116 / 497
3章 お爺ちゃんと古代の導き
098.お爺ちゃんと空中戦闘③
しおりを挟む
「ナイスホームラン! みたかー、こんちくしょー」
「ああ、私の魔球(キック)がとうとう打たれてしまいましたか」
「ジキンさんの執念が勝った感じだよね」
探偵さんに肩ポンされる私。
そこで気付かされる。割と白熱していたことに。
カキィーン!といい音をさせてドローン型は明後日の方向へ飛んでいって、弾けた。
リザルトでは23HIT Finish!
止めを指すのに一体どれほどの時間をかけていたかお分かりいただけるだろう。
ドロップもコアやら羽やら厚皮だし、価値も分からないものばかり。後でクランのみんなにしらべて貰おう。
「こっちは終わったよ。何かお手伝いする事あるかい?」
「残念だけど、スズちゃんが全部やっちゃってくれたわ」
おや、スズキさん大活躍ですか?
選んでよかった。
いつもどこか肩身の狭い思いをさせてるんじゃないかと思ってたけど……気に入ってくれたか。
よかったよ。変にお調子者だけど、根は悪い子じゃないからね。その上で環境に合わせた知識を併せ持つ。孫のマリンも懐いてる手前、呼ばない訳にもいかなかった。
無論、私は呼ぶつもりだったよ?
あんな形してファストリアでの功労者だ。私一人だけだと切り抜けられなかったん難所を一緒に切り抜けてきた力強い味方だ。
でも見た目とノリが独特すぎて周囲から浮くとは思っていた。
実際のところ、永井君にそこを指摘された時はドキリとした。
でもこうして今、受け入れられようとしているのは大きな進歩だろう。
「おほぉ、やっとお魚ちゃんからスズちゃんにランクアップっすか?」
「あなた、きちんと出来るんなら普段からそうしてなさいよ。あまり奇行にばかり走ってると問題児と一括りにしてしまうわよ?」
問題児? はて、誰のことだろう。
「面目ないっす。人前に出るとテンションが上がるっていうか、ガムシャラに頑張りすぎてしまうんす。でも水の中はいいっすよね。本来の自分を思い出させてくれて、冷静になれるっすから」
「そういうことは先に言って。これからチーム組むとき困るから」
「え、僕これからアキエさんやランダさんと組ませていただいてもいいんですか?」
「今日の採点次第ではね」
「がんばるっす! 今なら空だって泳いでみせるっすよ!」
「程々にね。あなたは鰓呼吸なんだから」
「気持ちの問題っす!」
「私の娘には居ないタイプだから疲れるわ」
「あたしなんか息子だけだよ。娘持ちの気持ちなんて微塵も分かりやしないさ」
「そうだけどー、だからって私一人に全部押し付けるのは酷くない? まあ、能力は認めてるのよ? それと私の魔法との相性もバッチリだし」
「あざーす」
「だからその軽い返事をやめなさいと言ってるのよ、もう!」
うちの妻がスズキさんとあんなに仲良さそうにしてくれてる。
世間では色物だなんだのと言われてるけど、ポテンシャルの高さを見抜いて、歩み寄ってくれている。
こんなに嬉しいことはない。
うちのクランメンバーは私を中心に集まってくれた人たちだ。
中には世代だって違うのに、こうして一緒に遊んでくれるんだ。
それってすごくありがたいことだよ。
冷え込んだ熟年カップルでさえ、この通り温め直せてしまえる魅力の詰まった理想郷。しかもまだ謎は尽きることんなく残されている。こんなに胸が打ち震えることはない
「それじゃあ今日の戦闘はこれでおしまいかな?」
私の問いかけに、妻とランダさんは馬鹿言わないで頂戴と言いたげに表情に影をさした。
むしろ今回の戦闘は一つの先頭にどれくらい時間がかかるかの指標でしかない。むしろここからが本番よと言わんばかりの瞳が我々男性陣を射抜く。
結局朝イチで出発した素材集めは夕方遅くまで続いた。
後スズキさんの愛称は「スーさん」で固定された。
「ああ、私の魔球(キック)がとうとう打たれてしまいましたか」
「ジキンさんの執念が勝った感じだよね」
探偵さんに肩ポンされる私。
そこで気付かされる。割と白熱していたことに。
カキィーン!といい音をさせてドローン型は明後日の方向へ飛んでいって、弾けた。
リザルトでは23HIT Finish!
