88 / 147
暗躍する嫉妬
GPS機能付き魔道具
しおりを挟む
「取り敢えず今日はスキルを解放する際、感じたことを教えてくれ。ステータス云々は俺たちの方で見えるようになんとかする。一番手っ取り早いのは入学して仮のライセンスをもらうか、ワーカーとしてライセンスを貰うかで見えてくる。ワーカーで手に入れた場合、ランクアップするのが難しくなるが、どっちを選ぶかは明海に任せる」
「ワーカーってどんなお仕事?」
「結構きつい仕事だぞ? 雑務全般に手料理の振る舞い。アイテムのドロップに換金した時のポイントをどれだけもらえるか知っておかなきゃいけない。それを同時に並行して行うんだ」
「え、すごい大変だね?」
「そもそもワーカーは探索者になれなかった人が行き着く先だもの。才能を覚醒させた明海が無理して行くところでもないわよ?」
「そうなんだけど、お兄はワーカーなんでしょ?」
「表向きはな。お陰様でダンジョンに入れるようになったし、お金儲けもできてる。目立たず、騒がれず平穏に暮らせてるよ」
「でも身を隠すだけじゃダメになった?」
「まぁな。今のままの俺じゃ、凛華のお父さんにお付き合いを許可されない可能性があるんだ。だから重い腰を上げて本腰を入れている。その分、明海に注目がいくかもしれないが」
「え……あたし?」
キョトンとする明海。
「父様はダンジョンチルドレン、もとい魔石病患者を手元に置いておきたいんですよ。なので海斗さんの素性が割れれば、芋蔓式に明海さんの身元が判明します。今まで海斗さんが身を隠していたのは、明海さんがどこに居るかを隠す目的があったんですよ?」
「そうだったんだ。そんなことも知らずにあたしってば、自分勝手だったね。ごめんね?」
「その点についてはお前に意思確認もせずに決めた俺も悪かったよ。そんなわけで明海の事は向こうにバレるかもしれない。才能の覚醒、その情報がわかったら是が非でも手に入れるべく動き出すだろう。それぐらいお前の才能は突出してる。俺からしてもそう思った。向こうもきっと、お前を欲しがる」
「そうだったんだ……もしかして、あたしって結構ピンチな立場にいる?」
俺は頭を振るう。
「そのための契約だ。凛華にはしてやられたが、今になって思えばしまって良かったと思っている。もし誰かに捕まったときは念話で連絡をくれ。王の力ですぐさまお前を呼び出すよ。俺が駆け付けないようで悪いが、この能力は使い所が悪くてな」
「契約って、あたしが元気になるだけじゃないんだ? いつでもお兄の元に呼び出せたりするの?」
「呼んだり、元の場所に戻したりできる。俺を呼ぶんならまた別の契約を結ぶ必要があるが、こっちは人数制限があってな。おいそれと結べないんだ」
「あはは、そこはやっぱり特別な人の特等席だもんね。あたしは契約だけでいいかな?」
「そう言ってくれて助かるよ。さて、あまりこっちに長居しすぎてもアレだ。日常に帰ろう」
「ちょっと待って。その前に解放だけさせて!」
「そうだな。検証の方は後でもできるし、凛華。妹は任せるぞ?」
「お任せください。責任を持ってお預かりしますわ」
胸に手を置いて自信満々な凛華。
そんなやり取りも知らずに、なんか変な声を上げながら妹がダンジョンに向けて必殺クラスの武技や魔法を開放していた。
扱いの難しい能力だ。でもしれを者にしたとき、あの子は大化けすると確信している俺がいた。
東京の社宅で凛華、寧々、久遠と別れる。
先に貝塚さんに荒牧さんの部屋に帰って貰って、俺は自分の流し台で洗い物を済ませていた。
そこへ恭弥さんからメールが来た。
───────────────────────────
送信者:秋津恭弥
送信先:六濃海斗
お前、俺の居場所バラしたろ!
おかげでお見合いパーティー行くハメになったんだからな!
