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119話 査定結果
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「で、食材をなんの検証すらせずうちに持ってきたと?」
「まぁ、そんなところです。前回のファンガスは出所を証明せずにネットに載って、大混乱を招きましたからね。二の鉄を踏まないためには、やはり一度公の場所で検証してもらってからの方が世間の皆さんは納得するでしょうから」
「そう言って、責任を全部こっちに押し付けるつもりじゃないだろうな? 他の支部長から何を言われるかわからんぞ?」
責任も何もかも引き受けるって言っておきながらこれである。
「役得と思っておきましょう。これからダンジョンで見つかる成果物は全部卯保津さんの判断で世に公表されます。今回のファンガスなんかも、あれはディアを討伐して吸収したから複合食材として認定された程度に思っておきましょうよ」
「さっきの映像で流してたチョウチンアンコウからはグリズリーの味もすると?」
「擬似餌がそうなのできっと」
「犠牲者が出るたびに味が変わるとか、悪夢そのものだろ」
「なーに言ってんですか。ダンジョンモンスターが人間ばかり襲うことはないって証明じゃないですか。そしてわざと複数のモンスターを放って育成、仕留めれば夢の複合食材の完成ですよ?」
「それでも安くは買えんだろう。餌代がストレートに原価に反映するぞ?」
「そういうと思って現物を持ってきました」
「実際に確かめろってことか。まぁ、そう言ってくれるのはポンちゃんだけだな。普通は素材を持ってくるなり代金を要求する破落戸ばっかりだし、こうやって交渉してくれるだけマシか」
俺以外の全員はそんな感じなんだ。
何でもかんでも口に入れて素材をダンジョンセンターに卸さない変わり者の自覚はあった。
「食えるかどうかはわからないので、その前に査定を」
「ポンちゃんらしくないぞ?」
「腹が満たされてると、無理して食おうって気にはならないんですよ。調理もまた一緒で。あとで配信で調理しますが、別に今日でなくてもいいかなって」
「了解した。臭いに触発された料理人のフルコースを味わっちまったら、仕方ねーよ。俺も食いたかった!」
「市場に流せるようになったら招待しますよ」
「そのためにもガンバんなきゃか」
支部長室から場所を移し、資材置き場へ。
配信でも移していたので知っていると思うが、今回の獲物は干物にしてもサイズが嵩張るのだ。
オリンを通じて現物を引っ張り出し、台座に乗せる。
水分が飛んで乾燥しているにもかかわらず、六十メガトン。
メガトンは100万tを指すので、数字に疎い俺には計算できないが、それだけでも相当な人数に配れるぞと大喜びだ。
問題は誰がこいつを仕留められるかという話であるが……俺はそのことから目を逸らし、話を進めた。
「よくそんなサイズまで測れる秤がありましたね」
「ダンジョン産は見た目よりやたら重い品物がゴロゴロしてるからな。流石にここまで巨大且つ重い品物は初めてお目にするが……解体は可能になってるのか?」
「一応隠し包丁は入れておきましたが」
「助かる。あとで査定表にも書き加えておくよ」
「それも査定してもらえるんですか?」
驚きのあまり聞き返すと、驚く必要はどこにもないと聞かれた。
誰も解体できないデカブツと、誰でも解体できるデカブツ。
どっちが人件費がかからない?
そんな質問に後者だと答える。
「それが大きければ大きいほど、手間がかからない方が業者は助かるのさ」
「自分で扱えるとそういう手間が頭から抜けちゃいますからね」
「そもそも、こんなクソでかいものを入れて歩ける奴が世界にいないからな。解体されない限りは泥棒すらお手上げよ」
え、マジックポーチは?