止めを指すのに一体どれほどの時間をかけていたかお分かりいただけるだろう。
ドロップもコアやら羽やら厚皮だし、価値も分からないものばかり。後でクランのみんなにしらべて貰おう。
「こっちは終わったよ。何かお手伝いする事あるかい?」
「残念だけど、スズちゃんが全部やっちゃってくれたわ」
おや、スズキさん大活躍ですか?
選んでよかった。
いつもどこか肩身の狭い思いをさせてるんじゃないかと思ってたけど……気に入ってくれたか。
よかったよ。変にお調子者だけど、根は悪い子じゃないからね。その上で環境に合わせた知識を併せ持つ。孫のマリンも懐いてる手前、呼ばない訳にもいかなかった。
無論、私は呼ぶつもりだったよ?
あんな形してファストリアでの功労者だ。私一人だけだと切り抜けられなかったん難所を一緒に切り抜けてきた力強い味方だ。
でも見た目とノリが独特すぎて周囲から浮くとは思っていた。
実際のところ、永井君にそこを指摘された時はドキリとした。
でもこうして今、受け入れられようとしているのは大きな進歩だろう。
「おほぉ、やっとお魚ちゃんからスズちゃんにランクアップっすか?」
「あなた、きちんと出来るんなら普段からそうしてなさいよ。あまり奇行にばかり走ってると問題児と一括りにしてしまうわよ?」
問題児? はて、誰のことだろう。
「面目ないっす。人前に出るとテンションが上がるっていうか、ガムシャラに頑張りすぎてしまうんす。でも水の中はいいっすよね。本来の自分を思い出させてくれて、冷静になれるっすから」
「そういうことは先に言って。これからチーム組むとき困るから」
「え、僕これからアキエさんやランダさんと組ませていただいてもいいんですか?」
「今日の採点次第ではね」
「がんばるっす! 今なら空だって泳いでみせるっすよ!」
「程々にね。あなたは鰓呼吸なんだから」
「気持ちの問題っす!」
「私の娘には居ないタイプだから疲れるわ」
「あたしなんか息子だけだよ。娘持ちの気持ちなんて微塵も分かりやしないさ」
「そうだけどー、だからって私一人に全部押し付けるのは酷くない? まあ、能力は認めてるのよ? それと私の魔法との相性もバッチリだし」
「あざーす」
「だからその軽い返事をやめなさいと言ってるのよ、もう!」
うちの妻がスズキさんとあんなに仲良さそうにしてくれてる。
世間では色物だなんだのと言われてるけど、ポテンシャルの高さを見抜いて、歩み寄ってくれている。
こんなに嬉しいことはない。
うちのクランメンバーは私を中心に集まってくれた人たちだ。
中には世代だって違うのに、こうして一緒に遊んでくれるんだ。
それってすごくありがたいことだよ。
冷え込んだ熟年カップルでさえ、この通り温め直せてしまえる魅力の詰まった理想郷。しかもまだ謎は尽きることんなく残されている。こんなに胸が打ち震えることはない
「それじゃあ今日の戦闘はこれでおしまいかな?」
私の問いかけに、妻とランダさんは馬鹿言わないで頂戴と言いたげに表情に影をさした。
むしろ今回の戦闘は一つの先頭にどれくらい時間がかかるかの指標でしかない。むしろここからが本番よと言わんばかりの瞳が我々男性陣を射抜く。
結局朝イチで出発した素材集めは夕方遅くまで続いた。
後スズキさんの愛称は「スーさん」で固定された。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,962
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる