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しおりを挟む1 戦力外通告
俺の名前は阿久津雄介。
この春高校に入学したばかりの、どこにでもいる十五歳の学生だ。
せっかくの高校生活を満喫するために彼女でも作るか、と数日前に一念発起して、高校デビューを果たしたものの、特に生活に変化はなし。
中学時代からの男友達、冴島薫と駄弁る日々が続いている。
そんなある日のホームルームの直後、突如教室の床が光り出したと思ったら、その光にクラス全員まとめて呑み込まれてしまった。
一体何が起こったか分からないまま周囲を見ると、そこは西洋のお城のような場所だった。
困惑する俺たちをよそに、近くにいたこの国の王様らしき人がいきなり話し始める。
「よくぞ参った。異界の勇者たちよ。私はこのグルストン国の王、ガイウスという。早速だが、他国からの脅威で窮地に陥っている我が国を救うために、戦ってほしい。どうか力を貸してくれないだろうか。この通りだ」
王様はそのまま俺たちに向けて深く礼をする。
周囲にいた従者や大臣のような人たちも王様に倣って、俺らに頭を下げた。
何が起きているんだ、これは?
するとクラスメイトの一人で、アニメに詳しい水野義隆が突然声を上げた。
「異世界召喚キタコレ!」
異世界召喚か……ライトノベルやアニメでよくある、現実世界から飛ばされた人が異世界で活躍するってやつだよな。物によっては、勇者として召喚されて、王様から世界を救ってほしいと頼まれるような話もある。
まだ顔を合わせて一週間ほどの、微妙な距離感の人たちと一緒に、こんな事件に巻き込まれるとは思わなかった。
水野の歓喜の声の後、周囲にしばしの沈黙が流れる。
その間、王様たちは口を開くこともなく、じっと頭を下げたままだ。
そういえば、いきなり転移した衝撃で気にしていなかったけど、普通に会話できるんだな。
そんな異様な空気に耐えかねたのか、クラスメイトの一人が立ち上がった。
彼の名前は、三上泰明。
さっぱりとしていて話しかけやすい性格は、知り合って一週間という俺たちの間柄でも、既に輪の中心になっている。
誰にでも分け隔てなく優しく接し、みんなを引っ張る力もあるリーダー的存在だ。
「俺たちだってていきなりここに飛ばされて戸惑っているし、元の世界に帰してもらいたい気持ちもある。まずこの国のために何をすればいいか、聞かせてくれ?」
この三上の言葉に王様たちが顔を上げた。
周囲の人々からは感謝の言葉が飛び交う。
一方で、俺たちの間では動揺が広がっていた。
当然、俺たちはまだ子供だ。
いきなり武器を持って戦えと言われても無理なことだし、そんな子供たちに縋るほど追い詰められているなら、この国の状況はかなり絶望的だろう。
正直、ここで王様の頼みを聞き入れるのは避けた方がいい気がするのだが……
しかし、王様は俺たちが前向きに検討を始めてくれたのだと受け取り、三上に聞き返す。
「おぉ、我が国を救ってくれるか。勇者よ」
「その勇者という呼び方はやめてほしい。それに救うかどうかも、俺たちが何をしなきゃいけないかを聞いてから決めたい」
王様はその言葉に頷くと、咳払いをしてから自国の置かれている状況を語り出す。
「この世界では圧倒的な強国――ドラグネス皇国の支配のもとで、我が国を含む三国が互いに敵対している。そしてその三つの国は、ドラグネスに並ぶ列強国になるべく一触即発の状態が続いているんじゃ。その序列は戦争ではなく、とある競技によって決められるんじゃが、我が国は戦闘力が低くてな。いまだにどの国にも歯が立たず、負け続けているんじゃ」
そこまでの説明を聞いてから、三上は顎に手を当てて考える。
「その競技に出場するための選手として、俺たちが呼ばれたわけか」
「その通りじゃ。若者にこのような頼みをすること、本当にすまないと思っている」
王様は再び頭を下げた。
「状況は分かったから頭を上げてくれ。それでその競技というのは、どういうものなんだ」
「それぞれの国ごとに異世界の住民を自国で育て上げ、代表として戦ってもらうという内容じゃ。元々は自国の民を戦士としていたんじゃ。しかし、非力な人間のみが住む我が国に対して、敵国は魔法を巧みに操るエルフであったり、尋常じゃない膂力を持つ獣人であったりで、戦力差がはっきりしておってな。生まれた国や種族による能力の差が無い状態で戦えないかと言ったところ、ドラグネス国がこの方法を提案してくださったのじゃ」
自分たちの国の犠牲を出さない代わりに、異界の人間同士を戦わせるとは、随分酷い話だな。
「もちろん、何の策もなく君たちを呼び出したわけではないぞ。おそらくもとの世界で光に呑み込まれたと思うのじゃが、あの光はゲートであると同時に『天性』という能力を与える役割を持っていての。この国に異世界召喚された者には漏れなくその天性が与えられるのじゃ」
王様が言い終えると同時に、周囲にいた従者たちが俺たちに紙を手渡してきた。
手に持った瞬間に、何も書かれていなかった紙面に文字が浮かび上がってくる。
〈ステータス〉
ユウスケ・アクツ 15歳 男 天性:ガチャLv1
筋力:10
耐久:8
敏捷:4
器用:12
賢さ:6
精神:20
幸運:5
〈スキル〉
◎ステータスガチャ
これが俺のステータスらしいが……うーん、微妙だ。
というか、数値的に強いのか弱いのかもよく分からない。
「雄介の天性は何だったの?」
俺が紙を手に首を傾げていると、薫がニコニコしながら呼びかけてくる。
その意味深な笑みはなんだ。
まさか、俺一人だけハズレを引いたか?
