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86話 ダンジョンブレイク【函館】3
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「よい、しょおおおおおおお!!」
ヨッちゃんの紡ぎあげた大量の水魔法は俺たちの頭上で大きな塊となる。
<コメント>
:なんだなんだ?
:何か大技やるっぽい
:水でどうやって釣りをするつもりなんやろ?
:敵は頭上なんだろ?
:水で覆っても……いや、今一瞬光ったか?
:バチバチいってる
:おいこれ、雷魔法もセットか?
:それを細くのばしーの~
:ロープのように振り回してー?
:飛んだーー!?
オーバーアクションのコメント欄。
言ったままの魔法構築でヨッちゃんは落ちてくる前のブロッコリーに直撃させると、その場所を凍てつかせて凝結。
雷で指向性を持たせて、水を纏わり付かせて遠投していたようだ。
<コメント>
:上手い!
:そうなの?
:水魔法は制御がむずいんだよ
:あとは距離が離れすぎると制御効かなくなるからな
:だから水はヨッちゃんの手元にくっついてたんか?
:だとしても相当の曲芸してるよ
:よく感電しないよな、雷も同時に制御してるんだろ?
:よくみろ、ゴム手袋してる
:そのための雷魔法なのね
:風魔法の回転も使ってるんよな
:え?四属性同時に行使?
:相変わらず頭のおかしい使い方してるんよ
「いよっしゃぁ! 釣れたぜぇええ! ポンちゃん、網」
「残念ながらあのサイズを拾えるのはないなー」
「じゃあ街に落とすか」
<コメント>
:爆釣伝説始まったな
:しっかしでかい
:さっきのですら豆鉄砲に見えるサイズ
:おいこれ巻き込まれないか?
:逃げてー、超逃げてー!
:一瞬で夜になっててくさ
:これ、函館市壊滅するんじゃね?
:あり得そう
確かにあのサイズを落とすと俺たちも巻き込まれるか。
「オリン、拾えるか?」
「キュ(可能じゃ)」
落下直前、オリンが俺の肩から飛び上がり、渦を巻いて巨大化しながら巨大ブロッコリーを包み込んだ。
同時に収縮して元のサイズへと戻った。
とんでもない早業である。
一瞬すぎて何が起こったか視聴者も反応できないほどだ。
「キュ?(妾の体内から直接加工も可能じゃぞ?)」
って、そんな機能もあるのか? 早く言ってよ。
「キュ(できると知ったら、ダンジョン内で加工しなくなるじゃろ? そうなれば契約の意味がなくなるからの)」
言われてみたらそうだ。
これからはずっとオリンに取り込んでもらってからの加工になる。
なら今回は特例か。確かにあのサイズの加工となると出す場所が限られてくるしな。
ちなみに、オリンの中で加工した方がエネルギー返還率はいいそうだ。
だから言い出さなかったんだろうな。
俺がそれ頼りになってしまうから。
大丈夫だよ、とオリンの体表を撫でる。
どこか不満げにブルブル体を揺らしながら「キュ(褒めても何もでんぞ?)」と鳴いた。
ブロッコリーは俺の加工で無事ソーセージへと変貌した。
無論、全てじゃない。半分くらいは生のまま使うつもりでいる。
<コメント>
:やったか?
:無事?
:あれ、ブロッコリーどこ?
:ここ?
:今一瞬オリン大きくならなかった?
:気のせいだろ
「はい、じゃあ今日はブロッコリーをふんだんに使ったポトフを作っていきたいと思いまーす」
「いよっ!」
ヨッちゃんの拍手が、晴れ渡った空へと響いた。
どうやら気候を操ってたのがあの巨大なブロッコリーだったのだろう。
陽光が照りつけ、氷結した函館市内は徐々に暖かさを取り戻していった。
しかしまだ油断はできないだろう。
なのでみんなの英気を養うためにもポトフパーティは必要不可欠。
え、さっき鳥の手羽先パーティをやってたじゃないかって?
いいんだよ、こういうのは何回やっても。
お代わりは多い方がいい。どうせ作れば消費するのに困るんだから。
「さっきの今ですいませんが、ポトフ作ったので皆さんで食べてください」
「え、もしかしてまだ出発しないで料理を作ってたんですか? もう皆さん各地に向かってますよ?」
帰って迷惑をかけてしまったかな?