覚えてろよ。
───────────────────────────
既読だけつけて、洗い物に戻る。
シャワーを浴びてから荒牧さんの部屋に戻ると、劇画調タッチに戻った貝塚さん事ギルド長と、荒牧さんがトークをしていた。
「お、帰ってきたか六濃君」
「すいません、長い間ギルド長をお借りしちゃって。うちの知り合いがどうしてもお話があるって事で。ついでにこっちの海産物を使った鍋パーティーまでしてきました」
「君は少し常識がなさすぎるんじゃないか? 北海道にきてまで東京にすぐ帰るだなんて。普通はこっちで土産話の一つでも仕込むなりなんなりするところだろう?」
胡乱げな瞳が我が身に刺さる。
全くもってその通りだ。
王の権能ありきで日常を進めてるとそのうち変なイチャモンに巻き込まれるかもしれないな。
「すっかりこの魔道具の世話になってますよ」
なので種明かしをしつつ、荒牧さんは俺のマジックのネタを探ろうとその意志を持った時、バチッと弾かれてしまった。
「痛ッ、なんじゃ?」
「おかしいですね。俺が持っても特になんとも……」
ヒョイと拾い上げてまじまじと見つめるが、どこか放電した試しもない。もしかしてこれ、俺のパッシブスキルが触ると帯電する状態異常を塞いでたのか?
「ワシに貸して見せろ」
「危ないですよ、ギルド長」
しかし貝塚さんが触っても特に放電することもなく……
今の彼女には俺と同等のパッシブスキルが付与されているのでなんともなかった。
「六王君、こいつは一体なんだ? ワシは未だかつてこんな禍々しい魔道具を見たことがない」
ギルド長が三角形の石を持ち上げて蛍光灯にかざし見る。
禍々しい? 俺はそんなふうに思ったこともないが……
「俺にもわかりませんが、東京の魔道具ショップで2000万TPで買ったんです。俺みたいな準備万端のワーカーにとって自宅とダンジョンを繋ぐのって色々便利なんで。女性の探索者の場合、おトイレ問題やシャワー問題もあります。環境によっては寝苦しい場合もありますよね? そのための転移の魔道具ですけど……」
「そんな便利なもんがあったらワシがとっくに活用しとるわ」
そう言えばそうだな。2000万TPとお高いけど、需要を考えたらもっとたくさん制作されていてもおかしくない。
じゃあどうして俺の手元に?
「この魔道具、どこで買った? それ如何によっちゃ、六王君。君はとっくに向こう側からマークされてるかもしれんぞ?」
「!!」
流石にそれは思いつかなかった。
俺は心のどこかで御堂グループをみくびっていたのか?
これを買い付けたのはクリスマスの襲撃後。
あの時すでに俺、もしくは勝也さんがマークされてたとしたら?
二つ目を求めに行った時渋い顔されたのも辻褄が合う。
時間はかかったがTPさえ用意すれば準備してくれた。
それはつまり、向こうの捜査網に引っかかったことを意味している。
「なんじゃ六濃君。敵対組織がいるみたいな口ぶりだな?」
「実は少し諍いがあったのを横入りしてしまった時があって。それ以降目をつけられてるっぽいんです」
嘘は言ってない。
諍いというよりも一方的な搾取の現場を邪魔しに行った。
向こうもそれが生命線なもんだから、そりゃ躍起になって襲撃者を探すよな。
表で騒がれてなかったからすっかり煙に捲いたと思ったが、俺はとっくに捕捉されてたのかと嫌な汗が流れた。
「君はワーカーという職業上絡まれやすいからな。しかしDEの同志が困ってるとあっては見過ごせん。ギルド長、我らも力になりましょうや」
「無論だ。ワシらにとって君はかけがえのない存在だからの。こっちに滞在してる間は周囲を警戒しておこう。くれぐれも早まった真似はするなよ?」
それはつまり独断で動くなということか。
便利すぎてすっかり信用していたが、こんな仕掛けがあったなんて。まじで胃袋に入れなくてよかったな。
食ってたら異常事態に向こうが気づいたまである。
泳がせてるうちはまだいいさ。
気づかれたら気づかれたで実力行使してくる方がまずいもんな。
だが、気づく前に契約を結んでしまってよかったぜ。
そう思うことにして、俺は北海道遠征をつつがなく堪能した。
「ワーカーってどんなお仕事?」
「結構きつい仕事だぞ? 雑務全般に手料理の振る舞い。アイテムのドロップに換金した時のポイントをどれだけもらえるか知っておかなきゃいけない。それを同時に並行して行うんだ」