「そういう薫はどうだったんだよ」
「えー、それ聞いちゃう?」
「そりゃ聞くだろ。俺だけが答えるのは不公平ってもんだぜ?」
「そっか。まぁ、雄介が当たり引いてたら嫌だなって思って、確認しに来たんだ」
「つまり、お前はハズレを引いたのか?」
「そうとも言えないよ?」
「ならいっせーので一緒に言わね?」
「分かった、せーの!」
──『ガチャ』!
──『商人』!
一瞬の間があき、そして薫と二人、指をさして笑い合う。
「『ガチャ』ってなんだよー、雄介もハズレじゃん」
「ハズレって言うな。まだ分からないだろ」
「まぁ、どのみち僕たちの天性じゃ、代表に選ばれる可能性は低いだろうし……そういう意味ではどっちもどっち?」
肩を竦める薫を見て、俺は仲間はずれじゃなかったことに内心ホッとした。
なんせ他の同級生とまともに会話が成り立った試しがない俺にとって、薫は最後の砦だ。
もし薫が戦える天性を引いた場合、俺は完全に孤立してしまう。
だが結果は、ハズレ者同士。
お互いのスキルを開示し合って、どのように使えば有効活用できるか相談を始める。
薫のスキルは〈勘定〉で、俺の〈ステータスガチャ〉以上に戦闘に不向きなスキルである。
ちなみにスキルは、天性に応じて得られる得意技のようなものらしい。
当人は金勘定でどうやって戦えばいいのさ、と憤慨していた。
かくいう俺のスキルも、ステータスボードをどんなにいじっても、うんともすんとも言わない。
今のところ使えそうな見込みはなかった。
その後は、ステータス用紙を各々確認して、その紙を回収されただけだった。
それが終わると、気付けば既に夜の時間帯。
夕食と風呂を終えたら、男女にメンバーを分けて、案内された部屋で就寝した。
この国での生活で浮かないようにと、それぞれに冒険者服も貸し与えられたし、快適とはいかないまでも、決して悪い待遇ではない。
何はともあれ、俺たちはこうして高校生活一年目から異世界で暮らすことになった。
翌日、クラスメイト全員が揃っている前で、大臣が大声で発表を始めた。
「阿久津雄介、冴島薫、錦由乃、杜若みゆり。以下の四名は戦力外として選手から外させていただく。以降補欠として扱うことに決定した。以上である」
みんながいる前での唐突な戦力外通告に、辺りがざわつく。
昨日の段階で俺や薫は心の準備ができていたが、他の二人は困ったような表情を浮かべている。
錦由乃は度の強い眼鏡をかけて、サバサバした性格の女子だ。
そのはきはきした雰囲気と見た目から、クラス委員でもないのに、委員長と呼ばれている。
そしてもう一人が杜若みゆり。お金持ちのお嬢様で、本来なら俺たちがいる普通校に通うような人間ではない。
整った顔立ち、溢れる気品。何をするにも優雅で、クラスでも時々浮いている。それでも持ち前のほんわかした雰囲気で周囲を癒すような、カースト上位の一人だ。
そんな彼女が補欠?