「その顔はマジックポーチのことを言ってるんだろうが、あれにはきちんと積載量が設定されている。世界最高峰のダンジョンでドロップしたマジックポーチですら積載量は500tまで。メガトンクラスになると移動すら危ういんだ。なんなら床が抜けないかとヒヤヒヤしてるぜ?」
その規模なのか。
「だったら解体しちゃいます?」
「その提案には乗りたいところだが、分解後は盗難の可能性が高まるからな。今はこのままでいい。こちらも厳重注意しとくから。ここまで運んでくれりゃ、それで大丈夫だ」
「じゃあ、このままで」
そう言って俺たちはダンジョンセンターを後にした。
◇◆◇◆
その数時間後、ダンジョンセンター武蔵野支部にて卯保津飯男は関係者を集めて査定に取り掛かった。
この際、味は二の次だ。
今回は干物としての納品だが、それでも希少部位は複数あり、それを科学的にも魔術的にも解明していくのがダンジョンセンターの醍醐味である。
アーカイブが発信されたと同時にマスコミから記者会見をしろとひっきりなしに電話がかかってくるが一切合切無視して執り行う。
三日三晩ダンジョンセンターに泊まり込みでの査定の末、わかったのはこの世界のどこにも存在しない、見たことも聞いたこともない繊維で肉体のほとんどが形成されていたことである。
驚いたことに、この紐の状態でも対象は生きており、少しの水分でも与えようものならたちまちに復元、肉体の一部から再生を始めようとするエネルギーを内包していた。
もしこれが隠し包丁されてなかったらと思うとゾッとする。
それを思えばファンガスが細切れにされながらも生きているように動くのはなんら不思議ではない。
何せ細胞の一つ一つが強靭なのだ。
なんなら意思があるように動く。
本宝治洋一だからこそ摂取できたが、これを一般人が摂取したらどうなるか定かではない。
そもそも、特定のモンスターたちは基本的にはその場から動かないスタイル。
ファンガス然り。
チョウチンアンコウ然り。
これらは罠を張って、罠にハマった餌のみを摂取、成長する仕組みでできている。
もし天敵が現れて、半殺しにされても即座に復活できるようなビルドが組まれているんだ。
そのために通常攻撃は効かず、魔法の効果も薄い。
まるで別の敵対生物から身を守るように、自分より弱いものを余さず取り込むような、そんな弱者的思考が汲み取れる。
それを考えると『フレイヤ』でさえ手も足も出なかったあれらの個体でさえ、あの環境下では雑魚モブもいいところ。
もっと手に負えない敵性存在がいることを匂わせていた。
そんな場所で呑気に宴会をするつもりでいる本宝治洋一を心配する卯保津飯男であるが「言っても聞かないんだろうなぁ」という気持ちでいっぱいである。
査定結果はマスコミたちには一切報じず、全国のダンジョンセンターへ送信。
のち支部長会議にて詳細を発表。
素材の有用性を全国的に発表し、世界に向けて発信。
その脅威度も含めて公表した。
そこにマスコミの欲しい情報は何一つ記されていない。
欲しい情報とは、適合や特材すら貫通する複合食材の情報なのだが、そればかりは実際に調理できる料理人が存在しないのでどうしようもない。
干物にされ、解体はできるが食感は石。漬けたところで筋繊維は壊れず、なんなら煮込んだところで出汁など出てこない。
石のような塊をどう料理するか?
そう疑問を投げかけて、答えられる人間は誰もいなかった。
石を砕いて粉末にしたらどうだ? という意見も当然あったが、解体できるからって粉末状にできるとは言ってない。
なお、分解すればするほど再生速度が上がっていく。
つまり、完璧な粉状にはできないのだ。
もちろんダンジョンセンターでもうまいこと料理できないかと手を尽くした。
それでもダメだったことを伝えてもマスコミたちは取り合わない。
本宝治洋一の配信に毒されすぎて、正常な判断ができなくなっているのだ。
ゴーレムやゴーストでさえ捌いて食った男。
そんなの誰でも真似できてたまるものか。
「支部長、お疲れ様です」
「お疲れさん。話の通じない頭の硬い連中ばかりで困る」
マスコミに向けての記者会見を終え、重い体をソファに放り投げる。
倉持クララがお茶を運び、それを口に入れてようやくひと心地を迎えた卯保津に、クララは提案されていた案件の結果が出たと明らかにする。
「ダメだったか?」
「はい、私の熟練度不足ならいいのですが……うんともすんとも言いません。軽くショックです」
「そう落ち込むな。轟美玲のハリケーンミキサーでようやくだ。同業者のマイクやリンダでさえ、手も足も出なかった個体だぞ? スキルが通じないくらいでなんだ」
「ですが、あの人にできて私にできないという事実は面白くなくてですね」
「気持ちだけで世界に張り合えるんなら苦労はしねーよ」
「それもそうなんですが……幻滅されないでしょうか?」
「ポンちゃんにか?」
「はい」
「考えすぎだ。ポンちゃんはそんな損得でものを考える男じゃねぇよ」
クララの頭をぐりぐりと撫でる。
セットが乱れるのでやめてくださいと非難の目を訴えかけられても、卯保津は撫でるのをやめなかった。
養子に迎え入れた可愛い孫である。祖父なりの優しさの表れでもあるが、やられた方はたまったもんじゃないと突き放した。
「まだ業務は終わってないので、これで失礼します」
支部長室から出ていく義理の孫を見送り、卯保津は見知った相手からの受信メールに意識を寄せた。
本宝治洋一の配信が始まるらしい。
さて、ダンジョンセンターでさえ手に余ると判断した素材、どのように仕上げて見せるか?