あんまりにも料理を振る舞うスパンが早かったのもあり「こいつ正気か?」という顔をされた。
まぁ本当のこと言ってもいいけど、誰も信じないだろうからね。
空にバカでかいブロッコリーが陣取ってて、そいつが気候を操ってたって言われても俺だって冗談だろって言い返す自信あるからな。
「すいません、これが最後です」
「ありがたくいただきますけど、あなたがAランクの序列一位で心配が尽きません」
それは俺も思う。
なんで俺? って思った程だもん。
<コメント>
:ポンちゃん達ただの料理番扱いされてて草
:誰も激戦を見てないのか?
:一人くらい外に出てないの?
:外に出るなって言われてるんじゃないの? 知らんけど
:ほら、停電中だから
:誰か、現地にプロジェクター持って行って!
:A以外現地入りは無理だぞ?
:そして現地は絶賛停電だ
:知らぬは被災者ばかり也って言う
:本当は数十万要求される料理食ってるって自覚ないんだろうな
:それ
:その人本当はすごい人なんですよ!
別に俺は凄さを伝えにきたわけじゃないのでどうでもいい。
「索敵はどんな感じ?」
「上からの敵意はもうないな」
「んじゃ、気配の強くなったとこ行くかー」
「あいよー」
─────────────────────────────────
同時刻、七飯市にて救助活動を行っていた探索者たちは、上空を見上げ、晴れ渡っていく空を眺めて軽口を叩き合う。
「なんだ、雲が晴れたぞ? 新しい攻撃か?」
「第二段階とかやめてくれよ?」
函館市と同様に、七飯・北斗・江差などの道南地域は冬場以上の極寒体験を味わっていた。
すでに懐炉は消耗し、魔法を行使しての温度調節。
魔力切れで倒れるマジックキャスターたち。
そこに降り注ぐ巨大モンスター。
ジリジリと防衛戦は侵略され、ほとんどの探索者が撤退を選ぶ中、かろうじて持ち堪えていた男女のペアがいた。
「なんか暖かくなってきてないかい?」
「気のせいだろ。それより相手の猛攻に備えろよ? 油断を誘っておいて猛攻撃するのが相手の策略だ。それで何度ウチのチームが全滅に追い込まれたか」
こっちの話を聞こうともしない堅物に、女戦士はいい加減にしろと男魔導士の尻を蹴り上げる。
「何をするんだ!」
「気のせいじゃないよ、温度が戻ってきてる。増援もない、これは誰かに先を越されたね」
「何? それじゃあ昇級の話はパーか?」
「少なくとも、ここでの防衛は後回しにした方がよさそうだ」
「チッ、どこのどいつだ? 俺様の計算を上回る結果を弾き出した奴は。持久戦に持ち込んで、相手の疲労を誘う作戦はパーだ」
その作戦のおかげで相手の土俵で戦う羽目になったことを女戦士は忘れてない。
この男とのチームも今回限りかね、と思いながら次の防衛場所へと向かった。
─────────────────────────────────
『涼介さん!』
「ああ、確認した」
赤城ブラックサンズの高橋涼介は、愛車マツダRX-78【装甲戦車】で室蘭市に向けて走行中、曇天が晴れていく光景を目撃する。
その直後にチームメイトから報告が入り、応答した。
『これも敵の攻撃でしょうか?』
「わからん、だがポンちゃんがやってくれた可能性もあるぞ?」
『もう、ですか?』
「あの人は俺たちが逆立ちしたって出来ないことをあっさりやってのけるからな」
『涼介さんが認めるほどですか』
「実際に、幾つもの武勇伝を持ってる。でなきゃ、序列が俺たちより高いはずがないだろ?」
『確かにそうですね』
「それに……、あの人が死ぬ場面が想像できない。誰かあの人のチャンネルを追っててくれ。状況はそれで把握する。こう広大なマップじゃ、情報の取り捨て選択も重要だからな」
『わかりました』
涼介は通信を切り、愛車のアクセルを踏み込む。
一本道の多い北海道。
ついついスピードを出してしまいがちなのが盲点だな。
アイスバーンと化したヘアピンカーブも愛車のポテンシャルを知り尽くした涼介なら鼻歌を歌いながらドリフトで切り抜けることも可能だ。
「それよりポンちゃん達、公共交通機関が止まってる北海道でどうやって移動するんだろうな?」
Aランク探索者ともなれば、ダンジョンでマジックポーチの入手は容易。
自ずと自家用車の持ち込みも可能だ。
だが彼らがそれらに属した乗り物に乗り込む姿が想像もつかない。
ただでさえ公共交通機関が潤った場所で育ってるからこそ、自家用車のありがたみを知らなさそうだし。
「まぁ、ポンちゃん達ならなんとかしてしまうだろう」
そんな魅力が、彼らにはあった。
ヨッちゃんの紡ぎあげた大量の水魔法は俺たちの頭上で大きな塊となる。
<コメント>
:なんだなんだ?