そう思ったのは俺だけではないようで、男子のほとんどが有り得ないという表情を浮かべている。
よほど天性が微妙だったのだろうか。
しかし、俺たちのリアクションには目もくれず、言いたいことは伝えたとばかりに国のお偉いさんは立ち去っていった。
昨日の殊勝な態度とはまるで違った様子だ。
そして辺りは騒然とする。
クラスのマドンナが補欠になったことで、慰めの声をかけようとする男子が集まっていた。
おそらく、これを機に杜若さんをサポートして、恩を売ろうと考えているのだろう。
そんな男子たちの群れをぬって、薫が俺のもとに寄ってくる。
そして、肩をポンと叩きながら言った。
「雄介、ドンマイ!」
「ガチャなんて天性じゃ、杜若さんにかける言葉もないって」
そう返して薫の手を払うと、俺は明日以降のここでの暮らしをどうするか考えるのだった。
その翌日から、レギュラーになった面々は、与えられた天性を物にするために厳しい訓練を受けている。
一方で、俺を含めた補欠四人組は雑用やサポート程度で、トレーニングなどは特にしていない。
ぱっと見では、サボっているのと大差ない状況だ。
水野が読んでいる作品だと、俺たちのようなポジションは追い出されることもあるらしいのだが、この国ではレギュラーと俺たち補欠の待遇は同じだ。
それを快く思わないクラスメイトも一定数いるようだが、俺たちだって好きでこの立場にいるわけじゃない。
そんな風に、互いにもやもやした気持ちを抱えながら一週間が経った。
昼前にレギュラー陣のサポートを終えた俺は、残った時間を潰すために薫に話しかける。
「それにしても暇だな。クラスのみんなは訓練ばかり。何か手伝おうにも大抵はメイドさんがやってくれるだろ?」
薫は、俺の言葉に強く同意を示した。
「だね。特に僕たちにやらなきゃいけないタスクはないし、毎日こうして話す時間がほとんどだ。いっそのこと、街を軽く観光するっていうのもありなんじゃないかな? 城の人にも外に出るなとは言われてないし」
外の世界を観光か……大丈夫だろうか?
たしかに暇だが、一応要人だし、無暗に動かない方がいい気もする。
けれど、頑張っている他のクラスメイトの役に立つために、この世界の情報を集めておくというのも大事かもしれない。
俺が迷っていると、後ろから声をかけられる。
「そうね。一人で読書するより、情報収集の方が建設的かもしれないわね。杜若さんもいかが?」
振り返ると、委員長と杜若さんが一緒に部屋に入ってくるところだった。
杜若さんも優雅に微笑みながら口を開く。
「お供させていただきますわ。どちらにせよ、王国の言葉だけに耳を傾けて良いものか気になりますし」
「なら決まりだな。でも引き止められたらどうする?」
念のため俺は、三人に向けて最終確認する。
「それでも行ってみましょう。止められたらその時に考えればいいですわ」
俺の心配を吹き飛ばすように、杜若さんが背中を押してくれた。
「お、おう」
正直なところ、内心はまだ不安が大きい。
今はステータスが低かろうが、王城の庇護下にあるから安全に過ごせているが、一歩外に出たらどうなるか分からない。
初期ステータスが俺より遥かに高い三上ですら、訓練場では苦戦しているらしいのだ。
そんな中で、貧弱なステータスの俺が街へ行ったら……万が一敵に襲われでもしたら、ひとたまりもない。
だから俺の中では、引き止められたらという心配より、引き止めてほしいという願望が強かった。
そんなことを考えているうちに、城門の前に着いていた。
そして門番から一切声をかけられることもなく、俺たちは門を潜り抜ける。
城を出てから数歩進み、あっさり通れたことに俺たちは拍子抜けした。
俺は、もしかしたら見捨てられているのではと、不安な気持ちを抱えつつ、気丈に振る舞ってみんなに話しかける。
「マジでお咎めなしとは思いもしなかったな」
「あっさり通れたね、門」
俺の言葉に頷く薫と、なぜ通れたのかを考える委員長。
「このジャージには顔パスできる何かがあるのかしら?」
委員長の言葉に、杜若さんも口を開く。
「それは分かりませんが、王城からの出入りが自由ということは確定かもしれませんね」
三人の冷静なコメントを聞いて、俺はこのメンバーと一緒なら街で何かあっても乗り切れそうだと思うのだった。
2 ぶらり城下町探索
城の目の前は、幅の広い大きな道路が続いていた。
道路のつくりは、土を踏み固めただけのシンプルなものだ。
道の中央を馬車が通っているのを見て、俺たちは今まで歩いていたところが馬車専用の道であることに気付き、脇に避ける。
その光景を見て、薫が俺に声をかける。
「そもそも城から街までの移動には馬車が必須なのかもね」