前のめりで視聴する卯保津だった。
「まぁ、そんなところです。前回のファンガスは出所を証明せずにネットに載って、大混乱を招きましたからね。二の鉄を踏まないためには、やはり一度公の場所で検証してもらってからの方が世間の皆さんは納得するでしょうから」
「そう言って、責任を全部こっちに押し付けるつもりじゃないだろうな? 他の支部長から何を言われるかわからんぞ?」
責任も何もかも引き受けるって言っておきながらこれである。
「役得と思っておきましょう。これからダンジョンで見つかる成果物は全部卯保津さんの判断で世に公表されます。今回のファンガスなんかも、あれはディアを討伐して吸収したから複合食材として認定された程度に思っておきましょうよ」
「さっきの映像で流してたチョウチンアンコウからはグリズリーの味もすると?」
「擬似餌がそうなのできっと」
「犠牲者が出るたびに味が変わるとか、悪夢そのものだろ」
「なーに言ってんですか。ダンジョンモンスターが人間ばかり襲うことはないって証明じゃないですか。そしてわざと複数のモンスターを放って育成、仕留めれば夢の複合食材の完成ですよ?」
「それでも安くは買えんだろう。餌代がストレートに原価に反映するぞ?」
「そういうと思って現物を持ってきました」
「実際に確かめろってことか。まぁ、そう言ってくれるのはポンちゃんだけだな。普通は素材を持ってくるなり代金を要求する破落戸ばっかりだし、こうやって交渉してくれるだけマシか」
俺以外の全員はそんな感じなんだ。
何でもかんでも口に入れて素材をダンジョンセンターに卸さない変わり者の自覚はあった。
「食えるかどうかはわからないので、その前に査定を」
「ポンちゃんらしくないぞ?」
「腹が満たされてると、無理して食おうって気にはならないんですよ。調理もまた一緒で。あとで配信で調理しますが、別に今日でなくてもいいかなって」
「了解した。臭いに触発された料理人のフルコースを味わっちまったら、仕方ねーよ。俺も食いたかった!」
「市場に流せるようになったら招待しますよ」
「そのためにもガンバんなきゃか」
支部長室から場所を移し、資材置き場へ。
配信でも移していたので知っていると思うが、今回の獲物は干物にしてもサイズが嵩張るのだ。
オリンを通じて現物を引っ張り出し、台座に乗せる。
水分が飛んで乾燥しているにもかかわらず、六十メガトン。
メガトンは100万tを指すので、数字に疎い俺には計算できないが、それだけでも相当な人数に配れるぞと大喜びだ。
問題は誰がこいつを仕留められるかという話であるが……俺はそのことから目を逸らし、話を進めた。
「よくそんなサイズまで測れる秤がありましたね」
「ダンジョン産は見た目よりやたら重い品物がゴロゴロしてるからな。流石にここまで巨大且つ重い品物は初めてお目にするが……解体は可能になってるのか?」
「一応隠し包丁は入れておきましたが」
「助かる。あとで査定表にも書き加えておくよ」
「それも査定してもらえるんですか?」
驚きのあまり聞き返すと、驚く必要はどこにもないと聞かれた。
誰も解体できないデカブツと、誰でも解体できるデカブツ。
どっちが人件費がかからない?
そんな質問に後者だと答える。
「それが大きければ大きいほど、手間がかからない方が業者は助かるのさ」
「自分で扱えるとそういう手間が頭から抜けちゃいますからね」
「そもそも、こんなクソでかいものを入れて歩ける奴が世界にいないからな。解体されない限りは泥棒すらお手上げよ」
え、マジックポーチは?