:何か大技やるっぽい
:水でどうやって釣りをするつもりなんやろ?
:敵は頭上なんだろ?
:水で覆っても……いや、今一瞬光ったか?
:バチバチいってる
:おいこれ、雷魔法もセットか?
:それを細くのばしーの~
:ロープのように振り回してー?
:飛んだーー!?
オーバーアクションのコメント欄。
言ったままの魔法構築でヨッちゃんは落ちてくる前のブロッコリーに直撃させると、その場所を凍てつかせて凝結。
雷で指向性を持たせて、水を纏わり付かせて遠投していたようだ。
<コメント>
:上手い!
:そうなの?
:水魔法は制御がむずいんだよ
:あとは距離が離れすぎると制御効かなくなるからな
:だから水はヨッちゃんの手元にくっついてたんか?
:だとしても相当の曲芸してるよ
:よく感電しないよな、雷も同時に制御してるんだろ?
:よくみろ、ゴム手袋してる
:そのための雷魔法なのね
:風魔法の回転も使ってるんよな
:え?四属性同時に行使?
:相変わらず頭のおかしい使い方してるんよ
「いよっしゃぁ! 釣れたぜぇええ! ポンちゃん、網」
「残念ながらあのサイズを拾えるのはないなー」
「じゃあ街に落とすか」
<コメント>
:爆釣伝説始まったな
:しっかしでかい
:さっきのですら豆鉄砲に見えるサイズ
:おいこれ巻き込まれないか?
:逃げてー、超逃げてー!
:一瞬で夜になっててくさ
:これ、函館市壊滅するんじゃね?
:あり得そう
確かにあのサイズを落とすと俺たちも巻き込まれるか。
「オリン、拾えるか?」
「キュ(可能じゃ)」
落下直前、オリンが俺の肩から飛び上がり、渦を巻いて巨大化しながら巨大ブロッコリーを包み込んだ。
同時に収縮して元のサイズへと戻った。
とんでもない早業である。
一瞬すぎて何が起こったか視聴者も反応できないほどだ。
「キュ?(妾の体内から直接加工も可能じゃぞ?)」
って、そんな機能もあるのか? 早く言ってよ。
「キュ(できると知ったら、ダンジョン内で加工しなくなるじゃろ? そうなれば契約の意味がなくなるからの)」
言われてみたらそうだ。
これからはずっとオリンに取り込んでもらってからの加工になる。
なら今回は特例か。確かにあのサイズの加工となると出す場所が限られてくるしな。
ちなみに、オリンの中で加工した方がエネルギー返還率はいいそうだ。
だから言い出さなかったんだろうな。
俺がそれ頼りになってしまうから。
大丈夫だよ、とオリンの体表を撫でる。
どこか不満げにブルブル体を揺らしながら「キュ(褒めても何もでんぞ?)」と鳴いた。
ブロッコリーは俺の加工で無事ソーセージへと変貌した。
無論、全てじゃない。半分くらいは生のまま使うつもりでいる。
<コメント>
:やったか?
:無事?
:あれ、ブロッコリーどこ?
:ここ?
:今一瞬オリン大きくならなかった?
:気のせいだろ
「はい、じゃあ今日はブロッコリーをふんだんに使ったポトフを作っていきたいと思いまーす」
「いよっ!」
ヨッちゃんの拍手が、晴れ渡った空へと響いた。
どうやら気候を操ってたのがあの巨大なブロッコリーだったのだろう。
陽光が照りつけ、氷結した函館市内は徐々に暖かさを取り戻していった。
しかしまだ油断はできないだろう。
なのでみんなの英気を養うためにもポトフパーティは必要不可欠。
え、さっき鳥の手羽先パーティをやってたじゃないかって?
いいんだよ、こういうのは何回やっても。
お代わりは多い方がいい。どうせ作れば消費するのに困るんだから。
「さっきの今ですいませんが、ポトフ作ったので皆さんで食べてください」
「え、もしかしてまだ出発しないで料理を作ってたんですか? もう皆さん各地に向かってますよ?」
帰って迷惑をかけてしまったかな?
あんまりにも料理を振る舞うスパンが早かったのもあり「こいつ正気か?」という顔をされた。
まぁ本当のこと言ってもいいけど、誰も信じないだろうからね。
空にバカでかいブロッコリーが陣取ってて、そいつが気候を操ってたって言われても俺だって冗談だろって言い返す自信あるからな。
「すいません、これが最後です」
「ありがたくいただきますけど、あなたがAランクの序列一位で心配が尽きません」
それは俺も思う。
なんで俺? って思った程だもん。
<コメント>
:ポンちゃん達ただの料理番扱いされてて草
:誰も激戦を見てないのか?
:一人くらい外に出てないの?
:外に出るなって言われてるんじゃないの? 知らんけど
:ほら、停電中だから
:誰か、現地にプロジェクター持って行って!
:A以外現地入りは無理だぞ?
:そして現地は絶賛停電だ
:知らぬは被災者ばかり也って言う
:本当は数十万要求される料理食ってるって自覚ないんだろうな
:それ
:その人本当はすごい人なんですよ!
別に俺は凄さを伝えにきたわけじゃないのでどうでもいい。
「索敵はどんな感じ?」
「上からの敵意はもうないな」
「んじゃ、気配の強くなったとこ行くかー」
「あいよー」
─────────────────────────────────
同時刻、七飯市にて救助活動を行っていた探索者たちは、上空を見上げ、晴れ渡っていく空を眺めて軽口を叩き合う。
「なんだ、雲が晴れたぞ? 新しい攻撃か?」
「第二段階とかやめてくれよ?」
函館市と同様に、七飯・北斗・江差などの道南地域は冬場以上の極寒体験を味わっていた。
すでに懐炉は消耗し、魔法を行使しての温度調節。
魔力切れで倒れるマジックキャスターたち。
そこに降り注ぐ巨大モンスター。
ジリジリと防衛戦は侵略され、ほとんどの探索者が撤退を選ぶ中、かろうじて持ち堪えていた男女のペアがいた。
「なんか暖かくなってきてないかい?」
「気のせいだろ。それより相手の猛攻に備えろよ? 油断を誘っておいて猛攻撃するのが相手の策略だ。それで何度ウチのチームが全滅に追い込まれたか」
こっちの話を聞こうともしない堅物に、女戦士はいい加減にしろと男魔導士の尻を蹴り上げる。
「何をするんだ!」
「気のせいじゃないよ、温度が戻ってきてる。増援もない、これは誰かに先を越されたね」
「何? それじゃあ昇級の話はパーか?」
「少なくとも、ここでの防衛は後回しにした方がよさそうだ」
「チッ、どこのどいつだ? 俺様の計算を上回る結果を弾き出した奴は。持久戦に持ち込んで、相手の疲労を誘う作戦はパーだ」
その作戦のおかげで相手の土俵で戦う羽目になったことを女戦士は忘れてない。
この男とのチームも今回限りかね、と思いながら次の防衛場所へと向かった。
─────────────────────────────────
『涼介さん!』
「ああ、確認した」
赤城ブラックサンズの高橋涼介は、愛車マツダRX-78【装甲戦車】で室蘭市に向けて走行中、曇天が晴れていく光景を目撃する。
その直後にチームメイトから報告が入り、応答した。
『これも敵の攻撃でしょうか?』
「わからん、だがポンちゃんがやってくれた可能性もあるぞ?」
『もう、ですか?』
「あの人は俺たちが逆立ちしたって出来ないことをあっさりやってのけるからな」
『涼介さんが認めるほどですか』
「実際に、幾つもの武勇伝を持ってる。でなきゃ、序列が俺たちより高いはずがないだろ?」
『確かにそうですね』
「それに……、あの人が死ぬ場面が想像できない。誰かあの人のチャンネルを追っててくれ。状況はそれで把握する。こう広大なマップじゃ、情報の取り捨て選択も重要だからな」
『わかりました』
涼介は通信を切り、愛車のアクセルを踏み込む。
一本道の多い北海道。
ついついスピードを出してしまいがちなのが盲点だな。
アイスバーンと化したヘアピンカーブも愛車のポテンシャルを知り尽くした涼介なら鼻歌を歌いながらドリフトで切り抜けることも可能だ。
「それよりポンちゃん達、公共交通機関が止まってる北海道でどうやって移動するんだろうな?」
Aランク探索者ともなれば、ダンジョンでマジックポーチの入手は容易。
自ずと自家用車の持ち込みも可能だ。
だが彼らがそれらに属した乗り物に乗り込む姿が想像もつかない。
ただでさえ公共交通機関が潤った場所で育ってるからこそ、自家用車のありがたみを知らなさそうだし。
「まぁ、ポンちゃん達ならなんとかしてしまうだろう」
そんな魅力が、彼らにはあった。
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