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1章 お爺ちゃんとVR
029.お爺ちゃんとモンスターデータ
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今私は、スクリーンショットを撮っている。
どうせ戦闘には参加しないので、戦闘中は邪魔にならないように孫とその友達の勇姿を写真に収めようとしていた。
だが、モンスターの全身を綺麗に収めたとき、それは起こった。
[モンスター詳細:ボールのかけらを獲得しました]
ふむ?
まずモンスターの名前が出てきた。ボールというのか。確かに黒くて丸くてボールのようであるが、その流動性の動きからスライムの類と思っていたが違うようだ。
「お爺ちゃん、私の勇姿撮れたー?」
「バッチリだ。それと面白いのが偶然撮れてね」
「面白いものって?」
「これだ」
私は獲得したばかりのフレーバーアイテムを孫に見せた。
「モンスターの、写真?」
「そうだ」
マリンは明らかに頬を膨らませてご機嫌斜めになった。
そのぷくっと膨らんだ頬を突いて空気を抜いてしまいたくなるが、それをしてしまえば三日は口を聞いてくれなくなるのでやらない。
その表情から察するに「私写ってないじゃん」と言いたげだ。
「言ったろう? 偶然撮れてしまったと。マリンの勇姿を連射で撮っていたのだがね、そのうちの一枚がこれなんだ。そしてこれだけがフレーバーアイテムとして実績が浮かんだ」
「なるほどね。ユーノは何か知ってる?」
やや納得しかねるも、確かにとった写真がフレーバーアイテム化したのが気になるとお友達に話を振る。
これは次のブログは彼女の勇姿で飾らないと機嫌を直してくれない可能性もあるね。木登りは二の次だ。特集記事でも組んでやろうか。
ユーノ君は突然話を振られて視線を上空へと向け、尖った顎を摩りながら思考をまとめる。
「私も詳しくは知らないなぁ。モンスター情報はだいたい掲示板に載ってるし。もしかしたら検証班の人はそうやって情報を集めてたのかも?」
「きっとそれだ!」
ユーノ君の思いつきに、マリンは安易に飛びついた。
確かに、これで情報をとっていたというのなら説明がつく。
そこで私でも娘に貢献できることがあるのではと思いついた。
それはモンスターの行動パターンを画像に落とし込むこと。
簡単に倒せるからと、雑魚とは限らない。もしも油断していた時。どうやってプレイヤーをしに追い詰めるのかそれを知らなくてはいけない。対処法を知ってこそ、ようやくスタートライン。
今はまだ個であるから良い。でもこれが群できたら? そういう考えにまでまだ至れてないのが油断を誘いそうだ。これはやって見る価値はありそうか? そうと決まれば孫たちに打診してみる。
「マリン、そしてユーノ君。少しお願いがあるんだが」
「何、お爺ちゃん?」
「はい」
「街に着くまででいいので、戦闘中はモンスターを撮影しててもいいだろうか?」
二人は顔を見合わせ、仕方なさそうに頷いた。
「お爺ちゃんの凝り性が出ちゃったか。うん、いいよ。私は大丈夫!」
「私も平気です。写真を撮るためだけにこの場に長居するとかで無ければ」
「助かるよ。街に着いたら食事をご馳走しよう」
「やった。いっぱい注文しよ!」
「ちょっとマリンちゃん、アキカゼさんに甘えすぎだって」
「いいのいいの、お爺ちゃんは断るとかえって寂しそうな顔するから。だから私はそれに背かずに奢ってもらうんだよ。それがお爺ちゃん孝行になるんだから」
よくわかってるじゃないか。そうだ遠慮せずに奢らせてくれ。
年寄りは孫の元気な姿を見たいからね。
自信満々で語る孫に、ユーノ君は、良いのかなぁと悩んだ末に同意した。この子みたいに調子に乗って頼みすぎなければ、全然奢っても構わないんだけどね。
私は装備にお金を使わないし、風景写真さえ撮れてれば幸せだ。
食事だってENを賄いすればそれで良い。
孫や娘が喜ぶのならそれは散財ではないだろうし。むしろ貢献にもなるだろう。それに善意には善意で返さないとね。
「では、お願いするね」
そう言って私は道中モンスターの撮影に集中した。孫達の勇姿を収めておくのも忘れない。それらはそれらで収納先をフォルダごとに分類しておけばいい。
そして、街に着く頃には大量のモンスター情報が懐に入ってきた。これらは一度詳細を抜けば、その変化をステータスとして表示してくれるシステム。孫達はそれを知らずにここまできている。
倒したかどうかはリザルト画面で確認できるからだ。それの有無で警戒を解くかどうかが彼女達の行動基準。
[ボールA型の情報を獲得しました]
耐久:50/50
攻撃手段:突進
弱点:斬撃
特効:??
状態:??
[ボールB型の情報を獲得しました]
耐久:80/80
攻撃手段:突進、加速、LP吸収攻撃
弱点:打撃
特効:??
状態:??
[ボールC型の情報を獲得しました]
耐久:120/120
攻撃手段:突進、分身、SP吸収攻撃
弱点:魔法
特効:??
状態:??
[ボール強化型の情報を獲得しました]
耐久:500/500
戦闘行動:突撃、加速、触手ムチ
弱点:聖水、??、??
特効:??
状態:??
[クリティカルヒット!]
[ボール強化型の情報を更新しました]
耐久:500/500
戦闘行動:突撃、加速、触手ムチ
弱点:聖水、真水、水銀
特効:水銀
なるほどね、これがイベントモンスターと言うやつか。他のに比べて耐久が段違いだ。
娘からもらった情報と一致するね。
孫達は少し苦戦したようだけど、問題なく倒せるようだ。
何か瓶を投げつけてから大将の動きが悪くなった気がするけど、事前に弱点になるものを持たされていたのかな?
「お疲れ様。もうすぐ街だ。約束通り食事を奢らせて頂くよう」
「いやった~、もうお腹ペコペコだよー」
街に入った途端、孫はだらっとした姿を周囲に人がいるにもかかわらず見せつけてくる。気を抜きすぎでは?
いや、街とはモンスターと遭遇しない安全圏。気を抜いてもいいのかもしれないね。でも周囲の視線は孫の気の抜けた姿に集中しすぎている気がする。
「マリンちゃん、恥じらい!」
「えー、ちょっとくらい良いじゃない」
「お爺ちゃんもさっきまでのかっこいいマリンがいいな」
「そ、そう? じゃあもう少し頑張る」
すぐに立ち上がってシャキッとするマリン。
その身代わりの早さを見て呆れつつ、ユーノ君は私に会釈した。
私はそれを片手で制し、近場の喫茶を見つけてそこに入る。
しばらく小休止といこうじゃないか。
どうせ戦闘には参加しないので、戦闘中は邪魔にならないように孫とその友達の勇姿を写真に収めようとしていた。
だが、モンスターの全身を綺麗に収めたとき、それは起こった。
[モンスター詳細:ボールのかけらを獲得しました]
ふむ?
まずモンスターの名前が出てきた。ボールというのか。確かに黒くて丸くてボールのようであるが、その流動性の動きからスライムの類と思っていたが違うようだ。
「お爺ちゃん、私の勇姿撮れたー?」
「バッチリだ。それと面白いのが偶然撮れてね」
「面白いものって?」
「これだ」
私は獲得したばかりのフレーバーアイテムを孫に見せた。
「モンスターの、写真?」
「そうだ」
マリンは明らかに頬を膨らませてご機嫌斜めになった。
そのぷくっと膨らんだ頬を突いて空気を抜いてしまいたくなるが、それをしてしまえば三日は口を聞いてくれなくなるのでやらない。
その表情から察するに「私写ってないじゃん」と言いたげだ。
「言ったろう? 偶然撮れてしまったと。マリンの勇姿を連射で撮っていたのだがね、そのうちの一枚がこれなんだ。そしてこれだけがフレーバーアイテムとして実績が浮かんだ」
「なるほどね。ユーノは何か知ってる?」
やや納得しかねるも、確かにとった写真がフレーバーアイテム化したのが気になるとお友達に話を振る。
これは次のブログは彼女の勇姿で飾らないと機嫌を直してくれない可能性もあるね。木登りは二の次だ。特集記事でも組んでやろうか。
ユーノ君は突然話を振られて視線を上空へと向け、尖った顎を摩りながら思考をまとめる。
「私も詳しくは知らないなぁ。モンスター情報はだいたい掲示板に載ってるし。もしかしたら検証班の人はそうやって情報を集めてたのかも?」
「きっとそれだ!」
ユーノ君の思いつきに、マリンは安易に飛びついた。
確かに、これで情報をとっていたというのなら説明がつく。
そこで私でも娘に貢献できることがあるのではと思いついた。
それはモンスターの行動パターンを画像に落とし込むこと。
簡単に倒せるからと、雑魚とは限らない。もしも油断していた時。どうやってプレイヤーをしに追い詰めるのかそれを知らなくてはいけない。対処法を知ってこそ、ようやくスタートライン。
