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暗躍する嫉妬
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そんなわけで、相手の気が変わらないうちに探索者協会でライセンスの発行をした。
勿論、不審者モードではなく、元のお偉いさんモードに戻ってもらってからだ。
東京に偶然視察に来た体でスカウトされたと装って。
名目上はダンジョンエクスプローラーの腕を買われて、が妥当か。
麒麟字さんの太鼓判が、俺の能力判定テストへの後押しとなった。
そして審査会場のFランクダンジョンのソロ踏破。
指定された納品を満たし、そのままその日のうちにGランクからEランクにステップアップした。
ちなみにFランクダンジョンのテイム報酬は初期テイム枠+5である。これは美味い。
正直、テイム枠の上限を増やすのは相当切羽詰まった時でもない限りやりたくないのでありがたい限りだった。
ダンジョン様々である。
今でこそどこか遠い存在だった探索者への道。
諦めずに足掻いて良かった。
もうこれからロンギヌスを後ろ盾にしなくたって良い。
だからと言ってロンギヌスを辞めるわけではないが。
だって、今辞めたら凛華の親父さんと面会するチャンスを失うんだ。そんなの本末転倒じゃないか。
俺は同じ王の権能をもつものとして、そして凛華の恋人として。更に浮上した両親の失踪について聞き出さねばならなかった。
「ありがとうございます左近時さん。ようやく俺はスタートラインに立つことが出来ました」
「そ。後は約束さえ守ってくれたら良いわ。ダンジョンでの訓練だっけ? その期日はいつ?」
一仕事した左近時さんが急かす様に聞いてくる。
どこか苛立たしそうで、早くさっきの続きがしたそうに不機嫌だ。
「そうですね。ちょっと待ってください、今生徒たちに呼びかけます」
「呼びかける?」
電話か何かするかと思ったのか、不審そうに俺を見る左近時さん。
「ええ。すでに知ってると思いますが、俺は王です。契約者へ一斉に通知する事だってできます。しかし生徒達にだって日常はありますから。と、連絡が来ました。今から大丈夫だそうです」
「「え?」」
俺が契約者とのやり取りに使った念話に、不思議そうな反応を示す左近時さん、麒麟字さん両名。
「どうかされました?」
「いえ、すごく自然に念話を扱うのだなって」
「そうよ。念話って結構エネルギーを消費するでしょ? うちの王は念話そのものには関与してこないの。だから念話を使う側の負担がすごく重いのだけど……」
うーん。そうなのか?
うちの契約者には寝たきりだった妹の明海も含まれてる。
少しの思案のうち、一つの答えを導き出す。
あ、これ契約者特典の影響だ。
俺がなまじパッシブスキルばっかり持ってる影響で、彼女達のタフネスやらエネルギーが底上げされてるのが原因だと腑に落ちた。
「そこはそれぞれの王のスタイルじゃないですかね? うちは特に俺が特殊すぎるので引き継いだ特性が特殊なんですよね。【嫉妬】陣営さんのスタイルは存じ上げませんが、その差が出たのでは?」
「スタイル……言われてみれば確かにそれね。うちの王は人々の嫉妬を吸収してエネルギーに変換する能力を私たちに与えたわ。でもそれ以外は特に普通。でもそうか、王によっては契約者に配られる資質に違いがあってもしょうがないのね?」
「そういう事。妬けるわね、あなたの契約者がとても羨ましいわ」
事あるごとに妬かないでほしい。
でも、だからこその契約者か。
周囲に対する嫉妬、自己顕示欲に何よりも満たされずにいる資質。
そこを見込まれて抜擢されたのが彼女達なのだ。
俺みたいに行き当たりばったりスタイルじゃない。
