけ?】
【全国の山田さんの土下座しなさい】
【山www田www家www】
「カラフルなたくさんな首を持ってるからね。きっと仲良し家族なんだろうね。私も見習いたいものだよ」
【でもその首、同じ胴体から生えてるから全部同一人物なんですよ】
「えっ! あぁ、うん……知ってるよ? 当たり前じゃない」
【これは知りませんでしたね】
【掲示板でこの名前見た人の全員が全員同じ質問しそう】
【その度に俺たちがアキカゼさんの名付けだって誘導するんやで】
【知ってた】
こうして私の飽くなき挑戦は無事に終わりを告げた。
討伐イベントそのものはまだ全然だけど、私はやり切った気持ちでいっぱいになっていた。
1
お気に入りに追加
1,988
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる