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五章
09_龍果の魅力を伝えよう⑧
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「で、その勲章はどうするの?」
「俺個人がつけてたら周囲にやっかみを与えちゃうし、それとなく屋台に飾るか」
「そうですね。一見ただの屋台に見えますが、認証キーを設定してますので中に入るのも屋台を動かすのもこちらの方にはできませんから」
それなんだよな。
屋台の提供スペース以外は時の流れが違う亜空間。
エルフの寝床とは違い、時間を逆に伸ばすことで調理の提供時間を向こう側に感じさせないのだ。
なんつーかな?
料理してると一日って一瞬で消えるのよ。
だからエルフの亜空間にいると料理してるだけで終わるまである。
じゃあさらに伸ばせばいいんじゃね?
と多めに伸ばしていただいた。
全部が全部、俺の都合なのだ。
でも屋台の中から外に出れば同じ時間を共有できるのだ。
さっきのおっちゃんの護衛っぽい人が来た時は店の外に出て「あっち」と言って指差し確認までして無事お縄につけた。
大司教が職務放棄して食い歩いてんじゃねぇよ!
という戒めを込めての情報提供である。
俺は物で買収されたりはしないのだ。
「じゃ、こっち側にぶら下げときゃいいか。いくつか電飾もつけとく?」
「この世界にそれが流通してるならつけてもいいんじゃない?」
薫に言われ、電飾がこの世界の普通ではないと思い出して取り外す。そこら辺の木材で似通った飾りを削り出して模造品を作った。勲章をもらえる様に頑張ってるアピールだ。
その中に一個本物が混ざってても、運良く上手くできたものだと思ってくれるかもしれないし?
「雄介、いつのまにか削り出しが上手になったよね?」
「竹串作ってる間にな」
削り出しに関しては肉の部位によって刺さって欲しい部位に応じて変形させるテクニックが求められるのだ。
それと一定の串で刺すのはプロの領域。そんな領域に達してない俺は変則技でこなすしかないのである。
色々挑戦する時間がこっちにはあるからな。
修行するのにちょうどいいのだ。
「よおし、できた。バザー巡り行こうぜ」
「交換する品物は用意した?」
「さっきまとめて仕込んどいた。龍果のベリーソース煮だ」
「いつの間に……」
「何か違う鍋を用意してると思ってたら、抜かりないのね」
「屋台の中はこっちに比べて時間の流れが遅いだろ? だから物のついでになんでも用意できちゃうんだ」
「だからって食材は殆ど阿久津君のガチャ産だから屋台には何もないのよね」
「龍果があるじゃん」
「あれをそのまま食べようなんて人は、相当食べ物に困ってる人でもない限りいないわよ」
ひどい言われ様である。
が、実際アリエルに頼まれでもしない限り俺たちが率先して食う気が起きなかったのも事実。
そんな物を主食で食べてたドラグネス皇国の勇者達、マジで苦労したんだなというのがわかる。
ロギン達に会ったらそれとなく労ってやろう。
そんなこんなでバザーに繰り出す。
商人の多くは人間で構成されており、その中に獣人が混ざる。
エルフやドワーフはまず見かけない。
まあ自分の興味あること以外では引きこもりがちな奴らだし。
そんなふうに考えてると、見知った顔がバザーで穀物を売りに出していた。
誰であろう、フェルスタである。
「こんにちわ、フェルスタ。ササモリさんのお使い?」
「あら、あらあら。いつぞやは大変お世話になりました。みなさん揃ってこちらへは旅行に?」
「そんなところ。ササモリさんは元気?」
「マスターは元気だけが取り柄ですからね。そう言えば里の方には顔をお出ししましたか? そろそろ来るから蕎麦を打つと張り切って居ましたよ」
「俺たちはアリエルに頼まれて別ルートだ。あっちには三上とか水野が行ってるから無駄な努力っていうことはないと思うぜ?」
「じゃ、大丈夫ですね。最近は駒使いが増えたので、私の弟も出来たんですよ。ユースキー・アークスというコードネームで」
ん? どこかで聞いたことがある名前だな。
「それって、この地で教会とか開いてる人?」
「よくご存知で。でも本物が帰ってきたならお役御免ですね。マスターからの任でずっと地上で暮らしていたので随分人間臭く育ってしまったのが玉に瑕ですが。まぁベースが人間ですから仕方ありませんね」
俺の事をジッと見つめながらフェルスタが淡々と述べる。
表情差分が少ないのか、真顔である。
「なぁ、もしかしてこの勇者教会って俺たちが帰ってきても忘れられない様にとかそういう意味で建てたのか?」
「さぁ? マスターの考える事は私では計り知れませんから。でも教会のおかげで食文化は随分と豊かになった様に思いますよ? エルフ達のアレルギー体質も少しずつ改善されつつありますし。いい事づくめではありませんか」
「問題点もいっぱいあると思うぞ。ところで商品を覗いてっていいか?」
「あなた方であれば無償でどうぞと言いたいですが、マスターからは珍しい食材を仕入れて来いとのお達しでして」
「じゃあこんなのはどうだ?」
俺は屋台から持ち出した龍果のベリーソース煮を取り出した。
お持ち帰りスタイルなので紙袋に包んである状態だ。
今度夏目に言って包装容器作ってもらおう。
または薄く焼いた粉物で包むとか提供スタイルを考えないとな。
フェルスタは不思議そうに手渡した龍果のベリーソース煮を見つめていた。
「これはどの様に食べれば?」
「そのまま頬張ってくれたらいい。食べにくかったら切り分けるぞ?」
「ではこのままで」
言って、そのまま食べ始める。
無言で真顔で食べられるのって、正直堪えるよな。
フェルスタに悪気はないのだろうが、薫達は美味しいと言ってくれたから尚更そう思うのだろう。
「面白い味ですね。マスターもきっと喜ばれると思います。これ、全部植物ですか?」
「安心安全のエルフ飯だよ。肉っぽい味はするけどオール植物だ」
「お肉は食べたことがないので。成る程、この内のどれかがお肉の味なのですね? 勉強になります」
肉の味すら把握してなかったとは、迂闊。
そうだよなー、エルフの主食は味気のないショートブレッドだ。栄養面でしか食事を見てないエルフで唯一の変わる物であるササモリさんも肉は体が受け付けない。
その人の世話係として作られたフェルスタも当然肉なんて食べたこともないのだ。
それで美味いだろう? なんてどれだけ自分が傲慢だったのかよくわかる。
彼らエルフにとっては未知の食材。
美味さを知っているからと、無理強いするのは違うと料理をする様になってようやく気付かされる。
今までの俺たちのやり方は間違っていたのか?
アリエル然り、ムーンスレイの勇者然り。
ドラグネスの勇者達にだって、美味いぞって自分たちの価値観を押し付けた。
そんなのただの食生活マウントじゃないか!
今になって自分たちの行いが恥ずかしくなってきた。
「雄介、思った通りのコメントが貰えなかったからってそんなに落ち込むことないよ」
「違うんだ薫。俺、気づいたんだ。俺たちは自分たちの食生活を異世界の人たちに押し付けていただけじゃないかって?」
「そりゃ、まあ」
「阿久津君、確かに過去の私たちはこの世界の食生活の低さに嘆いていたわ。でもだからこそ私達は改善したいと一致団結した。そうでしょう?」
「うっ、そこを突かれたら弱い」
「そう自分を責める物ではありませんわ。もし責めるのならわたくし達全員が頼ったせいでもあります。阿久津さん一人で背負わないでください」
「杜若さん……また俺の悪いところが出た」
「いいんですよ、わたくし達は四人で一人前でしょう?」
多分『精神安定』もかかってるのであろう励ましに、俺はすかさず立ち直った。
彼女の天性【カウンセラー】には何度世話になったかわからない。
「よくわからないけど、これはマスターが食べても問題ないのでしょう? ならば持って帰れば喜ばれる。鼻高々。他に何か問題が?」
フェルスタは特に気にしてない様でもう一つの手包を懐から取り出した転送装置で送った。
これでササモリさんに届いただろう。
「ようやく見つけた、姉さん!」
「ダメじゃないですか、ユースキー。職務中は教会を離れては」
そんな一場面を覗いてると、フェルスタを姉と呼ぶ人物が怒鳴り込んできた。
その姿は俺とも似ても似つかぬイケメンで……
「あ、接客中だった?」
「誰だお前えええええええ!」
俺は居た堪れない気持ちをぶつける様に叫んだ。
「俺個人がつけてたら周囲にやっかみを与えちゃうし、それとなく屋台に飾るか」
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薫に言われ、電飾がこの世界の普通ではないと思い出して取り外す。そこら辺の木材で似通った飾りを削り出して模造品を作った。勲章をもらえる様に頑張ってるアピールだ。
その中に一個本物が混ざってても、運良く上手くできたものだと思ってくれるかもしれないし?
「雄介、いつのまにか削り出しが上手になったよね?」
「竹串作ってる間にな」
削り出しに関しては肉の部位によって刺さって欲しい部位に応じて変形させるテクニックが求められるのだ。
それと一定の串で刺すのはプロの領域。そんな領域に達してない俺は変則技でこなすしかないのである。
色々挑戦する時間がこっちにはあるからな。
修行するのにちょうどいいのだ。
「よおし、できた。バザー巡り行こうぜ」
「交換する品物は用意した?」
「さっきまとめて仕込んどいた。龍果のベリーソース煮だ」
「いつの間に……」
「何か違う鍋を用意してると思ってたら、抜かりないのね」
「屋台の中はこっちに比べて時間の流れが遅いだろ? だから物のついでになんでも用意できちゃうんだ」
「だからって食材は殆ど阿久津君のガチャ産だから屋台には何もないのよね」
「龍果があるじゃん」
「あれをそのまま食べようなんて人は、相当食べ物に困ってる人でもない限りいないわよ」
ひどい言われ様である。
が、実際アリエルに頼まれでもしない限り俺たちが率先して食う気が起きなかったのも事実。
そんな物を主食で食べてたドラグネス皇国の勇者達、マジで苦労したんだなというのがわかる。
ロギン達に会ったらそれとなく労ってやろう。
そんなこんなでバザーに繰り出す。
商人の多くは人間で構成されており、その中に獣人が混ざる。
エルフやドワーフはまず見かけない。
まあ自分の興味あること以外では引きこもりがちな奴らだし。
そんなふうに考えてると、見知った顔がバザーで穀物を売りに出していた。
誰であろう、フェルスタである。
「こんにちわ、フェルスタ。ササモリさんのお使い?」
「あら、あらあら。いつぞやは大変お世話になりました。みなさん揃ってこちらへは旅行に?」
「そんなところ。ササモリさんは元気?」
「マスターは元気だけが取り柄ですからね。そう言えば里の方には顔をお出ししましたか? そろそろ来るから蕎麦を打つと張り切って居ましたよ」
「俺たちはアリエルに頼まれて別ルートだ。あっちには三上とか水野が行ってるから無駄な努力っていうことはないと思うぜ?」
「じゃ、大丈夫ですね。最近は駒使いが増えたので、私の弟も出来たんですよ。ユースキー・アークスというコードネームで」
ん? どこかで聞いたことがある名前だな。
「それって、この地で教会とか開いてる人?」
「よくご存知で。でも本物が帰ってきたならお役御免ですね。マスターからの任でずっと地上で暮らしていたので随分人間臭く育ってしまったのが玉に瑕ですが。まぁベースが人間ですから仕方ありませんね」
俺の事をジッと見つめながらフェルスタが淡々と述べる。
表情差分が少ないのか、真顔である。
「なぁ、もしかしてこの勇者教会って俺たちが帰ってきても忘れられない様にとかそういう意味で建てたのか?」
「さぁ? マスターの考える事は私では計り知れませんから。でも教会のおかげで食文化は随分と豊かになった様に思いますよ? エルフ達のアレルギー体質も少しずつ改善されつつありますし。いい事づくめではありませんか」
「問題点もいっぱいあると思うぞ。ところで商品を覗いてっていいか?」
「あなた方であれば無償でどうぞと言いたいですが、マスターからは珍しい食材を仕入れて来いとのお達しでして」
「じゃあこんなのはどうだ?」
俺は屋台から持ち出した龍果のベリーソース煮を取り出した。
お持ち帰りスタイルなので紙袋に包んである状態だ。
今度夏目に言って包装容器作ってもらおう。
または薄く焼いた粉物で包むとか提供スタイルを考えないとな。
フェルスタは不思議そうに手渡した龍果のベリーソース煮を見つめていた。
「これはどの様に食べれば?」
「そのまま頬張ってくれたらいい。食べにくかったら切り分けるぞ?」
「ではこのままで」
言って、そのまま食べ始める。
無言で真顔で食べられるのって、正直堪えるよな。
フェルスタに悪気はないのだろうが、薫達は美味しいと言ってくれたから尚更そう思うのだろう。
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「安心安全のエルフ飯だよ。肉っぽい味はするけどオール植物だ」
「お肉は食べたことがないので。成る程、この内のどれかがお肉の味なのですね? 勉強になります」
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その人の世話係として作られたフェルスタも当然肉なんて食べたこともないのだ。
それで美味いだろう? なんてどれだけ自分が傲慢だったのかよくわかる。
彼らエルフにとっては未知の食材。
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ドラグネスの勇者達にだって、美味いぞって自分たちの価値観を押し付けた。
そんなのただの食生活マウントじゃないか!
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「違うんだ薫。俺、気づいたんだ。俺たちは自分たちの食生活を異世界の人たちに押し付けていただけじゃないかって?」
「そりゃ、まあ」
「阿久津君、確かに過去の私たちはこの世界の食生活の低さに嘆いていたわ。でもだからこそ私達は改善したいと一致団結した。そうでしょう?」
「うっ、そこを突かれたら弱い」
「そう自分を責める物ではありませんわ。もし責めるのならわたくし達全員が頼ったせいでもあります。阿久津さん一人で背負わないでください」
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フェルスタは特に気にしてない様でもう一つの手包を懐から取り出した転送装置で送った。
これでササモリさんに届いただろう。
「ようやく見つけた、姉さん!」
「ダメじゃないですか、ユースキー。職務中は教会を離れては」
そんな一場面を覗いてると、フェルスタを姉と呼ぶ人物が怒鳴り込んできた。
その姿は俺とも似ても似つかぬイケメンで……
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