「え、すごい大変だね?」
「そもそもワーカーは探索者になれなかった人が行き着く先だもの。才能を覚醒させた明海が無理して行くところでもないわよ?」
「そうなんだけど、お兄はワーカーなんでしょ?」
「表向きはな。お陰様でダンジョンに入れるようになったし、お金儲けもできてる。目立たず、騒がれず平穏に暮らせてるよ」
「でも身を隠すだけじゃダメになった?」
「まぁな。今のままの俺じゃ、凛華のお父さんにお付き合いを許可されない可能性があるんだ。だから重い腰を上げて本腰を入れている。その分、明海に注目がいくかもしれないが」
「え……あたし?」
キョトンとする明海。
「父様はダンジョンチルドレン、もとい魔石病患者を手元に置いておきたいんですよ。なので海斗さんの素性が割れれば、芋蔓式に明海さんの身元が判明します。今まで海斗さんが身を隠していたのは、明海さんがどこに居るかを隠す目的があったんですよ?」
「そうだったんだ。そんなことも知らずにあたしってば、自分勝手だったね。ごめんね?」
「その点についてはお前に意思確認もせずに決めた俺も悪かったよ。そんなわけで明海の事は向こうにバレるかもしれない。才能の覚醒、その情報がわかったら是が非でも手に入れるべく動き出すだろう。それぐらいお前の才能は突出してる。俺からしてもそう思った。向こうもきっと、お前を欲しがる」
「そうだったんだ……もしかして、あたしって結構ピンチな立場にいる?」
俺は頭を振るう。
「そのための契約だ。凛華にはしてやられたが、今になって思えばしまって良かったと思っている。もし誰かに捕まったときは念話で連絡をくれ。王の力ですぐさまお前を呼び出すよ。俺が駆け付けないようで悪いが、この能力は使い所が悪くてな」
「契約って、あたしが元気になるだけじゃないんだ? いつでもお兄の元に呼び出せたりするの?」
「呼んだり、元の場所に戻したりできる。俺を呼ぶんならまた別の契約を結ぶ必要があるが、こっちは人数制限があってな。おいそれと結べないんだ」
「あはは、そこはやっぱり特別な人の特等席だもんね。あたしは契約だけでいいかな?」
「そう言ってくれて助かるよ。さて、あまりこっちに長居しすぎてもアレだ。日常に帰ろう」
「ちょっと待って。その前に解放だけさせて!」
「そうだな。検証の方は後でもできるし、凛華。妹は任せるぞ?」
「お任せください。責任を持ってお預かりしますわ」
胸に手を置いて自信満々な凛華。
そんなやり取りも知らずに、なんか変な声を上げながら妹がダンジョンに向けて必殺クラスの武技や魔法を開放していた。
扱いの難しい能力だ。でもしれを者にしたとき、あの子は大化けすると確信している俺がいた。
東京の社宅で凛華、寧々、久遠と別れる。
先に貝塚さんに荒牧さんの部屋に帰って貰って、俺は自分の流し台で洗い物を済ませていた。
そこへ恭弥さんからメールが来た。
───────────────────────────
送信者:秋津恭弥
送信先:六濃海斗
お前、俺の居場所バラしたろ!
おかげでお見合いパーティー行くハメになったんだからな!
覚えてろよ。
───────────────────────────
既読だけつけて、洗い物に戻る。
シャワーを浴びてから荒牧さんの部屋に戻ると、劇画調タッチに戻った貝塚さん事ギルド長と、荒牧さんがトークをしていた。
「お、帰ってきたか六濃君」
「すいません、長い間ギルド長をお借りしちゃって。うちの知り合いがどうしてもお話があるって事で。ついでにこっちの海産物を使った鍋パーティーまでしてきました」
「君は少し常識がなさすぎるんじゃないか? 北海道にきてまで東京にすぐ帰るだなんて。普通はこっちで土産話の一つでも仕込むなりなんなりするところだろう?」
胡乱げな瞳が我が身に刺さる。
全くもってその通りだ。
王の権能ありきで日常を進めてるとそのうち変なイチャモンに巻き込まれるかもしれないな。
「すっかりこの魔道具の世話になってますよ」
なので種明かしをしつつ、荒牧さんは俺のマジックのネタを探ろうとその意志を持った時、バチッと弾かれてしまった。
「痛ッ、なんじゃ?」
「おかしいですね。俺が持っても特になんとも……」
ヒョイと拾い上げてまじまじと見つめるが、どこか放電した試しもない。もしかしてこれ、俺のパッシブスキルが触ると帯電する状態異常を塞いでたのか?