他の王にも考えがあるのだと分かった。
いやぁ勉強になるなぁ。
◇
場所を移して周王学園前。
もう学園は三学期が始まっており、授業が終わり次第集合してもらった。
今回は凛華、寧々、久遠の三名だ。
ダークホースの明海を人前に出すのはまだ早いと判断しての配慮である。当然、貝塚さんはお仕事が忙しいのでキャンセルだ。
日中は流石に無理だよなぁ。
女性バレしてないのもあって、訳知り以外に素性を明かす危険性を考えているのかもしれないな。
なんせ今回の同行者の立場が特殊すぎる。
世を偲ぶ仮の姿と言えど、表の顔が探索者のトップや、探索者協会のお偉いさんやらと周囲に与える影響が大きいのだ。
なので、どうしてもそんな人がこんな場所にいるのかと聞かれても困るので、不審者モードに変身してもらってから合流する。
「海斗、そちらの奇抜な格好をした方達は?」
目敏い寧々からの痛い視線に、俺はなんて返したものか答えを出しかねていると、麒麟字さんが助け舟を出してくれた。
「我が名はレッドオーガ! 今日はそこにいる六王海斗君から誘いを受けてね。馳せ参じたというわけさ。これからよろしく頼むよ?」
「ちょっと海斗さん、私達の秘密の訓練に他所の方を付き合わせるだなんて本気ですか?」
恋人の凛華が疑いの声で耳打ちしてくる。
まぁ見た目は不審者だからなぁ、この二人。
真っ赤なツインテールに、赤を基調にした衣装。
そして獲物がナックルという変わったスタイル。
これが今の麒麟字さんことレッドオーガである。
表の姿じゃ目立ちすぎるが故だったが、こっちはこっちで嫌でも目立った。
対して左近時さんも相棒のミョルニルを担いでいないが似たり寄ったりの格好。プラチナブロンドの髪を左右でショートテイルにし、衣装は動きやすさ重視。何かの特攻服の様でいて、素肌に吸い付く様な素材は水着に近いのだ。お巡りさんから職務質問待ったなしの格好である。
「大丈夫、彼女達も一応こっち側だ。陣営こそ違うが、御堂に対してあまり良い感情を持ってない。過去にはダンジョンチルドレン救出作戦に赴いていたり、いろいろ勝也さんの作戦に貢献してくれてるんだ。見た目の件は少し目を瞑ってくれるとありがたい」
「兄様の……そうでしたか。私ったら何も知らずに否定から入って恥ずかしいです」
そうやって何でもかんでも背負いこむのは凛華の悪い癖だな。
だが、それは生まれ育った環境のせいでもある。
今のままだと彼女は変われない。俺はそのための手助けをすべく親父さんとは話をしたかった。彼女一人に背負わせすぎないでくださいと。
「そうね、そこまで裏に食い込んでるのなら、安易にお引き取りできないか。私も賛成でいいわ」
凛華とは対照的に寧々全てを察っして頷いた。
ただし口調には少し棘がある。あんまり歓迎してないムードは出してほしくなかったが、事前に伝えなかった入れも悪いか。
いや、今回は二人ほど新メンバーが参加すると伝えたが、彼女達の素性についてなんて答えていいものやら考えあぐねていたからな。
「わはー、うちは久遠だよ、よろしくね! 二人とも」
渋い対応の二人と比べて、歩み寄って手を結んでくれたのは久遠だった。
凛華や寧々の歓迎してませんムード払拭する良い働きだ。
後で肉を多めに奢ってやろう。俺は頑張ってる子にはじゃんじゃんサービスする主義だからな。
「よろしく、レッドオーガだ」
「イエローヴァイオレンスよ、今日からご一緒させてもらうわ」
「良いよー、でもうち達のテンポについて来れるか心配よー?」
久遠はムードメーカーだが、たまに一言余計なことを言う。
無意識のマウントだ。本人にその気は無いのだが、実績はあるからなぁ。クラスメイトと比較しての発言かもしれないとすると余計なお世話だぞ?