今はまだ個であるから良い。でもこれが群できたら? そういう考えにまでまだ至れてないのが油断を誘いそうだ。これはやって見る価値はありそうか? そうと決まれば孫たちに打診してみる。
「マリン、そしてユーノ君。少しお願いがあるんだが」
「何、お爺ちゃん?」
「はい」
「街に着くまででいいので、戦闘中はモンスターを撮影しててもいいだろうか?」
二人は顔を見合わせ、仕方なさそうに頷いた。
「お爺ちゃんの凝り性が出ちゃったか。うん、いいよ。私は大丈夫!」
「私も平気です。写真を撮るためだけにこの場に長居するとかで無ければ」
「助かるよ。街に着いたら食事をご馳走しよう」
「やった。いっぱい注文しよ!」
「ちょっとマリンちゃん、アキカゼさんに甘えすぎだって」
「いいのいいの、お爺ちゃんは断るとかえって寂しそうな顔するから。だから私はそれに背かずに奢ってもらうんだよ。それがお爺ちゃん孝行になるんだから」
よくわかってるじゃないか。そうだ遠慮せずに奢らせてくれ。
年寄りは孫の元気な姿を見たいからね。
自信満々で語る孫に、ユーノ君は、良いのかなぁと悩んだ末に同意した。この子みたいに調子に乗って頼みすぎなければ、全然奢っても構わないんだけどね。
私は装備にお金を使わないし、風景写真さえ撮れてれば幸せだ。
食事だってENを賄いすればそれで良い。
孫や娘が喜ぶのならそれは散財ではないだろうし。むしろ貢献にもなるだろう。それに善意には善意で返さないとね。
「では、お願いするね」
そう言って私は道中モンスターの撮影に集中した。孫達の勇姿を収めておくのも忘れない。それらはそれらで収納先をフォルダごとに分類しておけばいい。
そして、街に着く頃には大量のモンスター情報が懐に入ってきた。これらは一度詳細を抜けば、その変化をステータスとして表示してくれるシステム。孫達はそれを知らずにここまできている。
倒したかどうかはリザルト画面で確認できるからだ。それの有無で警戒を解くかどうかが彼女達の行動基準。
[ボールA型の情報を獲得しました]
耐久:50/50
攻撃手段:突進
弱点:斬撃
特効:??
状態:??
[ボールB型の情報を獲得しました]
耐久:80/80
攻撃手段:突進、加速、LP吸収攻撃
弱点:打撃
特効:??
状態:??
[ボールC型の情報を獲得しました]
耐久:120/120
攻撃手段:突進、分身、SP吸収攻撃
弱点:魔法
特効:??
状態:??
[ボール強化型の情報を獲得しました]
耐久:500/500
戦闘行動:突撃、加速、触手ムチ
弱点:聖水、??、??
特効:??
状態:??
[クリティカルヒット!]
[ボール強化型の情報を更新しました]
耐久:500/500
戦闘行動:突撃、加速、触手ムチ
弱点:聖水、真水、水銀
特効:水銀
なるほどね、これがイベントモンスターと言うやつか。他のに比べて耐久が段違いだ。
娘からもらった情報と一致するね。
孫達は少し苦戦したようだけど、問題なく倒せるようだ。
何か瓶を投げつけてから大将の動きが悪くなった気がするけど、事前に弱点になるものを持たされていたのかな?
「お疲れ様。もうすぐ街だ。約束通り食事を奢らせて頂くよう」
「いやった~、もうお腹ペコペコだよー」
街に入った途端、孫はだらっとした姿を周囲に人がいるにもかかわらず見せつけてくる。気を抜きすぎでは?
いや、街とはモンスターと遭遇しない安全圏。気を抜いてもいいのかもしれないね。でも周囲の視線は孫の気の抜けた姿に集中しすぎている気がする。
「マリンちゃん、恥じらい!」
「えー、ちょっとくらい良いじゃない」
「お爺ちゃんもさっきまでのかっこいいマリンがいいな」
「そ、そう? じゃあもう少し頑張る」
すぐに立ち上がってシャキッとするマリン。
その身代わりの早さを見て呆れつつ、ユーノ君は私に会釈した。
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