「そんなこと言ったって、今さら城に戻るのは嫌だぞ」
既に俺たちは城からそれなりの距離を歩いている。
「まぁ、馬車が通っているなら、この道を辿ればいいでしょ」
委員長の言葉に従い、その後も談笑しながら先へ進んだ。
街らしい場所に着いたのは、お昼に城を出発してから二時間後だった。
賑やかな雰囲気で、様々な種族が行き交っている。
「獣人、居るんだなぁ」
ファンタジーな光景に感動してキョロキョロしていると、委員長がツッコミを入れる。
「あんまり落ち着きがないと、田舎者みたいよ?」
「この世界は初めてだから、お上りさんで間違いないじゃん。こんな光景そうそう見られないし」
「元の世界でいう海外の方と思っておけばいいのではないでしょうか?」
杜若さんは若干リアリストのようだ。
その後も俺は、ついついよそ見してしまいながら街を散策する。
そんな中、露店の一つに見知った果物を発見した。
「なぁ薫、あれって林檎だよな?」
「多分……僕が知ってるのより随分と紫がかってるけど、林檎だね」
そこで、俺たちの会話に委員長が割って入った。
「待って、今〈鑑定〉を使ってみるわ」
彼女は能力を使うと、目の前の果実の情報をつらつらと説明する。
「あれの正式名称はアポーね。酸味が強く、生食よりも煮たり焼いたりして食べるのに適したものだそうよ。アメリカの林檎だと思えば良いかもね」
言い終えると同時に、俺たちは拍手する。
そして薫が委員長に尋ねた。
「錦さんの天性は『鑑定』なの?」
「いえ、天性は『識別』よ。〈鑑定〉はスキルね」
「そっか。僕は天性が『商人』で、スキルは〈勘定〉なんだ」
「ちなみに、俺が持っている天性は『ガチャ』だな!」
「そうなのね、ふふっ」
自己紹介をするように、俺たちは自分の能力を開示することで打ち解けていった。
そこで少し離れた位置にいた杜若さんが話に加わってくる。
「三人とも、仲がよろしいのですね」
「そう?」
聞き返す委員長にコクリと頷くと、杜若さんが話し始める。
「わたくしは兄弟がいないものですから、殿方とこうして会話するのは少し緊張してしまいまして。なので、男子の会話に入っていける錦さんが羨ましいです」
言われてみれば、他の男子から声をかけられている時もどこか居心地が悪そうだった。俺が杜若さんに声をかけるのを遠慮しているように、彼女もまた同じなのかもしれない。
俺はまだ薫という旧友がいるからいいが、杜若さんも委員長もまだほぼ初対面同士。
委員長があまりにもフランクに話してくるから、そこまで気にしていなかった。
「杜若さんも普通に会話に入ってきてもいいんだよ? な、薫?」
「急にどうしたのさ、雄介。普段なら女子との会話なんて緊張してできないとか言うくせに」
「うるせー、ほっとけ!」
そんな俺と薫のやり取りには反応せず、委員長は杜若さんの方を向いた。
「だ、そうよ?」
「でしたら今後はそのようにいたします。阿久津さん、冴島さん、錦さん。よろしくお願いいたします」
「おう!」
「うん」
「いちいち堅いのよね、みゆりは」
委員長の言葉に、杜若さんが目を見開く。
「錦さん、今、下の名前で……」
「これからは友達として行動を共にするんだから、名前呼びくらい普通でしょ?」
「はい!」
こうして、主に女子二人が互いに名前で呼び合うようになり、結束力が強くなった。
補欠四人組のチームワークも僅かながらに上がったところで、俺たちは散策を再開する。
アポーが売っていた露店から離れて歩くことしばし、雑踏に紛れて子供の泣き声が聞こえてきた。
子供の相手が得意でなく、どうしようかと悩む俺を横目に、女子たちが動き出す。
委員長と杜若さんはすぐに子供のもとに駆け寄っていった。
泣いている少女は、頭に特徴的な長い耳が生えた獣人だ。
「大丈夫? 何かあったの?」
委員長が優しい声音で質問するが、子供の返事はない。
「うぇあああん!」
「迷子かしら?」
「そうっぽいですわね」
委員長と杜若さんの間に緊張が走る。
「大丈夫よ、すぐにお姉ちゃんたちがお母さんを捜してあげるから」
委員長がしゃがみ込んで、同じ目線で話すも、子供は一向に泣き止む気配はなかった。
もしかしたら子供には、彼女たちの心配の声が届いていないのかもしれない。
ちゃんと話を聞いてもらえないと、泣き止ませることも母親を捜すことも難しい。
かといって泣いている女の子を放って去るわけにもいかず、時間だけが過ぎていく。
そこで意を決して、杜若さんが口を開いた。
応援ありがとうございます!
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