「ワシに貸して見せろ」
「危ないですよ、ギルド長」
しかし貝塚さんが触っても特に放電することもなく……
今の彼女には俺と同等のパッシブスキルが付与されているのでなんともなかった。
「六王君、こいつは一体なんだ? ワシは未だかつてこんな禍々しい魔道具を見たことがない」
ギルド長が三角形の石を持ち上げて蛍光灯にかざし見る。
禍々しい? 俺はそんなふうに思ったこともないが……
「俺にもわかりませんが、東京の魔道具ショップで2000万TPで買ったんです。俺みたいな準備万端のワーカーにとって自宅とダンジョンを繋ぐのって色々便利なんで。女性の探索者の場合、おトイレ問題やシャワー問題もあります。環境によっては寝苦しい場合もありますよね? そのための転移の魔道具ですけど……」
「そんな便利なもんがあったらワシがとっくに活用しとるわ」
そう言えばそうだな。2000万TPとお高いけど、需要を考えたらもっとたくさん制作されていてもおかしくない。
じゃあどうして俺の手元に?
「この魔道具、どこで買った? それ如何によっちゃ、六王君。君はとっくに向こう側からマークされてるかもしれんぞ?」
「!!」
流石にそれは思いつかなかった。
俺は心のどこかで御堂グループをみくびっていたのか?
これを買い付けたのはクリスマスの襲撃後。
あの時すでに俺、もしくは勝也さんがマークされてたとしたら?
二つ目を求めに行った時渋い顔されたのも辻褄が合う。
時間はかかったがTPさえ用意すれば準備してくれた。
それはつまり、向こうの捜査網に引っかかったことを意味している。
「なんじゃ六濃君。敵対組織がいるみたいな口ぶりだな?」
「実は少し諍いがあったのを横入りしてしまった時があって。それ以降目をつけられてるっぽいんです」
嘘は言ってない。
諍いというよりも一方的な搾取の現場を邪魔しに行った。
向こうもそれが生命線なもんだから、そりゃ躍起になって襲撃者を探すよな。
表で騒がれてなかったからすっかり煙に捲いたと思ったが、俺はとっくに捕捉されてたのかと嫌な汗が流れた。
「君はワーカーという職業上絡まれやすいからな。しかしDEの同志が困ってるとあっては見過ごせん。ギルド長、我らも力になりましょうや」
「無論だ。ワシらにとって君はかけがえのない存在だからの。こっちに滞在してる間は周囲を警戒しておこう。くれぐれも早まった真似はするなよ?」
それはつまり独断で動くなということか。
便利すぎてすっかり信用していたが、こんな仕掛けがあったなんて。まじで胃袋に入れなくてよかったな。
食ってたら異常事態に向こうが気づいたまである。
泳がせてるうちはまだいいさ。
気づかれたら気づかれたで実力行使してくる方がまずいもんな。
だが、気づく前に契約を結んでしまってよかったぜ。
そう思うことにして、俺は北海道遠征をつつがなく堪能した。
10
お気に入りに追加
220
あなたにおすすめの小説

スキル:浮遊都市 がチートすぎて使えない。
赤木 咲夜
ファンタジー
世界に30個のダンジョンができ、世界中の人が一人一つスキルを手に入れた。
そのスキルで使える能力は一つとは限らないし、そもそもそのスキルが固有であるとも限らない。
変身スキル(ドラゴン)、召喚スキル、鍛冶スキルのような異世界のようなスキルもあれば、翻訳スキル、記憶スキルのように努力すれば同じことができそうなスキルまで無数にある。
魔法スキルのように魔力とレベルに影響されるスキルもあれば、絶対切断スキルのようにレベルも魔力も関係ないスキルもある。
すべては気まぐれに決めた神の気分
新たな世界競争に翻弄される国、次々と変わる制度や法律、スキルおかげで転職でき、スキルのせいで地位を追われる。
そんななか16歳の青年は世界に一つだけしかない、超チートスキルを手に入れる。
不定期です。章が終わるまで、設定変更で細かい変更をすることがあります。
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう
果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。
名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。
日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。
ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。
この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。
しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて――
しかも、その一部始終は生放送されていて――!?
《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》
《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》
SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!?
暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する!
※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる