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61話 新たなる航路(side八尾哉三)
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未来ある若者たちと別れ、残されたシゲちゃんと顔を見合わせる。
正直、もっと粘られると思っていた。
料理に自信がある連中というのは自分の腕を誰よちも高く売りつけるモノだと思っていたからだ。
少なくとも、ワシらの時代はそうだった。
「思いの外、安く済んだの」
「若いんじゃからもう少し欲を出しても良いんじゃないか? ちょっと心配じゃな」
安堵よりも不安の方が募ることなんてはじめてじゃわい。
「それよりも販路の優先権をもぎ取れたのは大きいぞ」
「ワシが店主だったらこんな横暴な提案、唾を吐きかけていたところじゃ」
「それ込みの提案じゃったんだがな」
「まさか目先の酒に釣られるとは……」
お互いに〝チョロい〟という言葉を飲み込みつつ、呆気なく幕を閉じた商談を思い返す。
「くぅん(良くも悪くも器が大きいんじゃないかな? あの強欲な四番ダンジョンが懐くほどだからね)」
「なんて言ってるんじゃ?」
「案外器が大きいんじゃないかってさ」
言われてみれば確かに。
今まで付き合ってきた商売人のどれとも違う、そもそも商売する気が全く感じられないのもあり、料理が好きなだけでここまできたことを考えると商売っ気がまるでない人物とは接してきてないことに思い至る。
「ワシらですら認識できないほどの大きな器だったってことか」
年齢でマウントを取っていたのがバカみたいに思うほど、さっぱりとした青年だった。
うちの孫が女だったら嫁にやってるところじゃが、あいにくとむさ苦しい男家系じゃしな。
「そもそも、ハッちゃんの野菜だってモンスター産という経緯を得なければ在野の野菜と大差ないだろ?」
「なんじゃと? 喧嘩売ってんのか?」
ちょっと酒を認められたからとワシの野菜を下に置かれて怒りが憤るのを抑えきれない。
「食う側は気にせんってことじゃ。じゃがあの若造はそうはせんかった。きちんと認められておるのよ。いつでも外に出入りできるワープなんたらを持っておるあの若者は、契約してでもハッちゃんの野菜が欲しいとそう言ったんじゃ」
それを聞かされて、ずっと燻っていた感情が晴れるようだった。
シゲちゃんから言われてムッとするくらいには、ワシは自分の仕事に誇りを持っていた。
それでも心のどこかで、既存の野菜を高く売り付けてるだけではないかという葛藤があって、下手に出ていた。
とっておきの野菜、モンスター食材の新たな可能性!
売り出し当時こそはそう思った。
しかし代を重ねて生産量が多くなればなるほど流れ作業になり、いつしか若い時の気持ちは磨耗しておった。
もう同年代の殆どが墓の中。
唯一の親友は病院で寝たきり。
ワシはきっと、自分がくたばる場所を探していたんじゃと思う。
そこで偶然孫に見せられて興味を持った若者によってワシは気付かされた。
ここ数年、卸先に経緯を払っていたか?
そう自分に問いかけると、その答えは自ずと濁る。
そこでようやく自分の感情に答えを見出せた。
ワシは今まで本気で生きてきた。
それが気持ちだけが先走っていたと気づきたくなかったんじゃ。
一見して適当に生きてる若者たちを見て、皆は鼻で笑うだろう。
じゃが、自分が同じ立場になったとして。
同じことができるか?
殆どの人は「馬鹿らしい」と手を払う。
けどポンちゃんはやる。ヨッちゃんもそれに付き合って一緒に行動してる。
当時、ワシらが守りに入っていた年代で同じことをできる境遇にあっても、実際はその行動に移さん。
移せないのじゃなく移さない、移す意味がない。
そんな馬鹿げた行為に本気で立ち向かっている。
じゃから、誠心誠意、全方面に誠意を向けて接してるんじゃな。
「デカいなぁ」
背の高さではない。
もちろんステータスの高さも関係ない。
人間としての器がデカい。
ワシも大きいつもりじゃったが、比べたところで比較できそうもないわい。
「ワシらで今から追いつけるか?」
「なんじゃ、今から気負っておるのか? らしくもない」
独り言に返事をするでない!
しかし内情を見透かされたような返答に苦笑する。
「そういうシゲちゃんは出遅れたワシらがどうやったら追いつくか勝算はあるのか?」
「どうして追いつこうだのと考えるんじゃ。逆じゃろ? ワシらは長生きしたノウハウで若者たちを圧倒する。どうせ追い先短い老骨。難しく考えんでパッとやればいい!」
全く考えなしの返答。
しかしその自信に満ちた顔に、ワシも乗ってみたくなる。
不思議な魅力があった。
昔からシゲちゃんはリーダーシップが高かった。
自信家で、とんでもない博打に裸一貫で飛び込む。
当然失敗だってした。
それでもへこたれない。立ち上がって前を向く。
〝我が人生に一点も悔いなし〟
その心情こそが富井茂雄という男じゃった。
なので当然モテた。
ステータスの高さも相まって、そこらで子供を作ったなんて噂話が持ち上がるほど手癖が悪い。
が、これだと決めた相手には一本気で、愛妻家でもあった。
子煩悩で、面倒見のいいお父さん。
シゲちゃんは子供にも親戚にも愛されていた。
ワシにも子供や孫も居る。
けどシゲちゃんほど愛されてるかと言われたら疑問視する程じゃ。
「ワハハ、そうじゃの。ジジイにはジジイのやり方がある」
「そうそう、ハッちゃんは昔から気負いすぎなんじゃ。クソ生真面目な性格が仇になったな!」
それを仇と思ったことはない。
むしろシゲちゃんを反面教師にしてたら真面目だなんて言われて虫唾が走る。
が、憧れもあった。
ワシもシゲちゃんみたいに何も考えずに生きてたらどんな人生を送って居たかをな。
たまにそう思うことがある。
無論、それは終活としての諦めの気持ちの果て。
死ぬなら一度くらい無茶してから死にたい、そんな理想。
「ほらよ、ハッちゃん。ワシ一人だけで運営すればどこかで無理が出る。頼んだぜ、社長!」
「二人で運営するんじゃなかったのか?」
「馬鹿野郎、三人で! じゃろ?」
シゲちゃんは五郎を抱き上げ、五郎も構ってもらえて嬉しそうにきゃんきゃん吠えている。
ワシの知る限りブルドッグはこんな子犬みたいに鳴かないと思うが、五郎の偽装が甘いのと、ワシらがそこまで気にかけてないことから成り立つ関係というやつだ。
「社名はなんとする?」
「別にテッペン取る訳じゃねぇんだし、テキトーでいいよテキトーで」
「んじゃあ、アウトローカンパニーで良いか?」
「はぐれ者ってか?」
「法も常識も通用しない品揃えって意味だよ。オールモンスター食材なんてダンジョンセンターでしか扱ってねぇ! こんな無駄なこと、誰が思いつく?」
「いやぁ、ダンジョンセンターって先駆者がいるだろ」
「今まではな。だがダンジョンセンターよりうちらへの卸売優先させた。だからポンちゃんの肉はウチでの購入がよくだと宣言する。もちろん予約制だから大量生産はしない」
「射倖心を煽るのか。買えない客は騒ぐぜ?」
「逆に抱き合わせで販売すんだよ。肉だけじゃない、うちは野菜も酒も魅力的ですってな。良いか? ポンちゃんにばかり良い思いさせるんじゃワシらの立つ瀬がない。彼は広告塔としてた表に立ってもらうんじゃ。で、そこからは……」
「抱き合わせ販売ねぇ。それでうちらの商品の良さが伝わるのかい?」
「ポンちゃんにレシピをつけて貰えば、後は受け取り手次第さ。この野菜の味、酒の味はウチでしか出せねぇ。買えも聞かない商品だってイメージを植え付けるんだ。すげーのは肉だけじゃねぇぞってな?」
ワシは今きっと興奮気味に話しておるのじゃろう。
自分でもわかるくらいに鼻息を荒くしている自覚がある。
シゲちゃんはワシに向けてこう言った。
「良い顔するようになったじゃねぇの。それでこそだ」
今まで散々寝たきりだった老人に心配されて居たのだと、その言葉を聞いて理解する。
慰める立場だったワシが、いつのまにか慰められる側に立って居たという状況を理解して居た時は思わず苦笑したほどじゃ。
「なーにがそれでこそ、じゃ! シゲちゃんにもバリバリ働いてもらうからの!」
「おいおい、ワシは寝たきり老人だったんじゃぞ? 少しは手心を加えんかい!」
もう、ここには死を待つばかりの老人の姿は見当たらなかった。
ここに居るのは、今の仕事が楽しくて仕方がない、心だけは少年の二人。新たな事業開拓に向けて企画会議を繰り広げている。
正直、もっと粘られると思っていた。
料理に自信がある連中というのは自分の腕を誰よちも高く売りつけるモノだと思っていたからだ。
少なくとも、ワシらの時代はそうだった。
「思いの外、安く済んだの」
「若いんじゃからもう少し欲を出しても良いんじゃないか? ちょっと心配じゃな」
安堵よりも不安の方が募ることなんてはじめてじゃわい。
「それよりも販路の優先権をもぎ取れたのは大きいぞ」
「ワシが店主だったらこんな横暴な提案、唾を吐きかけていたところじゃ」
「それ込みの提案じゃったんだがな」
「まさか目先の酒に釣られるとは……」
お互いに〝チョロい〟という言葉を飲み込みつつ、呆気なく幕を閉じた商談を思い返す。
「くぅん(良くも悪くも器が大きいんじゃないかな? あの強欲な四番ダンジョンが懐くほどだからね)」
「なんて言ってるんじゃ?」
「案外器が大きいんじゃないかってさ」
言われてみれば確かに。
今まで付き合ってきた商売人のどれとも違う、そもそも商売する気が全く感じられないのもあり、料理が好きなだけでここまできたことを考えると商売っ気がまるでない人物とは接してきてないことに思い至る。
「ワシらですら認識できないほどの大きな器だったってことか」
年齢でマウントを取っていたのがバカみたいに思うほど、さっぱりとした青年だった。
うちの孫が女だったら嫁にやってるところじゃが、あいにくとむさ苦しい男家系じゃしな。
「そもそも、ハッちゃんの野菜だってモンスター産という経緯を得なければ在野の野菜と大差ないだろ?」
「なんじゃと? 喧嘩売ってんのか?」
ちょっと酒を認められたからとワシの野菜を下に置かれて怒りが憤るのを抑えきれない。
「食う側は気にせんってことじゃ。じゃがあの若造はそうはせんかった。きちんと認められておるのよ。いつでも外に出入りできるワープなんたらを持っておるあの若者は、契約してでもハッちゃんの野菜が欲しいとそう言ったんじゃ」
それを聞かされて、ずっと燻っていた感情が晴れるようだった。
シゲちゃんから言われてムッとするくらいには、ワシは自分の仕事に誇りを持っていた。
それでも心のどこかで、既存の野菜を高く売り付けてるだけではないかという葛藤があって、下手に出ていた。
とっておきの野菜、モンスター食材の新たな可能性!
売り出し当時こそはそう思った。
しかし代を重ねて生産量が多くなればなるほど流れ作業になり、いつしか若い時の気持ちは磨耗しておった。
もう同年代の殆どが墓の中。
唯一の親友は病院で寝たきり。
ワシはきっと、自分がくたばる場所を探していたんじゃと思う。
そこで偶然孫に見せられて興味を持った若者によってワシは気付かされた。
ここ数年、卸先に経緯を払っていたか?
そう自分に問いかけると、その答えは自ずと濁る。
そこでようやく自分の感情に答えを見出せた。
ワシは今まで本気で生きてきた。
それが気持ちだけが先走っていたと気づきたくなかったんじゃ。
一見して適当に生きてる若者たちを見て、皆は鼻で笑うだろう。
じゃが、自分が同じ立場になったとして。
同じことができるか?
殆どの人は「馬鹿らしい」と手を払う。
けどポンちゃんはやる。ヨッちゃんもそれに付き合って一緒に行動してる。
当時、ワシらが守りに入っていた年代で同じことをできる境遇にあっても、実際はその行動に移さん。
移せないのじゃなく移さない、移す意味がない。
そんな馬鹿げた行為に本気で立ち向かっている。
じゃから、誠心誠意、全方面に誠意を向けて接してるんじゃな。
「デカいなぁ」
背の高さではない。
もちろんステータスの高さも関係ない。
人間としての器がデカい。
ワシも大きいつもりじゃったが、比べたところで比較できそうもないわい。
「ワシらで今から追いつけるか?」
「なんじゃ、今から気負っておるのか? らしくもない」
独り言に返事をするでない!