「大丈夫、こう見えて我らは実力者。それは現場で見せるよ。な、イエロー?」
「そっちこそ、こっちの実力知っておったまげるんじゃないわよ? ちびっこ」
身長的には似通った久遠と不審者モードの左近時さん。
麒麟字さんが額に手を置き、また始まったかと言う顔をした。
どうやら誰でも彼でも喧嘩を売って歩くスタイルであるらしい。
「そっちの黄色い子、容赦しないから!」
「ふぅん、私にチャレンジするなんていい度胸ね?」
何やらこの場でおっ始めてしまうそうな雰囲気。
今から先行きがとても不安だが……
「ここで喧嘩する子はご飯抜きにするから」
伝家の宝刀を翳せば、久遠はすぐに態度を軟化させた。
別にバフが乗ってなかろうと、俺の飯はすっかり彼女達の胃袋を掴んでしまっている現れだった。
勿論、不審者モードではなく、元のお偉いさんモードに戻ってもらってからだ。
東京に偶然視察に来た体でスカウトされたと装って。
名目上はダンジョンエクスプローラーの腕を買われて、が妥当か。
麒麟字さんの太鼓判が、俺の能力判定テストへの後押しとなった。
そして審査会場のFランクダンジョンのソロ踏破。
指定された納品を満たし、そのままその日のうちにGランクからEランクにステップアップした。
ちなみにFランクダンジョンのテイム報酬は初期テイム枠+5である。これは美味い。
正直、テイム枠の上限を増やすのは相当切羽詰まった時でもない限りやりたくないのでありがたい限りだった。
ダンジョン様々である。
今でこそどこか遠い存在だった探索者への道。
諦めずに足掻いて良かった。
もうこれからロンギヌスを後ろ盾にしなくたって良い。
だからと言ってロンギヌスを辞めるわけではないが。
だって、今辞めたら凛華の親父さんと面会するチャンスを失うんだ。そんなの本末転倒じゃないか。
俺は同じ王の権能をもつものとして、そして凛華の恋人として。更に浮上した両親の失踪について聞き出さねばならなかった。
「ありがとうございます左近時さん。ようやく俺はスタートラインに立つことが出来ました」
「そ。後は約束さえ守ってくれたら良いわ。ダンジョンでの訓練だっけ? その期日はいつ?」
一仕事した左近時さんが急かす様に聞いてくる。
どこか苛立たしそうで、早くさっきの続きがしたそうに不機嫌だ。
「そうですね。ちょっと待ってください、今生徒たちに呼びかけます」
「呼びかける?」
電話か何かするかと思ったのか、不審そうに俺を見る左近時さん。
「ええ。すでに知ってると思いますが、俺は王です。契約者へ一斉に通知する事だってできます。しかし生徒達にだって日常はありますから。と、連絡が来ました。今から大丈夫だそうです」
「「え?」」
俺が契約者とのやり取りに使った念話に、不思議そうな反応を示す左近時さん、麒麟字さん両名。
「どうかされました?」
「いえ、すごく自然に念話を扱うのだなって」
「そうよ。念話って結構エネルギーを消費するでしょ? うちの王は念話そのものには関与してこないの。だから念話を使う側の負担がすごく重いのだけど……」
うーん。そうなのか?
うちの契約者には寝たきりだった妹の明海も含まれてる。
少しの思案のうち、一つの答えを導き出す。
あ、これ契約者特典の影響だ。
俺がなまじパッシブスキルばっかり持ってる影響で、彼女達のタフネスやらエネルギーが底上げされてるのが原因だと腑に落ちた。
「そこはそれぞれの王のスタイルじゃないですかね? うちは特に俺が特殊すぎるので引き継いだ特性が特殊なんですよね。【嫉妬】陣営さんのスタイルは存じ上げませんが、その差が出たのでは?」
「スタイル……言われてみれば確かにそれね。うちの王は人々の嫉妬を吸収してエネルギーに変換する能力を私たちに与えたわ。でもそれ以外は特に普通。でもそうか、王によっては契約者に配られる資質に違いがあってもしょうがないのね?」
「そういう事。妬けるわね、あなたの契約者がとても羨ましいわ」
事あるごとに妬かないでほしい。
でも、だからこその契約者か。
周囲に対する嫉妬、自己顕示欲に何よりも満たされずにいる資質。
そこを見込まれて抜擢されたのが彼女達なのだ。
俺みたいに行き当たりばったりスタイルじゃない。
他の王にも考えがあるのだと分かった。
いやぁ勉強になるなぁ。
◇
場所を移して周王学園前。
もう学園は三学期が始まっており、授業が終わり次第集合してもらった。