「その顔はマジックポーチのことを言ってるんだろうが、あれにはきちんと積載量が設定されている。世界最高峰のダンジョンでドロップしたマジックポーチですら積載量は500tまで。メガトンクラスになると移動すら危ういんだ。なんなら床が抜けないかとヒヤヒヤしてるぜ?」
その規模なのか。
「だったら解体しちゃいます?」
「その提案には乗りたいところだが、分解後は盗難の可能性が高まるからな。今はこのままでいい。こちらも厳重注意しとくから。ここまで運んでくれりゃ、それで大丈夫だ」
「じゃあ、このままで」
そう言って俺たちはダンジョンセンターを後にした。
◇◆◇◆
その数時間後、ダンジョンセンター武蔵野支部にて卯保津飯男は関係者を集めて査定に取り掛かった。
この際、味は二の次だ。
今回は干物としての納品だが、それでも希少部位は複数あり、それを科学的にも魔術的にも解明していくのがダンジョンセンターの醍醐味である。
アーカイブが発信されたと同時にマスコミから記者会見をしろとひっきりなしに電話がかかってくるが一切合切無視して執り行う。
三日三晩ダンジョンセンターに泊まり込みでの査定の末、わかったのはこの世界のどこにも存在しない、見たことも聞いたこともない繊維で肉体のほとんどが形成されていたことである。
驚いたことに、この紐の状態でも対象は生きており、少しの水分でも与えようものならたちまちに復元、肉体の一部から再生を始めようとするエネルギーを内包していた。
もしこれが隠し包丁されてなかったらと思うとゾッとする。
それを思えばファンガスが細切れにされながらも生きているように動くのはなんら不思議ではない。
何せ細胞の一つ一つが強靭なのだ。
なんなら意思があるように動く。
本宝治洋一だからこそ摂取できたが、これを一般人が摂取したらどうなるか定かではない。
そもそも、特定のモンスターたちは基本的にはその場から動かないスタイル。
ファンガス然り。
チョウチンアンコウ然り。
これらは罠を張って、罠にハマった餌のみを摂取、成長する仕組みでできている。
もし天敵が現れて、半殺しにされても即座に復活できるようなビルドが組まれているんだ。
そのために通常攻撃は効かず、魔法の効果も薄い。
まるで別の敵対生物から身を守るように、自分より弱いものを余さず取り込むような、そんな弱者的思考が汲み取れる。
それを考えると『フレイヤ』でさえ手も足も出なかったあれらの個体でさえ、あの環境下では雑魚モブもいいところ。
もっと手に負えない敵性存在がいることを匂わせていた。
そんな場所で呑気に宴会をするつもりでいる本宝治洋一を心配する卯保津飯男であるが「言っても聞かないんだろうなぁ」という気持ちでいっぱいである。
査定結果はマスコミたちには一切報じず、全国のダンジョンセンターへ送信。
のち支部長会議にて詳細を発表。
素材の有用性を全国的に発表し、世界に向けて発信。
その脅威度も含めて公表した。
そこにマスコミの欲しい情報は何一つ記されていない。
欲しい情報とは、適合や特材すら貫通する複合食材の情報なのだが、そればかりは実際に調理できる料理人が存在しないのでどうしようもない。
干物にされ、解体はできるが食感は石。漬けたところで筋繊維は壊れず、なんなら煮込んだところで出汁など出てこない。
石のような塊をどう料理するか?
そう疑問を投げかけて、答えられる人間は誰もいなかった。
石を砕いて粉末にしたらどうだ? という意見も当然あったが、解体できるからって粉末状にできるとは言ってない。
なお、分解すればするほど再生速度が上がっていく。
つまり、完璧な粉状にはできないのだ。
もちろんダンジョンセンターでもうまいこと料理できないかと手を尽くした。
それでもダメだったことを伝えてもマスコミたちは取り合わない。
本宝治洋一の配信に毒されすぎて、正常な判断ができなくなっているのだ。
ゴーレムやゴーストでさえ捌いて食った男。
そんなの誰でも真似できてたまるものか。
「支部長、お疲れ様です」
「お疲れさん。話の通じない頭の硬い連中ばかりで困る」
マスコミに向けての記者会見を終え、重い体をソファに放り投げる。
倉持クララがお茶を運び、それを口に入れてようやくひと心地を迎えた卯保津に、クララは提案されていた案件の結果が出たと明らかにする。
「ダメだったか?」
「はい、私の熟練度不足ならいいのですが……うんともすんとも言いません。軽くショックです」
「そう落ち込むな。轟美玲のハリケーンミキサーでようやくだ。同業者のマイクやリンダでさえ、手も足も出なかった個体だぞ? スキルが通じないくらいでなんだ」
「ですが、あの人にできて私にできないという事実は面白くなくてですね」
「気持ちだけで世界に張り合えるんなら苦労はしねーよ」
「それもそうなんですが……幻滅されないでしょうか?」
「ポンちゃんにか?」
「はい」
「考えすぎだ。ポンちゃんはそんな損得でものを考える男じゃねぇよ」
クララの頭をぐりぐりと撫でる。
セットが乱れるのでやめてくださいと非難の目を訴えかけられても、卯保津は撫でるのをやめなかった。
養子に迎え入れた可愛い孫である。祖父なりの優しさの表れでもあるが、やられた方はたまったもんじゃないと突き放した。
「まだ業務は終わってないので、これで失礼します」
支部長室から出ていく義理の孫を見送り、卯保津は見知った相手からの受信メールに意識を寄せた。
本宝治洋一の配信が始まるらしい。
さて、ダンジョンセンターでさえ手に余ると判断した素材、どのように仕上げて見せるか?
前のめりで視聴する卯保津だった。
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