しかし内情を見透かされたような返答に苦笑する。
「そういうシゲちゃんは出遅れたワシらがどうやったら追いつくか勝算はあるのか?」
「どうして追いつこうだのと考えるんじゃ。逆じゃろ? ワシらは長生きしたノウハウで若者たちを圧倒する。どうせ追い先短い老骨。難しく考えんでパッとやればいい!」
全く考えなしの返答。
しかしその自信に満ちた顔に、ワシも乗ってみたくなる。
不思議な魅力があった。
昔からシゲちゃんはリーダーシップが高かった。
自信家で、とんでもない博打に裸一貫で飛び込む。
当然失敗だってした。
それでもへこたれない。立ち上がって前を向く。
〝我が人生に一点も悔いなし〟
その心情こそが富井茂雄という男じゃった。
なので当然モテた。
ステータスの高さも相まって、そこらで子供を作ったなんて噂話が持ち上がるほど手癖が悪い。
が、これだと決めた相手には一本気で、愛妻家でもあった。
子煩悩で、面倒見のいいお父さん。
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ワシにも子供や孫も居る。
けどシゲちゃんほど愛されてるかと言われたら疑問視する程じゃ。
「ワハハ、そうじゃの。ジジイにはジジイのやり方がある」
「そうそう、ハッちゃんは昔から気負いすぎなんじゃ。クソ生真面目な性格が仇になったな!」
それを仇と思ったことはない。
むしろシゲちゃんを反面教師にしてたら真面目だなんて言われて虫唾が走る。
が、憧れもあった。
ワシもシゲちゃんみたいに何も考えずに生きてたらどんな人生を送って居たかをな。
たまにそう思うことがある。
無論、それは終活としての諦めの気持ちの果て。
死ぬなら一度くらい無茶してから死にたい、そんな理想。
「ほらよ、ハッちゃん。ワシ一人だけで運営すればどこかで無理が出る。頼んだぜ、社長!」
「二人で運営するんじゃなかったのか?」
「馬鹿野郎、三人で! じゃろ?」
シゲちゃんは五郎を抱き上げ、五郎も構ってもらえて嬉しそうにきゃんきゃん吠えている。
ワシの知る限りブルドッグはこんな子犬みたいに鳴かないと思うが、五郎の偽装が甘いのと、ワシらがそこまで気にかけてないことから成り立つ関係というやつだ。
「社名はなんとする?」
「別にテッペン取る訳じゃねぇんだし、テキトーでいいよテキトーで」
「んじゃあ、アウトローカンパニーで良いか?」
「はぐれ者ってか?」
「法も常識も通用しない品揃えって意味だよ。オールモンスター食材なんてダンジョンセンターでしか扱ってねぇ! こんな無駄なこと、誰が思いつく?」
「いやぁ、ダンジョンセンターって先駆者がいるだろ」
「今まではな。だがダンジョンセンターよりうちらへの卸売優先させた。だからポンちゃんの肉はウチでの購入がよくだと宣言する。もちろん予約制だから大量生産はしない」
「射倖心を煽るのか。買えない客は騒ぐぜ?」
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「抱き合わせ販売ねぇ。それでうちらの商品の良さが伝わるのかい?」
「ポンちゃんにレシピをつけて貰えば、後は受け取り手次第さ。この野菜の味、酒の味はウチでしか出せねぇ。買えも聞かない商品だってイメージを植え付けるんだ。すげーのは肉だけじゃねぇぞってな?」
ワシは今きっと興奮気味に話しておるのじゃろう。
自分でもわかるくらいに鼻息を荒くしている自覚がある。
シゲちゃんはワシに向けてこう言った。
「良い顔するようになったじゃねぇの。それでこそだ」
今まで散々寝たきりだった老人に心配されて居たのだと、その言葉を聞いて理解する。
慰める立場だったワシが、いつのまにか慰められる側に立って居たという状況を理解して居た時は思わず苦笑したほどじゃ。
「なーにがそれでこそ、じゃ! シゲちゃんにもバリバリ働いてもらうからの!」
「おいおい、ワシは寝たきり老人だったんじゃぞ? 少しは手心を加えんかい!」
もう、ここには死を待つばかりの老人の姿は見当たらなかった。
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