今回は凛華、寧々、久遠の三名だ。
ダークホースの明海を人前に出すのはまだ早いと判断しての配慮である。当然、貝塚さんはお仕事が忙しいのでキャンセルだ。
日中は流石に無理だよなぁ。
女性バレしてないのもあって、訳知り以外に素性を明かす危険性を考えているのかもしれないな。
なんせ今回の同行者の立場が特殊すぎる。
世を偲ぶ仮の姿と言えど、表の顔が探索者のトップや、探索者協会のお偉いさんやらと周囲に与える影響が大きいのだ。
なので、どうしてもそんな人がこんな場所にいるのかと聞かれても困るので、不審者モードに変身してもらってから合流する。
「海斗、そちらの奇抜な格好をした方達は?」
目敏い寧々からの痛い視線に、俺はなんて返したものか答えを出しかねていると、麒麟字さんが助け舟を出してくれた。
「我が名はレッドオーガ! 今日はそこにいる六王海斗君から誘いを受けてね。馳せ参じたというわけさ。これからよろしく頼むよ?」
「ちょっと海斗さん、私達の秘密の訓練に他所の方を付き合わせるだなんて本気ですか?」
恋人の凛華が疑いの声で耳打ちしてくる。
まぁ見た目は不審者だからなぁ、この二人。
真っ赤なツインテールに、赤を基調にした衣装。
そして獲物がナックルという変わったスタイル。
これが今の麒麟字さんことレッドオーガである。
表の姿じゃ目立ちすぎるが故だったが、こっちはこっちで嫌でも目立った。
対して左近時さんも相棒のミョルニルを担いでいないが似たり寄ったりの格好。プラチナブロンドの髪を左右でショートテイルにし、衣装は動きやすさ重視。何かの特攻服の様でいて、素肌に吸い付く様な素材は水着に近いのだ。お巡りさんから職務質問待ったなしの格好である。
「大丈夫、彼女達も一応こっち側だ。陣営こそ違うが、御堂に対してあまり良い感情を持ってない。過去にはダンジョンチルドレン救出作戦に赴いていたり、いろいろ勝也さんの作戦に貢献してくれてるんだ。見た目の件は少し目を瞑ってくれるとありがたい」
「兄様の……そうでしたか。私ったら何も知らずに否定から入って恥ずかしいです」
そうやって何でもかんでも背負いこむのは凛華の悪い癖だな。
だが、それは生まれ育った環境のせいでもある。
今のままだと彼女は変われない。俺はそのための手助けをすべく親父さんとは話をしたかった。彼女一人に背負わせすぎないでくださいと。
「そうね、そこまで裏に食い込んでるのなら、安易にお引き取りできないか。私も賛成でいいわ」
凛華とは対照的に寧々全てを察っして頷いた。
ただし口調には少し棘がある。あんまり歓迎してないムードは出してほしくなかったが、事前に伝えなかった入れも悪いか。
いや、今回は二人ほど新メンバーが参加すると伝えたが、彼女達の素性についてなんて答えていいものやら考えあぐねていたからな。
「わはー、うちは久遠だよ、よろしくね! 二人とも」
渋い対応の二人と比べて、歩み寄って手を結んでくれたのは久遠だった。
凛華や寧々の歓迎してませんムード払拭する良い働きだ。
後で肉を多めに奢ってやろう。俺は頑張ってる子にはじゃんじゃんサービスする主義だからな。
「よろしく、レッドオーガだ」
「イエローヴァイオレンスよ、今日からご一緒させてもらうわ」
「良いよー、でもうち達のテンポについて来れるか心配よー?」
久遠はムードメーカーだが、たまに一言余計なことを言う。
無意識のマウントだ。本人にその気は無いのだが、実績はあるからなぁ。クラスメイトと比較しての発言かもしれないとすると余計なお世話だぞ?
「大丈夫、こう見えて我らは実力者。それは現場で見せるよ。な、イエロー?」
「そっちこそ、こっちの実力知っておったまげるんじゃないわよ? ちびっこ」
身長的には似通った久遠と不審者モードの左近時さん。
麒麟字さんが額に手を置き、また始まったかと言う顔をした。
どうやら誰でも彼でも喧嘩を売って歩くスタイルであるらしい。
「そっちの黄色い子、容赦しないから!」
「ふぅん、私にチャレンジするなんていい度胸ね?」
何やらこの場でおっ始めてしまうそうな雰囲気。
今から先行きがとても不安だが……
「ここで喧嘩する子はご飯抜きにするから」
伝家の宝刀を翳せば、久遠はすぐに態度を軟化させた。
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